調律者は八神家の父   作:鎌鼬

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第弐拾録幕 開戦は高らかに

 

 

「最悪の犯罪者である闇の書の主の首がな」

 

 

俺の言葉を聞き、理解したのかクロノ少年は泣き出しそうな怒り出しそうな、そんなよくわからない混ざりきった表情を浮かべた。まったく、本当に聡いこと。ワラキアはこれを聞いても無反応のまま。まぁ独立思考たちには予め話してあるから今さらなんの反応も見せないだろうな。しかしアルフは分からなかったのか呆然とした表情で俺のことを見つめていた。

 

 

「首が要るって・・・・・・どういうことなのさ?」

「そうだな、この場で理解していないアルフの為だけに話してやろうか」

 

 

力が緩んだ隙にアルフから離れて屋上に付けられているフェンスまで移動し、タバコを加えて火をつける。アルフからはさほど離れていないがビル風が強く吹いているので煙はアルフに届くことはない。

 

 

「闇の書自身が過去にいろんなことをやらかしているのは理解しているだろう?そしてそれは守護騎士である四人ーーーーーーまぁ、一人はこの場にはいないがそれも同罪になる。例え自分達が何をやらかしたのか覚えていなくてもな。さて、ここで問題だ。重罪物である闇の書とそれを守護するシグナムたち、それを匿った俺たちも故意だろうが過失だろうが大なり小なりの犯罪に問われるだろう。しかし俺は家族たちを捕まえられたくない訳だ。管理局からの追手を返り討ちにすることは容易いがそれは俺の求める日常を壊すことになる。それならどうすれば俺の家族が健やかに安らかに過ごすことが出来るでしょうか?」

「・・・・・・一人が、すべての罪を背負う。そしてそれを君はするつもりだな」

「Exactly 、その通りでございます」

 

 

そう、様は誰かに罪を押し付けて他の全員を逃がす。囮や変わり身、影武者と言った方が聞こえが良いか。そうすれば最小限の被害でシグナムたちは無罪放免とはいかないだろうが済むだろう。そしてその切り捨てられる役目が俺だっていうだけだ。

 

 

「うそ・・・・・・そ、そんなことしたら時雨は!!」

「よくて終身刑、最悪闇の書の被害者からリンチを受けてからの死刑かもな」

「そう上手くいくと思っているのか?どう見ても杜撰な計画にしか見えないが」

「クロノ少年よ、お前俺が何のためにさっきのDBチャンネル流したと思っている?」

「っ!!この為の布石か!!」

 

 

DBチャンネル内の俺の発言は管理局勢全員が聞いていただろう。愉快犯である主に踊らされる哀れな被害者である守護騎士たち。同情を誘うのにこれほど良いシチュエーションは他にないだろう。俺の目論見通り管理局勢は闇の書の主である俺に嫌悪感を、守護騎士たちに哀れみを抱いている。事件が終わって裁判になったとしてもシグナムたちを庇護する声は間違いなく上がることになる。

 

 

彼女たちは命令されていただけなんだと

 

悪いのはすべて闇の書の主の八神時雨なんだと

 

 

「君は!!自分を犠牲にして彼女たちを守るつもりか!!彼女たちの為に!!」

「俺は一度も他人の為になんて考えたつもりはない、俺は自分のことが一番可愛い人間だからな。だから俺は俺の為に家族を守る。何よりも愛おしく、何よりも尊いと思っている家族を守りたいと願っている俺の為に命を張る。理由なんてそんなものさ」

「くだらない、と言えるような理由なんだが君からしたらくだらなくは無いんだな」

「そうだな」

 

 

あぁそうだ、クロノ少年が言った通りに俺が命張ろうとしていることは大多数の人間から見ればくだらないことなのだろう。それでも、俺を中心とした少数はそのくだらない理由を肯定してくれる。リニスもシグナムもザフィーラもシャマルもヴィータもシュテルもレヴィもディアーチェもギルも御門君もコトミネも、俺に協力してくれる奴等全員がそう思っている筈だ。でないと協力なんてするかよ。

 

 

