闘神都市RPG【魔を滅する転生闘】   作:月乃杜

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第18話:そして一年の刻が過ぎ去って

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 長い銀髪にアホ毛がビローンと伸びた翠色の瞳を持った少女が、邪悪な笑みを浮かべつつ息も絶え絶えにそこそこに育った左の胸を右手で掴み、激しく揉みしだきながらも乙女の秘密の花園へ左手を添え、なまら水音を響かせて指を秘裂へめり込ませていた。

 

「ハァハァハァ、ユートさんユートユートさんっ!」

 

 トロンと蕩けた表情で、ユートの名前を叫ぶ少女は更に指を激しく動かす。

 

 少女の目の前には空間を歪めた天神鏡が浮いてて、映っているのは鏡の名が示す通り少女本人ではなく、一人の青年が長い黒髪少女とまぐわう姿だった。

 

 青年はユート、黒髪少女は瑞原葉月と云う。

 

 二人のまぐわいが終わったらしく、少女もまた満足そうな顔で目を閉じる。

 

「はぁ、気持ち良かったですねぇ……」

 

 ヌルリと手を股間から離すと女の臭いを漂わせて、ヌラヌラと滴る液体。

 

「葉月とかいう娘は確か、この世界のメインヒロインでしたか? それだけに、可愛くて見応えはありましたが……流石に飽きます。そろそろ次の闘神大会も始まりますし、新しい転生者を用意しましょうかね」

 

 少女は乱れた服装を整えると、愛しそうにユートを見つめて呟く。

 

 少女こそユートの天敵、這い寄る混沌ナイアルラトホテップであり、ニャル子と名乗っている個体だ。

 

 度々、ユートと戦ってはいるニャル子だったけど、実は彼女にユートを憎んだりする気持ちなんて無く、寧ろ愛しているとさえ言ってしまえる。

 

 敵対者には違いないし、ユートに抱かれる甘い幻想は懐いてないニャル子は、偶にこんな形で転生者を見繕い、送り込んでは新しい女を合法? 的に与えて、ユートがその女とヤるのをピーピングトム──女だけど──しては自分の肉体を慰めていた。

 

 闘神大会はそういう意味で丁度良く、正に取っ替え引っ替え抱いているユートを見て目を輝かせる。

 

「ふむ、クライアやスワティとかいう女神には未だに手を出しませんか。まあ、良いです。お仕事開始といきましょうか」

 

 ニャル子は適当な地球を見繕うと、その中でオタクと呼ばれたり中二病と呼ばれる者を捜して殺す。

 

 魂を確保して自分の所まで引っ張り、相手が覚醒を果たしたらテンプレートに言葉を紡ぐ。

 

 コスト制で特典を与え、闘神都市世界へと送る。

 

「そういえば、次の大会でユートさんは出場しないのですよね。どうやって与えましょうかね……おや? 成程、彼女は流石です」

 

 クスクスと笑いながら、図らずもニャル子と似た考えに至った少女を見つめ、問題は無いと送り込む。

 

 今回、取り敢えず三人ばかり送った訳だが、一人は闘神大会を理解していなかったらしくパートナーを選ばなかったが、残り二人は同じゲームから違う女を選んでパートナーとした。

 

 一人目は青葉曜子(あおばようこ)

 

 二人目は由女(ゆめ)

 

「ふふふふ、それにしても男というのは業が深いと云いますか、人妻にふたなりとか……ホント特殊属性が好きですね〜。あははは、アーハッハッハッハ!」

 

 ラベルケースを最後に、現状では地獄の攻略もそこそこでしかなく、天使とも久しくヤっていなかったから清涼剤にはなりそうだ。

 

「クフフ、愛していますよユートさん。ですからもっと貴方のエロエロな部分を魅せて下さいね?」

 

 それはとても歪んだ愛。

 

 〝この〟ナイアルラトホテップは──ニャル子の姿を執る少女は、一度ユートに敗れてからこの歪みに歪み切った愛情といおうか、寧ろ情欲を懐いていた。

 

 直に相手にされないからこんな迂遠な方法でユートの性欲を煽り、それを観な

がら自慰に耽るのが現在のというか、暇を持て余せばヤる趣味となっている。

 

「にしても、あの鬼っ子もヤっちゃえば良いのに……勿体無いですねぇ。私程ではありませんが、それなりに見られる容姿ですのに」

 

 などと、究極の贋顔の癖して図々しい事を言う。

 

「まぁ、ユートさんなりの拘りですかね? 今回だと人妻とふたなりですから、可成りマニアックなプレイが期待出来そうですから、そっちを楽しみにしていましょうか。彼女が動くならちょっと籤に介入すれば、上手くユートさんに渡ると思いますしね」

 

 想像するだけで濡れてきたニャル子は、再びユートを思いながら耽り始めた。

 

