――これは、無限の空に響き渡る夢と希望の歌物語。


※注意書き
・この作品はインフィニット・ストラトスの二次創作です。
・束と箒の年齢を入れ替えてみて出来た物語です。
・原作が崩壊してます。IS? 何ソレ、美味しいんですか状態です。
・キャラが独自の解釈で描かれています。
・在る意味、原作に対して否定的な作品です。


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INFINITE SONG =世界に響け、無限の歌声=

 ――俺こと“織斑 一夏”には1人、幼馴染みがいる。

 そいつはどうしようもなく馬鹿で、人の話を聞かないし、迷惑ばっかかけるし、騒動を起こすし、俺を巻き込むし。

 そうすると俺は俺の姉と、そいつの姉に揃って怒られる。だから正直言ってしまえば迷惑千万極まる。そんな“天災”な幼馴染みが俺にはいる。

 

 

 

 * * *

 

 

 

 朝の目覚めは天井との激突という素晴らしい目覚めだった。仰向けになって安らかな眠りを享受していた俺は大の字のまま、天井に張り付けられるという前代未聞の衝撃によって目を覚ます。

 ぼてん、とベッドに落ちてみれば、どうしたことか、やや視点が高い。どういう事だと、慌ててベッドを飛び降りて見てみれば、俺のベッドに巨大なスプリングがつけられているではないか! こんな事をする奴は決まっている!

 

 

「束ぇぇええええッ!!」

「いっくーん! 私の仕掛けたおはよう目覚ましベッドの調子はどうかな?」

「どうかな? 最悪の目覚めだよ!? 全身を天井に叩き付けられて目覚めるとか前代未聞過ぎて怒るとかの前に驚いたわ! 束ッ!!」

 

 

 勢い良く扉が開かれると、そこにはにこにこと満面の笑みを浮かべている少女が1人いた。外見は見るからに美少女だ。タレ目でにこにこと笑っている顔は正直、愛らしいと思うし、スタイルも同年代に比べれば飛び抜けて優れている。

 正直、そのけしからん胸は学年でもトップクラスと思う程だ。別にいる胸が慎ましい幼馴染みが歯ぎしりを立てて睨み付けている様をよく見かける俺としては、人ってのは生まれながらの差があるっていう世の無常を実感したね。

 こいつは“篠ノ之 束”。俺の幼少期からの幼馴染みで、認めたくないが最も付き合いが長い腐れ縁って奴だ。さっきも言ったとおり、美少女なんだが中身が酷く残念なポンコツだ。

 それは良い。今はそれは良いんだ。いつもの事とはいえ、今日こそはもう我慢ならん。この頭のネジが緩みきって二本、三本ぶっ飛んでいるこいつに神に代わって天罰を下さねばならん!

 

 

「何を騒いでいるか」

「ぎにゃぁっ!? い、いったーい!? 千冬お姉ちゃん、痛いよー! 脳が左右に割れたー!?」

「元から脳は左右に割れている」

 

 

 俺が下すよりも先に天罰が下ったようだ。振り下ろされた手刀はごす! と身震いするような音を立てて束の頭に叩き落とされた。涙目になってすぐさまその場に蹲る束。しゃがみこんで足と身体に挟まれて潰れる胸に目がいくのは仕方ないと思う。うん、仕方ナイネ。

 束に手刀を叩き込んだのは我が姉こと“織斑 千冬”だ。両親がいない俺にとっては唯一の家族と言える人だ。そして、この姉は半ば人外の領域に足を突っ込んでいると思う。何せまず肩書きが“日本最強の剣士”である。

 この人、剣道の全国大会で問答無用の連覇記録を更新し続けるなど、正直言って竹刀を握らせたら人から鬼へとクラスチェンジするものだから手に負えない。そんな目で見ていると、じろり、とこちらを見てくるのはどうしてだ? 我が姉よ。

 

 

「お前のその表情は要らん事を考えている顔だからだ」

 

 

 なるほど、良い教訓になりました。そして俺の頭にも手刀が叩き落とされた。姉の手刀によって意識を揺らされた俺は、束と同じように蹲る事となった。

 そうすると先に蹲っていた束と目が合う事になる。束はにこっ、と満面の笑みを浮かべてくるが、どれだけ可愛く笑ったってこの仕打ちは許さないからな。

 

 

 

 * * *

 

 

 

 俺こと織斑 一夏がこうして篠ノ之 束の被害に遭うようになったのは、まぁ姉の交友関係が原因だったと言える。

 俺と千冬姉には両親がいない。詳しい事は俺も覚えていない、俺も小学校に上がる少しくらい前から記憶がないからだ。

 そうして俺と千冬姉は放り出される事となった。引き取ってくれる親族がいなかったのは、多分親が駆け落ちか何かだったんじゃないか、というのが俺の予想だ。

 そんな時に手を差し伸べてくれたのが姉の大親友にしてライバル、そしてこの“天災”の姉とは思えない程に出来た優秀な姉、“篠ノ之 箒”さんの手助けがあったからだ。

 箒さんは束の姉で、千冬姉の同い年。きりり、とした凛々しい顔立ちで、少し不器用だけども決して気遣いを忘れない、俺の尊敬しているもう1人の姉貴分。巫女さんでもあって、正直、箒さんの神楽舞を見るのは毎年の楽しみだったりする。

