腹部がめちゃくちゃ痛い…泣きそう…。
【イノセンスで攻撃するからだ】
主にゼロのせいなんだけど…なぁ。
まさか“アレ”をやったせいで一週間も寝込むとは思いませんでした。
目を覚ましたらアリスが泣きそうになりながら僕の顔を覗き込んで『一週間も目を覚まさないから死んじゃったかと思ったよぉ…』と言われてその後イノセンスで自分を攻撃しないと誓わさせられました。
元々普通の人間だってイノセンスで殺せますもんね…忘れてました。ノア化してなければ平気だって考えてましたし…
はぁ………。
そういえば…兄さんや母さんは無事だろうか…AKUMAから逃げ切れてればいいんですけど…それ以前に生きてますかね?特に母さんが心配です。
【怪我が治ったらアリスには悪いが旅立つからな?】
えっ!?なんで!
【同じ場所にいるとノアの覚醒者に居場所がワレる。捕まるぞ?特に夢の力を持つノアの覚醒者は俺のことを知ってる…下手したら…ばれてるかもしれない】
怖っ…。その夢の力を持つノアは長生きしてるってコトだし…老人?
【あー…お前みたいにロリなかんじ…じゃないか?恐らく…】
夢のノアは女の子イメージしとけばいいの…って僕は好きで幼いんじゃない!!
【(急成長できるはずなんだが…)ノアはなかなか成長しないぞ?意識するほど…な?ついでに夢のノアもボクっ子だ。】
一人称変えよう…旅立ったら話し方も変えよう。
何日か経ち完全に怪我が治った…。
「アリスさん…お世話になりました。」
「ずっとここにいてくれても構わないのに…マコトだってナイトメアの一員なんだから…」
「いえ…ノアに見つかってしまう可能性があるので…これ以上は…だけどまた来ますよ!絶対に!」
「待ってるよ…いつでも来ていいからね!」
「はいっ!では…」
僕はアリスさんに背を向け浜辺に歩いていく…
「行ってらっしゃい…」
と…カッコつけて島から旅だったのはいいんですけど…ここ何処でしょう…?
【いや…知らん。国すらわからん】
回りをみても…
木、木、木、木、木、木、木、木、木、木、木、木、木…ですから…とりあえず『森』でいいですよね?
【いんじゃね?どうせここらには一切人いねぇし】
それは…どの範囲でいないの!?
それくらいなら僕もわかってるけどさぁ…
あぁ…もーいい。こうなったら心鏡使おう。
役に立たないけど。
そういえば、精神世界では衣服が現在着ていモノとは違うもの…変身的な…かんじになってたけど…現実ではどうなるんだろう?
まぁ…イノセンス発動すれば分かるか…
「心鏡…発動…」
僕はイノセンスを発動させようとした。
………。
……。
ん……?
あっあれ?発動…しない?どういうこと?
【いや…発動はしているな…あのときも完全に発動してたしな?自滅のとき。】
あ…そこはやっぱり発動して…ん?
そういえば…シンクロ率上がってからイノセンス発動させたの…初めてかも…?
【無意識では何回かは発動してたな…というか…すでにそれ対AKUMAではないな…。むしろ、対…自分なのか?それとも対ノアか…?】
ここは対ノアでお願いします。
【とりあえず分かるのはお前のイノセンスは実体のない寄生型イノセンス…だな。】
精神世界のみでの戦闘は他の人たちとは違いイノセンスが使用できるし…。ゼロも戦闘に参加できる…。精神世界のみ、無敵?
【現実では一般人か…。俺に変わるとノア化しちまうし…なぁ】
具現化…。
【ん…?】
真実の鏡とかなら…具現化できるかも?
【むしろ真実の鏡が使えなかったらおかしいだろ?元々の形がソレなんだから】
そういえばそうだった。