調律者は八神家の父   作:鎌鼬

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第漆幕 目覚めと魔術師

 

 

「こいつで終いっと!!」

 

 

アロンダイトを降り下ろして巨大な海蛇のような生物の首を半分だけ切り裂く。

 

 

「スノウ」

「あぁ、蒐集せよ」

 

 

スノウの手にした闇の書のページが開かれて海蛇のリンカーコアが蒐集される。それがとどめになったのか海蛇は事切れた。

 

 

「これで400ページだな」

「闇の書の機能が私の把握している通りならこれではやてに対する魔力の搾取が止まるはずだ。それにしても良かったのか?時雨が側にいなくて。騎士たちだって気を効かせて蒐集を代わってくれようとしていたというのに」

「良いんだよ、これで。シグナムたちだってはやての側に居たかったのに俺が無理矢理蒐集させてたんだ。なら、それに対して報いがないと嘘になるだろ?」

「・・・それは時雨も同じなのでは無いのか?」

「良いんだよ、俺は」

 

 

見渡すばかり海だけの世界、海蛇の血で汚れた足場()でターンをしながら両手を広げてスノウの方に向き直る。

 

 

「俺は家長だ、家長というのは家族の幸せを切に願っているんだ。例え俺が疲れ果てていても、お前たちが笑顔なら俺は頑張れる。だから笑ってくれ、俺が頑張る為に、俺が守りたいと願う者たちを守り続ける為に笑ってくれ」

「・・・・・・どうしようも無いのだな、貴方は」

 

 

そんな俺を見てスノウは嬉しそうな、悲しそうな、そんな笑みを俺に向けていた・・・・・・そんな顔は、してほしく無いんだけどな。

 

 

「よし、帰るか。ついでに400ページ蒐集記念にでも外食するとしよう」

「・・・・・・あぁ」

 

 

スノウが展開した陣の上に乗り、海蛇の群れの死骸が漂う海の世界を後にした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

海鳴附属病院の病室の一角、そこではやては眠っていた。原因は闇の書の蒐集を行わなかったことに対する(ペナルティ)、それを回避する為に蒐集に勤しんでいる時雨たちだったがそれに代わってはやての看病をしている人物がいた。

 

 

「はやて・・・・・・」

 

 

金髪紅眼の少年、ギルである。ギルの正体は現在に顕現した古代バビロニアの王にして人類史における最古の王ギルガメッシュである。始めにギルははやてを救おうと自らの宝物庫を開こうとしたのだが時雨に止められた。例えそれではやてが回復したとしてもそれは一時的な物で根本である外界からの悪意(闇の書)その物をどうにかしなければ堂々巡りになるのである。

 

 

それを理解したギルは歯が砕けてしまいそうな程に食い縛り、責めてもとはやての看病を買って出た。開病から病室に入り、閉病するまで居続けるギルのことを医師看護師たちは心配に思っていたが今では当たり前のように対応している。

 

 

そして別の世界で時雨が400ページ目の蒐集を終えた頃にそれは起きた。

 

 

「う・・・・・・ぅうん」

「っ!?はやて!?」

 

 

はやてが僅かに反応を見せたのだった。何をしても無反応だった故にこの反応を見たギルは座っていた椅子を倒しながらはやての寝ているベットに駆け寄った。

 

 

「ーーーーーーーーーーーーギル、君?」

 

 

そしてはやてが目を開いた。

 

 

「はや、て・・・・・・」

「どうしたん?そんな泣きそうな顔になって・・・・・・何か悪いことでもあったんか?」

 

 

目を覚ましたはやての眼前に写るのはいつも笑っているはずのギルが今にも泣き出しそうな表情で自分のことを見ている光景だった。見たことの無い顔をするギルに心配そうに声をかけるはやてだったが今のギルにとってそれは逆効果だった。

 

 

「ーーーーーーーーーーーー良かった、良かった・・・・・・っ!!」

 

 

はやてが目を覚ましたことに涙を流し続けるギルと自分が倒れたことを覚えていない不思議そうな顔をするはやて。それはシグナムたちがお見舞いに来るまで続いたのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「えぇ!?一月も寝とったん!?」

