吾輩は、逸見エリカですが、何か?   作:蒼騎亭

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始めまして 蒼騎亭《そうきてい》と申します。
始めての投稿となりますが、皆さん高Tierの砲門では撃たず、太陽のような温かい目で見て下れば幸いです。



―――物語は、黒森峰女学園の副隊長と務めることになる逸見エリカを主人公にしたお話。
 彼女は、とある神によって砂場のような家畜場からよい物語を演じてくれる魂として選別され、この世界《ガールズ&パンツァー》に飛ばされることになります。

 そして彼女に前世の記憶が蘇ったのは三歳の誕生日。それからのエリカは、子供らしくない行動をとり始めた。そんなエリカに…両親はある人物に相談をする。
 エリカの両親に相談されたその人は、
「…ウチにも同じ年の子がいるわ。……それに素質はありそうだわ。」と、エリカの瞳の中にある何かを感じ取ったその人は、エリカを預かることに。
―――果たして、彼女の運命は!? 


――…あれから9年後、第62回戦車道全国高校大会の決勝戦。
ティーガーⅠの車両内には、成長した装填手を務める逸見エリカと副隊長としてB分隊を率いる西住みほの姿があった。
―――そしてあの悲劇が二人に音なく忍び寄る。



序章[戦車道、始まります]

―――あの日、私逸見エリカの“物語”が始まった。……いや、始めなければなかった、と思う。

「あぁ!?」

 第62回戦車道全国高校大会の決勝戦の日、昨日の夜から降り続ける雨でぬかる川沿いの一本道。こんな場所で敵からの襲撃を受けたらひとたまりもない。足元も警戒しながら進んでいる時だった。

 突如、進行している方面から敵の砲撃音。その砲撃で右履帯の側面を掠るように地面に着弾。その反動で前方を警戒していた三号戦車が横滑りを起こし始め、止めを刺すかのように再び砲弾が撃ちこまれ右履帯に着弾して崖に足を取られる。

そのまま大量の雨で濁った川へと滑り落ちる三号戦車を目撃したフラッグ車両の車長西住みほは、悲鳴のような大声を上げる。

そして川の中に沈んでいく三号戦車を見てキューポラ…車内から飛び出し、崖を夢中になって駆け下る。

「副隊長?! くそぉ! 操縦手、崖に気を付けつつ後退しろ! 十二号車、十四号車!! フラッグを守れ!! 七号車と九号車は後方を監視。八号車と十号車はフラッグ車の援護しなさい」

突然のΒ分隊の指揮官であり我が黒森峰女学園戦車機甲の副隊長西住みほが居なくなった後、急きょ副隊長の代行…副隊長補佐である私が各車両に指示を打診する。

「り、了解」

「了解だよ! 十二号車前にでます」

「十四号車了解した。一二号車に続いてでるぞ!」

「七号車、了解!」

「九号車も了解です!」

 パニック状態に落ちいそうになっていた他の車長たちは、私の声を聞いて思考を切り替えてくれた。

「副隊長補佐! もう少し左に曲げてください。そのままだと落ちてしまいます!」

「一二号車。あんまり壁に寄りすぎよ! 足がとられちゃうわ!」 

 狭い穴より外を見る戦車にとって四方八方に大きな死角ができる。それをお互い補うように通信を交わしながら移動を始める私達。

 さっきまで居た場所を入れ替わるように後ろに後退するフラッグ車両。それを追い越すように十二号車、十四号車がすれ違う。そして完全に入れ替わる寸前、再び砲撃の轟音が響く。

その砲撃はフラッグ車両の前に出たばかりの十二号車に命中。砲撃の衝撃が爆破判定、砲塔にフラッグがあがる。

動かなくなった十二号車を盾にするように十四号車のパンターは、フラッグ車両を守るように前方に砲門を向ける。

「十二号車、戦車道運営本部と本隊に今の状況を伝達。指示を請いなさい。あと泳ぎが得意な奴は副隊長を手伝いなさい!!」

「了解!」

 一両撃破されながらも今の状況を冷静に判断指示を出す私。それを聞いた十二号車からつづきつづぎと上着を脱いだ生徒たちが回りを見ながら川に降りていく。

それを横目に見つつ私は咽喉マイクのボタンを押しながら全車両と交信する。

「―――いいわね。何があっても…西住隊長、本隊に合流するわよ!」

『ヤヴォール!!』

目の前の状況を乗り切るため気合を入れ直す私達。

―――…そして十両もあった車両もその川沿いの一本道を抜けた頃には、六両まで減らしてしまった。だが、無事本隊に合流を果たした私たちΒ分隊は、そのまま一気に全戦力を注ぎ、畳み込むように敵…プラウダ高校を破りっていく。

《プラウダ高校フラッグ車撃破確認! よって! 黒森峰女学園勝利!》

 敵の隊長車輛であるフラッグ車を我が尊敬し、私の心の隊長西住まほ隊長が撃破した瞬間を以て黒森峰女学園は見事異例といえる十連覇を達成する。

十連覇で機甲隊全体がムードに包まれる中、あの流れが速く濁水の中から誰一人死者を出さず、救助を遣り遂げた西住みほは、救助された生徒たちともに念のため検査を受けるに病院へと搬送されていた。

それを横目に見つつ、私は西住まほ隊長に無断指揮官行使した件で叱られ、一ヶ月間のガレージ掃除と反省文100枚書くように言い付けられた。

―――その第62回戦車道全国高校大会から1週間後、一部から“決戦の奇蹟”と呼ばれ、救われた生徒からも今まで以上に尊敬の眼差しで見られていた西住みほは、誰一人に行先を告げずに黒森峰を去った。

 ……幼馴染である私にさえ…はぁ…不幸だ―

 

 

 




イメージってかんじの序章にしたいという希望性が、一切感じられない文章ですねww

続けて投稿予定ですが…まぁ、雑小説ですね^-^


では! 次回に向かって、パンツァーカイル!!

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