FAIRY TAIL~龍と妖精~   作:雲珠

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何気なしに見た感想一覧ですでに感想のコメントがあったことに驚きと感謝の念が絶えない作者こと雲珠(うず)です。
こんな処女作の駄文を読んで下さるだけではなく、感想を貰えるなんて…!
恥ずかしさと嬉しさで身が悶える勢いでございます。本当にありがとうございます。



第四話 龍と竜

 

『ここがマグノリアですか…』

 

背中の物を背負い直し、呟く。

ギルダーツさんの話だと此処ですが、聞いた通り広い街ですね。

これは自力で探すより、人に聞いた方が早いですね。

 

『あの、すみません』

「ん?なんだい?」

 

道行く人に声を掛け、目的の場所を聞く。

 

『フェアリーテイルというギルドを知りませんか?』

「フェアリーテイル?また何かやったのかい?」

『また…?いえ、そのギルドに届け物がありまして』

「そうかい。フェアリーテイルはあっちだよ。行くなら気を付けなさい」

『はい。ありがとうございます』

 

お礼を述べ、教えてもらった方向へと進む。

それにしても街の人から随分と警戒、というか危険視されているみたいですね。

ギルダーツさんは楽しい所だと言っていましたが、この反応を見ると恐くなってきましたよ。

 

『………はぁ』

 

手紙があるから、行かない訳にはいかないんですけどね。

……信じてますからね?ギルダーツさん。

 

 

「それにしてもあの青年、凄い大剣を持っていたねぇ」

 

後ろの方で、そんな声が聞こえた。

 

 

 

◇ ◇ ◇

 

 

 

迷うことなく、私はギルドの目の前に着いた。

着いたは良いのですが……

 

「おらー!」

「ふざけんなクソ炎!」

「グレイ、服!」

「うお!?」

「漢たる者、勝負だ!」

「もう頭来た!」

「やろうってのかい!」

 

……喧嘩、ですよね?

入るの凄い気まずいんですけど…。

ここは日を改めて、もう一度出直すとしましょう。

 

「火竜の―――」

『すみません、ギルダーツさん。手紙は遅く…』

「咆哮!」

『ッ!!』

 

背後から炎の気配がし、私は咄嗟に振り返った。

扉が一瞬にして燃やされ、炎はその勢いのまま私に迫って来た。

 

『この炎は…』

 

片手でそのまま受け止めると、手にチリッとした痛みを感じる。

この炎、普通の炎じゃありませんね。

いくら人間の姿だからといって、私にダメージが通るなんて…。

 

「ナツの炎を、素手で…!」

「しかも片手で!?」

 

うーん、どうやら注目が集まってしまったようですね。

日を改める必要も無くなりましたし、好都合といえば好都合です。

 

『初めまして、フェアリーテイルの皆さん』

「なんだ?お前…」

 

桜色の髪をした人間が、首を傾げる。

…いえ、この感じ……人間というより、龍に近い…?

まさか先程の炎、この少年が?

 

『私はミラ・ルーツ。マカロフ様はいらっしゃいますか?』

「じいちゃんに何の用だ」

『ギルダーツさんから手紙を預かっているのですが…』

「!お前ギルダーツに会ったのか!?」

『え、えぇ』

 

表情がコロコロ変わる少年ですね。見ていて飽きません。

龍に似た雰囲気も相まって、私は思わず、彼の頭を撫でた。

 

「っ!……なんかお前、懐かしい匂いがする」

『懐かしい、ですか?』

「あぁ。分かんねェけど」

 

分からないのに懐かしい…。

私と会ってその感覚になるのは、龍の者だけ。

この少年、まさか龍?

 

けど人間に擬人化するには年齢が幼すぎる。

人間と龍の感覚が何らかの形で成り立ち、リンクしている…。

 

これは…そう、まるで……人と龍が共存しているみたいに。

 

『(私が生涯を掛けても成し得ることが出来なかった、共存の道…)』

 

龍が数を減らした世界で、まさか共存の道を見つけるなんて…。

なんて皮肉でしょうね。これも因果というものでしょうか?

 

「お前さんか、ワシに用があるというのは」

 

桜色の少年とほのぼのしていると、足元に小さなお爺さんが現れた。

ん、この人間、強いですね。背中が少しゾワリと来ましたよ。

もし全盛期なら戦ってみたかったですね…。

 

『ミラ・ルーツといいます。ギルダーツさんから手紙を預かっています』

「ほう、どれどれ…」

 

ギルダーツさんの手紙をマカロフ様に渡す。

マカロフ様は手紙をその場で読むと、早々に自分の懐にしまった。

早いですね、もう読み終わったのでしょうか?

 

「お前さん、確かミラ・ルーツと言ったな」

『はい。あ、こちらには同じ名前の方がいらっしゃると聞いたので、ルーツで構いません』

「そうか。ではルーツよ、ウチのギルドに入るか?」

『!はい。入れてくれると嬉しいのですが…』

 

駄目だった時は潔く諦めますが、出来るなら此処に入りたいですね。

龍の子もいますし。

 

「うむ。皆の者、よく聞けい!フェアリーテイルの新しい仲間じゃー!」

「「「うおおおぉ!」」」

 

建物内のあちこちで、声が上がる。

桜色の少年は口から火を吹いて笑っている。

これは多分、歓迎されている……んですよね?

 

『ミラ・ルーツです。これからよろしくお願いします!』

「「「おう!!」」」

 

力強い声に、心がほんのりと暖かくなった。

人間に受け入れられるというのは、なんとも良いものですね。

 

 

 

 




そろそろ戦闘シーン入れたいなぁ。
ギルダーツとの組み手は戦闘シーンに入らないし…。

白ミラとの二次会は何とか成功!
見事に落とせたぜ!そして剥ぎ取……ゲフンゲフン!……プレゼントも貰ったぜ!

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