「おぅ、もう十月も終わる頃だぞ」

 

 

別世界の蒐集を終えて帰ってみればシグナムから涙ぐんだ声ではやてが目を覚ましたと連絡を受けた。直ぐ様病院に向かい病室に入ればわりかし元気そうなはやてと目が赤くなっているシグナムたちに目元を腫らしたギルがいた。シグナムたちはともかくギルがこうなるのは珍しい。是非とも写真に撮ってコトミネとの酒の肴にしなければ。

 

 

「なんや軽く浦島太郎状態やな~」

「どちらかと言えば眠り姫だと思うけど。とにかくしばらくは入院生活になるけど大丈夫か?」

「まぁ原因不明言われてるし恐いからな~三食昼寝つきの生活を満喫させてもらおうか」

「よーし、なら退院したらシャマル作の料理でパーチーだな!!」

「ーーーーーー任せてちょうだい!!」

「あかんあかんあかんあかん!!それだけはあかんって・・・・・・!!」

 

 

満面のシャマルの笑みを見てガチ泣きにになりながらそれを防ごうとするはやて。俺が返す言葉はーーーーーーーーーーーー

 

 

「 だ が 断 る 。さぁ・・・・・・皆で三途リバーを渡ろうぜ・・・・・・!!」

「このヒトデナシ!!」

「・・・・・・」

「・・・・・・」

「「ハッハッハ!!!」」

 

 

ここまでのやり取りを終えた俺とはやては打ち合わせたかのように同時に笑い合う。久しぶりだな、このやり取りも。

 

 

「そう言えばヴィータたちはどうしたん?」

「あいつらは御門君の家に泊まらせてる。間の悪いことにはやてが倒れてから仕事の依頼が入ってな、シグナムたちにも手伝ってもらってるから家にだれもいない状態なんだよ。だから鳳凰院家に押し付けた」

「そうなんか~後で鳳凰院さんにもお礼言っとかなあかんな」

「それは俺がやっといたから大丈夫。最高級プロテインと極マズプロテインのブレンドプロテイン渡したら素晴らしいポージングで了承してくれたよ」

「なんでや!!なんでブレンドしたんや!!そこは最高級プロテインだけで良かったやん!!」

「ちなみに割合は1:9だ」

「ほとんど極マズプロテインやないか!!」

「まぁまて、これには悪意と言う名の故意があってだな・・・・・・」

「よーするにわざとやないか!!」

「それがどうしたぁ!!」

「開き直った!?」

「・・・・・・」

「・・・・・・」

「「ハッハッハ!!!」」

 

 

あー楽しい。愉しいじゃなくて楽しい。コトミネとだと愉しいになるけどはやてとのやり取りは楽しいなぁ。

 

 

「んじゃ、俺たちはそろそろ帰るよ」

「え~もう帰るん?」

「我が儘言うんじゃありません。自分が病人だってことを思い出しなさい。じゃないと病院食三食すべてをシャマルに作ってもらうことにーーーーーーーーーーーー」

「また来てな!!待っとるで!!」

 

 

そこまでシャマルの料理が嫌か。俺も罰ゲームで作らせて食べさせるのはいいんだが食べるのは嫌だけどさ。だってシャマルってばショゴス作った実績があるからな~今度は食べたらディープワンとかインスマス面になる料理を作りそうで恐い。

 

 

そんなやり取りを終えて俺たちは病院から出る。そして全員の雰囲気が変わる。はやてに見せた暖かい物ではなく、はやてに見せられない冷たい物に。

 

 

「スノウ、これではやてへの侵食は一応停止したんだな?」

「あぁ、だが恐らく一定期間蒐集がなければまた侵食を開始するだろう」

「なら話は早い。ここからはローテーションを組んで蒐集をすることにする。一週間で10ページ、それで二週間はやての様子を見てペースを決めよう」

「わかりました」

「わかりました」

「わかった」

「了解よ」

「了解した」

「僕はどうしたらいい?」

「変わらずにはやての側にいてくれ。はやてに害悪押し付けようとする奴がいるなら殺ってしまえ、処理はこっちでしてやる」

「わかったよ」

 

