ベクター?誰それ、俺真月   作:野球男

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こんにちは。
遊馬vsNo.96 3となっております。

いやぁ、96話は強敵でしたね。
バタバタして申し訳ないm(_ _)m

それでは、どうぞ。


第97話

『くっ…遊馬、大丈夫か』

 

俺の横でバチバチとスパークを起こしながら、アストラルが俺を気遣い、声をかけてくる。

「ああ…まだ、いける」

そう言い、俺もフラつきながらもなんとか立ち上がる。

 

「俺のターン、ドロー‼」

仕込みは前のターン、ガガガガードナーの効果で済ませてある。

「いくぜ、アストラル‼」

『ああ‼』

「俺はゴゴゴジャイアントを召喚‼」

俺のフィールドに岩を積み上げて作られたような、スマートな巨人が現れる。

 

『ゴゴゴジャイアントの効果発動‼ 墓地のゴゴゴと名のつくモンスターを守備表示で特殊召喚し、守備表示に変更する‼』

「蘇れ、ゴゴゴゴーレム‼」

ゴゴゴジャイアントが手を伸ばすと墓地へと続く穴が開いた。

そこからずんぐりとした一ツ目の巨体が現れる。

 

『…この為のガガガガードナーか』

「いくぜ‼ 俺は3体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築‼エクシーズ召喚‼ 現れろ、No.69 紋章神コート・オブ・アームズ‼」

 

No.69 紋章神コート・オブ・アームズ

★4 光属性 サイキック族

ATK 2600

DFE 1400

レベル4モンスター×3

このカードが特殊召喚に成功した時、このカード以外のフィールド上の全てのエクシーズモンスターの効果を無効にする

また、自分のメインフェイズ時、このカード以外のエクシーズモンスター1体を選択して発動できる

エンドフェイズ時まで、このカードは選択したモンスターと同名カードとして扱い、同じ効果を得る

「No.69 紋章神コート・オブ・アームズ」のこの効果は1ターンに1度しか使用できない

 

3体のモンスターが球体になると爆発が起こり、深緑の身体に白い角を生やした凶悪そうな顔をした不気味な姿を現した。

左の角には自身のナンバーズである69が描かれている。

『ナンバーズ…だが、ブラック・ストームは戦闘破壊のできないモンスター‼ いや、それ以前に攻撃力3800‼ たかが2600のモンスターではどうすることもできまい‼』

『それはどうかな?』

『何ィ?』

アストラルの言葉にNo.96は怪訝な表情をする。

 

『私達はこのターンでブラック・ストームを倒す‼ 遊馬‼』

わかっているぜ、アストラル‼

「おう‼ コート・オブ・アームズの効果発動‼ 特殊召喚に成功した時、フィールドのエクシーズモンスターの効果を無効にする‼ これで破壊無効、そしてダメージを相手に与える効果だ‼」

『なんだと⁉』

『さらに‼ ORUを1つ取り除き、ターン終了時までエクシーズモンスターを1体選択し、そのモンスターと同名カードとなり、同じ効果を得る‼ 私達が選ぶのはブラック・ストームだ‼』

周囲を飛び回っていたORUがコート・オブ・アームズに当たると、コート・オブ・アームズが腕を伸ばし、ブラック・ストームを掴んだ。

少しして腕を放すとコート・オブ・アームズから黒い力が立ち上る。

「いっけぇ、コート・オブ・アームズ‼ ブラック・ストームに攻撃‼」

『馬鹿め‼ 攻撃力が足りないぞ‼』

『リバースカードオープン‼ ライジング・エナジー‼』

 

ライジング・エナジー

通常罠

手札を1枚捨て、フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターの攻撃力はターン終了時まで1500アップする

 

No.69 紋章神コート・オブ・アームズ 2600→4100

 

『ぐおおっ‼』

 

No.96 LP3100→2950

 

コート・オブ・アームズの攻撃により、ブラック・ストームが爆発と共に消え去る。

「ターンエンド‼ コート・オブ・アームズの効果はなくなる‼」

 

遊馬 LP2850

手札 1

モンスター 1

No.69 紋章神コート・オブ・アームズ 攻撃

魔法・罠 0

 

「どうだ‼ これが俺とアストラルの絆だ‼」

ブラック・ストームを倒した今、風は俺達に吹いている。

このまま押し勝つ‼

 

 

 

「このままいけば勝てるかもしれないわ‼ 2人共頑張れー‼」

「………」

1人嬉しそうに騒ぐ小鳥を横目で見ながら、しかし真月は表情を険しくしている。

 

「どうした、真月?」

そんな様子に気付いたシャークが真月へと話を振る。

「…いや。No.96は1ターン目、なんの為に手札抹殺を発動したんだろうと思ったんだ」

「手札交換の為だろう」

カイトは遊馬とアストラルへと視線を向けたまま、真月の言葉に返す。

 

「そうだ。多分、それも間違っちゃいない。けど、それだけじゃないような気がする」

「どういうことだ?」

「なんとなく、なんだが…俺にはブラック・ストームが破壊されることすらも計算のうちだったような気がしてならない」

 

 

 

『…俺のターン、ドロー‼貪欲な壺を発動‼ 墓地のカードを5枚デッキに戻し、2枚ドローする‼』

 

戻すカード

ゴーストリックの雪女

ゴーストリックの魔女

カオスポッド

イナゴの軍勢

CNo.96 ブラック・ストーム

 

『ドロー‼』

カードをドローしたNo.96が、手元のカードを見るなり、顔を伏せた。

 

『…クククッ…』

 

『No.96?』

不気味に笑い出したNo.96にアストラルは怪訝そうに声をかける。

なんだ?

『ハハハハハハッ‼ 遊馬、アストラル‼ 我が分身を倒したこと。見事だ。そう評価しよう』

No.96が俺達に向かってそんなことを言う。

急にどうしたんだ?

 

『だが‼ もはや、俺の勝利は揺るぎないものとなった‼ お前達に勝利はない』

「ふざけんじゃねぇ‼ 俺達はお前なんかに負けるつもりはねぇ‼」

『ハハハッ…その威勢、何処まで保つか試してやろう。俺は龍の鏡を発動‼』

 

龍の鏡

通常魔法

自分のフィールド上または墓地から、融合モンスターカードによって決められたモンスターをゲームから除外し、ドラゴン族の融合モンスター1体をエクストラデッキから融合召喚する

 

『俺は墓地のゴーストリック・シュタイン、ゴーストリック・マミーを除外する‼』

 

 

 

「「「「⁉」」」」

No.96が除外モンスターを選択した瞬間、俺のデッキケースから眩い光が漏れ始めた。

「な、なんでアリマスか⁉」

ケースを開き、カードをめくるとやがて1枚へ辿り着く。

 

「スターダスト…⁉」

 

眩い光を放つスターダスト・ドラゴンのカードが一際強い光を放ち始める。

 

 

 

「な、なんだ⁉」

『わからない…だが、何かくるぞ‼』

アストラルの緊迫した声に俺も身構える。

 

『幽合召喚‼ 全てを冥府魔道へと堕としてしまえ‼ 冥界龍 ドラゴネクロ‼』




いかがでしたでしょうか。

コノシュンカンヲマッテイタンダー!

それでは。

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