 箒さんが当時、両親を説得。門下生であった千冬を不憫に思い、自らの家に住まわせる事が出来ないか、と頼み込んだのだ。これに千冬姉は申し訳ない、と断ったのだが、ここで箒さんが千冬姉と大喧嘩するまで口論したのだ。

 

 

 ――箒さん曰く、気にするな。友を助けるに理由はいらない。今までずっと助けられてきたのだから借りを返させろ、と。

 

 

 そして俺達は篠ノ之家にお世話になる事が決まったのだった。まぁ、千冬姉が成人して独り立ちした頃には、俺と一緒にかつての織斑家に戻った訳なのだが。なので俺と千冬姉が篠ノ之家、まぁ神社なんだが、ここに住んでいた時間はさほど長くはなかったりする。

 箒さんと千冬姉が一体どんな間柄なのか、詳しく二人は語らない。ただお互いは親友で、生涯のライバルだと言っていた。そんな箒さんも千冬姉に劣らず人外クラスの剣士なのだが、公式の大会には出場した事はないという。

 何でも、剣道と剣術は違うもので、自分が修めているのは剣術だからこそ剣道の大会に出てはならぬ、という自分なりのルールがあるらしい。融通が利かぬ、と束と箒さんの父親である柳韻さんは少し残念そうだった。

 とまぁ、そんな縁があって甚だ不本意ではあるが、俺と束は同じ屋根の下で兄妹のように育ってしまった時期があるのだ。一緒に暮らし始めた頃の束は、まぁ今とは別の意味で酷かったが、正直今も今で大概である。俺に面倒なトラブルを運んでくるという点においては。

 

 

「いっくんいっくん! 見てみて! 私がお年玉を叩いて作った私特製のセグウェイの“負けるな亀さん”!」

「うん。それがどうした?」

「これに乗れば学校まであっという間だよ! 乗って!」

「だが断る!」

「えぇーっ!? 何でーっ!?」

「俺は忘れない……! 同じように渡されたキックボード、“走るんだメロス君”の悲劇をな……!!」

「あー……あれはモーターの出力が強すぎて、キックボード本体が耐えられなくなって真っ二つに折れたんだっけ?」

「お陰で擦った時の摩擦で俺の服が悉く破れたわ!! 火傷を負うわ、妙な露出をした所為で露出狂疑惑は立つわ、散々だった悲劇を忘れてはならない……!!」

「そうだね……でも、今その失敗があるからこそ私特性のセグウェイ、“負けるな亀さん”があるんだよ! 失敗は成功の母なんだよ、いっくん!」

「戻して来なさい。普通に学校に行くぞ。ったく……今日は大事な日なんだからな?」

「……ぶぅ、はーい。わかりましたよーだ」

 

 

 いーっ、だ。と歯を剥いて意気揚々と持ってきたセグウェイを戻しに行く束を見送って溜息を吐き出す。実験台には弾か数馬でも差し出しておくか、とそっと胸に誓いながら。

 二人で並んで通学路を歩む事は別に不思議な話じゃない。篠ノ之神社に住んでいた時も、千冬姉が成人して織斑家に戻っても、束はこうして俺の横を歩いている。ニコニコと鼻歌を歌いながら歩いている幼馴染みは、本当に何が楽しいんだか、と言いたくなる程だ。

 

 

「おーす! 一夏、束」

「相変わらずの夫婦通学かー?」

「うっせーよ! 弾、数馬!」

「おっはよー。もう、夫婦だなんて! ダンダンとカッズーはわかってるー!」

「束も恥じらうな!」

 

 

 通学路の道中、待ちかまえるように待っていた悪友二人。1人が五反田 弾。目立つような真っ赤な髪に頭にバンダナを巻いている。そこそこイケメンだが、いまいちいい人止まりになるという残念な奴だ。

 もう1人は御手洗 数馬。ちょっと目つきが悪く、見た目が完全に不良なのだが、根は優しい奴だ。音楽が趣味で、俺や弾、束、そしてここにはいないもう1人の幼馴染みを誘ってバンドを組んだりしてたりする。

 ちなみに束がボーカルだ。認めたくはない、認めたくはないがこいつ、地味に歌が上手かったりする。他の面々だが、俺がギターで、ベースは弾。数馬はキーボードで、ここにいないもう1人の幼馴染みがドラムを担当している。

 

 

「はいはい、何立ち止まってるのよ、アンタ達!」

「お、リンリンおはよー!」

「おはよう、束。あと毎回言ってるけど、その渾名はヤメロ」

「わかったよー、リンリン」

 

 

