こんな処女作の駄文を読んで下さるだけではなく、感想を貰えるなんて…!
恥ずかしさと嬉しさで身が悶える勢いでございます。本当にありがとうございます。
『ここがマグノリアですか…』
背中の物を背負い直し、呟く。
ギルダーツさんの話だと此処ですが、聞いた通り広い街ですね。
これは自力で探すより、人に聞いた方が早いですね。
『あの、すみません』
「ん?なんだい?」
道行く人に声を掛け、目的の場所を聞く。
『フェアリーテイルというギルドを知りませんか?』
「フェアリーテイル?また何かやったのかい?」
『また…?いえ、そのギルドに届け物がありまして』
「そうかい。フェアリーテイルはあっちだよ。行くなら気を付けなさい」
『はい。ありがとうございます』
お礼を述べ、教えてもらった方向へと進む。
それにしても街の人から随分と警戒、というか危険視されているみたいですね。
ギルダーツさんは楽しい所だと言っていましたが、この反応を見ると恐くなってきましたよ。
『………はぁ』
手紙があるから、行かない訳にはいかないんですけどね。
……信じてますからね?ギルダーツさん。
「それにしてもあの青年、凄い大剣を持っていたねぇ」
後ろの方で、そんな声が聞こえた。
◇ ◇ ◇
迷うことなく、私はギルドの目の前に着いた。
着いたは良いのですが……
「おらー!」
「ふざけんなクソ炎!」
「グレイ、服!」
「うお!?」
「漢たる者、勝負だ!」
「もう頭来た!」
「やろうってのかい!」
……喧嘩、ですよね?
入るの凄い気まずいんですけど…。
ここは日を改めて、もう一度出直すとしましょう。
「火竜の―――」
『すみません、ギルダーツさん。手紙は遅く…』
「咆哮!」
『ッ!!』
背後から炎の気配がし、私は咄嗟に振り返った。
扉が一瞬にして燃やされ、炎はその勢いのまま私に迫って来た。
『この炎は…』
片手でそのまま受け止めると、手にチリッとした痛みを感じる。
この炎、普通の炎じゃありませんね。
いくら人間の姿だからといって、私にダメージが通るなんて…。
「ナツの炎を、素手で…!」
「しかも片手で!?」
うーん、どうやら注目が集まってしまったようですね。
日を改める必要も無くなりましたし、好都合といえば好都合です。
『初めまして、フェアリーテイルの皆さん』
「なんだ?お前…」
桜色の髪をした人間が、首を傾げる。
…いえ、この感じ……人間というより、龍に近い…?
まさか先程の炎、この少年が?
『私はミラ・ルーツ。マカロフ様はいらっしゃいますか?』
「じいちゃんに何の用だ」
『ギルダーツさんから手紙を預かっているのですが…』
「!お前ギルダーツに会ったのか!?」
『え、えぇ』
表情がコロコロ変わる少年ですね。見ていて飽きません。
龍に似た雰囲気も相まって、私は思わず、彼の頭を撫でた。
「っ!……なんかお前、懐かしい匂いがする」
『懐かしい、ですか?』
「あぁ。分かんねェけど」
分からないのに懐かしい…。
私と会ってその感覚になるのは、龍の者だけ。
この少年、まさか龍?
けど人間に擬人化するには年齢が幼すぎる。
人間と龍の感覚が何らかの形で成り立ち、リンクしている…。
これは…そう、まるで……人と龍が共存しているみたいに。
『(私が生涯を掛けても成し得ることが出来なかった、共存の道…)』
龍が数を減らした世界で、まさか共存の道を見つけるなんて…。
なんて皮肉でしょうね。これも因果というものでしょうか?
「お前さんか、ワシに用があるというのは」
桜色の少年とほのぼのしていると、足元に小さなお爺さんが現れた。
ん、この人間、強いですね。背中が少しゾワリと来ましたよ。
もし全盛期なら戦ってみたかったですね…。
『ミラ・ルーツといいます。ギルダーツさんから手紙を預かっています』
「ほう、どれどれ…」
ギルダーツさんの手紙をマカロフ様に渡す。
マカロフ様は手紙をその場で読むと、早々に自分の懐にしまった。
早いですね、もう読み終わったのでしょうか?
「お前さん、確かミラ・ルーツと言ったな」
『はい。あ、こちらには同じ名前の方がいらっしゃると聞いたので、ルーツで構いません』
「そうか。ではルーツよ、ウチのギルドに入るか?」
『!はい。入れてくれると嬉しいのですが…』
駄目だった時は潔く諦めますが、出来るなら此処に入りたいですね。
龍の子もいますし。
「うむ。皆の者、よく聞けい!フェアリーテイルの新しい仲間じゃー!」
「「「うおおおぉ!」」」
建物内のあちこちで、声が上がる。
桜色の少年は口から火を吹いて笑っている。
これは多分、歓迎されている……んですよね?
『ミラ・ルーツです。これからよろしくお願いします!』
「「「おう!!」」」
力強い声に、心がほんのりと暖かくなった。
人間に受け入れられるというのは、なんとも良いものですね。
そろそろ戦闘シーン入れたいなぁ。
ギルダーツとの組み手は戦闘シーンに入らないし…。
白ミラとの二次会は何とか成功!
見事に落とせたぜ!そして剥ぎ取……ゲフンゲフン!……プレゼントも貰ったぜ!