機動戦士ガンダムSEED パトリックの野望   作:UMA大佐

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前回のあらすじ
ユージ「運命を変える!」
  ↓
ユージ「やっぱり、ダメだったよ……」


第23話「chace the Angel」

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”ヘリオポリス”跡 ”ヴァスコ・ダ・ガマ” 艦内

 

「では、監督を頼むぞジョン。72時間経過後もこちらから連絡が無い場合は、『セフィロト』に帰投しろ。……何、心配するな。もしもの場合というだけだ」

 

<……あなたはけして、『絶対に帰る』とは言いませんね>

 

「性分なんだ、すまない」

 

<……了解です。それでは、72時間はお待ちします>

 

「頼む」

 

熟考の結果、ユージは部隊を二手に分かれることにした。

片方は”ヘリオポリス”に残り、救難ポッドの対処や、ロウが言っていた『モルゲンレーテの秘密工場』を探索するグループ。

救難ポッドに関しては、しばらくすればオーブからの救援艇がやってくることが確定している。よって、回収作業が捗るようにできるだけ1カ所にまとめておくことにした。念のため、救難ポッドに問題がないかどうかは外からチェックすることになっているが、それ以外はノータッチだ。自分達で抱え込もうというには、余りにも数が多すぎる。

秘密工場の件に関しては、適任といえば適任な人物達がいるので、彼らに任せておくことにした。

 

<かの”モルゲンレーテ”が擁した秘密工場……先ほどの二機の存在といい、間違いない!ここには、お宝が眠っている!ブロントさん、行くぞぉ!>

 

<デッデッデデデデ、カーン。俺はシー婦ではなきナイト。トラッポに耐性は0なんだが?ラックさがカンストした俺にはきちんとシー婦がいるので、味方を有効活用するのが真のナイトなんですわ、おっ?>

(勇み足は感心出来ない。きちんとトラップの類いが無いか確認しながら堅実に進むべきだ。幸い、そういう工作に長けた人間がいるのだから、彼らの仕事が済んだのを確認しながら行こう)

 

そう、変態4人衆の内2人、アキラとブロントさんだ。

普段は4人まとまって行動している彼らが、なぜ二人で行動しているのか。その理由は、『残りの二人が、手を離せない状況にある』からだ。

どこかから電波でも受信したのか、本来の目的である演習任務にくっついてきたのだ。しかし、本来四人で取り組んでいた作業も手を離すことは出来ない。よって、妥協案として、二手に分かれる事にしたのだ。アリアとウィルソンは今もなお、『セフィロト』で本来の仕事に取り組んでいることだろう。

性格や普段の所業から勘違いされやすいが、変態4人衆の能力は連合内でも上位に位置する。未知の技術の解析なら、この場にいる者達の中で一番適任なのだ。ユージは密かに、「スパ○ボ世界なら、便利技術者枠になりそうだな」と思っている。それくらいには優秀なのだ。

とにかく、探索は彼らと工作技術を持つ隊員達に任せたということだ。

そして、もう一つのグループ。それは、”アルテミス”方面に向かい、”アークエンジェル”を捜索するグループだ。

なぜ、”アルテミス”方面に向かうことにしたのか?ユージが前もって原作の展開を知っていたからというのもあるが、きちんと整合性の取れた理由がある。

一つ、一刻も早く安全圏に到達したいであろう”アークエンジェル”が、一番たどり着きやすい連合の拠点が、”アルテミス”だから。ユーラシア連邦の拠点であっても、一応は味方だ。ZAFTに追われたままでいるよりも、遙かにマシだろう。これは、原作でも語られていたことだ。

そして、二つ目。”マウス隊”がここに到着するまでに、”アークエンジェル”の反応が感知されなかったことだ。もし月基地や『セフィロト』に向かおうというなら、その両拠点のある方向から来た自分達とすれ違っていなければおかしいのだ。つまり、高確率でそのルートは選ばなかったと言える。

なら、後は”アルテミス”くらいしか行く場所はない。言ってしまえば、消去法だ。

次の問題は、戦力分配だ。こちらは、意外にすんなりと決まった。

 

”ヘリオポリス”残留組

”コロンブス”inジョン ”バスター”inカシン ”テスター”in新兵3人組

 

”アークエンジェル”追跡組

”ヴァスコ・ダ・ガマ”inユージ ”デュエル”inアイザック ”EWACテスター”inセシル

 

