縁結びの神の恋~ノラガミ   作:マニック

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神器の意味

、、、

 

時刻は午前10時

 

イ「よし。今日は妖を一掃しにいくぞ」

 

イズモガミがそう言うと、神器の皆が集まってきた

 

その中のリーダーである李愛が言う

 

李「今日は神器をお連れしますか?」

 

イ「いや、いい

  神器はそんなことに使うもんじゃない」

 

当たり前のようにイズモガミはそう言った

 

李「そうですね」

 

李愛は笑いながらそう言った

 

 

その二人の会話を聞いて、1人の神器が声を上げた

 

神器「ど、どういう意味ですか!?

   神器は神様を守るものですよね!?

   妖を退治しにいくなら、神器をつれていかないとイズモガミサマが傷付きま

   す!}

 

イ「ああ、そうか

  風愛(フア)は最近ここにきたんだったね」

 

イズモガミはそう彼女の名前を詠んだ

 

 

風「はい!」

 

イ「ちょうどいい。

  じゃあ、ぼくと一緒にきなさい

  あと、李愛もね」

 

 

風「あ、はい!」

 

風は嬉しそうに言った

 

李「はいはい」

 

 

 

場所は変わって、社の外

 

 

イ「風愛、きみは神器は神を守るものだと思っているんだね?」

 

風「はい!

  神を守ることが私たち神器の使命です!」

 

風は自信アリ気な顔で言った

 

イ「その考え、ここでは捨てなさい。

  神器は、そんなことのために使うもんじゃない」

 

イズモガミの表情はこわばっていた

 

風「っ」

 

風愛はひるんでしまった

 

いや、ひるまされた

 

この神に

 

いつもは優しそうに神器に話しかけ

 

あまつさえ縁結びの神なのだから、怖い表情などみたことがない

 

そのイズモガミの圧迫にたえることができなかった

 

李「こら、イズモ!

  風愛がびっくりしてるでしょ!」

 

李愛はイズモガミを後ろから叩いた

 

こんなことができるのは、イズモガミと長年の付き合いであり彼の道標である彼女だけだ。

 

イ「ああ、ごめん。

  まあ、今日はそばでけんがくしておくれ」

 

風愛はゆっくり頷いた。

 

 

3人が歩いていると

 

声が聞こえてきた

 

「た、たすけてくれーー}

 

イ・李「!?」

 

3人が駆けつけると、死霊が妖に襲われていた

 

イ「2人はここにいなさい」

 

イズモガミは1人で妖に近づいていった

 

イ「哀れな妖よ

  私が救ってあげましょう」

 

妖「ガゥアー!」

 

妖はイズモガミに標的をかえた

 

イズモガミは妖に手を向けた

 

すると、妖が金縛りにあったかのように動かなくなった

 

イ「ごめんね。

  助けてあげられなくて」

 

イズモガミはそのまま指で妖を切る動作を行った

 

妖はイズモガミの手の動きに合わせるように切られ

 

消滅した

 

 

 

李愛はイズモガミの戦いを見ながら、風愛に説明していた

 

李「風愛、イズモはね戦いに絶対神器を使わないの」

 

風「それは、、、強いからですか」

 

李「半分正解。半分はずれ

  イズモはね、神器を家族だと思ってるから

  家族を戦いに使うことが嫌なんだって」

 

風愛は李愛の話を黙って聞いていた

 

李「だから、私も戦いには500年前に一回使われたぐらいかな」

 

李愛は笑いながらそう言った

 

風「!?

  戦いに使われたことがあるんですか!?」

 

風愛は相当興味があるという風に聞いた

 

李愛「あるよ

   イズモが戦いに神器を使う時はね

   家族、つまり私たちを守るときと。。。

   毘沙門天様を守る時だけ」

 

李愛は少し悲しそうな顔をした

 

 

風「毘沙門天さま、、、?」

 

李愛はそれに返答することなく

 

李「ほら、妖も退治したしイズモと帰るよ!」

 

風「あ。はい!」

 

風愛が毘沙門天と出雲神のつながりを知るのはまた別のお話。


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