「ーーーーーー正義に対立するのはもう一つの正義、か」

「良い言葉だな。誰の言葉だ?」

「父さんから言われた言葉だよ。父さんのような管理局員に、みんなを守れる正義の味方になりたいと言ったときに教えてもらった」

「・・・・・・状況をキチンと理解できる良い親父さんだな。例えば悪と正義が対立したときに客観的に見れば悪いのは悪なのだろう。しかしそれを悪の主観から見ればどうだ?もしかしたら子供が盗んだパンはひもじい思いをしている兄弟の為に盗んだのかもしれない。もしかしたら大人が奪った金は病気の我が子に薬を買うために奪ったのかもしれない。もしかしたら老人が人を殺したらならばそれは家族をそいつに殺されたから殺したのかもしれない。一方から見れば悪と言われる行いだろうとも見方を変えればそれは正義に値する行いかもしれない」

「今回の闇の書の蒐集は僕たち管理局から見れば悪だが・・・・・・」

「俺たち家族から見れば正義であると。物事なんて大抵そんなものだよ。善悪ほど曖昧なものはない。様は相手の正義を無視して貫き通したら正義、貫けなければ悪になる。それだけの話さ」

 

 

クロノ少年が口を閉じ、俺も口を閉じたために耳に届くのはビル風と遠く離れた戦場から聞こえる武器がぶつかる金属音と爆発音だけである。そして数十秒ほどたった頃にクロノ少年が手にしていた杖を俺に向けた。その目に迷いはない。

 

 

「例えどんな理由があろうとも、どんな大義名分を飾り立てようとも君がしたのは犯罪行為だ。だから僕は管理局員として君を止める」

「良い答えだ。周りの雑多からの口出しではなく自分の掲げた信念を貫こうとするその心、まさしく正義と呼ぶに値する。さぁアルフ、お前はどうする?」

 

 

クロノ少年から目を放して向けた先にいるのはさっきから黙っているアルフ。アルフはこう言った頭の使うことが苦手な素振りがあるが決して何も考えていない阿呆じゃない。自分なりの考えをして、自分なりの答えを出す筈だ。

 

 

「・・・・・・あたしは馬鹿だからさっきの話をほとんど理解できていないのかもしれない。でも!!それでも!!時雨が間違った方法だとしても誰かを助けようとしていることは分かる!!だけど!!それだと時雨は救われないじゃないか!!例え時雨が助けようとしてる奴等を助けられたとしても時雨が救われないんじゃ意味がない!!」

 

 

だから、そう言葉を続けてアルフは拳を握り、俺に対峙した。

 

 

「あたしが時雨を助ける。それで時雨に嫌われたとしても絶対に助ける!!それがあたしの答えだ!!」

 

 

絶対に助ける、その気迫が感じられるその目は真っ直ぐに、他の誰でもない俺だけに向けられていた。あぁーーーーーー俺はこれほどまでに思われていたのかと嬉しくなる。

 

 

「良い答えだ。例え俺に嫌われようとも俺を助けたいと願うその思い、例えられないほどに心地良いなーーーーーーカカッ!!アイツじゃないけどあの言葉が言いたくなっちまったから言わせてもらおう。その他者の雑念など入らぬその思いこそが人としての輝きなのだ!!人間讃歌を謳わせてくれ、喉が枯れるほどにっ!!」

「【魔王と人形】の魔王の台詞か・・・」

「お?よく知ってたな」

「待機中にプレシアから進められて読んだんだ。今ではすっかり【五月】のファンだよ」

「そんなクロノ少年に教えてやるよ。【五月】っていうのは俺の作家としてのペンネームだ」

「そうか、それならサインでも貰おうか」

「これが終わった後でならいくらでもくれてやるよ。ワラキア」

「応」

 

 

今まで反応を見せなかったワラキアがここに来て反応を見せた。閉じられた目からはこんこんと血が流れ出し、口角は耳に届くのではないのかと言うほどに持ち上げられている。

 

「程度はどこまでだ?」

「殺しは無しだ、精神的にも肉体的にもな。だがまぁ、生きていて心が折れていないのであるなら手足が一本づつ位は許容しよう」

「怖いことをさらりと言ってくれるね」

「安心しろ。知り合いに腕の良い人形師が居てだな、そいつに頼めば元と変わり無い義手義足を用意してくれるさ」

「我が名はワラキア。【タタリの夜】と呼ばれた吸血鬼の名を拝借したしがない吸血鬼だ。戦の礼法だ、そちらも名乗れ」

「時空管理局執務官クロノ・ハラオウン」

「時空管理局嘱託魔導師のアルフだ」

「よろしい、ならば開幕と行こうではないか!!さぁ魔導師たちよ、この哀れな吸血鬼を乗り越え我が主に思いの刃を届かせて魅せろ!!!」

 