 

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

 

 

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 シード・カシマは咲夜と共に再び闘神都市の土を踏むと、僅か一年間とはいえ来なかったこの地を懐かしむ様にキョロキョロする。

 

 何と云うか、まるで初めて都会に来た田舎者な御上りさんみたいだ。

 

「シードよ、余りキョロキョロとするな。私達が田舎者みたいではないか。しかもお前は去年も此処に暫くは滞在していたのに」

 

「うっ、ごめん咲夜。たった半月か其処らしか居なかったのに懐かしくてさ」

 

「やれやれ」

 

 困った相方だと謂わんばかりに、ピンクブロンドの長い髪の毛を揺らす褐色肌をした額に二本の角を持つ金瞳の少女──咲夜は肩を竦めて呆れ気味の様子。

 

「あ、この酒場! さやかさんが働いていた!」

 

「さやか? ああ、あの……だが一年前の話だろ? もうペナルティ期間が終わっているし、酒場には居ないだろうな」

 

「あ、そっか……」

 

 さやかは酒場の華であったが、闘神クランクに言い寄られたり碌な目に遭っていない女性であり、シードを応援してくれたものだ。

 

 とはいえ、前年の選手のパートナーだったから一年間のペナルティで酒場で働いていただけ、だからこそ既に彼女に此処で働く理由なんて無い。

 

 即ち、酒場には居ない。

 

「残念だな。お別れの挨拶も出来なかった」

 

「シードが暴れて都市を追い出されなければ、彼女と挨拶も出来たろうに」

 

「うっ!」

 

 葉月を奪われた怒りと悲しみ、それを乗り越えるにはシードは若過ぎた。

 

 今だって達観しているのでも諦念している訳でも、況してや忘れている訳でもないから、同じ事が起きればやはり暴れるだろう。

 

 せめて辛い目に遭っていなければ良いと思うが……

 

「もう、ユートったら」

 

 思うが……

 

「あん、こんな所じゃダメだよ〜! せめて宿屋か、人気の無い所で……ね?」

 

 思う……?

 

「もう、強引なんだから。んっ……」

 

 見覚えのある少女が見覚えのある男と、公衆の面前で口付けを交わしていた。

 

「は、葉月ぃぃっ!?」

 

 瑞原葉月 十八歳。

 

 頬を朱に染めながら男の首に腕を掛け、嬉しそうに唇を受け容れる美少女。

 

 シードの幼馴染みで将来を誓い合った仲の筈だが、嫌がる素振りも見せないでキスをしている様は、とてもそんな相手が居るとは思えない態度だった。

 

 当然ながらシードとしては目の前で好きな子が他の男とキスをしたのだから、これにショックを受けたのは表情が絶望に染まっているから判る。

 

「おい、シード!」

 

「ハッ!」

 

 咲夜に呼ばれて我に返ったが、放っておけばいつまでも固まっていただろう。

 

「まずはそのだらしがない下半身を鎮めろ、バカ!」

 

「へ?」

 

 よくよく見ればシードの股間が不自然に盛り上り、いかがわしい事を想像していたと丸判りな状態に。

 

 どうやら葉月のキスを見て興奮したらしい。

 

「絶望しながら興奮するだとか、変態か貴様は!」

 

「うう……」

 

 情けなくて遂々、前屈みになって股間を隠す。

 

「あれ? シード……? やだ、見てたの!?」

 

「えっと……葉月、一年振りになるのかな?」

 

 真っ赤になる葉月に笑い掛けながら挨拶するシードだったが、頬を引き攣らせているのが判る。

 

「どうしてシードが此処に居るの? お別れしたんだからもう瑞原道場を継ぐとか関係無いのに」

 

 ズキッ!

 

 はっきり言われてナニかが刺さった。

 

「は、葉月にもう一度会いたかったから」

 

「そうなんだ。でもごめんねシード、ボクもうユートとこういう仲だから。ペナルティとか関係無くね」

 

 ユートの腕に絡み頬を染める葉月。

 

「うぐっ!」

 

 まあ、さっきのキスシーンを見ていたから判るが、こうして直に言われてしまうとクるものがあった。

 

 随分なバカップル振りを見せたからか、葉月も少し恥ずかしそうにしていたが罪悪感は無さそうだ。

 

「んで、君らは今大会での参戦希望者なのかな?」

 

「あ、ああ」

 

「そうか。まあ、途中で敗けたりしないようにな」

 

「あ、当たり前だ!」

 

 前回、敗北を喫した所為で姉の如く存在のセレーナがユートにヤられ、更にはビルナスの敗北で葉月まで奪われている。

 

 葉月に至っては身体処か心まで虜にされてしまい、もうどうやらシードに全く想いを感じていない。

 

 話し方から嫌われていないみたいだが、愛情ではなく友愛……友達レベルでのものにランクダウンしているみたいである。

 

 一年間、それだけあれば葉月は何回ユートと寝たのだろうか?