 後ろを振り返ると、そこにはツインテールに髪を結んだ最後の幼馴染みが姿を現す。こいつは凰 鈴音。ウチのバンドのドラム担当だ。メンバーを列べると一番小柄なのだが、パワーだけは人一倍あるからこそ、実はドラムが様になっていたりする。

 ちなみに束と鈴の仲は地味に悪い。だが仲が良い程、喧嘩するって奴だな。アメリカの猫とネズミのコメディアニメみたいな関係だ。実は俺を除いて束の被害を受けている率が高いのは鈴だったりする。

 一度、束が作った“豊満育てる桃太郎さん”という胸部マッサージマシンをプレゼントされ、それを素手で破壊し尽くした事がある。その際に束と死闘を繰り広げていたのは俺、弾、数馬の共通のトラウマだったりする。この“天災”は生身で戦っても強いとか頭というか、存在そのものがおかしい。そしてそれと素手で張り合う鈴も恐ろしい。

 

 

「っていうか、ほら! 今日は待ちに待った学校祭よ! あんた達、睡眠不足とかになってないでしょうね!?」

「はっ! 当たり前よ!」

「そんなヘマやらかす奴がしっかりと起きてきてるんだから大丈夫だろ?」

「おい、数馬。誰を見て言ってやがる?」

「いっくんは私の特製の目覚ましで起きたから大丈夫だよ!」

 

 

 束が満面の笑みで伝えると、あぁ……、と皆が俺に向ける視線が一気に優しくなる。やめろ、逆に辛くなるからやめろ!

 

 

「とにかく行くぞ! 今日の為に練習してきたんだからな!」

 

 

 そう、今日の学校祭は俺達のバンドの出演が決まっているからだった。

 このバンドメンバーが結成されたのは中学1年の時だった。中学の時に馬が合って知り合った弾と数馬、二人に頼まれて束にボーカルとして歌って欲しい、と俺に頼み込んできたのが全ての始まりだった。

 切欠は数馬が束の声に一目惚れをした、との事。それを弾が聞きつけ、束とコミュニケーションを取れる俺に頭を下げてきたのだ。

 最初、束は渋りに渋った。こいつは頭が良すぎるし、身体能力も高い所為で昔から人に馴染めないという悪癖があったのだ。元々、引き籠もり体質だったこいつを連れ出したのは間違いなく俺。

 結果として、それなりに人には反応するが基本的に無関心で興味を抱かない束の世話をしていたら、いつの間にか定着していた夫婦疑惑。もう最近は訂正した所でまったく意味を為さないから諦めかけてたりする。

 渋る束をどうしても説得したい、と考えたのか、将を射とせばまず馬を射よ、とばかりに数馬はまず俺の勧誘に走った。知っての通り、俺には金がない。親もいなければ千冬姉に育てられていたものだからバンドにかかる金額を知って、当然ながら首を縦に振れる訳がない。

 しかしどうしても諦めない数馬は、遂には俺用のギターまで買うから束を説得してくれ、と土下座までしたのだ。流石に大金を払って貰う訳にもいかず、断ろうとしたのだが数馬は絶対に引かん! と言わんばかりに頭を下げ続け、遂には俺が折れた。

 尚、数馬が買ったギターの代金は、事情を知った千冬姉によって支払われていたりする。気を使うな、と千冬姉は笑って背中を押してくれた。今でもそのギターは大事に使い続けている。これは俺の宝物だからだ。

 さて、こうなれば説得を諦める訳にはいかん、と束を説得し始めたのだが、機械いじりに夢中になっていた束は当然ながら耳を貸さない。俺と付き合う分には比較的に何でも付き合ってくれる束だが、他の人が混じると途端に渋るのは本当に昔からの悩みだった。

 

 

『何? バンド!? 面白そうじゃない! 私も混ぜなさいよ!!』

 

 

 この流れを変えたのは鈴だった。悩む俺を見かねて相談に乗ってくれた鈴は真っ先にバンドに食いついた。弾や数馬と違って、小学校の高学年からの付き合いである鈴が加わってくれた事もあり、束もようやく耳を貸すようになってくれたのだ。

 

 

『ちょっと束、バンドやるわよ!』

『はぁ? ……リンリン、バンドやるの? いっくんと?』

『そうよ! 私が、一夏と、ね!』

『……いっくん?』

『おう。鈴がバンドのメンバーになってくれるって言ってくれてな……』

『……なら良いよ。私も入ってあげる』

『本当か!?』

『いっくんは、私に歌って欲しいんだよね?』

『あ、あぁ! 数馬も絶賛してたし!』

『……いっくんは、って聞いてるんだけど?』

『え? 俺? ……そうだな。俺もお前に歌って欲しいよ』

『そう。なら仕方ないなあ、束さんが歌ってあげるよ! 感謝してよね!』

 

 

 こうしてようやく束が了承し、バンドメンバーが結成された。これが中学1の秋頃の事。数馬の実家は楽器屋で、店の防音室を借りて練習した。皆が夢中になってバンドにのめり込んでいった日々は紛れもなく俺達の青春だった。