 

ワラキアVSクロノ&アルフ開幕

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

都市部の一角、そこでは青と桃色の閃光がぶつかり合っていた。青の閃光の正体はサーヴァントの一騎セイバー、桃色の閃光の正体は闇の書の騎士の一人烈火の将シグナム。顔を会わせるのはこれが初めてになる二人だったが迷うことなくそれぞれが己の相手だと認識して斬りかかっていた。

 

 

「ーーーーーーなるほど、流石はサーヴァント(えいゆう)と言ったところか。そのすべてを切り裂こうとする剣筋はまさしく王道と呼ぶにふさわしい」

「ーーーーーーそちらこそ、敵であることが悔やまれるほどの剣の腕だ」

 

 

同じ剣を扱う者として何か通じるものがあるのだろう。切り合いの合間に交わされる言葉にはトゲはない、が発される空気はそうではない。セイバーはサーヴァントとして呼び出された役目を果たすために、シグナムは闇の書の騎士としての役目を果たすために、目の前の相手を敵として倒すことを決めていた。

 

 

「ーーーーーー紫電一閃!!」

「ーーーーーー風王鉄槌(ストライク・エア)!!」

 

 

語り合う言葉など不要、主の敵を切り伏せる為の炎剣と風王の暴風がぶつかり合う。

 

 

シグナムVSセイバー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

視点は代わる。都市部の一角では赤い外套を纏った男性と青い胴着を着た女性が切り合っていた。赤い外套を纏った男性が握った剣は白と黒の夫婦剣と呼ばれる一対の剣。その刀身は刀に比べて分厚かったがその剣の目的が鎧ごと敵を切り伏せる為なのだから間違っていない。むしろ異質なのは青い胴着を着た女性の方だった。女性は武器を持たずに無手、所謂格闘技で男性と対峙していた。武器を持った者と持たない者、どちらが有利なのかは語るまでもなく前者だろう。リーチと殺傷能力、どちらともが前者の方がずば抜けて高いのだから。だというにの女性は手刀と足刀で、

 

 

「ーーーーーーハァッ!!」

 

 

意図も容易く、夫婦剣を叩き折っているのだから。

 

 

「ーーーーーー信じられんな。強化されているとはいえ素手で剣を叩き折るとは」

 

 

赤い外套を纏った男性ーーーーーーアーチャーは折られて残った柄を投げ捨てて新たな剣を手にする。アーチャーが使用しているのは投影と呼ばれるお世辞にもメジャーとは言い難い魔術だった。投影魔術は物を作る、という認識があるかもしれないが出来たものはあくまでも外見だけが精巧に作られたハリボテ、戦闘になど向かないただの幻想にすぎない。しかしアーチャーが投影する武器は本物よりは劣ってはいるが間違いなく武器として使用できるレベルで存在していた。

 

 

「信じられんのはこちらの台詞だ。その剣、すでに二十は折っているのにまだ替えがあるとはな」

 

 

青い胴着を着た女性ーーーーーーザフィーラは言葉を返しながらも構えを解かない。ザフィーラが主にしているのは武器破壊、武器を無くせば大抵の相手は一瞬ではあるが戸惑う。その隙を突いて倒す算段だったがアーチャーにはその隙がない。例え武器を壊されたとしても迷うことなく壊された武器を捨てて新しい武器を作り出している。だがまぁ、

 

 

()()()()()()た。()

 

 

ただ相手は武器をたくさん持っている、ザフィーラからすればアーチャーはその程度の認識だった。彼女が時雨から教わったこの剣術(・・)の本家は一城に乗り込んで戦っていたのだ。それを考えれば今の状況は一対一、比べるまでもない。

 

 

「虚刀流、推して参る」

 

 

体制を低くしたまま、虚刀(ザフィーラ)剣製(アーチャー)目掛けて突貫していった。

 

 

ザフィーラVSアーチャー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「うそ・・・・・・私とフェイトちゃん・・・?」

 

 

高町なのはは仮面を外したことで現れた自分とフェイトと同じ顔の少女を見て驚いた。自分と同じ顔の人間は三人いると言われるが実際に見てしまえば驚くしかないだろう。フェイトも驚きはした、が目を閉じて一度深呼吸をして、心を落ち着かせてから自分と同じ顔の少女に話しかけた。

 

 