 

 シードは葉月のその行為を想像し、妄想に耽っては若さを爆発させていたが、それはセレーナが鎮めてくれていた。

 

 弟みたいな存在だった訳だし、嘗て幼いながら愛した男の息子だから持ち前の面倒見の良さを斜め上へと発揮、流石に最後までヤらせはしなかったけど口による奉仕でヌいてやる。

 

 一応、ビルナスと恋人だったりするが彼もユートに敗けた負い目からなのか、そこら辺は黙認していた。

 

 とはいえ頻度こそ少ないのだが、その夜はシードのアレを忘れるくらいには激しくヤっていたりするし、そのお陰かセレーナは数ヶ月前にビルナスの子を妊娠して、今は全てを休業しつつ大きくなるお腹を愛しんでいる日々だ。

 

 また、妊娠が発覚してからシードの性欲を鎮める役は咲夜が引き継ぎ、口では羞恥心でヤれないからと、手でヌいてやっている。

 

 今も嘆息していた。

 

 今晩もヌいてやるかと。

 

 因みに、本気で暴走しそうになった事が一度あったのだが、その時は命を狩る勢いで打ちのめした。

 

 咲夜も流石に最後まで致す覚悟までは無く、真っ赤になって槍の石突きでブッ飛ばしたものである。

 

「そうだ、シードも一年間を遊び暮らしてはいなかったんだろ?」

 

「修業していたさ!」

 

「折角だから大会前に実力を見てやるよ」

 

「っ!?」

 

「闘神大会で優勝しても、賞金と闘神の称号を貰えるだけで、別に僕と戦う権利を得られる訳では無いし、葉月を取り返せもしない」

 

「そ、それは……」

 

 シードにも解っている。

 

 所詮は自分の自己満足、それに咲夜を巻き込んでしまっただけだ……と。

 

「だから挑ませてやるよ。勝ったら副賞に叶えられるだけの願いも一つだけ叶えてやろう」

 

「──え?」

 

 ユートが近付いてシードの耳許で囁いた。

 

「葉月を返しても良い」

 

「っ!」

 

 シードはその言葉にカッとなったか、表情を強張らせつつユートに振り向く。

 

「どうする?」

 

「やってやるさ!」

 

 答えるシードだが……

 

「待て、若しシードが敗けたら私はどうなる?」

 

 咲夜が待ったを掛けた。

 

「どうもならん。本大会で敗ければ勝者が権利を得るだろうが、これはちょっとしたお遊びだからな」

 

「そ、そうか……」

 

 ホッと、葉月に比べると無い胸を撫で下ろす。

 

 まあ、葉月もそれ程には無いのだろうが……

 

 然しながら咲夜がそんな我が身の心配をしたのは、他ならないユートとシードが戦えば間違いなくシードが敗北すると考えたから。

 

 それがシード的には不満だったりする。

 

 自分はあの地獄みたいな修業を乗り越え、強くなったのに信じて貰えないと。

 

 シードにはそんな要素が無いにも拘わらず。

 

「それじゃあユート、早く行こうよ。闘神大会で盛り上り真っ只中だもんね? 愉しい場所は一杯だよ」

 

「そうだな、デートの続きを楽しもうか」

 

「勿論、今晩はボクと……だよね?」

 

 さっきより小さな声で、だけどシードにはそれが聴こえていた。

 

 今晩……ボクと……

 

 それが意味する事は理解も出来る。

 

「何でこんな事に……」

 

「言っても詮無いことだが敢えて言おう、シードは遅過ぎたのだ」

 

「遅……過ぎた?」

 

「強くなろうとする意志、その行為が全て遅かった。もっと早く危機感を持ち、命懸けで強くなれば葉月の父御も納得したやも知れんだろう、闘神大会なぞ出ずとも良かったやもな。だがシード、お前はいつまでも弱い侭で葉月と結婚すれば道場を継がねばならぬ事を甘く見過ぎた。その甘えが現状となったのだ」

 

「あ、ああ……」

 

 今のシードはビルナスをも倒せる強さを得ている、それを一年以上前に持っていれば葉月を得るのに迂遠な方法は要らない。

 

 別に弱くても良いなど、甘えでしかなかった。

 

 葉月さえ居れば? 道場主の師範が……葉月の父親がそれで納得するといつから錯覚していたのか?