 そして俺達はもう中学3年生。受験を目の前に控えている身だ。まぁ、皆の進路は地元の藍越学園になるらしいから、結局高校でも一緒なんだろうな、と俺は勝手に思ってる。

 束の場合は進学校に進む事を担任から提案されていたけど、人嫌いの気があるこいつが俺や箒さんから離れる事は望まない事は知っている。当然、聞く耳持たん、という感じで推薦を蹴ってたし。

 

 

「よっしゃー! 決めてやろうぜ! 皆!!」

「おぉー、数馬が燃えてるぜ」

「本当に暑苦しい奴ね」

 

 

 最も熱心なバンドリーダーである数馬が空に向かって吠えている。そんな数馬の様子を親友の弾は笑っているし、鈴も笑いを抑えきれない様子で見ている。実際、俺も笑っていたりする。

 束はどうだろうか、と束の方へと視線を向けると目が合った。目が合うと、束はきょとんとしていたが、すぐに笑みを浮かべて、こう問いかけてきた。

 

 

「ねぇ、いっくん」

「ん?」

「いっくんは、今が楽しい?」

「――あぁ、最高に楽しいぜ!」

 

 

 それは間違いなく胸を張って言える事実だった。だからこそ俺は笑って告げた。ここにいる仲間達と過ごした時間は宝物で、そんな宝物のような時間で積み上げてきた成果を形にしたい。

 だからこそ、俺はギターを弾く。そして束に歌って欲しい。こいつは最初は乗り気じゃなくて、今でもモチベーションがあるのかどうかよくわからん奴だ。本当に何を考えているのか、幼馴染みである俺にもよくわからん。

 

 

「ねぇ、いっくん?」

「ん? さっきから何だよ」

「――私、歌うから」

 

 

 にっこりと、笑みを浮かべて言う束は珍しくて、思わず俺は目を瞬かせた。だが、その言葉が欲しかった俺としては何よりも嬉しい言葉だった。思わず頬が緩んで、束の頭に手を伸ばして髪を撫でた。

 束は拒む事なく、ただ笑って俺の手を受け入れてくれる。こうしている時だけは大人しいんだけどな、と思っていると数馬、弾、鈴からヤジが飛んできた。

 

 

「ひゅーひゅー! 熱い熱い!」

「いやー、火傷しそうだわー! あっついわー!」

「往来で恥ずかしくないの? あんた等?」

「う、うるせーッ!!」

 

 

 ――まぁ、この後の学校祭のバンドの結果は大成功に終わった。

 元から密かな人気は獲得していて、最後という事で一気に盛り上がった俺達のバンドは間違いなく有終の美を飾っていた。演奏が終わり、ステージから退場した後、あまりの感動に数馬が泣いて酷かったり、それを弾と鈴が慰めたりとハプニングもあったりした。

 正直、俺も少し涙ぐんでいた。弾と鈴だって励ます振りして馬鹿騒ぎしていたのは、感動を悟られないようにしていたのはなんとなくわかった。隠そうとしてもバレバレなんだよ、彼奴等。

 で、一方でにこにこと笑っていたのは束だった。珍しく汗を浮かせていた我がボーカルは目が合うと、その笑顔のまま、楽しそうに笑い声を上げた。

 珍しいぐらいに上機嫌だったのは、束にとっても良い結果で終わってくれたのだろうと思う。そうであれば、誘った俺としても有り難い限りだった。こいつが人の輪に混じれる姿を見る事が出来て、心の底からバンドをやって良かった、と。

 

 

 

 * * *

 

 

 

「皆に、見て貰いたい物があるんだ」

 

 

 それは高校受験を終えて、春休みに突入した頃だったろうか。気ままに集まったバンドメンバーでお菓子やらジュースを買い込んで、学校の思い出を振り返っていた時だった。

 数馬がこのメンバーでデビュー出来たら良いな、と、そんな話題を出したとき、珍しく束が話題を振ったのだ。これには皆、目を丸くしていた。基本的にその場にいるだけ束は、話題を出しても奇妙な発明品を引っ張り出してくるのみ。

 身構えた皆を前にした束は、どこか真剣な表情を浮かべていた。思わず困惑して俺達は顔を見合わせた。

 そして俺達は誘われるがまま、束とある場所へと向かった。数馬や弾、鈴は知らないが俺だけはそこを知っていた。それは昔、俺と束が作り上げた秘密基地で、今でも束の隠しラボとして使われている。

 俺以外の人間をラボに招くだなんて珍しかったし、正直、俺は困惑でいっぱいだった。先導する束はどこか怖いぐらいに真剣で、でもどこか折れてしまいそうな程、気を張っていた。

 

 

(……ガキの頃以来だな、こんな束を見るのは)

 

 

