調律者は八神家の父   作:鎌鼬

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リインフォース登場についでやりたかったこと第二段。作者の暴走はこれからだ!!


番外編4の章 時空と次元を越えて、ついでにあの人たちを呼んじゃいます

 

 

 

「あっちぃなぁ・・・」

「今年は異常気象だそうだ、まだまだ暑くなるらしいぞ」

「嗚呼酷い話だ」

 

 

はやての誕生日からはや一月、蝉たちがミンミンと泣きわめいて燦々と太陽が輝く今は夏。それと同時に彼女と契約を結んでから一月がたったことを意味する。あのあとは大変だった。彼女のことを適度に誤魔化しつつ(闇の書と夜天の書の関係など)、彼女がシグナムたちと同じ存在であることを明かした。それから時間がたって始めの頃はシグナムも彼女のことを警戒していたが今ではそれも薄れてきている。

 

 

「スノウは暑くないのか?」

「正直に言えば暑いのだがこの体は体温調整が出来るのでそれほどでもないな」

「なにそれズルい」

 

 

それと彼女は名前がないと言っていたので皆で着けることになり、俺が彼女の髪から雪を連想したのでスノウ、はやてと御門君が思い付いた祝福の風を意味するリインフォースを組み合わせてリインフォース・スノウとなった。シグナム、ザフィーラ、ヴィータは良かったのだが問題はやはりと言って良いのかシャマルだった。なんだよクイーンって、ただお前が女王様にシバかれたいだけじゃないか。後であげた候補のディストとヒストも絶対にサディステックとマゾヒストからとっただろ。

 

 

「ヌォォォォォオ・・・・・・痛い!!頭が割れるように痛い!!」

「頑張れや御門君、これが君が魔法使いになるための第一歩だ」

「なんで魔法使うためにひたすら脳を使う必要があるんですか!!」

「聞いて思い付いた話なんだがデバイスってのは要するに演算処理をするための後付けのハードディスクみたいな物だよな?ならそれを必要としないくらいに脳みその演算処理をあげてしまえば良いわけだ。目指せ人間スーパーコンピューター」

「ぐぬぬっ・・・・・・実際にそう外れていないだけに反論できない」

 

 

庭の隅で頭痛と戦いながらシャマルから送られ続ける情報をひたすら処理し続けているのは最近我が家に入り浸っている御門君。戦う手段が欲しいと頭を下げてきた御門君の為にCQCと先程言った情報処理の特訓をさせている。流石は転生者と言ったところかCQCの技術はスポンジが水を吸い込むように吸収していき、情報処理の方もなかなかの物になってきている。一週間前には自力で空を飛べるようになったと喜んでいたな・・・・・・俺はいくらやっても飛べなかったが。

 

 

「どうですか?御門の特訓の方は?」

「おぅリニス、中々だよ。このまま行けばデバイスなしで攻撃用の魔法も使えるかもしれないな」

「でも程ほどにしないと脳がパーンってなりますよ?」

「えっ!?なにそれ初耳!!」

「大丈夫だって・・・・・・たぶんきっとメイビー」

「ギャァァァァァァア!!」

 

 

あえて教えてなかった事実を知りながらも御門君は情報処理の特訓を止めようとはしない。なかなか肝の据わったやつだな。ヴィータの親友の立ち位置を認めてやろう。

 

 

「それと忍からの手紙です」

「やっときたか」

「どうだ?」

「期待しない方がいいぞ・・・・・・やっぱりな」

 

 

リニスから渡された手紙の内容は要約すれば「なにこれ、私じゃムリポ」といったもの。スノウと闇の書のデータを出所を一切告げずに忍に渡して解析を頼んでいたのだが結果がこれだった。俺も独自で解析をしているものの結果はよろしくはない、精々ブラックボックスらしきものを見つけられた辺りのところで止まってしまっている。あと一歩、あと一歩何か切っ掛けがあれば解析は進むはず。スノウが言うユニゾンデバイスと同じか、似たような存在のデータがあれば良いのだがユニゾンデバイスは希少過ぎる存在らしく、スノウ以外は存在しているかどうかすら不明、リニスに聞いてもユニゾンデバイスなんて存在を始めて聞いたと返された。