 

 シードは自らの愚かさを覚ったか、膝を付いて更なる絶望に打ち拉がれた。

 

 葉月とのデートから翌日が経つ。

 

 予選の為の迷宮で人事件が起きたと聞く。

 

 だがモンスターが死体を喰らってくれて、行方不明者が一人出ただけだとして処理をされる。

 

 その際に、行方不明者のパートナーの青葉曜子が、別の出場者と共に居たのが確認された。

 

 闘神都市に放たれた間者からの報告である。

 

 実は昨年に捕らえられ、服従を誓う羽目になってしまったJAPANの忍者。

 

 そんな訳で闘神の館へと呼び出された出場者と青葉曜子、アプロスの間の玉座に座る市長にして闘神たるユートと邂逅する。

 

「さて、出場選手の小岩手仁義にパートナー青葉曜子だったかな?」

 

「ああ」

 

「は、はい……」

 

 二人は頷く。

 

 小岩手仁義は何と云うか……一目見て不良だと判る不良ルックで、何が言いたいかと云えば普通に番長と呼ばれる姿であり、容姿も菊川仁義であったからだ。

 

「えっと、坂を登りながら打ち切りになりそうな顔をしてるが……」

 

「仕方がねーだろーがよ、俺をこの地に送った銀髪がこの顔にしたんだからな」

 

 JAPAN国出身であるらしく、名前に違和感とかは特に無い。

 

 小早川 雫とか日本系の名前を知っているから。

 

「まあ、それは良いけど。それで? 君のパートナーの青葉曜子は確か別の人物と居たらしいが、そいつは行方不明でパートナーは君と一緒に居る。この意味を教えて貰おうか」

 

「黙秘権は?」

 

「この闘神都市で闘神に逆らっても愉しい事にはならないが、それを実地で試してみるか?」

 

「やめておこう」

 

 本人も試しに訊いてみただけらしく、肩を竦めながら言ってから口を開いた。

 

「まず、確認しておきたいんだが……アンタは御同輩ってやつか?」

 

「半分YES、半分NO。僕はこの地のレベル神であるアガサ・カグヤに呼ばれて来た来訪者。だが別世界での転生者でもある」

 

「成程ね……」

 

 この闘神都市世界に於いてはトリッパーの立場で、別世界の地球では転生者として生を受けた──仁義は誤解無く受け取った様だ。

 

「知ってるんだろうが俺は転生者。多分だけど銀髪に殺されたんだろうな」

 

「へぇ? 理解しているならどうして闘神都市へ?」

 

「特にやるべき事も無し、それに去年に雫姫の護衛で駆け落ちしたとか云われていた臥路義笠が天叢雲剣と共に還ってきた。姫は闘神都市の闘神が保護したとか言っていたそうだ」

 

「まさか、それを確かめに来た……と?」

 

「他に面白い事もねーし、半分は物見遊山の心算だったんだが、折角だし大会に出てみようかと思ったが、まさか女性をパートナーにしないと出場不可とはな」

 

「? 転生特典(ギフト)で貰わなかったのか?」

 

「此方に来なけりゃ出なかったんだ。女を貰う意味も判らなかったしな」

 

 つまり、純粋に力や道具のみを得たのだろう。

 

「なら青葉曜子は?」

 

「迷宮で襲われてたんだ。性的にな」

 

「性的に?」

 

 青葉曜子をチラッと見遣ると、頬を真っ赤に染めて俯いてしまった。

 

「恐らく青葉曜子を特典に選んだ奴だろうな」

 

「ああ、成程」

 

 昨年のスワティみたいなものだろうか、要は転生者にレ○プされ掛けて逃走をしたという訳だ。

 

「わ、私には夫が! 一郎さんが居るんです!」

 

 青葉曜子が叫ぶ。

 

 人妻を特典に選ぶとか、頭が沸いているとしか思えないユート。

 

「青葉曜子。青年奉仕団の団長で青葉一郎の妻だね。戦争に行く筈だけど?」

 

 ユーキが言う。

 

「どうしてそれを? そうです……戦争に行く前夜、あの人と求め合おうとしたのに、行き成りこんな所に連れ込まれてしまって……しかも半裸で股を開いて、一郎さんを受け容れようとした直前だったから」

 

 そんな時に召喚されて、興奮した転生者に襲われたから逃げ出し、最終的には試練の迷宮で小岩手仁義に救われたらしい。

 

「その後にパートナーになって貰ったのさ」

 

「理解した。特に問題は無いから迷宮をクリアしたなら本戦に出場だ」

 

「良いのか?」

 

「斯く云う僕も似た様な事を去年に殺っている」

 

「そ、そうか……」

 

 少し引き攣りながらも、小岩手仁義と青葉曜子の二人は玉座の間から出る。

 

 ユーキが多少の怪しい目をしていたが……

 

 

 

 

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

 

 

 それは先日の話。

 

 ユーキにあの邪神が接触を試みたのだ。

 

「お久し振りですねぇ」

 

「何の用だ、邪神」

 