内訳は、このようになっている。

”ヘリオポリス”に留まるグループには、高い砲撃能力を持つ”バスター”とカシンを配置しておく。もしもZAFTが襲撃してきても、“バスター”があれば長射程からの攻撃で先制攻撃を加えることも出来る。接近されても、現状『ガンダム』でも持ってこなければカシンを倒すことは出来ない。そしてもし奪取された『ガンダム』があっても、最大3機しかない機体を投入して攻撃を加える必要性は薄い。むしろ、奪取した機体を本国に持ち帰る方が先決だろう。

つまり、現状”ヘリオポリス”残留組に攻撃を仕掛けても、うまみは少ないのだ。比較的安全なグループ故に、新兵もこちらにまとめて配置している。

”アークエンジェル”追跡組は、高い情報処理能力を持つ”EWACテスター”と、高い遊撃能力を持つ”デュエル”の2機が、それぞれ戦闘・探索の役割分担を担っている。こちらはZAFTと遭遇する可能性が高く、更に”アークエンジェル”を捜索する必要がある以上、一定の戦闘力と情報能力を備えている必要があった。よって、それぞれの条件を満たせるこの2機と、それを操る2人のパイロットが、追跡組に抜擢されたのだった。

 

「本艦はこれより、宇宙要塞”アルテミス”に向かう。目的は、新造艦”アークエンジェル”の捜索だ。現在考えられる可能性の中で、最も”アークエンジェル”が採る可能性が高い方策だ。48時間の捜索の後に成果が見られない場合は、一度この宙域に戻ってくることとなる。それなりの長丁場だ、覚悟しておけ」

 

了解、という声が響いてくる。だが、余り気乗りはしていないのだろう。

それもそうだ。この惨状を見ても、件の新造艦が生き残っている可能性は低い。そう考える方が自然だ。そんな艦のために多くない戦力を分けるなど、普通の軍人なら違和感を覚える。たとえそれが、自分達のやるべきことだとわかっていてもだ。

だが、ユージは確信していた。必ず、”アークエンジェル”は生き残っている。

自分がどれだけあがいても、”ヘリオポリス”は崩壊してしまった。もしそれが運命の強制力とか、歴史の修正力だとかが働いているならば。”アークエンジェル”は生き残っているはずなのだ。

だが同時に、そう考えている自分を自嘲してもいる。

 

(昨日までは運命を変えるなどと息巻いておきながら、今はその運命を根拠に行動している。もしもこの世界を創造した神がいるとしたら、俺という存在を送りこんだやつがいるなら。そいつはきっと、人間を心底バカにしているな。───まあ、こんな世界は端から見たら狂っているようにしか見えないのだから、バカにするというものだが)

 

ユージの内心など露知らずと言わんばかりに、”ヴァスコ・ダ・ガマ”は”アルテミス”の方向に進んでいく。その方向に希望があると信じて。

───その希望が、予定されている物(主人公にされてしまった存在)だとも知らずに。

 

 

 

 

 

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”ヘリオポリス”~”アルテミス”間宙域 ”ヴァスコ・ダ・ガマ”艦橋

 

「捜索開始から、37時間経過……。隊長、もう”アルテミス”は目と鼻の先です。もしも”アークエンジェル”が生き残っているとしたら、とっくに入港しているのでは?」

 

「ふむ……。アミカ、何か反応はないか?」

 

「ぜーんぜん、です。”アークエンジェル”どころかZAFTの反応もありませんよー」

 

「やはり、遅かったか……?」

 

捜索を開始していた追跡組だが、その成果は芳しくはなかった。

それもそのはず、”ヘリオポリス”崩壊からこれでおよそ48時間、2日は経っている計算になる。それだけの時間があれば、”アークエンジェル”のスピードがあれば”アルテミス”に到達していてもおかしくないのだ。

だが、ユージは捜索を続けている。その根拠は、やはり決められた運命(原作知識)に基づいたものだった。原作では、“アークエンジェル”が”アルテミス”に到達したのは「1月27日」。そして、今は「1月26日」。運命に縋りきるなら、まだ可能性はあるということだ。

それに、『”アークエンジェル”』の速度なら既に”アルテミス”にたどり着いている計算は、”アークエンジェル”が()()()()()()()()()()()()()場合の話だ。

クルーゼが原作通りに”アークエンジェル”を攻撃していたなら。まだ”アークエンジェル”が”アルテミス”にたどり着く前に合流出来る可能性がある。

もしも”アークエンジェル”がたどり着いてしまっていたら?それは、下手をすると”アークエンジェル”が撃沈している場合よりも最悪のケースだ。

原作では奪取された”ブリッツ”の、ミラージュコロイド・ステルスを用いての奇襲によって陥落してしまう”アルテミス”だが、それがZAFT側に渡っていなかったなら、文字通り”アルテミス”を突破する方法は無いのだ。原作で見られた『アルテミスの傘』への慢心は、けして過信でもなんでもない。