 

 

「平行世界にでも行けたなら・・・・・・」

 

 

平行世界のスノウのデータを取れれば解析は進むのだろうがその平行世界に行くための手段がない。今から宝石剣の開発に取り組んでも間に合うかどうかわからない。以上現状は八方塞がり。気分転換の為に縁側に出てきているのだが天恵が降りてくる訳でもない。

 

 

「父ちゃーん!!ゲームしようぜ!!」

「時雨殿・・・私の仇を・・・!!」

「剣なら・・・剣なら負けぬ・・・!!」

「わぁお、死屍累々ってやつだね」

「うちの中でもトップクラスのゲームの腕しとるヴィータに勝てるギル君もなかなかやと思うで」

 

 

元気一杯のヴィータ、なぜか床に伏しているシグナムとザフィーラ、車イスに乗ったはやてとそれを押しているギルがやって来る。シグナムとザフィーラに何やってんだよと思いながら返事を返す。

 

 

「いいぞー」

 

 

その時だった。不意に感じる床の抜けたような感覚、下を向けばそこにあるのは黒い穴。引きずり込まれるような引力をそこから感じる。

 

 

「全員!!近くにいる奴をつかんで話すな!!」

 

 

とっさにそばにいたスノウとリニスに手を伸ばし服をつかむ。そうした瞬間に俺たちは抗う間もなく穴に引きずり込まれた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「って寒っ!!」

 

 

穴に引きずり込まれ始めに感じたのは肌に刺さるような寒さ。下は長い丈のズボンをはいていたのだが上が半袖だったことが裏目に出たようだ。辺りを見渡せば見慣れたはずの海鳴にある近所の公園、しかしそこには今の季節にはあり得ないはずの雪が積もっていた。

 

 

「って!!スノウとリニスは!?」

「ここにいる・・・」

「寒っ!?なんでこんなに寒くなってるんですか!!」

 

 

俺の両隣からスノウとリニスの返事が聞こえて思わず安堵のため息をつく。はやてたちとは離れてしまったがリニスたちとは一緒だったようだ。

 

 

「ここは公園ですか?」

「あぁうちの近所の公園だ、でも時間軸がおかしい。夏だったはずなのに雪が積もってる。未来か過去にでも飛ばされたのか?」

「それよりもはぐれた者たちと合流するのが良いと思うぞ」

「そうだな・・・お、ラッキー、コートがある」

 

 

縁側に置いていた俺のコートを見つけてリニスに渡す。あからさまに寒そうにされてはこっちがやりずらい。

 

 

「着てろ、そんなのでも無いよりはましだろ?」

「ありがとうございます」

「・・・私も寒い」

「スノウは体温調整が出来るから平気だろうが」

「・・・・・・・・・」

「あぁもう!!そんな眼でこっちを見るな!!わかったよ!!服屋見つけて服買ってやるからそれまで待ってろ!!」

 

 

ジド眼で見てくるスノウに耐えられなくなりまずは服屋を探すことにした。ここがどういう場所かわからないので出来るだけ出費は避けたかったのだが・・・・・・こればかりはしょうがないな、俺も寒かったし。

 

 

「にしても・・・」

「どうした?」

「皆がどうしているか気になってな」

 

 

側にいたやつが一緒に飛ばされているならはやてはギルと飛ばされているだろうから問題はない、シグナムとザフィーラのペアも心配ないだろう。問題になるのはシャマルの側にいた御門君と御門君に近づこうとしていたヴィータだ、奇行種であるシャマルと一緒にいるであろう御門君が心配だ。加えて最近シャマルが「ショタも悪くないわね・・・」と呟いているのを聞いていたので御門君の貞操も心配だ。ヴィータがシャマルに何か変なことを教えられないか心配だ。

 

 

「無事でいてくれよ」

 

 

思わず御門君の身の安全を心配してしまった俺を誰が責められようか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

はやて&ギル

 

 

「うーん・・・・・・寒っ!?」

「おぉ、ようやく目が覚めたか」

「えっ!?どちら様!?」

「はやてよ(オレ)のことを忘れたのか?我はギルガメッシュだ!!」

「えぇぇぇぇぇえ!?ギ、ギル君!?」

 