「連れない態度ですね? 私は貴女を然程に嫌ってはいませんのに」

 

「兄貴の敵はボクの敵だ」

 

「ふふ、ユートさん至上主義という訳ですね。貴女が少し羨ましいですよ」

 

 ニャル子とユーキの違いはユートに抱かれているか否かで、ユーキは普通に抱かれているからニャル子にとっては憧憬でもあった。

 

「私も貴女の知る私くらいだったら、普段から姿を見せてユートさんに迫る程度はするのですが、何分にも多少の違いが大違いですからねぇ……」

 

「普段からしおらしくしてりゃ、兄貴だって少しは考えたかも知れないのに」

 

「ニャルラトホテプ星人としての矜持が赦しません」

 

「さよけ」

 

 彼女はニャルラトホテプ星人のニャル子と同一存在だが、クトゥグア星人であるクー子を見れば解るが、原典のニャル子とは少しばかり異なる為、原典で主人公の八坂真尋に迫っていた様な性格ではない。

 

 結果、ナイアルラトホテップの性質が強くなって、敵対者としてハルケギニアでも闘いを演じた。

 

 その闘いの中で心が浮き立ち、敗北した時に愛情を持ってしまったニャル子。

 

 今の彼女は世界の破滅の為ではなく、ユートに相手して貰う為に敵対している部分の方が強い。

 

 歪んでいるが確かな愛、それが故にユートを集中的に狙うのだから業が深く、ユートの心臓はキリキリと痛むのであろう。

 

「それで、ボクにわざわざ接触してきたのは?」

 

「いえいえ、ユーキさんが自分をパートナー枠にして闘神大会に出場をするみたいですから、ちょいっとばかり気になった次第です」

 

「別に、兄貴の性欲解消の為にボクが闘神大会に勝って女の子を兄貴に抱かせようと思っただけさ」

 

「成程、やはりですか!」

 

 ユーキは自分を大きくした──ユート謹製ヒューマンアンデット──姿を用いてパートナーとし、大会の出場を既に決めている。

 

 そして、本大会に出場して勝利して得られる権利、敗者のパートナーを殺害という手段を除き一晩好きに出来るというので、ユートに抱かせようと考えた。

 

 勝利者(ユーキ)が別の誰かを招き入れ、敗者のパートナーを抱かせるのだって権利的にはアリだから。

 

「実はですね、今回の大会に二人ばかり私が転生させた方が出るんですよ」

 

「小岩手仁義?」

 

「ええ、一人目は。とはいってもまさかパートナーを選ばなかった彼が、他の方からパートナーを奪っての出場とは、思いもしませんでしたけどね?」

 

「ふーん、それで二人目……のパートナーは?」

 

「おやおや、転生者ではなくですか?」

 

「どうせ碌な奴じゃないんでしょ? パートナーの方が気になるね」

 

「青葉曜子を識るならば、【大悪司】は御存知で?」

 

 それはアリスから出ているエロゲのタイトル。

 

「一応、プレイはしてる。とはいえ基本的な知識だとOVAなんだけどね」

 

「充分ですよ。観世那古真燈教は判りますか?」

 

「通称──【那古教】と呼ばれる宗教団体。オオサカで勢力を伸ばしていたね。教主は那古神様と呼ばれる少女で、その実態はウィミィで造られたフタナリ娘。彼女の血には凄い回復力があって、飲めば死に掛けた人間も治癒するらしいね。若しかして……」

 

「はい、今一人の転生者が選んだのが那古神様、由女という名前の少女だったりします」

 

「確かあれって、失敗作とか聞いた覚えがあるな」

 

「ああ、それですがねぇ。実はどちらも機能します」

 

「は? どうして?」

 

「転生者さんが自分の性欲

を犠牲に、彼女を完全体にしましたからね」

 

「性欲を犠牲にって、だったら折角の欲望全開で獲たパートナーを犯せないんじゃない?」

 

「闘神大会に優勝した暁には解放する約束ですから、その時にたっぷりと楽しむ心算だったのでしょう」

 

「ふーん、自信があるって事かな?」

 

「本人はそうですね。それで貴女を訪問した理由は、籤へと干渉して青葉曜子と由女の両方をゲット出来る様にしますが、私と手を組みませんか?」

 

「兄貴を裏切る気は無い」

 

 すげなく断るユーキ。

 

「まさかまさか! 貴女に彼を裏切れなどとは言いませんよ! 貴女は彼の比翼にして連理! 物理的には兎も角、精神的には決して離れない! 貴女に望むのは私が彼を想って気持ち良くなる為の細工をして貰う事のみ!」

 

「は?」

 

「あの方、(ナイアルラトホテップ)の気配に敏感ですから、下手に近付くとバレてしまいます。だから貴女にこの術式を張って頂きたいのです。代わりに、私が籤に細工をして確実に青葉曜子と由女を彼が抱ける様にしましょう!」

