雁夜が直死の魔眼使いでそれなりに強かったら 作:ワカメの味噌汁
セイバーがエクスカリバーでランサーの心臓を貫き、二人の決闘に決着がついたことによってランサーが聖杯戦争から脱落した直後。その場に残されたのは雁夜、ケイネス、そしてセイバーだけになった。
ランサーの敗退を見ていた雁夜はケイネスに言う。
「最後の最期まで素晴らしい騎士道精神を見せてくれましたが...」
「ランサーは負けましたな...」
「真に残念ながら...ロード=エルメロイ。貴方とランサーの聖杯戦争は此処で終わりです。」
「本来ならば、聖杯戦争にのぞむ一マスターとしてバーサーカーを使ってでも貴方を殺すべきなのでしょうが...友人として、それは見送らせていただきます。」
雁夜のその提案を聞いたケイネスは語り出す。
「それはどうでしょうか。」
「確かにランサーはその忠義を全うし、立派な最期を迎えました。」
「だがしかし...私の聖杯戦争はまだ終わっていません。」
ケイネスはそう言って左手の手の甲を雁夜とセイバーに見せる。
それを見た雁夜は少し驚きながらも穏やかな口調で尋ねる。
「しかし、ロード=エルメロイ、貴方には聖杯に望む願いはなかった筈では?」
雁夜の問いにケイネスは答える。
「ええ...確かに私には聖杯に願う望みはありません。」
「だがしかし、私には『自分の実力を試したい』という願いがあります。」
「そう...」
「私は貴方に挑み、そして超えたいのです。」
ケイネスは宣言し、セイバーの方を見る。
「―――告げる!
汝の身は我の下に、我が命運は汝の剣に! 聖杯のよるべに従い、この意、この理に従うのなら―――」
「―――我に従え! ならばこの命運、汝が剣に預けよう……!」
「同意してくれるかな?セイバーよ。」
ケイネスのその問いかけに、セイバーは答える。
「セイバーの名に懸け誓いを受ける……!
貴方を我が主として認めよう、ケイネス・エルメロイ・アーチボルト―――!」
セイバーとの再契約を終えたケイネスは、再びその視線を雁夜の方に戻す。
「これで私もサーヴァントを従えるマスターです。」
「どうですか?私の挑戦、受けてくれますかな?」
「と、言ってももう夜が明け始めているので後日になりますが。」
ケイネスの挑戦に、雁夜も答える。
「ええ、必ずや。」
ここに、二人の魔術師の決闘が約束された。
〜セイバーのステータス変化〜
切嗣マスター時 ケイネスマスター時
筋力:B -> 筋力:A
耐久:A -> 耐久:A
俊敏:A -> 俊敏:A
魔力:A -> 魔力:A
幸運:D -> 幸運:B
宝具: A++ -> 宝具:A++
スキル
対魔力:A. -> 対魔力:A
騎乗:A. -> 騎乗:B
直感:A. -> 直感:A
魔力放出:A. -> 魔力放出:A
カリスマ:B. -> カリスマ:B
第六十六話です。
普段より短くてすみません。
微妙なところから始めてしまったもので…
本当は昨日のと一緒に投稿すればよかったです。
セイバーのステータスは凛時のステータスと切嗣時のステータスを組み合わせて凛時のマイナスである身体能力系ステータスの低下を無くした感じです。
今日も駄文にお付き合いいただき、ありがとうございました。