 ――昔は誰も無視して、誰も視界に入れようとしなかった才能に溢れた天才児。

 信頼しているのは姉と両親だけ。俺が引き取られた時も、俺も例に漏れずに無視されまくった。それが気に入らなくて、剣の稽古で刃向かって見るも、しこたま強くて俺が逆に泣かされる事なんて多々あった。

 その度に箒さんと千冬姉がすっ飛んできて俺達を叱りつけていたのは懐かしい記憶だった。俺が篠ノ之家に引き取られて半年はその状態がずっと続いていた。

 

 

(それが変わったのは、こいつが虐められてる所に割って入ったからか)

 

 

 出過ぎたる杭は打たれるものだ。頭が良くて、才能があった束はすぐにやっかみの対象となった。だけど束は手を出さなかった。それは父親と箒さんとの約束で、力を無闇に振るってはいけない、という誓いがあったからだ。

 特に束は強すぎた。俺だって下手すれば骨折に追い込まれる事だってあった。正直、今思えばよく俺は刃向かい続けられたよな、と昔の自分の無謀さに呆れるばかりだ。

 で、この時、無謀も無謀だった俺は虐められている束を見過ごせずにいじめっ子達との間に割って入って、乱闘騒ぎとなった。

 その時の束の顔をよく覚えている。貼り付けたような無表情が崩れ落ちて、信じられないものを見るような目で俺を見ていたのを。

 結局、喧嘩両成敗。俺は教師やら千冬姉やらにトラウマになるぐらいに怒られた。特に千冬姉。ボロボロになって膨れあがった顔の俺を見て、束は当時は見たこともないようなおどおどとした表情で俺を見ていた。

 

 

『……なんで私を助けたの……? そんなボロボロになって、怒られて、馬鹿みたい』

『うるせ。放っておけなかったんだよ』

『……なんで?』

『俺は箒さんにお前の事頼まれてるんだよ。それに今は家族だ。一緒に住ませて貰ってる以上、お前は俺の家族で、俺は家族を護るんだ』

『……私を、護る? 馬鹿みたい、私より弱っちい癖に。箒お姉ちゃんより弱い癖に』

『じゃあいつか、お前よりも、誰よりも強くなってやるよ!!』

『え?』

『そしたら、お前を護る事に文句はねぇよな!?』

 

 

 まぁ、この誓いは今でも果たされてないんだけどな。こいつの人外さ加減は天井知らずで、俺も正直勝った試しがない。

 それでも諦めずに剣の稽古も続けている。勉強に剣の稽古にバンド。思えば充実した青春を送ってきたものだと、しみじみ振り返る。

 この時から、少しずつ束が俺に心を開いてくれて、今の関係に落ち着くまでもトラブルは色々あったのだが、それは割愛しよう。

 問題なのは、今どうしてこんなに不安に揺れている束がいるのか、って話だ。よく訳もわからないまま、連れて来られたのはラボの扉。緊張を解すように束が息を吸い、そして一息に扉を開いた。

 

 

 

 ――白が、そこにあった。

 

 

 

 人型の白い何かは、無数のコードに繋がれていて静かにその場に佇んでいた。ごくり、と息を飲んだのは果たして誰だったのだろうか。

 

 

「……束、これは?」

「……私が作ってたマルチフォーム・スーツ。名前は“IS<インフィニット・ストラトス>”。元々はね、宇宙に飛び出したくて作ってた、言ってしまえば宇宙服だよ」

「はぁ? 宇宙服だぁ? それがなんでこんなごてごてしてて……それに、全身を覆えないだろ?」

 

 

 俺は思わずそう告げた。そこに鎮座していたのはまるで甲冑のようなもので、とても宇宙服には思えなかった。こいつが作るものは相変わらずよくわからん、と思った俺の気持ちはその場にいた皆、共通の思いだっただろう。

 それでも束の表情は真面目だった。そして懇々と始まったISの性能に俺達は疑うしか出来なかった。絶対防御にPIC、量子化機能、シールドバリアーやISコア等々、専門用語が飛び出す度にいちいちそれを説明する束は、やはり険しい表情のままだった。

 

 

「……それが本当なら、これってとんでもない発明なんじゃないか?」

 

 

 ごくり、と唾を飲んで弾が白のIS、名を“白騎士”というらしいソレを見つめた。確かに性能だけを聞けば頭がおかしいとしか言えない仕様だった。本当になんてものを作ってるんだ、俺の幼馴染みは。

 

 

「うん。少しずつ作ってて……ようやく試作機であるこの子が出来た。出来ちゃったんだ」

「……束?」

「……でもね、私、おかしくなっちゃったのかな? あんなに宇宙に行きたかった。この世界は生き辛いから、だったら飛び出してしまえば良いんだ、って作ってたんだよ? なのに……私、この子を完成させたくなかった」

「? なんでだよ? 束の発明なら、性能は確かだろ? 世界に公表すれば本当にお前の夢が叶うかもしれないじゃないか?」

 

 

 数馬が不思議そうに束へと問いかける。だが、束は静かに首を振った。僅かに俯かせた顔からは、表情が見えない。よく見れば肩が震えている事に俺は気付いた。

 