 

 ゴクリと息を呑む。

 

 ユーキはユートが欲情して女を抱いているのを観るのが好きで、ユートに抱かれるのも大好きだからか、ニャル子の申し出は可成り美味しいと思う。

 

 特に幼い容姿の女の子であると、自分が弄ばれているみたいで興奮する。

 

 とはいえ、これはユーキが勝利する事を前提にしての話だが、はっきりと言ってしまえばユーキは普通に今大会の闘神になる自信があったし、受けても問題は無さそうだと判断した。

 

 万一にも小岩手仁義が、由女をパートナーとしている転生者と当たれば、どちらかしか抱けないのだから籤への細工は欲しい。

 

 既に男の色に染まっている人妻が、ユートの色に染められていく過程を思えば今から楽しみであったし、フタナリな娘が女の悦びに翻弄されながら、男の部分を膨らませて射精する姿も見てて楽しめる。

 

 その昔、転生の切っ掛けとなった男の身の上で女の快楽を感じるシステムを造ったユーキだけに、由女がユートに抱かれる姿が今から目に浮かびそうだ。

 

 由女の顔はゲームとかで知っているから。

 

「ふむ、特に変な細工はしてないみたいだね」

 

 ユート程ではないけど、ユーキもそれなりに魔法とかに詳しくなっているし、余程の巧妙さでないと誤魔化されたりはしない。

 

 ユートが科学技術に堪能してきているのと同じだ。

 

 だけどニャル子は小細工をしていたりする。

 

 この術が発動した場合、その結界内で女が受けている感覚を共有するもので、擬似的にユートに抱かれる気分を味わえると云う。

 

「了解したよ。今回に限っては手を組もう」

 

 だが、ユートなら未だしもユーキでは気付かない。

 

 まあ、問題は無いが……

 

 さてこうなると出来れば本物の由女も見ておきたい処だが、件の転生者が果たして予選を突破するか否かが問題だ。

 

 一応の結託だったけど、そもそもその転生者が予選を上がらなければ意味など無く、といっても転生特典さえ在ればあの簡単な迷宮をクリアする程度は不可能ではない筈だ。

 

 余程、戦いに向いてない能力や道具でもない限り。

 

「キャッ!?」

 

 都市を宛どなく彷徨いていると、可愛らしい悲鳴が聞こえたので振り向く。

 

 見れば黒髪に紫の着物を着た少女が転んでいた。

 

「あれは……由女?」

 

 会ってみたいと考えていたら出逢うとか、あの邪神の手引きを疑う偶然?

 

「大丈夫?」

 

「ふぇ? あ、済みません……転んでしまって」

 

 手を引いてやると謝ってくる那古御神な由女。

 

 まあ、この世界で那古教の威光なぞ通用しない。

 

 彼女は単なる一般人だ。

 

「気を付けるんだね」

 

「は、はい……」

 

 儚い印象だが、ウィミィに捕まって以降は今の印象とは全く異なる。

 

「(今の内にあっちの記憶は完全消去しとくか?)」

 

 ゲームでは由女は殆んど印象に残らず、寧ろOVAでの方が記憶にあった。

 

 とはいっても、那古神をやっていた時は幹部の赤毛女に欲情しつつ、少女みたいな儚さを魅せていたが、後半は女とヤってるだけでしかなかった気がする。

 

「(ヤバ、殆んど覚えていないや)」

 

 何しろ、可成り昔の話だから覚えていない部分が余りに多い。

 

「由女、何をしておる」

 

「あ……」

 

「──へ?」

 

 由女を呼ぶのは少女。

 

 アッシュブロンドというべきか、ブラッドルビーな瞳で黒いプリーツスカートなセーラー服を着た彼女、ユーキはその顔に見覚えがあって困惑する。

 

「た、岳画 殺?」

 

「ふむ? 私の名前を知るとは何処かで会ったか?」

 

 彼の【大悪司】に於いて主人公の山本悪司にとって十三歳の叔母、だがユーザーからは真のヒロイン的な扱いを受ける上、ヒロインになると設定が変化をする摩訶不思議な存在。

 

「まさか……」

 

 頭の片隅であの邪神の声が響いた気がした。

 

《いつから転生者が、貴女方の地球から転生した者だけと勘違いしてました?》

 

 岳画 殺──転生者でありながら、由女と同じ世界の出身者だったと云う。

 

 岳画 殺といえば主人公が率いる悪司組に入ってくる十三歳の叔母で、だけどヒロインとなった場合だと血の繋がりが否定されて、更に十八歳に設定そのものが変更される意味不明なる少女、しかも十八歳とか云われてもグラフィックなどは変わらない。

 

「二人で居るなら君らって闘神大会出場者?」

 

