ザザーッザザーッ
波の音が聞こえる。
それもそうだ。ここは海岸なのだから。
「ここなら…誰もいないよね?」
一人の少女が呟く。
「また…始めるんだって。」
少女は海を見ながら呟く。
「後悔はしてないんだよ?ただちょっとね…悲しくてさ…君はもういないのに…。メモリーを破壊されてしまったから…二度と…おかしいね…もう…何十年も前の話なのに…君の意志がまだ生きているって思ってるんだ。」
少女は空を見上げた。
「ゼロ?君はなにを伝えたかったの…?私を庇って…。何を守ろうとしたの…?ノアでもない私を庇って…何がしたかったの?」
『…ッ!……!……。』
少女しかいない海岸に声が響く。
「ゼロ!?」
『おいッ!誰かいないのか!』
少女は声の聞こえた方向に駆け出した。
「ゼロ!?いるの!?」
そこには一人の幼い子供が倒れていた。
『!?お前ッ!』
幼い子供の影は少女の前で姿を変え男の姿になった。
その姿の特徴は金色の瞳。
肌の色も服の色も陰だからなのか漆黒なのに…金色の瞳だけははっきりとしていた。
「ゼロ…だよね?」
『久しぶり…。訳あってこの状態だが俺はゼロだ…』
「良かった…復活出来たんだね?」
男の姿になった影…ゼロはなぜかキョロキョロと辺りを見渡す
『誰もいないよな?』
「いないけど…? どうしたの?」
『この話しは敵にはバレてはいけないんだ…。』
「え…?ここには生きてる人間はその子だけだし…AKUMAの反応もないよ?」
『そうか…ということはナイトメアの仲間はもう…』
「そんなに悲しい顔しないで!まだ私がいるしキミも戻ってきてくれたでしょ?」
『…。』
「どうしたの?」
『マコト…。ノア化し始めているのか?』
ゼロは幼い子供…マコトを見る。
マコトはとても顔色が悪くうなされている。
『俺が表に出ているとマコトのノア化が進んでしまうな…仕方ない。アリス…マコトを誰にもバレないように匿ってくれ…。時がくるまで…な?』
ゼロはマコトの影に戻る。
「自分勝手な…。匿う…ねぇ…。可能だけど…時って…いつ…?」
アリスはマコトを見る。
「仕方ない…運びますか…」
少女…アリスは姿を変えて真っ白な狼になり、マコトを洞窟の中に運んだ。
『起きるかな…呼吸はしているから大丈夫だと思うけど…このままだと…仕方ない…』
しばらく経ち……。
「ぅ…ん?あったかい…?なにこの白い毛…ッ!?」
『起きた?良かった?』
マコトの目の前に現れたのは大きな狼の顔。
「うぁああああああああっ!!」
『どうしたの!?』
マコトは慌てて真っ白な狼から離れる。
『あっ…。この姿だからかな?驚かせちゃったのか…』
アリスは狼の姿から人の姿に戻る。
「初めまして!ナイトメア、最後の生き残り…アリスです。よろしく!」
「よ…よろしく…。え…と…。マコト・フレイムです。アリスさん…さっきは驚いてしまってすみませんでした。」
「ん~気にしなくていいよ?ナイトメアの皆はもっと酷かったからさ!」
「あの…アリスさん?ナイトメアってなんですか?」
「アリスでいいよ!えっと…ナイトメアっていうのは…エクソシストたちにもノアの覚醒者たちにも基本的に手を貸さない第三戦力ってところかな?一応聴いておくけど…エクソシストやノア、AKUMAの事は知ってる?」
「あ…はい。ゼロから一応は聞いています。エクソシストのことは今まで関わりを持って生活していたんで知っています。」
「よかった…。ゼロッナイス!」
【マコト…ナイトメアっていうのは他の2つ戦力に所属していない者たちの入る所だ。イノセンスの適合者でも黒の教団に入っていなければ入れる。まぁ…正直…保護施設みたいなもんだな…。】
「保護施設とか…」
「ナイトメアのこと?ゼロが言ったんだね?保護施設だって…まぁ元々、一人の孤児と守り神が始まりだよね?ナイトメアは…」
「孤児…ってゼロだったりする?」
「当たり!ゼロはノアだけどナイトメアの創立者なんだよね!千年伯爵にバレたときに壊滅状態になったけど…」
私なりに長く書いたからどこ直したらいいのかわからなくなってしまった…。
漢字ミスとかアドバイスがあったら教えてください。