 

これで今後の方針は決まった。しかしここから気乗りしないことがあるんだよなぁ・・・・・・嗚呼面倒なり。

 

 

「シグナム、これからいいか?」

「何かあるのですか?」

「ん、これ」

 

 

コートのポケットから一つの便箋を取り出す。そこには丁寧に俺の名前が書かれており、隅の方には【遠坂凜】、【ルヴィアゼッタ・エーデルフェルト】と書かれていた。

 

 

「魔術師・・・・・・敵からの招待状だ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

海鳴の都市部にある高級ホテルの一室、本来パーティー会場に当たるだろうその部屋にはテーブルクロスのかけられた一つの長テーブルが置かれており、三人組と二人組が向かい合って座っていた。

 

 

三人組は遠坂凜、ルヴィアゼッタ・エーデルフェルト、衛宮士郎の魔術協会から派遣された魔術師三人。目には見えないが彼らの呼び出したサーヴァントたちが霊体化して側に控えている。

 

 

二人組は表向きでは(・・・)フリーランスの魔術師として活動している八神時雨、そしてシグナム。流石に一人でこの場に参上するのは不味いと判断した時雨はシグナムを連れてくることにしたのだ。

 

 

「はじめまして、八神時雨さん。この度は呼び掛けに応じてくれて助かったわ」

 

 

先に口を開いたのは遠坂凜、時雨がやって来たことに対する礼と言う在り来たりな切り出し方だった。

 

 

「で、わざわざこんな便箋を寄越してくれたあんたたちは誰なの?」

 

 

それに対しての時雨の返し。確かに三人は時雨のことを知っている、しかし時雨はこの三人のことを知らないことになっている。だから先ずは三人の素性を明かすように促した。

 

 

「・・・・・・そうね、紹介が遅れたわ。私は遠坂凜、魔術協会所属の魔術師よ」

「ルヴィアゼッタ・エーデルフェルト、トオサカと同じく魔術協会に所属しておりますわ」

「衛宮士郎だ」

 

 

凜とルディアは笑みを崩さずに話しかけてくるが衛宮士郎は時雨のことを睨み付けている。

 

 

「ご丁寧にどーも、知っての通り八神時雨だ。こっちは俺の弟子のシグナム」

「シグナムです」

 

 

紹介されたから最低限の紹介で返す。シグナムは時雨の弟子ということになっているが確かに時雨はシグナムに魔術師を教えているのだ、師弟の関係であると言うのは嘘ではない。ただ事実を全部話している訳ではないが。

 

 

「それにしても遠坂にエーデルフェルトね、まさか御三家の一角とフィンランドの名門の貴族様がこんな極東に来られるとは。衛宮は・・・・・・知らんな」

「あら、お上手なのですね」

「当然のことですわね!!」

「・・・俺だけ知らんなって・・・・・・」

 

 

どこか嬉しそうにしている凜とルヴィアに対して落ち込む士郎。それはしょうがない。前者二人がビッグネームなのに対して衛宮の家名は知られていないのだから。

 

 

「今日お呼びしたのは貴方に依頼があったからなのです」

「なぁ遠坂、この人が本当にそうなのか?言っちゃ悪いが何処にでもいそうな人にしか見えないんだが・・・・・・」

「そこのガキ、思うのは勝手だが口にするなら考えて言え。不用意な一言を首一つで払うことになるぞ」

「なっ!?」

 

 

士郎の不用意な言葉に時雨は反応し、それを聞いた士郎が信じられないと言った表情で立ち上がる。

 

 

「・・・・・・申し訳ございません、何分彼は魔術師となってからまだ日が浅く、無知なものですから」

「なら分かりやすく俺のことを教えてやれば?無知なガキにもわかるように噛み砕いてな」

 

 

徹底的に煽っていくスタイルを貫く時雨に士郎は怒りで顔を赤くするが、思い止まり荒い音を立てながら椅子に座った。

 

 