”アークエンジェル”が原作で”アルテミス”に拘留された建前が『認識コードを持っていなかったから』だと言うなら、認識コードを持っているユージ達が向かえば引き渡してくれるのではないかという考えも、あるにはある。

だが、そうなる可能性は限りなく低い。なぜなら、『周辺にZAFTがいるかもしれない』とか適当に理由を付けて『傘』を消さずにいることも、『本当にユージ達が探している艦かどうかを確かめる』とか言って時間を延ばして、その隙にデータを吸い上げるなんてことをするのも可能だからだ。最悪の場合、懐に抱えておきながら『そんな艦はここに存在しない』と惚けることも可能なのが、”アルテミス”という場所だ。

けして入れず、無理矢理に確かめようとすれば、大西洋連邦とユーラシア連邦の関係に亀裂を生じさせる。そもそも、『傘』に阻まれる。故に、ユージ達は諸々の面倒事を避けるためにも、なんとしても”アークエンジェル”を探し出さねばならない。

数時間おきにアイザックがやセシルが捜索のために発進しているが、まったく成果は挙がらなかった。

”ヴァスコ・ダ・ガマ”は両舷のミサイル発射管、X字状に配置されているそこに挟みこむようにして、簡易的なMS用ハンガーを設置している。この改修によって”ヴァスコ・ダ・ガマ”は、2機のMSを一応運用することが出来る。しかし、あくまで『簡易』なのだ。きちんとした整備を行うには心許ない環境で、2機のMSのポテンシャルはどんどん低下していく。

 

(いっそのこと、”アークエンジェル”と”ストライク”は諦めるか?ユーラシアにむざむざ渡してやるのは腹立たしいが、”デュエル”と”バスター”があれば……いや、だめだ。”ダガー”の開発が遅れる。そうなれば、『ガンダム』をおそらく手に入れたであろうZAFTの反撃に、少なくないダメージを負うのは明らかだ。”モルゲンレーテ”の調査次第だが、手ぶらでの帰投とはならないだろう。つまり、無理をしてここまで来ただけの利益は手に入っているはずだ。ならば……)

 

ユージの考えは、ドンドンとネガティブな方向に進んでいく。人間は。物事が上手く進まない時は、目標を下方修正しがちな生き物だ。ユージもその例からは脱していないようだ。

少し早めだが、捜索を切り上げるか。ユージはそう思い、指示を出そうとする。

 

───ならば、それは。たちの悪い神が、愚かに踊り続ける人形へと与えた慈悲(情け)だったのだろう。

 

「ん?これは……隊長!1時方向に熱源を確認!」

 

「っ!確認を急げ!」

 

「IFF照合……該当機種、ありません!」

 

諦めかけたそのタイミングでの、エリクの報告。あまりにも都合が良すぎて、こちらを嘲笑っているだろう神を呪ってやりたくもなる。某『笑顔が素敵な幼女(狂人)』よろしく、存在Xとでも呼称してやろうか。

1分も経たずに、”EWACテスター”の備える高性能望遠システムがその姿を捉える。

突き出た二つの艦首、雄大な翼、そして白亜の艦影。

何度その姿を、画面越しに見ただろうか。何度憧れただろうか。───何度、愚かにも『あの世界に行きたい』などと思っただろうか。この世界を物語として見れた時の、世迷い言だったと、思い知らされたが。

そこに映っていたのは、間違いなく、強襲機動特装艦”アークエンジェル”だ。数十時間の捜索の結果、ついに”マウス隊”は”アークエンジェル”を発見したのだ。

───余計な物もひっついていたが。

 

「……たいちょー、あれって」

 

「嘘だろ……おい」

 

「間違いなく、()()()()()()、あれ」

 

マイケルが言うように、”アークエンジェル”の周りには、多くの火線や爆発が見られた。明らかに、戦闘状態にある。

 

「アミカ、アイクとセシルにつなげ。───アイク、”デュエル”の調子はどうだ?」

 

<良好です。エネルギーも満タン、いつでもいけますよ>

 

「セシル」

 

<こっちもいけます。私も、救援に向かえばいいですかぁ?>

 

「いや、まずはアイクに出てもらう。アイクは”アークエンジェル”の援護と、こちらの存在を知らせるメッセンジャーだ。セシルは”ヴァスコ・ダ・ガマ”艦上で待機し、本艦の護衛と状況把握の補助だ。本艦はこれより”アークエンジェル”を援護し、ZAFTを撃退する。行動開始!」

 

『了解!』

 

<アイザック・ヒューイ、”デュエル”!発進します!>

 

言うなり、”デュエル”が戦場に向かっていく。

本来は”アークエンジェル”を攻撃する側だった筈の機体が、その艦を助けに向かう。それを見て、ユージも思い直す。

まだ、運命を変えられないわけではない。出来ることはあるはずだ、と。せめて、一人の少年の心が、壊れてしまうような結果にならないように。

それを祈るくらいは、許してくれるだろうか?

