とある少年が、全女性ジムリーダーのおっぱいを揉むという夢を抱いたそうです   作:フロンサワー

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15歩目 ヨスガシティ

 御機嫌よう、変態紳士の諸君。僕が今いる街はヨスガシティだ。

 聞いてくれ。僕は、己の不甲斐なさを猛烈に恥じている。何故かって? 僕はこれまで色々な女性ジムリーダーのおっぱいに触れてきたけど、僕は少し消極的すぎた。ポケウッドで培った演技力、警察にも容易には捕まらない逃走技術、それらがあれば有耶無耶にできるのに。

 だから、僕は今から修羅になる。ヨスガジムで、僕は更なる高みへと駆け上がる。

 因みに、ヨスガのジムリーダーはメリッサさんという。ゴーストタイプを専門とする強敵だ。

 どうしていつものようにちゃん付けじゃないかって? だって、僕より明らかに年上だし。

 さて、ジムに挑むとするか。メリッサさんのように人生経験豊富なお姉さんなら、僕みたいなガキにおっぱいを触られたとしても気にしないだろう。

 

「おじゃましまーす……」

 

 うわっ、暗い。まあ、夜目が利く僕にはあまり意味がないけどね。さてさて、とりあえず道なりに進んでみるとしますか。

 

 

 

 

★☆★☆★☆

 

 

 

 

 ジムに挑むんで結構な時間が経ったけど、ジムトレーナーと一回もバトルしていない。

 そういえば、入り口に携帯ライトがあったっけな。普通の人はこの暗闇じゃ何も見えないだろうし、ライトの用意は必須だよね。まあ、僕には要らないけど。

 もしかして、ライトを持ってないからジムトレーナーの皆さんは僕がいないと思っているんじゃないか?

 

「おっ、赤色の床発見」

 

 よし、次に開ける扉は赤色か。どうして赤色のドアかって? 同じ色以外のドアを開けると、最初の部屋に戻っちゃうんだよ。ホント、どんな仕掛けなんだろ……?

 それにしても、この暗闇で色を識別できるとか、いよいよ人間を辞めてきた気がするな。まあ、仕方ないか。僕が選んだのは修羅の道だ。人間のままじゃ成し得ない。

 さて、赤色のドアの前に着いたし、次の部屋に進むとするか。ドアを開けると、そこには一際広い空間が広がっていた。相変わらず暗いけど。

 

「オマチしてました、チャレンジャー…… オマチしてました、チャレンジャー…… フクシュウはバッチリでーす!」

 

 中央辺りに前口上を復唱するメリッサさんの姿があった。胸元の空いたドレスを着てるけど…… まるで、僕に揉んでくださいと言わんばかりだね。

 これはチャンスだ。理由はよく分からないけど、僕がこの部屋に来たとは気づかれてないらしい。この暗闇に乗じて、メリッサさんを胸から押し倒す。

 気配を消しながら、一歩一歩メリッサさんに近づいていく。よし、今だ!!

 

「キャア!?」

「うわっ!?」

 

 計 画 通 り ! !

 僕は既に、メリッサさんのおっぱいを鷲掴みしている!! なんかこう、モフモフしてるぜ!! シンオウ一の巨乳なんじゃないか!?

 ぶつかった勢いを利用して、メリッサさんを僕の上に倒れるように回り込む。もっと言えば、半ば抱きかかえる感じで。

 背中に鈍い衝撃が走る。だけど、何よりも意識していたのは僕の両手の感覚だった。地面に衝突したと同時に、僕の両手には波打つ脂肪の感覚が有りのままに伝わったからだ。

 どうしてそんな感触が伝わっているかって? どさくさに紛れて、僕の手をドレスの中に入れてるのさ!

 さあ、メリッサさんが退かなきゃ僕の手は胸を離せない! つまり、それまで胸を揉み放題だ!!

 

「ん? 妙に、柔らかいような……?」モニュモニュ

 

 そう、今の僕は何を揉んでいるのか分からない設定だ! だって、こんなに暗いし!

 

「ショ、ショウメイサーン!! デンキをつけてくださーい!!」

 

 照明で辺りが照らされる。僕の上に倒れそうなメリッサさんを、僕がおっぱいに触って支えているという状況だ。

 なんかこう、今までにない大人の女性の色気を感じる。経験豊富そうだから、おっぱいを揉んでも大丈夫かも。

 メリッサさんの表情が固まった。とりあえず、僕はニコリといい笑顔を浮かべといた。

 

「きゃあぁああぁあああ!!!!?????」

 

 マウントポジションで殴られた。駄目でしたね。

 

 

 

 

★☆★☆★☆

 

 

 

 

「ゴメンナサーイ…… いきなりなぐって、モウシワケナイでーす……」

「いえいえ、こちらこそ」

 

 メリッサさんが頭を下げる。僕のあの行動は、一応アクシデントとして処理されている。だから、手を出しちゃったメリッサさんが悪いって感じになっちゃったんだ。

 暴力はいけないから仕方ないよね! おいそこ、最低って言うな。

 

「あなた、ポケモンバトルにやってきた。わたし、おわびにゼンリョクでアイテをしまーす!!」

「1on1でお願いします」

 

 メリッサさんがモンスターボールに手を掛ける。さて、そろそろジム戦といこうか。

 ほぼ同じタイミングで、僕とメリッサさんはモンスターボールを投げた。

 

「いってくださーい、フワライド!!」

 