 

「……束?」

「……楽しかったの。いっくんと、リンリンと、ダンダンと、カッズーと、皆でバンドをやるのが楽しかったんだ」

「束……アンタ……?」

 

 

 鈴が言葉を失ったように束を見た。いいや、俺も含めた全員が言葉を失っていた。まさかあんなにモチベーションが無いように見えた束から、楽しかったなんて言葉を聞くのは初めてだったからだ。

 ぽたり、と。束の頬を伝って涙が落ちたのはその時だった。

 

 

「私は、楽しかったんだ……! 私の居場所だって……思えるようになったんだ! でも、怖いの……! 怖いんだよ! 他の人が怖いんだよ! 歌ってる時は良いよ! でも……本当は、誰かの前になんて出たくないんだよ……! だって皆が私を羨む! 皆が私を疎む! 誰も、受け入れてなんかくれない!!」

 

 

 ……こいつの中で、人から受け入れられないというトラウマがどれだけ大きいか、俺は初めて思い知った。そして不用意にもっと人と話せ、という過去の自分の事を振り返って、俺は過去の俺を殴り飛ばしたかった。

 なんでもっと見てやれてなかったんだろう。これだけ震えている姿を、どうして気付いてやれなかったんだろう。こいつは強くなんてない。ただ力があるだけ、才能があるだけで……人の前に立つ事すら怯える程に臆病だったなんて。

 

 

「私は人が理解出来ない! なんで私が出来る事を出来ないのかがわからない! 出来るからって虐められる理由がわからない! 怖い、怖かった! ずっと、ずっと!!

 心なんて……わからなかった。でも! でも、そんな私でも、皆が笑ってくれたんだ。私はただ歌っただけなのに! それでも皆が笑ってくれたんだ!! たったそれだけだよ!?

 私は嬉しかった! ……でも! じゃあ他の私はどこにいるの!? 何のために、こんな頭脳と身体があるの!?」

 

 

 楽しかった現実と、逃れられない現実と。一体、その狭間でどれだけ束は泣いてきたんだろうかなんて、俺にはわからない。わかってやれない。ただ胸が痛む。

 それは俺以外の全員に共通する事だったのだろう。数馬は唖然としているし、弾は眉を寄せている。鈴は正面から見きれず、顔を逸らしていた。

 

 

「だから、少しずつ、少しずつ作ってた。でも、楽しかった事も否定出来なくて……頭の中、ぐちゃぐちゃになって……もう、どうして良いかわからないんだよぉ……!

 人が怖いのも変わらなくて、理解出来なくて、苦しくて……! だからISを作って、出来ちゃったんだよ……! 飛び出せちゃうんだよ……!

 でも! 楽しかったの! いっくんも、リンリンも、ダンダンも、カッズーも! 私の発明に怒って、笑って、泣いて、でも! それでも私といてくれて! バンドにも入れてくれて! 居場所だって、思えるのに……!! どうしようもなく、逃げたいんだ、私は……!!」

 

 

 本当に、俺はこいつと交わしたあの日の誓いを守れていない。守ってやるなんて、一体どの口が吐いているのか恥ずかしくなる。

 こいつは見せないだけでこんなに苦しんでいたのに、何も気付いてやれなかった。いいや、こいつは知られたくなかったんだろう。だから、隠して、隠して、そして今日、遂に晒しだした。

 だから今、すべき事は後悔じゃない。俺は、束に何をしてやれる? ここにあるのは宇宙に飛ぶ為の翼。無限の翼だ。束の逃避の為の翼。こいつを……俺は否定してやらなきゃならない。

 こいつがいるから、束が遠くへ行くって言うならこいつを否定すべきだ。だがこれは束自身が作り上げた、束の1つの結果の形だ。こいつの存在意義は否定しなきゃいけない。けど、こいつの存在そのものは否定出来ない。

 嗚咽を零す束と、言葉を失う俺達と。小さなラボの時間は無情に流れていくだけだ。

 

 

「……なぁ、束」

 

 

 返答はない。ただ、俺が名を呼ぶ声が響く。顔を伏せていた誰もが俺へと視線を向けた。

 

 

 ――束、1つ、あったぜ? 馬鹿な俺が考えついた、1つの答え。

 

 

 

「こいつは、どこまでも飛べる無限の翼なんだよな?」

「……うん」

「お前を傷つける奴がいない所まで、逃げる為の翼なんだよな?」

「……うん……!」

「だったらさぁ……! ――この翼で飛ぼうぜ? どこまでも行けるなら、世界中駆けめぐろうぜ!」

「え……?」

「お前の歌だけが受け入れられたって言うなら、その歌を世界に届ける翼にすれば良いんだよ! どんなに重い楽器でも、ISが1つあれば運べるだろ? どんな場所に行ったって傷つかない、俺達を護ってくれるなら、どんな場所でだって演奏が出来る! 戦争しているど真ん中でだって歌えるさ!! そうすればこいつは……素敵な夢にならないか?」

 

 

 俺は、思いを込めていった。“白騎士”を睨み付けて俺は言う。お前が束を護るための翼なら、束を逃がすんじゃなくて、束が望む場所へ連れて行く翼になりやがれ、と。

 そうだ、束の歌は俺達が受け入れて、学校の皆が受け入れて、少しずつ、少しずつ受け入れられている。だからもっと! 遠くまで歌を届かせられるなら!! どこかに束を受け入れてくれる人はもっといる筈だ!!

