機動戦士ガンダムSEED パトリックの野望   作:UMA大佐

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第127話「オペレーション・ブルースフィア」 1

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ハワイ諸島上空

 

<なんだあれは!>

 

<撃ち落とせないのか!?>

 

<無理言うな!>

 

『大西洋連邦』の領土にして太平洋の要衝、そして現在はZAFTによって占領されているハワイ諸島。

現在、この島に存在するZAFT部隊は例外なく混乱の渦中にあった。

『オペレーション・ブルースフィア』なる大規模作戦を実行に移した連合軍が攻めてくるのを今か今かと待っていたところを、甲高い音が空から響いてきたからだ。

 

『まさか巡航ミサイルか?』

 

兵士達の想像を裏切り、見上げた空に存在していたのは1機の航空機だった。

おそらく強行偵察にやってきたのだろうその航空機を撃ち落とすために出撃したZAFT航空隊。しかし、その試みは徒労に終わった。

最終的には30を超える航空機が出撃したが、誰1人として攻撃を掠らせる事も出来なかったのだ。

 

航空機の正体は『FXー31MR ”スノーウインド”』。”マウス隊”の隊員数名が基礎設計を行なった、カナード付デルタ翼の試作偵察機である。

休戦期間中に立案された『Nジャマー環境下における新型偵察機の開発計画』に基づいて開発されたこの機体は”スカイグラスパー”の系列機ということになっているが、その実体は、機首やコクピットを流用しただけの完全新規設計の高級機だ。

けして敵に撃墜されない機動性と、超音速機動中でもデータを収集出来る電子戦装備を兼ね備える”スノーウインド”だが、最大の問題は扱えるパイロットが少ないということだ。

従来の偵察機である”デッシュ”偵察機と比較して、単純に3倍以上の機動性を誇るこの()()()()()を乗りこなせるパイロットは少ない。

パイロットの負担軽減を目的として自動操縦AIが搭載されたのは当然と言えたが、ただでさえ高くついた開発コストが更に増したのは言うまでも無いだろう。

 

「───敵部隊の配置情報、取得完了。直ちに帰投する」

 

それを差し引いても投入する価値があるのが、この”スノーウインド”だ。

確度の高いデータを収集して確実に持ち帰る。それが出来るのは現状”スノーウインド”だけなのである。

結局ZAFTは“スノーウインド”を撃墜することも、妨害らしい妨害をすることも出来ずに役目を果たさせてしまう。

───『オペレーション・ブルースフィア』は静かに、しかし確実に連合軍側が一歩リードを果たす形で始まった。

 

 

 

 

 

カオシュン宇宙港 ”アークエンジェル” パイロット待機室

 

<本艦はこれより、マスドライバーによる大気圏離脱を行ないます。搭乗員は物資の固定作業を完了させ次第、直ちに体を固定してください。繰り返します───>

 

アナウンスでサイの声が繰り返し響く。キラはそれを、静かな室内の座席に座って聞いていた。

 

『……』

 

その場の誰もが、口を開かない。普段ムードメーカーとして場を盛り立てるマイケルさえもだ。

それもその筈、彼らがこれから行なうのは、人類史上初の戦術行動なのだ。

 

(”アークエンジェル”は大気圏離脱後、衛星軌道上に集結した降下部隊と共に()()()()()()()()。降下部隊の指揮管制を行なう、か。”アークエンジェル”だからこそ出来ることだけど……)

 

”アークエンジェル”は試作艦故に多機能だ。MSの運用能力や陽電子砲の搭載、大気圏突入能力……挙げていけばキリが無い。

単艦で運用するには手に余る程の高性能な指揮管制能力もその1つ。”アークエンジェル”は単艦で準旅団クラスの自軍を指揮することも出来るのである。

降下部隊は降下完了後に”アークエンジェル”を拠点として、敵陣中枢で暴れ回るのが仕事だ。

いわば、大気圏越しのエアボーン作戦。───不安にならない方がおかしい、危険度の高い作戦だ。

 

「……出来んのかな、降下作戦なんて」

 

キラと同じように体を座席に固定したトールがポツリと漏らす。

彼も降下完了後に”アームドグラスパー”で出撃し、”アークエンジェル”を空からの攻撃より守ることになる。同じく”アームドグラスパー”で出撃するイーサンと共に、たった2人でだ。

エアボーン自体が敵陣にその部隊だけで乗り込み、暴れ回っている間に味方が地上から駆けつけてくれるまで耐えるという危険な戦術だ。

成功すればたしかに大幅に勝利に近づくが、失敗すれば当然、お陀仏。

───それまでの間、自分(トール)は耐えられるのか?