 

ストライクガンダム(A装備)

移動:7

索敵:C

限界:175%

耐久:290

運動:35

シールド装備

PS装甲

 

武装

ビームライフル:130 命中 70

バルカン:30 命中 50

ビームサーベル:160 命中 75

アーマーシュナイダー:100 命中 50

武装変更可能

 

キラ・ヤマト(Dランク)

指揮 2 魅力 10

射撃 12 格闘 10

耐久 8 反応 12

SEED 4

 

得意分野 ・射撃 ・格闘 ・反応

 

(俺が他に何かしていれば、君が戦争に巻き込まれることもなかったのかな。なあ、キラ・ヤマト(主人公)君)

 

 

 

 

 

「くっそー!なんで、なんでまだ攻撃してくるんだ!そんなに、このMSが欲しいのか!?」

 

キラ・ヤマトは一人、”アークエンジェル”を攻撃してくるZAFTのMS、”ジン”の部隊と戦っていた。なんとかビームライフルで応戦していくが、敵の数に押され、思うように動けていない。

彼が戦いに出るのは、これで4()()()だ。しかも、前の戦いでは親友であるアスラン・ザラと戦うという、悪夢のような経験をしたのだ。

もう、放っておいてくれ。これ以上、僕を戦わせないでくれ。僕の友達を、殺そうとしないでくれ。

そんな思いも虚しく、”ジン”の内1機がキラの乗る”ストライク”の脇をすり抜けていく。たしか、D装備とかいう対艦用の武装をしていたはずだ。

ビームに強いらしい”アークエンジェル”も、強力なミサイル攻撃を受けてはひとたまりも無いだろう。

 

「やめろぉっ!”アークエンジェル”には、”アークエンジェル”にはぁっ!」

 

キラの叫びも虚しく、ミサイルは放たれる。上手く対空砲火の間を縫ったように、ミサイルは”アークエンジェル”に向かって突き進んでいく。

間に合わない───!

 

「やめてくれぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!」

 

キラが絶叫する。

誰か、誰か助けて……。その時だった。

”アークエンジェル”に向かって飛んでいくミサイルが、どこかから放たれた火線によって撃ち落とされ、爆発する。”アークエンジェル”へのダメージは、ほとんどない。D型装備の”ジン”も同じく、どこかから放たれたビームによって撃ち落とされる。

いったい、何者だ?”アークエンジェル”には、ビーム兵器を扱える兵器は”ストライク”以外に存在しない。

 

「ミリィ!今のはいったい……!?」

 

<待って、今サイが確認して……えっと、『X102-”デュエル”』?これって……>

 

<”アークエンジェル”、”ストライク”!聞こえますか?>

 

聞き覚えのない男性の声が、新たに聞こえてくる。どうやら、その”デュエル”という存在からの通信のようだ。

”アークエンジェル”でも状況が把握できていないようで、向こう側が騒がしくなる。

しかし、”デュエル”から放たれた通信を聞いた瞬間に、空気が一変する。その変化は、苦難連続であった今までとは打って変わって、希望に満ちたものであったが。

 

<こちら、連合宇宙軍第8艦隊、『第08機械化試験部隊』所属、アイザック・ヒューイ中尉です。これより、そちらを援護します!>

 

「み……味方、なのか?」

 

今までが今までだった故に、素直に状況を呑み込めないキラ。そうこうしている内に、”デュエル”が近づいてくる。

”ストライク”によく似た機体は、”アークエンジェル”を守るように戦い始める。いや、実際に守っているのだ。

 

「あ、あの!」

 

<”ストライク”のパイロットだね?”ジン”を追い払う、もう少しがんばってくれ!>

 

「は、はい……!」

 

優し気な声だ。同時に、力強さも感じられる。

苦しみばかりが続いていた中で助けに来てくれた存在として、純粋な少年であるキラは、顔も見たことのないこの声の主を信じることを決めた。

一緒に戦ってくれる存在がいることによる安心感を感じた故だが、少なくとも自分と同じ場所で、自分と並んで戦ってくれる人がいる。

それだけでも、キラは救われたのだった。

 