「はぁ・・・・・・いい、衛宮君。八神時雨と言えば魔術協会と聖堂教会、その両方に関わりのある人物なのよ」

「納得のいく報酬さえ用意できるのならどんな依頼でも完遂すると有名なのですわ」

「一番大きなのは二年前にあった死徒討伐のことね。都市一つ丸々を魔都に代えた死徒を単身で討伐したことは有名だわ」

「しかも討伐にかけた日時は僅か一日、さらに堕ちた真祖である魔王と同格の力を持つとされていた死徒を倒したことで協会と教会、両方に名を知られることになりますわ」

「要するに化け物クラスの人間だって言うことよ」

「・・・・・・本当に人間なのか?」

「失礼な、生物学上的にはまだ人間だぞ」

 

 

“まだ”が付いている辺りが怪しいのだがそれでも時雨は人間なのだ・・・・・・まだ。

 

 

「で、そんな化け物クラスのフリーランスの俺に依頼ってなんだ?」

「封印指定魔導書【闇の書】、知っているわよね?」

「闇の書、闇の書ねぇ・・・・・・」

 

 

タバコに火を着けながら考える素振りを見せる時雨。シグナムは闇の書の名前が出たことで一瞬動揺を見せそうになるが平然としている時雨を見て冷静さを取り戻した。

 

 

「全666ページ、魔力を蒐集する、すべてのページを埋めると力を手に入れられる、そんな所だったか?」

「概ねの認識としては間違っていません。私たちが依頼したいのはその闇の書の完全封印、もしくは完全破壊です」

 

 

凜の口から出たのは闇の書を封印するか破壊するかの二択だった。そしてそのどちらも時雨の望む答えではない。

 

 

「ってことは闇の書がこの町、もしくはこの近くにあるってことか?」

「アトラスの錬金術師の占星術によればこの辺りにあるとのことです」

「巨人のアナグラの引きこもりの占いか。だったらほぼ間違いないと見ても良さそうだな」

「依頼の報酬は協会と教会の両方から出させていただきます、お引き受け願えますか?」

 

 

魔術協会からした時雨の認識は報酬さえ払えば何でもしてくれる都合の良い駒というものだった。そして用意した報酬は間違いなく納得のできる額だと思われる。断られる要因など無いと凜は思っていた。そして時雨の返事はーーーーーーーーーーーー

 

 

「断る」

「ーーーーーーはい?」

「断ると言ったんだ。聞こえなかったのか?」

 

 

否定だった。聞き間違いかと思い聞き直してしまうが返ってくるのは同じ否定の言葉。凜たち魔術協会は知らないのだが時雨は闇の書側の人間、そして元よりどれだけ報酬を積まれようが時雨はこの依頼を受けるつもりはなかった。

 

 

「お、お待ちなさい!!これは魔術協会からの直々の依頼なのよ!!一介の魔術師にとってはとても名誉なことでーーーーーー」

「名誉、誇り、そんな物で腹が膨れるかよ」

 

 

ルヴィアからの意見もあえなく一蹴される。時雨が立ち上がり、それにシグナムが続いて部屋から出ようとしたとき、

 

 

「待てよ!!」

 

 

衛宮士郎が立ち上がって時雨たちを止めた。

 

 

「闇の書を放っておいたら大変なことになるんだ!!それなのに何もしないのかよ!!」

 

 

士郎は大多数に危害を加える闇の書の存在を許せなかった。だからそのことを時雨に呼び掛けるのだがーーーーーー

 

 

で、()()()()()()()()の?()

「なっーーーーーーーーーーーー」

 

 

時雨の返事に士郎は唖然とする。闇の書を放置すれば大変なことになると告げられても時雨はそんなことはどうでもいい様な反応で返されたからだ。

 

 

「俺にとって大切なのは家族(みうち)だけだ。情け容赦をかけても友人たちだがそれ以外はどうでもいい、どうだっていい、どうなろうが知ったこっちゃない。大切な者たちに危機が訪れているのなら財を投げ出そう、持てる人脈すべてを使おう、必要とあればこの身砕ける覚悟もあるさ。だけどなんで見知らぬ他人を助けねばならない?別段繋がりも関わりもあるわけでもなく赤の他人の為に命を投げ出せ?理解できないね」

 

 