「私はフェイト・テスタロッサ。貴女の名前を教えてくれる?」

「僕の名前はレヴィって言うんだよ!!かっこいいでしょ!?」

「うん、良い名前だね・・・・・・貴女たちがどうしてあの人の手伝いをしているか教えてもらってもいいかな?」

「・・・・・・ディアーチェに口止めされてるから言えない。それに仮に目的を教えたとしても僕たちの手伝いをしてくれる訳じゃないでしょ?なら教えられない」

「・・・そうだね、私じゃ貴女たちの手伝いをしてあげられない。だから、止める」

「だよね・・・・・・うん!!かかってこい!!僕は強いし!速いし!かっこいいんだぞ!!」

「速さなら私だって負けてられない」

 

 

そういってレヴィとフェイトは高速移動の戦闘を開始した。そしてまだ混乱しているなのはにシュテルから話しかける。

 

 

「こんばんは、高町なのはですね?私はシュテルと言います」

「ふぇ!?こ、こんばんは!!」

「はい、では死ね」

 

 

挨拶からの砲撃魔法。自分とは違う炎熱を纏った砲撃に驚きながらもなのはは咄嗟にシールドを張って身を守った。

 

 

「い、いきなり何するの!?」

「黙ってとっとと落ちなさい。私と同じ顔の能天気があの人の邪魔をするなんて不愉快です」

 

 

砲撃が防がれることなど予測していたのだろう、シュテルは即座に誘導弾を展開してなのはに向けて放った。

 

 

「っ!!いきなりそんなこと言われたって!!何のことだか分からないよ!!」

 

 

なのはもシュテルと同じように誘導弾を放つ。シュテルの誘導弾となのはの誘導弾はぶつかって煙をあげながら相殺された。そしてシュテルはその煙を突っ切ってなのはに向かい、デバイスであるルシフェリオンを思いっきり振り抜く。なのははそれをレイジングハートで受け止めた。

 

 

「お前たちなんかに彼の邪魔をさせない・・・・・・!!」

「絶対に・・・話してもらうんだから!!」

 

 

レヴィVSフェイト

シュテルVSなのは

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ではシャマルよ、我らも行くぞ」

「王様の仰せの通りに・・・・・・てね?」

 

 

ディアーチェとシャマルは武装している管理局員、そして彼らを率いているシリア・ハラオウンと対峙していた。数だけを見れば二人の方が圧倒的に不利、まぁ二人からすれば数の不利程度がどうしたと言った物なのだが。

 

 

「絶対に逃すか」

「絶対に逃がさない」

「数が多いだけの烏合の衆め」

「数が多いだけの無能たち」

「我らの父の邪魔などさせぬ」

「私たちの主の邪魔なんてさせない」

 

 

シャマルのデバイスのクラールヴィントが糸の結界を張って管理局員たちとシリアを囲い、ディアーチェの持つ紫天の書が妖しく輝く。

 

 

「「さぁ、無様にみっともなく散りさらせ」」

 

 

シャマル&ディアーチェVSシリア&管理局員

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「鳳凰院・・・・・・お前がそっちに着くとはな、お前のことだから管理局に着くと思ってたんだが・・・・・・」

「・・・・・・」

 

 

御門と対峙しているのは藤峰アリス、相井神悟、そして神悟が連れてきた魔導師適性のある少女たち四人。アリスが話しかけてくるが御門はそれに答えない。元より答えが返ってくることを期待していないアリスはそれで納得するが他はそうは行かなかったようだ。

 

 

「御門!!どうしてあんなやつの味方をするんだ!!僕らは友達じゃないか!!」

「」ピクリ

 

 

神悟の抜かした言葉に御門は反応を見せた。

 

 

「そうか!!君は洗脳されているんだね!!クソッ!!あの卑怯者め!!僕の友達になんてことを!!行こうみんな!!御門を助けるんだ!!」

「「「「わかったわ!!」」」」

 

 

神悟と少女たち四人は同時に誘導弾を放った。色とりどりの誘導弾が御門に向かっていく中でアリスのデバイスのヤクモはあることに気づいた。

 

 

『マスター!!あいつらの魔法すべて殺傷設定されています!!』

「何!?」

 

 

そう、彼らの放った魔法はすべてが殺傷設定されていた。それに彼らの魔導師のランクは全員がAを越えている。それはつまり、あの魔法一つでも受ければ死ぬ可能性があるということ。

 

 

「避けろ!!鳳凰院!!」

 