 メリッサさんのモンスターボールからフワライドが放たれた。

 

「頼みます、ファーザー」

 

 そして、モンスターボールからファーザーが降臨なさった。いつものように威圧感を放ちつつも、何処かノスタルジーを漂わせていた。

 

『この暗闇、懐かしい……。あの日を思い出す』

「ファーザー…… 今回のバトル、如何なさいますか?」

『いいだろう。昔を思い出させてくれた礼だ、少し遊んでやる』

 

 凍てつくような瞳がフワライドに向けられる。

 ファーザーがやる気をお出しになった。ジムの空気が、より一層重苦しくなる。

 ファーザーの威圧感には、大人の余裕を漂わせるメリッサさんも驚いた様子だった。

 

「そのポケモン、コワイでーす。これ、はじめてのケイケンでーす……。それでも、あたしまけませーん!!」

 

 流石はジムリーダー。ファーザーの威圧にも屈しない。

 

「それでは、バトルカイシでーす!」

 

 いよいよ始まったか……!

 相手のフワライドはゴースト•飛行タイプだ。ファーザーの辻斬りなら効果抜群の一撃が叩き込める!

 

「ファーザー、辻斬りです!」

 

 フワライドの真ん前に躍り出るファーザー。いつ見ても惚れ惚れする飛行速度だ。

 すれ違いざまの一瞬、フワライドに辻斬りを叩き込むファーザー。急所には当たらなかったようだが、それでも威力は十分だ。

 フラフラになりながらも、フワライドは地面に臥さなかった。勝負を決めるには、あと一歩足りなかったか……!

 

「ファイトでーす、フワライド! アクロバットでーす!!」

 

 アクロバットを行う直前、フワライドが何かを食していた。

 体力が残り少ない場面で食すと攻撃力がアップするという、チイラの実だろう。持ち物が無い場合に攻撃力が上がるアクロバットとは、相性の良い組み合わせだ。

 フワライドが縦横無尽に空中を駆け巡りながらファーザーに迫る。この尋常じゃない速度、あのフワライドの特性は軽業だろう。軽業とは、持ち物が失くなったら素早さが上がるという特性だ。

 最大限に技、特性、持ち物を活かしたこのコンボ…… まさに計算づくの頭脳プレーだな。

 って、感心してる場合じゃない! あの素早さを何とかしないと!!

 

「ファーザー、凍える風です!」

『むぅん!』

 

 凍える風は一瞬前にフワライドのいた空間を通り過ぎるばかり。こうしてる間にも、フワライドは着々と距離を詰めている。

 無闇矢鱈に攻撃しても無駄だ。フワライドの次の動き…… せめて、方角だけでも予測しないと!

 集中しろ。フワライドの動きだけに集中するんだ。余分な情報は脳から削ぎ落とせ!!

 惑わすように飛行するフワライド。だけど、ファーザーの後方で明らかに攻撃の体制を取った。

 

「後ろです、ファーザー!!」

 

 僕の指示も虚しく、フワライドがファーザーに突撃していく。ダメだ、間に合わな

 

『悪いな。空は俺の領域だ』

 

 アクロバットが決まる寸前、ファーザーは必要最低限の動きで宙返りを繰り出した。

 まさに神業。フワライドからしてみれば、目の前から突然消えたようなものだろう。

 

『俺相手に空中戦で挑んだ自分を恨みな。手前(てめえ)の特性を活かし切れないまま、死んでいけ』

 

 真上から辻斬りを叩き込むファーザー。それに直撃したフワライドは、為す術もなく地面へと叩き落とされた。

 

「セントーフノー…… カンパイでーす」

 

 メリッサさんがフワライドをボールに戻す。その表情は、やはり悔し気だった。

 

「お疲れ様です、ファーザー。先の闘い、惚れ惚れとするような動きでございました」

『なに、偶然上手くいったに過ぎねえよ』

「またまた、ご謙遜を」

 

 ファーザーをボールへとお戻しする。いやはや、素晴らしい闘いでした。

 

「あなたも、あなたのポケモンもすごくつよいでーす! そのつよさをたたえて、レリックバッジをおわたししまーす!!」

 

 普段の僕なら一回だけでおっぱいを揉むのに満足しただろう。だけど、僕は修羅になると決めたんだ。もう一度挑戦する! そんで、おっぱいに顔を埋めてやる!!

 

「ありがとうござ……うわぁ!?」

 

 躓いた振り作戦、実行。目指すは豊満なその肉体。ダイビングインザガールだ。

 メリッサさんの巨乳の谷間に思いっきり顔を埋める。堪んない! 鼻の感触がたまんない!! なんか、鼻が柔らかい物体に挟まれてる感じ!!

 クンカクンカ、甘くて良い匂いがするお! 良い匂いがするお! 若干汗ばんでるのが良いアクセントだお!!

 メリッサさんに肩を掴まれ、おっぱいから優しく離された。ああっ!? もう少しだけ堪能した

 

「フワンテ、大爆発」

 

 メリッサさんの投げたボールからフワンテが放たれたと思うと、爆風が吹き荒れた。

 爆風に曝された僕は、ジムの天井を突き抜けて飛んでいく。大爆発は屋内だ使っちゃダメなのにとか、随分と流暢に喋ったとか、飛ばされながらそう思った。

 折角だし、このままイッシュ地方まで飛んで行けばいいな。




 ライム君が生き生きしてるようで何よりです。
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