 

「何度もブリーフィングしたろ。俺達の出番は地上の部隊が敵戦力をある程度引っ張り出してからだ。降りた時には俺達に構う暇なんか無くなってるだろうさ」

 

イーサンが励ましの言葉を掛けるが、それでもトールの不安は晴れない。イーサン自身も僅かに緊張しているのか、いつもより声に張りが無い。

いつもは毅然としているスノウでさえ落ち着かない様子でいる。誰も彼もが、不安に思っている。

 

「───俺は、『ヘリオポリス』でこの”アークエンジェル”と出会って、何度も鉄火場をくぐり抜けてきた」

 

そんな中口を開いたのは、隊長であるムウだ。

 

「『ヘリオポリス』からの脱出戦、『エンジェルラッシュ会戦』、大気圏突入した時の遭遇戦……挙げ句の果てに”バルトフェルド隊”に狙われた時には、ついに俺の悪運もこれまでかと思ったほどさ」

 

「……」

 

「だが生き延びて、今ここにいる。今回もなんとかなる、なんて言うつもりはない。今回もなんとか()()。俺達なら出来る、自信を持てトール」

 

「……はい」

 

「それに、俺達が乗っているのは大天使(アークエンジェル)様なんだぜ。下手な女神の祝福より、効果ありそうだろ?」

 

ニッと笑うムウ。その笑顔に陰りは無い。

それを見たトールは覚悟を決めたように、同じくニッと笑い返した。

 

<こちら艦橋(ブリッジ)、艦長のラミアスです。打ち上げ準備が完了しました、5分後に本艦は大気圏を離脱します。最終安全点検を終え、速やかに───>

 

いよいよだ。マリューの声を聞いたムウ達は今度こそ口を紡ぐ。

そこから発進するまで、誰も口を開かなかった。しかし、先ほどとは違って決意に満ちた表情を浮かべている。

もはや、言葉は不要だった。

 

<5、4、3……”アークエンジェル”、発進!>

 

 

 

 

 

衛星軌道上 ”アークエンジェル” 艦橋

 

「大気圏離脱完了、これより降下支援部隊と合流します」

 

「ん~、久しぶりの無重力。”マウス隊”の皆は元気にしてるかな、エリック・デア・フォーゲルバイデ?」

 

「だからエリ……ちょっと待てもうそれは間違いとかいうレベルじゃないだろう!?」

 

「変化球~」

 

大気圏離脱を終えて間もなく、いつも通りの漫才を繰り広げるアミカとエリク。

その光景にクスリと笑みを零しつつ、マリューは目の前に広がる星の海に視線を移した。

 

(こうして宇宙に戻ってくるまで、本当に色々とあったわ……)

 

どうせすぐ地球にUターンすると分かっていても、感慨深さを抑えることは出来ない。

本当に、ここまで来るのに色々とあったのだ。

しかし、今こうしている間にも地上では戦端が開かれている。

気持ちを切り替え、艦長としての表情に戻るマリュー。

 

「ゴホッ、ゴホッ……」

 

「お体は大丈夫ですか、ミヤムラ司令?」

 

「ああ、気にするな……老いとは残酷だな」

 

隣で咳き込むミヤムラにマリューが声を掛ける。

ミヤムラは既に65を超えた老人だ。そんな彼にとって大気圏離脱は体に相当の負荷が掛かったに違いない。

だが、一度引退を決め込んだとはいえ彼も軍人だ。そのタフな精神力を以てすぐに持ち直してみせる姿は、言葉とは裏腹に衰えを感じさせない。

そうこうしている内に、予め決められた地点にて降下支援艦隊と合流する”アークエンジェル”。

 

「ははっ……『”ゴンドワナ”攻略に主力をつぎ込むから支援は少なくなる』って聞いてましたけど、これは……くくく」

 

「たしかに戦力の『単位』では最小限だけどさぁ……」

 