 

誘導弾が迫っているというのに反応を見せない御門にアリスは焦ったような声をあげる。そうして誘導弾が御門の眼前まで迫りーーーーーー

 

 

「狩れ、魔弾の狩人」

 

 

御門の手から白銀の銃が生え、一度咆哮をあげた。放たれたのは迫ってくる物と同じ誘導弾、しかしその誘導弾はまるで意思があるかのように縦横無尽に駆け巡り神悟たちが放った誘導弾をすべて食い千切った。

 

 

「そんな!?」

「嘘でしょ!?」

「ま、まぐれよまぐれ!!」

「あたしたちが負けるはず無いじゃない!!」

「あんな痛いやつが調子に乗って!!」

 

 

神悟たちが出している雑音は御門の耳に届かない。キーキーギャーギャー騒ぐことしかできない雑多の声など御門には届かない。御門は自分の意思で銃を握る。

 

 

「殺戮する」

 

 

右手に持った白銀の銃と黄金の宝物庫から取り出したデュランダルを強く握り、御門は自分を掬い上げてくれた恩人の邪魔をする雑多に向かって駆け出した。

 

 

御門VSアリス&神悟&少女四人

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ウハッ!!やっておるわい!!これほどの益荒男たちが集うとはな!!滾るわい!!」

「ライダー!!ふざけたことを言わないでくださいまして!!」

 

 

都市部の上空を駆けるのは一騎の戦車(チャリオット)。それに乗るのはサーヴァントの一騎ライダーとそのマスターのルヴィアゼッタ・エーデルフェルト。彼らは上空から戦況を観察し、どこに乱入するかを見定めていた。しかし忘れてはならない。ここは戦場で、彼らに狙いを定めた敵がいるということを。

 

 

「ーーーーーーヌッ!!頭を下げぃ!!」

「きゃ!?」

 

 

ライダーがルヴィアの頭を強引に下げさせる。いきなりのことに文句を言ってやろうとしたルヴィアだったが顔を上げたことでそんな気は失せた。さっきまでルヴィアの頭があったところ、そこを一本の鎖が通過していたのだった。ライダーが下げさせるのが少しでも遅れていたらーーーーーー

 

 

「そこか!!」

 

 

ライダーが腰に下げていた剣を引き抜いて虚空に向かって振り抜く。すると金属音が聞こえ、強襲者が姿を現した。

 

 

その姿はまるで獲物を狙っている蛇のようだった。長く伸びた髪をたらし、鎖によって繋がれた短剣と杭を手にし、眼帯によって遮られているはずの目をこちらに向けている。そして蛇ーーーーーーリニスは一言、

 

 

「首置いてけ」

 

 

そう言ってライダーとルヴィアに斬りかかった。

 

 

リニスVSライダー&ルヴィア

 

 

 





~時雨の計画
すべての罪を背負うことでシグナムたち闇の書に関係する者の減刑を狙っていた。

~クロノとアルフの答え
誰に言われたわけでもなく、自分が出した答えに従って時雨を止めようとしている。

~人間讃歌を謳わせてくれ、喉が枯れるほどにっ!!
アマッカスさんの名言の一つ。どうやら時雨はこの言葉を多用する人物と面識があるようだ・・・・・・

~【魔王と人形】
時雨が書いた小説のタイトル。売られていたこれをプレシアが買い、クロノに貸したようだ。そしてこれは時雨の体験を元にしたノンフィクションである。


~ワラキアVSクロノ&アルフ
~シグナムVSセイバー
~ザフィーラVSアーチャー
~レヴィVSフェイト
~シュテルVSなのは
~シャマル&ディアーチェVSシリア&管理局員
~御門VSアリス&神悟&少女四人
~リニスVSライダー&ルヴィア
総力戦の開始。だいたいパワーバランスを考えたらこんな感じになるかなと思いながら組み合わせを考えました。

~藤峰アリス
転生者、なのはの幼馴染み、そして恐らくこの小説内で数少ない常識人。刀型のデバイスの名前はヤクモ。

~相井神悟
主人公(笑)

~少女四人
相井神悟のハーレムメンバー。“またまた”魔導師の適性があり、“またまた”使うことができるデバイスの空きがあり、“またまた”全員が協力することを決めたという相井神悟の御都合主義の産物。名前を出すつもりはない。

~首置いてけ
「なぁお前大将だろ!?首置いてけ!!首置いてよ!!」


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