黒子のバスケ〜努力の天才   作:マニック

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第32Q

開会式が終わり、まず福田総合は大阪近畿高校との試合である。

 

しかし、この試合は予想通りあっけなく福田総合が勝利する。

 

つまり、洛山対福田総合の試合が決定した。

 

赤「やはり、彼らか。実力的には全国上位4校の内にはいるだろう。気が抜けないな。」

実「そうね。キセキの世代に最も近い男、灰崎祥吾とあなたたちの先輩であり私たちが勝てなかった黒金瑠璃。この2人は相当やっかいね。」

葉「とりあえず、はやく瑠璃にリベンジ!!」

根「そうだな!!はやくマッスルリベンジ!!」

赤「みんな気合充分だね。次の試合は決勝のつもりでいくぞ・・!!」

実・葉・根「おうっ!!」

 

赤司だけではなく、他のキセキの世代も瑠璃に注目していた。

黄「赤司っち対瑠璃っちさんすか。いきなり、決勝級の試合っすね!!」

笠「ああ。福田総合はいいチームだ。だが、正直。それでも洛山が負けるところは想像できねえ。」

 

緑「おそらく、洛山も福田総合もすべての手の内を出し尽くす。そうしなければ、勝つことはできないのだよ。」

鷹「たしかにな。両校とも全国クラスの選手が揃ってるしな。でも洛山には無冠の五将が3人もいるぜ?洛山有利じゃねえの?」

緑「バカめ。だからお前はバカなのだよ。」

鷹「ひどくねっ!?」

緑「たしかに無冠の五将は厄介な相手なのだよ。しかしそれでも。福田総合には瑠璃さんがいるのだよ。それがすべてなのだよ。」

 

紫「どっちが勝つのかなあー。」

氷「敦はどっちが勝つと思うんだい?」

紫「うーん。どっちも強いけど、やっぱり赤ちんかなあ。でも赤ちんも本気だすとおもうよぉ。じゃないと瑠李ちんさんには勝てないし。」

 

全国の猛者たちの評価は洛山有利というものが多い。それもそうだろう。洛山はインターハイを制しているのだから。

 

石「それでも勝つのは俺達だ!!いくぞ、お前らっ!!持てる力全部だせ!!」

選「はいっ!!」

石「福田総合ー!!ファイっ!!

選「オーー!!」

 

そしていよいよその試合が始まる。

 

赤「今日はよろしく。瑠璃さん。」

瑠「ああ。とっとと征を引きずりだしてやるよ。赤司。」

赤「おもしろい。」

瑠璃は緑間からもうひとりの赤司の事を聞いていた。瑠璃はそんなこと、とうの昔に気づいていた。

瑠「俺は、お前らの先輩だからな。後輩の面倒を見るのが先輩だ・・!」

 

両選手がコートに集まる。

客「がんばれー!!福田総合!!」

客「洛山!!連覇たのむぜー!!」

 

実「久しぶりね、瑠璃ちゃん。今回は勝たせてもらうわよ?」

葉「そーそー!!もう負けねえからな!!」

根「はっ!!マッスルーー!!」

 

瑠「相変わらずだな、お前ら。ただな。福田総合は俺だけのチームじゃねえんだよ・・!!」

瑠璃の凄みに彼らは言葉を失った。

 

審「それではこれより洛山高校対福田総合の試合を始めます!!互いに礼!!」

 

ピー-

 

ジャンプボールはいささか分が悪く、洛山が制した。

赤司は落ち着いてボールを実渕に回す。

石「こい。」

実「(このこ。この感じは・・!?”野生”!?)」

石田は本来の自分のスタイルを取り戻したことにより”野生”をも取り戻した。

静岡最強の”F”の復活である。

実「でも、まだまだ甘いわね!!」

実渕は石田のスキを付くように、左側へドライブ。そこからバックステップ。得意の3Pを打つ態勢。だれもが、3Pが決まることを予感した。ただ2人を除いて。

灰「そこ、瑠璃さんの守備範囲だぜ?」

瑠璃が実渕のボールをカットする。

そして、カウンター。瑠璃は1人で走り出し、レイアップの態勢に入る。

赤「甘いよ。」

赤司は瑠李に追いつくが、瑠璃はボールを後ろから上空に上げる。

灰「ナイスっ!!」

灰崎の豪快なダンクが決まる。

 

客「おおーー!!すげえダンク!!」

客「てか、みたか!?あのタイミングでパスだしたぜ!?」

 

赤「ありうるとは思っていたが、まさかいきなり入るとはね。」

”ゾーン”

選ばれたものしか入れないトッププレイヤーの領域。

瑠「お前相手だからな。それに今回はおもしろいものをみせてやろう。」

赤「ほう。」

 

 




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