「その通りだ。それを訊くとなると……よもやすればそなたもか?」

 

「まあね」

 

 ユーキはジッと自分より小さな少女を見て、この娘の〝設定〟に思いを馳せ、そして試しに訊いてみた。

 

「えっと、由女がパートナーとして君が闘神大会へと出場するんだよね?」

 

「うむ、私が戦う」

 

 まあ、当然だろう。

 

 確か由女のステータス、使えたものじゃなかった。

 

 由女が戦ったとしても、恐らく秒殺である。

 

「君って年齢は?」

 

「十八歳だが……」

 

 この見た目にちんちくりん──ユーキも大して変わらないが──な姿で十八歳だとか流石はエロゲの人物というべきか?

 

 所謂、合法ロリな岳画 殺はユートにとって性的に好物なのだが、残念ながらユーキが勝ってユートが喰えるのは由女の方。

 

 ユートはこれまでにも、フタナリを三人ばかり喰っているから、珍しくはあっても充分に由女は抱ける。

 

 寧ろ、自分的には由女が性に翻弄される処を見たいとすら思っていた。

 

 同時に、折角なのだから岳画 殺もユートの為に戴けないか検討もする。

 

 重度の処女膜強靭症だったと思うが、転生して改善されたかどうか。

 

「取り敢えず、当たったらお互いに頑張ろうか」

 

「そうだな」

 

 ガワだけでなく中身まで岳画 殺、だとしたら死んだ理由は何だろう?

 

 ユーキが薄れた記憶から引っ張り出した原作知識、どっかのルートで岳画 殺が死亡するシーンが有った気もするし、その時の彼女なのかも知れない。

 

 だけど、岳画 殺が由女を特典に選んだ理由が理解出来なかった。

 

 何故に由女か?

 

 別に由女でなくとも幾らでも女は居る筈。

 

 とはいっても、理由なんて実質的にどうでも良い。

 

 ニャル子との約束で彼女──岳画 殺とは間違いなく当たる。

 

 取り敢えずは由女を楽しむ為に、彼女に勝つ必要性があった。

 

「そうそう!」

 

「ん?」

 

「私の名前は岳画 殺……殺すと書いてさつと読む。気軽にさっちゃんとでも呼ぶが良かろう」

 

「判ったよ、さっちゃん」

 

 さっちゃんが手を振り、由女が御辞儀をするのを見つつユーキも手を振って、闘神の館へと帰る。

 

 

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

 

 

「ん、ああ……そっか」

 

 岳画 殺と会った翌日、ユーキは大きなベッドの中で目を覚ます。

 

 隣にはユートが眠って、更に向こうには小早川 雫の姿が在る。

 

 昨夜ユートは小早川 雫と寝た──性的な意味で──のだけど、其処にユーキが普通に参加をしたのだ。

 

 ふと下を見ればユートの下半身が凄まじい。

 

「兄貴、あれだけボクと雫の肢体を貪っておいてまだヤり足りないんだ」

 

 仕方がないと謂わんばかりに処理をしておく。

 

 これでも舌遣いは慣れたものだったから。

 

 起きてからは執務室にて市長の仕事をするユート、こればかりは蔑ろにしている訳にもいかない。

 

 アプロスを殺したのは少し早計だったかと、若干の後悔すら懐いてしまう。

 

 どうせだから操り人形な毎日の中で零と無限の狭間を迷わせれば良かったし、所詮はアプロスなんて絡まった糸を断ち切る力は心の中に存在しない。

 

 操って仕事をさせつつ、あの見目だけは麗しい肢体を貪れば愉しかった筈。

 

 ビッチと鋏は使い様だ。

 

「そろそろ来るかな?」

 

「何が?」

 

「最近、僕をストーキングしてる奴が居る」

 

「ああ、居るねぇ」

 

 仕事は書類関連だから、ユーキも役立つ。

 

 他はメイド力が高い娘をこの部屋に待機させるが、実際にそんな娘が居るかと訊かれると、クライアくらいだったりする。

 

 葉月は料理が苦手だし、掃除洗濯は得意らしいからそちらへと回せば良いし、お姫様だった雫には何を況んやで、家事は出来るけど女神にやらせるのもあれだからスワティも使わない。

 

 まあ、クライアは血生臭いのも苦手だろうから今日は部屋に待機させた。

 

 ストーカーがそろそろ痺れを切らせそうな気配で、それを煽る為にちょっとばかりアレであれな事を葉月にヤらせているし。

 

 だからメイドは館に元から居た娘──のぞみに任せていた。

 

 葉月は机の下でユートの下半身に奉仕中。

 

 何故なら……

 

「死になさい!」

 

 ガキィィィッ!