時雨の言葉、家族(みうち)さえ無事であるのならその他大勢がどうなっても構わないという発言に士郎は凍る。そもそも考えが逆なのだ。士郎は誰でも構わずに救おうとするが時雨は親しい人間しか助けない、助けることがあったとしても気まぐれか仕事だからの理由が付けられる。対極の考えであるが故に対立するしかない。

 

 

「じゃあな魔術師諸君、事が終わるまで俺は家族たちと一緒にガタガタ震えながら引きこもらせてもらうとするよ」

 

 

それだけ言い残して時雨はシグナムを連れて部屋から出ていった。それを引き留めるものは誰もいない・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ホテルから出た時雨はふとホテルの屋上に視線を向ける。そして、

 

 

「視姦してんじゃねえよ、このホモ野郎」

 

 

ホテルの屋上に立つ存在に向けてそう言い放った。屋上から地上までは優に50mはあるだろう。普通なら時雨の声は届かないのだが時雨は間違いなく言いたいことは伝わると信じていた。

 

 

「さて、帰って飯にしよう。少し疲れた」

「そうですね。今日ぐらいゆっくりしてもバチは当たらないでしょう」

「久しぶりに何か作ってくれない?まともな物が恋しくなってきた」

「・・・・・・どんな食生活を送っていたのですか?」

「ん~?サプリメントと十秒飯とカ○リーメイト」

「死にますよ!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ホテルの屋上、そこには赤い外套を風にはためかせながら立つ人影があった。弓兵のサーヴァント、アーチャーである。凜からの指示を受けてホテルから出てくる時雨を監視しようとしていたのだった。そしてホテルから出てきた時雨が屋上に視線を向け、

 

 

“視姦してんじゃねえよ、このホモ野郎”

 

 

声は届かないがアーチャーの眼は時雨の口の動きを読み、なんと言ったのか理解することができた。

 

 

「私は・・・・・・ホモではない・・・・・・っ!!」

 

 

時雨の口撃で膝を着いてorz の姿勢になるアーチャー。端から見れば赤い外套を着た不審者が崩れ落ちているという訳のわからない光景である。

 

 

数分後に凜が様子を見に来るまでアーチャーは項垂れていたそうな。

 

 

 






~海蛇
デッカイウツボみたいなの。今回の蒐集の対象です。

~時雨の思い
ここまで来ると自己犠牲のように見えるのだが時雨本人は“自分の為に家族を守る”と思っているので思いは食い違ってしまっている。そしてそのことを時雨は気が付きながらも変えようとしていない。人ってのはそんな簡単に変われないんだよ。

~はやての目覚め
作者は書いているとき少し鼻をすすったシーン。

~時雨とはやてのやり取り
はやてが元気だった頃にはわりと日常的に行われていた光景である。はやてがボケたり突っ込んだり、時雨がボケたり突っ込んだり、笑顔の絶えない家族です。

~魔術師との接触
凜たちから依頼として闇の書の完全封印、もしくは完全破壊を頼まれるがこれを拒否。受けて敵側からシグナムたちをサポートすることも考えたがうまく立ち回れないと判断して却下した。

~巨人のアナグラ
ヒッキーの集まり。錬金術師と言われて鋼を思い付いた人は多いはず。作者は雨の日は無能な大佐でした。

~名誉、誇り、そんな物で腹が膨れるかよ
心の支えになったとしても腹は膨れない。母親に拾われる前にはプライドなんて持たずにゴミを漁っていた時雨の経験からの言葉。

~時雨の線引き
家族(みうち)か友人であるなら助ける、他人であるなら見捨てる。これが時雨の決めた明確な線引き。時雨にとっては対岸の火事のように、ブラウン管に映る紛争地帯の映像のように、目の前で赤の他人が死んでも“関係の無いこと”として処理される。もし家族が被害に合えば全力で排除しようとする。

~時雨と士郎
大切な一を犠牲にしてでも十を救おうとする者と大切な一を守るために十を切り捨てる者が対立するのは当たり前である。

~視姦してんじゃねえよ、このホモ野郎
~私は・・・・・・ホモではない・・・・・・っ!!
男に男が視線を向けていれば勘違いされてもしょうがない。


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