アミカとエリクは笑いを堪えようとして堪えきれない。いや、その場にいる全員が同じ気持ちだった。

たしかに戦力の規模で言えば最小限だ。輸送艦を改造した仮装巡洋艦1隻に”ドレイク”級が2隻では、いくらなんでも降下を妨害しに来るZAFTを舐めているとしか思えない。

だが、実情を知る者からすれば全くの茶番でしかなかった。

なにせその3隻は、間違い無く『最強』の名を冠するに相応しい一団なのだから。

 

<こちら”コロンブスⅡ”、”第08機械化試験部隊”隊長のユージ・ムラマツ中佐だ。再会を祝いたい所だがそうも言っていられない───テンポよく進めようじゃないか>

 

 

 

 

 

"アークエンジェル" 格納庫

 

「ダムゼル・エンケンス大尉と以下30名、これより”第31独立遊撃部隊”指揮下に入ります!」

 

『よろしくお願いします!!!』

 

「うむ、よろしく頼む」

 

格納庫に立つミヤムラの前に30名の兵士が立ち、一矢乱れぬ敬礼をする。これから共に戦うことになる彼らに、出迎えた船員達も敬礼を返した。

以前の”バルトフェルド隊”による白兵戦を受けて、”アークエンジェル”は『歩兵戦力が少ない』という弱点を露呈した。

その報告を受けたハルバートンが手配したのが彼ら歩兵小隊だ。30人と若干少な目だが、あくまで艦を動かすための人員がほとんどを占める”アークエンジェル隊”では貴重な戦力だ。

況してや、”アークエンジェル”の次の任務は敵陣中央への強襲なのだから、歩兵戦力を配属しておかない理由がない。

 

「”アークエンジェル”の戦いぶりはこの宇宙にも届いておりました。この艦で戦えることを光栄に思います」

 

「全員が必死になっていたら、いつの間にか名を上げていただけだ。覚悟したまえエンケンス大尉、この艦は中々にハードだぞ?」

 

「望むところであります」

 

ミヤムラから差し出された手をしっかりと握り返すダムゼル。

その光景を尻目に、何人かの人間がMPに連れられて、ダムゼル達が”コロンブスⅡ”から”アークエンジェル”にやってくる際に用いられた連絡艇に乗せられていく。

”バルトフェルド隊”の隊員だ。彼らはダムゼル達と入れ替わりに連絡艇で”コロンブスⅡ”まで運ばれ、そこで待機しているまた別の船によって『世界樹』まで移送させられる手筈となっている。

 

「おー、弱点を早々に補ってくるとは流石だねぇ正規軍は」

 

両手に手錠を掛けられているにも関わらず飄々とした態度を崩さないアンドリュー・バルトフェルド。連合軍との裏取引によって、彼はこの後『プラント』にスパイとして帰還することになっている。

祖国と呼べる『プラント』を裏切ることに何も感じていないわけではないが、部下の命には代えられないし、何よりもバルトフェルドはこの戦争を早く終わらせる必要があると感じていた。

 

(ほんと、羨ましい限りだ。欠員が出れば補充、足りない戦力があれば補充……さすが、Nジャマー投下後も戦争に注力しただけのことはある)

 

彼は『プラント』の中でもとりわけ優秀な人間だ。だからこそ分かってしまう。───どう足掻いてもZAFTの負けは避けられない、と。

単純にリソース量が違い過ぎる。1の犠牲で5を削っても、すぐに10を補充されてしまうのでは割に合わない。

犠牲を少なくするためにも色々と出来る事はやってきたが、この有様を見れば微々たる物でしかないことが分かる。分かってしまう。

 

(だからこそ、早く戦争を終わらせる必要がありますよ、と。……あーやだやだ、責任重大だ)

 

 

 

 

 

「おっ、いたいた。キラ!」

 

「えっ……グラン!?」

 

また、別の場所では驚きの再会もあった。

グラン・ベリア。キラ達と同時期に月の『プトレマイオス基地』で新兵として訓練を受けていた男だ。訓練生になる前からの付き合いだという2人、通称『ひょろ』と『ぽっちゃり』もグランの後ろから姿を現す。

 

「月基地に配属されてたんじゃ……」

 

「ああ。なんだかいきなり『お前転属な、行き先は”アークエンジェル隊”』って言われて、あれよこれよという間に、さ」

 

「た、大変だったんだね……」

 

「そりゃこっちの台詞だよ。『砂漠の虎』をぶっ飛ばしたって聞いた時は驚いたぜ、『そこまでやったか!』ってな」

 