 

はやて、大人化したギルガメッシュと行動開始(ギルガメッシュの格好はUnlimited blade work 編のライダースーツ)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

シグナム&ザフィーラ

 

 

「ここは・・・?」

「どうやら冬の海鳴に飛ばされたようだな」

「寒いな・・・まてザフィーラ、どうして狼になっている?」

「寒いからだ。人の姿をしているよりも狼になっていた方が毛皮で暖がとれる」

「・・・・・・毛皮を寄越せ!!」

「断る!!」

 

 

シグナムとザフィーラ、第一回毛皮争奪戦争開始

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

御門&ヴィータ&シャマル

 

 

「(うぉぉぉぉぉお!!やべぇぇぇぇぇえ!!シャマルさんと一緒だぁぁぁぁぁぁぁあ!!ヤられる!!貞操的な意味でヤられる!!)」

「御門?震えてるけど寒いのか?」

「きっとそうに違いないわね・・・・・・まずは暖を取ることが先決ね」

「(・・・・・・あれ?シャマルさんがまとも?)」

「御門君、貴方今私がまともだと思ったわね?」

「ソソソ!!ソンナコトナイジャナイデスカー!!」

「棒読みになってるわよ。流石の私でも優先すべきことぐらいはわかっているつもりよ。流石に寒いこの気候の中で夏服は最悪命に関わるわ、私たち騎士たちはともかく御門君はね」

「シャマル・・・あたしも寒くなってきた」

「あら、なら御門君にギゅーってしてあげなさい♪そうすれば二人とも暖かくなるわよ」

「シャ、シャマルさん!?」

「わかった!!」

「ヴィータも了解しないでぇぇぇぇぇ!!」

「(フッフッフ・・・・・・おねショタも良いと思ってたけどやっぱりロリショタが至高ね!!ヘタレな御門君を無邪気なヴィータが攻めあげる・・・・・・これだけでごはん三合は固いわね!!)」

 

 

シャマルと御門とヴィータ、以外にもシャマルが落ち着きながらも行動開始。ただし内心は別物であるが

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

???&???&???

 

 

「ほら早くしなさい!!」

「待ってよクロ!!」

「イリヤ、早く」

「美遊も速いって!!」

 

 

朝の通学路を駆ける三人の少女たちがいた。銀の長髪の少女イリヤ、黒髪の少女美遊、イリヤとよくにた容姿だが肌の色が褐色の少女クロエ。三人は学校に遅刻しないように駆け足で通学路を走っていた。

 

 

「あーもう!!間に合わないよ!!」

「イリヤが寝坊するから!!」

「それを言ったらクロも同じ」

『どーしますか?イリヤさん?変身しちゃいます?』

 

 

イリヤの背負う鞄の中から羽を生やした宝石のような物が飛び出した。これは宝石翁と呼ばれる人物が魔法と呼ばれる奇跡を応用して作り上げた魔術礼装、平たく言ってしまえば魔法使いが持っている杖と同じだ。ちなみに美遊も同じような物を持っている。

 

 

「うん変身しよう!!このままだと確実に遅刻しちゃう!!」

「サファイア、私も」

『わかりました美遊様』

「ちょっと!!抜け駆けは許さないわよ!!」

 

 

イリヤと美遊は変身する為に曲がり角で身を隠そうとし、クロエもそんな二人を追いかける形で曲がり角に入る。

 

 

すると、そこには穴が空いていた。

 

 

「え?」

 

 

イリヤの短い疑問符だけが残り三人は穴へと落ちていった。そしてそれを確認したかのように穴は塞がり、そこには何も残されていなかった。






というわけで時雨たち八神ファミリーは???の世界に行きました。察しの良い人には分かるかもしれないですね。


そしてついでに別の魔法少女作品から彼女たちを連れてきちゃいました♪別の魔法少女の作品も考えましたけど流石に円環の理から引っ張ってくるのは無理そうなので辞めました。


さてさて、どうなることやら・・・・・・


感想、評価をお待ちしています。



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