 

 

「それじゃ、ダメか?」

「――――」

 

 

 束が顔を上げて、目を見開いて信じられない、という表情を浮かべていた。それを切欠にした弾が、数馬が、鈴が。思わず奮い立った。

 

 

「お、おいおい……一夏、お前、マジで言ってんのか? 俺達はただ、学生のバンド集団だぜ? そんな奴が、世界中に飛んでいって演奏するってか?」

「は、ははは! ま、待ってくれよ! そんなのメジャーどころじゃねぇって!! っていうか、そんなの俺達で良いのかよ!?」

「戦争のど真ん中で歌うって、あんたどこのアニメの飛行機乗りよ!? でも……何ソレ! 馬鹿みたい! なのに……束、アンタのコレ、それが出来ちゃうんでしょ!?」

 

 

 困惑と、驚愕と、不信と。しかし、期待と、興奮と、希望が。数多の思いが揃って揺れ動く。笑わずにはいられない。落ち着かない、と身を揺らしながら鈴音は束の手を取った。束はただ、呆然としたままだ。

 

 

「え、……で、出来る……のかな?」

「ちょっと! しっかりしなさいよ! もう、稀代の発明家でしょ!? しゃんっ、としなさいよ!!」

「で、でも……! ほ、本当に歌って、それだけで受け入れて貰うなんて……!」

「出来るかどうかなんてわからねぇ。でも、それが出来て、挑めるなら……挑戦したって良いんじゃないのか? 束。少なくともお前は学校の皆を笑顔に出来たじゃないか?」

 

 

 俺は、束の肩に手を置いた。束の涙に濡れる瞳が俺を見上げる。笑みを作れているだろうか、俺は。なんとか込み上げる涙を堪えながら、俺はようやく口にする事が出来た。

 

 

「お前の夢は、無限の可能性があるんだ。だから諦めるな。宇宙になんて行くな。――俺達と、もっと歌おうぜ?」

「そうよ! 束! ここまで来て、そりゃないって!!」

「へへ、ここまで来たら逃さないってなぁ! なぁ、弾! 俺の目に狂いはなかっただろ!?」

「うっせ! 調子乗るな、バーカッ! そもそも一夏を紹介した俺がいなきゃ実現しなかっただろ!?」

 

 

 俺が、鈴が、弾が、数馬が。俺達全員が、俺達1つのバンドチームがここに揃っている。決して、束、お前は1人なんかじゃない。お前が世界から逃げ出す必要なんて、必要ない。そんな思いを伝えたいから俺も、束の手を握る。

 

 

「――俺達は、5人で1つのバンドチームだろ? 勝手に一抜けすんな」

「ぅ、ぁ……ぁ、ぁぅ、ぁぅっ、あ、あァァア――――ッ!!!!」

 

 

 俺の言葉に、束は表情を歪めて首を振った。ぼろぼろと溢れる涙も拭えず、喉を震わせて絞るような声で泣き声を上げた。

 束は縋るように俺に抱きついてくる。俺はそれを受け止めて、髪を梳くように撫でてやる。鈴が束の肩に手を置いて、反対側には弾が回って、数馬が全員を抱き囲むように腕を伸ばす。

 確かに俺達はここにいる。1つの仲間として。まだ未熟で、何から始めたら良いのかわからないけれど、夢はここに。

 そんな俺達の姿を、白騎士が見つめているような気がして、俺は思わず挑みかかるように笑みを浮かべてやった。

 

 

 

 ――テメーに渡すかよ。俺達の“歌姫”をな。騎士様よ?

 

 

 

 * * *

 

 

 

 これから辿る彼等の軌跡は筆舌にし難い。

 何故ならば、語り尽くすにはどれだけの時間がかかるかわからない程に、彼等は世界を揺れ動かしていくからだ。

 しかし、1つだけ、どうしても残しておきたいものがある。それは後に“ある5人組”が残した1つの歌のお話だ。

 それは希望の歌だ。どんなに辛くても、どんなに悲しくても、空を見上げて欲しい。幾多の恵みと光を与える空を見て欲しいと。

 私達はこの空と、この歌でどこまでも繋がっていける。私達の手は、無限に繋ぎ合える事をどうか知って欲しい。何故ならば、この無限なる空の下に私達はいるのだから。

 タイトルは、“インフィニット・ストラトス”。無限の空へ、と名前を付けられたこの歌は、後に世界に通じる希望の歌として名を馳せる事となる。そして今日も、どこかでこの歌を歌う者達がいる事を、ここに残させて欲しい。