「いやほんと、なんで生きてるのかな僕……」

 

今思い返しても、生き残れただけで奇跡という激戦だった。そういえばこのタイミングで移送されるとは聞いていたが、おそらく普段と変わらない態度でいるだろう。

最後まで苦戦させてくれた強敵に思いを馳せていると、グランが僅かに神妙な雰囲気を醸し出す。

 

「白兵戦にまでなったって聞いた時は、正直悔しかったんだぜ?『俺達はキラ達に何もしてやれない』ってな」

 

「グラン……」

 

「だが、こうして”アークエンジェル隊”に配属されたんなら話は別だ。白兵戦ならこのグラン・ベリア様に任せとけ!」

 

「うん、頼りにしてるよ」

 

MS戦が主体の”アークエンジェル隊”では歩兵であるグラン達が役に立つ機会は稀だろう。

しかし、その()に備えていなかったばかりに、”バルトフェルド隊”に乗り込まれた時はピンチになったのだ。

たった30人でも、彼らは対人戦のプロなのだ。遠慮無く頼りにしよう。

ふと、グランが何かを思い出したように口を開く。

 

「そういや、ほれ」

 

「何これ?」

 

グランがキラに渡したのは、小さなメモリーディスクだった。

 

「……イスルギ教官、復帰したんだよ。それの中にお前宛のメッセージが入ってる」

 

「えぇ……」

 

恩師であるマモリ・イスルギの復帰を聞いたキラの第一声は戸惑いであった。

『三月禍戦』の際に背中を刺されて入院していた筈だが、あれから2ヶ月と経っていない。驚きの回復力である。

本当に彼女はナチュラルなのだろうか?

そういえば、とキラもあることを思い出す。

マモリが入院することになった原因。つまり、スパイとして連合軍に潜り込み、教え子だからと油断していたマモリの背中を震えながら刺した少女のことを。

 

(ユリカ……君は今、どこで……)

 

 

 

 

 

”アークエンジェル” 会議室

 

「───これより、『オペレーション・ブルースフィア』における降下部隊の最終会議を開始する」

 

ミヤムラの言葉を聞き、部屋の中に兵士達は姿勢を正して大型モニターに視線を移した。

室内には“アークエンジェル”の乗組員ではない兵士もいた。降下部隊に参加するMS隊の兵士達だ。

彼らは”アークエンジェル”とは別に用意された降下ポッドを用いて降下することになっている。

 

「水上艦隊がハワイ諸島に対して攻撃を開始した後に、我々は”アークエンジェル”を司令塔としてオアフ島中央部の平原に降下、南下して真珠湾基地への攻撃を行なう。何か質問は?」

 

数人が手を挙げる。この質問の内容如何で生存率が違ってくる、手を抜くわけにはいかないのは当然だ。

 

「ふむ、では君から」

 

「”第442戦闘団”所属第1MS小隊のジャン・キャリー中尉です。大気圏内に突入後、ZAFT航空隊による攻撃が予想されておりますが具体的対応策はありますか?」

 

質問を行なったのはジャン・キャリー。『煌めく凶星【J】』の異名を持つエースパイロットだ。

彼やその部下が所属する”第442連隊戦闘団”は、第二次世界大戦時に多くの日系アメリカ人が中心となって構成された同名の部隊にちなんで名前が付けられた部隊である。

なぜこの名前が付けられたか。それは、部隊内のほとんどの兵士がコーディネイターで構成されているからだ。

かつての日系アメリカ人と同様に差別や偏見に晒されながら戦う彼らは、”テスター”完成までは唯一まともにMSで戦えたために激戦区に投入され続けていた。

その過程で反コーディネイター思想の将校によって危機に陥ったこともあり、自分達が捨て駒でないことを確認作業は必須だ。

 

「安心してくれ、高高度戦闘に対応した部隊が降下支援に参加してくれる。100%ではないが、無防備に敵陣に突っ込むことはない」

 

「俺からもいいだろうか」

 

続けて手を挙げたのは、奇妙な風体の男だった。

たしかに連合軍の士官制服を着ているのだが、階級章は付けておらず、オレンジ色のサングラスを掛けているなど正規の軍人らしからぬ姿を見せている。

それもその筈、彼は軍人では無い。()()なのだ。

 