 

 

 

 

同じころ、”ヘリオポリス”の秘密工場では。

 

「こ、これは……やった!やったぞ、ブロントさん!」

 

「やはりナイトは前に出るものなので格が違った。俺は高い能力の使い手というわけで謙虚なので、運営からも一目置かれている。たぶん連合で伝説になってる。今の俺がどうやって幸せの絶頂だって証拠だよ?」

(やはり今回は遠出に付いてきて正解だったな。神などは信じていないつもりだが、これは最近真面目に働いている俺たちへの褒美かなにかかもしれない。これほどの成果を得られる部隊など、”マウス隊”以外にないだろうな。あまりにツイていて、不安になってきてしまうぞ)

 

「はははは!きっとゲッ○ー線の導きだ!これは『Dreams Come True』というメッセージだと、俺は受け取ったぞぉ!」

 

変態どもが、なんか変なの(組み立て前のMSのパーツ)を見つけていた。




どうも、人という生き物を心底バカにした邪神兼SS作家です。
例にもれず長いあとがきなので、好きなところでブラウザバックするのが推奨です。

前回描写し損ねた、新兵3人組の紹介をしていきます。あ、ちなみに全員17歳の伍長です。
17でいきなり下士官とか普通は考えられないと思いますけど、これは”テスター”を配備するまでの戦いで兵が少なくなり、とりあえずMSやMAに乗れる人間を増やすために下士官の数を増やそうとした特例が適用されていると思ってください。

マイケル・ヘンドリー(Eランク)
指揮 4 魅力 4
射撃 3 格闘 4
耐久 5 反応 5

得意分野 なし

三人組のお調子者枠。性格だけなら0083のチャック・キースに近い。
「軍に入れば女の子にモテるかも」などと考えて入った、典型的な軟弱者。
カイ・シデン枠になれるかどうかは今後の働き次第。もっとも、ステータスは貧弱極まりなく、せいぜい高級量産機に乗せておくのが関の山。
外見モデルは『ビルドダイバーズ リライズ』のカザミ。

ベント・ディード(Eランク)
指揮 6 魅力 3
射撃 3 格闘 3
耐久 5 反応 3

得意分野 ・射撃 ・耐久

3人組の「一歩引いたポジション」担当。
年の割に落ち着いた性格で、逸りやすい二人を抑えることが多い。
3人組の付き合いは「下士官養成学校(前述の特例)」でルームメイトになった時から。諍いが絶えなかった他2人の間で緩衝材のようにふるまっていたら、いつの間にか固い絆で結ばれていた。養成期間はわずか1年ほどだが、1年も経てば角も取れるということだろうか。
実は”マウス隊”の副隊長であるジョン・ブエラの従弟であり、ジョンとは7歳の差がある。ここだけの話、ジョンは実は外見モデルとなった「チャップ・アデル」と同じく24歳である。
外見モデルは、「ドラゴンボール」シリーズの「ウーブ(青年)」。

ヒルデガルダ・ミスティル(Eランク)
指揮 2 魅力 8
射撃 3 格闘 5
耐久 3 反応 3
SEED 1

得意分野 ・格闘 ・反応

3人組の紅一点。明るい性格で様々な物事にズバズバと切り込んでいくが、あまり一定のラインは越えようとしない。愛称はヒルダ。
実家はブルーコスモスに所属する名家であり、彼女はそこの次女。両親と男3人女2人、合計7人という大所帯であり、ほぼ全員がブルーコスモスメンバー。といっても彼女の家は穏健派であり、精々が「あまりコーディネーターと関わるな」程度しか言われていない。そもそも彼女は生まれてからコーディネーターと直接会ったことが少なく、「会ったことの無い人を、どう憎めと?」状態。実際のところ偏見は持っていない。カシンやセシル、レナを同じ女性兵として尊敬している。
軍に入った理由は、他2人以外には話したことは無い。そのことを質問すると陰のある表情と共に沈黙する。
外見モデルは「FE風花雪月」のヒルダを栗毛にした感じ。

こんなもんでしょうか。
ヒルダの紹介が足りていない面もありますが、ここ以上のことは本編で書いた方がいいと思い、あえてボカしています。
彼女の設定が語られるまで、首を長くしながら本作に付き合っていただけると幸いです。

ついに、原作主人公の登場です。
果たして、この世界のキラはどのような成長をするのでしょうか?ユージはキラとどう関わるのか?
次回以降を、お待ち下さい。

誤字・記述ミス指摘は随時受け付けております。

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