 

 ストーカーは葉月を餌にすれば出てくるから。

 

「は、葉月? どうして、何故そいつを庇うの!」

 

 剣を振るってきたストーカーだが、凶刃は葉月の剣によって止められる。

 

 剣と剣が激しくぶつかり合って、凄まじいまでの音が部屋に鳴り響いた。

 

 ギチギチと鍔迫り合いの音が眩しいが、金髪を白いリボンでポニーテールに結わい付けた白い胸当てを装備する少女は目を見開き、葉月へと問い掛ける。

 

「どうしてって、ユートを護るのは普通だよ? 貴女こそ市長にして闘神である彼を暗殺しようだなんて、バカな真似をしないでよねテレーズ!」

 

 彼女は葉月の同門。

 

 姿を確認した葉月がそう言ったから、今回はわざと葉月に奉仕させてテレーズとやらを煽ったのだ、

 

 大方、帰らない葉月の事を心配したのだろうけど、きっと望まぬ行為をヤらされていると考えた筈。

 

 ユートを睨む彼女を見ればそれが解る。

 

「のぞみ、その娘を取り敢えず地下牢に入れとけ」

 

「判りました」

 

 テレーズは武器を奪い、縄で雁字絡めにして地下牢に放り込む。

 

 何だか罵詈雑言で罵ってくるが、そんなのは知った事でもない。

 

「じゃあ葉月、続きをお願いしようかな?」

 

「あ、うん」

 

 テレーズの事が気になるだろうが、午後からシードとの決闘があるからあの娘に拘っている暇は無くて、葉月に奉仕の続きをヤらせながら仕事を再開した。

 

 午後、昼食を食べてから闘神の館の中庭にユートとユーキ、更に葉月が集まって来ている。

 

 ややあってのぞみに案内されたシードと、鬼っ娘の咲夜が連れられて来た。

 

「さて、お互いに言葉を尽くしても意味が無いから、さっさと始めようか」

 

「ああ!」

 

 ユートは妙法村正を正眼に構え、シードもラグナード迷宮で手に入れた村正を同じく正眼に構える。

 

「始め!」

 

 ユーキの掛け声に早速、シードが駆け出した。

 

「うおおおっ!」

 

 明らかに刀の扱い方ではないが、どうやら西洋剣を使っていた影響で刀の扱いになれていないらしい。

 

「力任せに来るなら!」

 

 ガキン!

 

「うあっ!?」

 

 上段斬りに来たシード、其処へ併せる様に刃を持って行き、シードの村正を弾いてやった。

 

「緒方逸真流──【木霊落とし】!」

 

 刃を下から上へ跳ね上げると、無防備なシードへ向けて今度は上から下へ斬り下ろした。

 

 何とかシードは刃を躱したものの、無茶な動きによって転んでしまう。

 

「ぐうっ!」

 

 すぐに立ち上がるが痛むのか呻いた。

 

「こなくそ!」

 

 剣を振るうと竜巻が現れてユートを襲う。

 

「瑞原・風の剣っっ!」

 

「瑞原・風の剣!」

 

「なっ!?」

 

 渾身の一撃を放った心算のシードだったが、ユートは敢えなく真似て放った。

 

 絶句するシード。

 

 風の剣同士がぶつかり合って消えた。

 

「ど、どうして!?」

 

「聖闘士って言っても判らんか……僕が所属していた組織にはある通説が在る。我々(セイント)の目は相手の技を完全に見極め、その中に存在する勝機を逃さない──故に我々(セイント)に同じ技は通じない!」

 

「そんな莫迦な!」

 

「だけど嘗て僕が所属していた組織とはまた別に……僕は一度見た技は真似る事が出来る。資質が無いのでなければ……な」

 

「う、そ……じゃないか。実際に真似てるし」

 

 ユートが獲た転生特典(ギフト)は、良く視える眼と魔法への親和性だ。

 

 魔法への親和性は精霊との高い同調率を得られて、様々な世界の魔法を扱えるというバグが発生、小さな願いが予想外な大きさへと化けた形である。

 

 良く視える眼。

 

 有り体に云えば流れとか目に視えないナニかを視る為の特殊視力だったけど、ハルケギニアの魔法である【探知(ディテクト・マジック)】を常に掛け続けた事で超進化をした。

 

 元より調べものをするに適したコモン・マジック、それ自体は大した魔法という訳でもなかったのだが、ユートの与えられたギフトと混ざり合い、某かの刺激でも起きたのか探知の魔法を吸収して魔眼となってしまっていた。

 

 結果、劣化はするものの他人の技を視ただけで真似るくらいは可能となって、きちんと技を使い熟せる様に修業すれば、自分のものとして扱える様になる。

 

 まあ、使う資質が無ければ真似るなど不可能だったりするが……

 

 

.




 ユートの地獄攻略は然程に進んでいません。



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