「『サーペントテール』の叢雲 劾君だな。何か疑問が?」

 

「降下するタイミングについても聞きたい。ただ乗り込んでいってもオアフ島の守備隊に袋だたきにされて終わりだ」

 

連合軍はこの『オペレーション・ブルースフィア』において、手を抜くつもりはなかった。その証拠として最強の傭兵部隊と言われる『サーペントテール』を雇ったのだ。

劾の言うとおり、降下するタイミングも非常に重要になってくる。

早くに降下すれば孤立無援の状況に自ら飛び込むだけであり、かといって遅くなりすぎればそもそも降下する意味が無くなる。

 

「それについても問題はない。海軍の侵攻率が一定を超えて、沿岸部に敵MS隊を引っ張り出した頃合いに降下する手筈だ。地上からの合図が来るまでは待機だな」

 

「分かった」

 

それを聞いただけで、劾は椅子に座った。

元々『サーペントテール』は確実に成功する、あるいは成功させられる依頼しか受けない。

そんな彼が敵陣への降下という危険な依頼を承諾したのは、連合軍とZAFT、双方の用意した戦力を分析し、作戦内容を事前に精査した上で『問題無い』と判断したからだ。

劾の質問が終わった後も、何人かの兵士が手を挙げて質問し、ミヤムラはそれにつつがなく応じていく。

 

「他に質問がある者は?……いないようだな。ムラマツ中佐、降下支援の部隊から何か言うことはあるか?」

 

<そうですね……敵部隊がどう出てくるか次第ですが、我々は少数です。場合によっては守り切ることが出来ないと判断して降下自体を中断する可能性もありますが、よろしいでしょうか?>

 

「無論だ」

 

ミヤムラはそう言うが、その場にいる兵士の殆どは同じことを思った。───お前達で無理なら誰が出来るんだよ、と。

実際、少数で事に当たるというなら”マウス隊”を超える部隊は連合軍内に存在しない。降下妨害にやってきたZAFT側に同情したくなる兵士は少ないだろう。

加えて、以前まで地上の任務に当たっていたパイロット達も宇宙に帰還してフルメンバーで揃っている。これで負けるようならそもそも降下作戦自体が間違いだ。

実際、これまでの質問の中にも「”マウス隊”だけで大丈夫なのか」というものが出てこなかったことが、彼らの強さに対する信頼を現している。

 

「よし、それではこれで最終会議を終了する。諸君、これは極めて危険な作戦となる。だが、私は成功を確信している。───なぜなら、各員が成功に向けて最大限の努力をしているからだ」

 

ミヤムラの言うとおり、『オペレーション・ブルースフィア』は連合軍の威信を賭けた戦いである。

用意出来る限りの戦力を「これでもか」と用意し、作戦綱領や計画を何度も精査し、敵軍の分析をしつこく繰り返した。

連合軍側の誰もが、あの『三月禍戦』で味合わされた屈辱を晴らすために最大限の努力をした。

正しい努力は報われる。それを証明するための戦いでもあるのだ。

 

「ZAFTの奴らに見せつけてやろうではないか。我々の怒りと意地と、誇りをな。以上、解散!」




ついに始まるハワイ奪還作戦編……ですが、ここで皆さんに報告したいことがございまして。
以前に開催した「オリジナル兵器・キャラクター募集」企画を再び開催しようと思います!
活動報告を更新したので、詳しくはそちらに。

前回出来なかったアクセルストライクのステータスを載せておきます。
比較用にズィージスのステータスも。



アクセルストライクガンダム
移動:8
索敵:C
限界:200%
耐久:300
運動:48
シールド装備
PS装甲

武装
ビームライフルショーティ:150 命中 70
バルカン:30 命中 50
フラガラッハ:240 命中 75
アーマーシュナイダー;100 命中 50

ズィージスガンダム
移動:7
索敵:A
限界:200%
耐久:360
運動:40
シールド装備
PS装甲
変形可能

武装
ロングビームライフル:180 命中 75 間接攻撃可能
スキュラ:240 命中 60 間接攻撃可能
バルカン:30 命中 50
ビームクロー:190 命中 70


近接戦ではアクセルストライク、射撃戦ではズィージスの方が上といった感じで書いてみました。
はたして、この2機が対峙する時はくるのか……。

誤字・記述ミス指摘は随時受け付けております。

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