 

 

 

 ――……あぁ、今日も無限の空の下、夢と希望を歌う者達の歌声が響いているとも。

 

 

 

 * * *

 

 

 

 ――俺こと“織斑 一夏”には1人、幼馴染みがいる。

 そいつはどうしようもなく馬鹿で、人の話を聞かないし、迷惑ばっかかけるし、騒動を起こすし、俺を巻き込む。

 けど、無限に広がる空に、夢と希望を乗せられる事を教えてくれた凄い奴だ。そして俺にとって、絶対に離せない大切な“天才”なんだ。

 今日もちょっとばかし、面倒な事になりそうだが……まぁ、悪くねぇよな。という訳で、歌ってくるぜ! 無限の空に、夢と希望があるこの歌を!!

 

 

 

 

 

「行こうぜ! 皆!!」

 

 

 

 

 

 End......。




※ここから下、余談につき注意。作者の懺悔室※
(随時、思いついたら追記されるかも)





Q:この作品を書いた理由。
A:徹底的に原作を否定してやったぜ!(キリッ)っていうのを書きたかった。束さんが幸せになってくれるならISなど要らぬってなってちょっとやり過ぎた感が酷い(←
在る意味、ISという存在の否定を書いた作品。アンチのタグってやっぱりいります?

Q:思いついた経緯
A:IS世界で束さんが全部悪いなら束さんという存在を消してやれば良いじゃないか! 消えろ、イレギュラー! ってやりたかった(←
というわけで存在する前に消えて貰いました。ただ殺すとか消し去るとか嫌だったんで、なんとか存在したまま篠ノ之 束の存在を無理矢理改変してやろうと思った。そうすれば女尊男卑の世界なんてなくなるよね?(ニコッ ってやりたかったんや……。
なので箒さんと年齢を逆転させてみた。そうすると千冬さんと箒さんが親友になって織斑家と篠ノ之家と距離が近づいて一夏くんがギャルゲの主人公みたくなって、束さんがメインヒロインに(←
それだけならまだしも、女尊男卑の世界が消滅したから鈴音も波状効果で日本残留 → しかも束さん引っ越す必要ないね! やった! ずっと一緒で幼馴染みグループだ! ひゃっほい! → じゃあ弾君と数馬君も追加だねひゃっほい! → バンドを結成していた。←今ココ
な、何が起きたかわからねぇと思うが……(ry
そこから転じて転じてこの話になりました。最初は“天災”に振り回される一夏というだけのお話だったのに……うごごご(←

Q:この後、この世界どうなるの?
まぁ、ISの開発研究を進めて5人で作れるようにして、学会とかで発表しても学生とかだし、とりあえずまずバンドの腕上げようぜ! って高校卒業ぐらいまでバンド活動に専念。猛勉強して皆で大学とか行って、改めて発言力のある所でISを発表するための準備とかするんじゃないんですかね。後、全員でちゃんと動かせるIS作り。
で、発表した後は色んな分野にISの技術を転用させていって、世界平和に利用して貰おうとか。まぁ、軍にも流れてしまうでしょう。でもそれが受け入れられる為ならば致し方ない、という感じになるかも。
で、傍らでバンドを続けながら、やがて世界でISを使って飛び回りながら歌を歌うんじゃないんですかね。
アンロックユニット型のアンプを搭載したISとか、ドラムを装備したISとかが空中で踊りながら演奏するとか。そんな未来予想図になるんじゃないかと。


Q:出番がなかった原作キャラとかどうなるの?
A:ちらっと思いつく限り上げてみる。


・篠ノ之 箒
 神社継いで平和に過ごしてそう。ちなみに千冬とは親友で「千冬が男だったら結婚してた」と言う程、仲が良い。

・織斑 千冬
 剣道の世界大会で連覇記録を更新し続けるんじゃないかな。箒には「自分が男だったら箒を嫁にしてた」と言う程、仲が良い。

・セシリア・オルコット
 両親健在で、モデルとかで活躍してそう。後に一夏達のバンドに惚れ込んでおっかけになりそう。

・シャルロット・デュノア
 ISがないからそもそもデュノア社がなくなって、片田舎でご両親と平和に過ごしている。一夏達の熱心なファンになりそう。

・ラウラ・ボーディヴィッヒ
 軍人家業まっしぐら。歌などくだらない、と思っていたが歌を聴いた瞬間に「馬鹿な……どうして涙が溢れてくる……?」とか言っちゃう人。

・五反田 蘭
 兄が知らない内にとんでもない事をしていて卒倒しそう。多分、一番の不憫枠。原作における箒ポジション。

・更識 楯無
 護衛とかで一緒にいる機会が増えそう。密かなファンやってそう。

・更識 簪
 ISも無くなったから引きこもりに。ただ、ネットで流れた一夏達のライブに心惹かれて外に飛び出すかも。

・山田真耶
 普通にどこかで平凡な教師をやっていると思う。


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