進撃のほむら   作:homu-raizm

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 あんまりタグで展開示唆するのって好きじゃないんで、個人的に思う必要最低限のタグしかつけてないんですが、これだけは付けとけみたいなのってあるんでしょうかね。

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・マジカル☆日本刀 ヤクザ事務所からの盗品。数打物で、切れ味も強度も所詮それなり。マミさんバットみたいにファンシーにはならないが、魔力を纏うことで所詮それなりの切れ味と強度を補っている。


第4話 Dreamless world

 巨人との邂逅を避けつつ、ついでに奥まで来て漸く姿の見え出したハンネスと同じ格好をした――恐らく兵士達であろう――方々に屋根の上を飛び回る姿を見られないよう、こっちとも接触を避けつつと無駄に気を使って途中から普通に走った結果、どうにか川付近で避難民の誘導を行っていたハンネスと合流したときにはエレンとミカサの姿は近くに無かった。一瞬喰われたかと思ったけれど、だとしたら一緒にいたはずのハンネスが生きてるはずも無いので、ハンネスとは既に別れてどこかに移動したのだろうとは思うが。

 

「無事だったか! 良かった、本当に良かった……! すげえ爆発音がしたし中々来ないしどうなっちまったのかと……!」

「そ、そう。心配かけてすまなかったわね」

 

 当たり前だけどあの爆音は聞かれていたようで、それならその後さっさと現れなければ不安なるのも仕方ないか。とりあえずハンネスが落ち着いてしまってグレネードの爆音のことや巨人をどうしたのかなどを色々と突っ込まれる前にさっさと話題を切り替えることにしよう。

 一筋流れた冷や汗を髪をかき上げる動作で誤魔化しつつ拭い去る。ついで、周囲を見渡しながら今更気付いたと言わんばかりにエレンたちの去就について尋ねてみた。

 

「見たところ船はないようだけど、あの二人は?」

「すまねぇな……お前さんも一緒に乗せられれば良かったんだが」

「そう、二人は無事なのね、だったらいいわ」

 

 思いのほか巨人と兵士の姿が多くここに到着するまでに予想より時間が掛かったのは事実だが、どうやら船の収容可能人数を大幅に超えていたのだろう。今もなお川べりにたむろしている人々の数を見る限り、仮に出航に間に合ったとしても私が乗れたかどうかは微妙だし、恐らく乗ることも無かったとは思う。

 とまあそんな思考をおくびにも出さずにハンネスに誘導されつつも、今度は内門の前で僅かな馬車に対して押し合いへし合いやっているのを見て、別に急がなくていいかと決める。人ごみに揉まれるのは好きじゃないし、さすがにあの馬車には乗りたくない。生死が掛かっていれば別だが、私の場合は特別だし、私が行かなければその分一人多く逃げることが出来るのだから悪い相談でもないだろう。

 

「とりあえずあの辺の人達と一緒に内地に避難してくれ。馬車は……あの様子じゃ歩きになっちまうかもだが。一緒に行けないのはすまないと思うが、これも仕事だ」

「分かっているわ……と言いたいけれど、その前に一つだけ聞きたいことがある。巨人を殺すための急所、うなじの中でも狙うべきポイントをもっと正確に教えて」

 

 先程は正確な範囲がわからなかったから丸ごと吹き飛ばしたが、そんなことをやっていては装備が幾らあっても足りはしない。ハンネスたちが爆薬や榴弾を持ち歩いている様子が無い上に、パッと見兵士達が皆装備しているものは腰に下げられた謎の装置――先ほど、そこからガスか空気かを吹かしつつ空を飛んでいた、雑技団かよと突っ込みたくなる代物――と、そこに付随する二本の巨大なカッターみたいな剣だ。

 ということは、実際にその剣で巨人を狙っている兵士を見たわけじゃないが、使い方次第であんな大火力ではなくてもっとピンポイントに狙って巨人を殺し得るということだろう。シガンシナから脱出する際にはどうしたって戦闘になるのは明らかなのだから、装備の消耗を極力避ける意味もあって是が非でも知らなければならない。

 

「……知ってどうするんだ」

「別に今すぐどうこうするつもりも無いけど、もしものときのために知っておいて損はないでしょう。そうなってからでは遅いから今のうちに聞いておきたいのよ」

「……そうじゃねーよ、何で兵士でもないお前さんが戦う前提なんだ。そりゃ、さっきは腰の抜けてたエレンたちがいたから殿任せちまったけど、本来なら戦うのは俺らの役目だ。余計なこと考えてないでさっさと逃げろってんだよ」

 

 ハンネスの言うことは間違いなく正論なのだが、はいそうですかと認めるわけにもいかないのが世知辛いところである。かといって魔法少女ですなんて馬鹿正直にばらす訳にもいかないし、さてさてどうしたものか。

 腕を組みつつハンネスを伺うが、こちらに向けるハンネスの視線は厳しい、ここは理論武装したところで無駄だろう。だとするならば、あんまりやりたくないけれどこういった方法を取るのがベターだろうか。どうかゴリ押しが通じますように。

 

「いいじゃない、ちょっとぐらい。ほら、どこを斬ればいいの?」

「お、おま! 何やってやがる!?」

「何って実際に示したほうがそっちだって教えやすいでしょうし私も分かりやすいものさあ早く教えなさい今すぐに」

 

 長い黒髪を片方に流し、リボンを緩めてスカーフをずらしうなじを露にハンネスへと詰め寄る。中々、いやかなり恥ずかしいが、ここで恥ずかしがってはハンネスに正気を取り戻されてしまう。ともすれば赤面しそうになる頬を何とか抑えつつ、さもなんてこと無いかのようにハンネスを促す。誰かに見られたらろくでもない噂が立つこと間違いなし、いいからさっさと教えなさい。

 

「ぐぎぎ……あーもう分かった、分かったよ! おいトーマス! ちょっとこっち来い! あとお前は早く服を正せ!」

「教えてくれるのね?」

「そうだよ! 教えるよ!!」

 

 頭をがしがし掻き毟りながら叫ぶハンネスを見ていると、もう少しからかってやりたい衝動に駆られるのと同時に、外見的には恐らくハンネスの年齢の半分以下の私に対してこんな反応をしていて大丈夫なのかと不安になる。まあ、さらりと流されていたらそれはそれで悔しく感じたのだろうとは思うけれど。

 それはさておき、ハンネスに呼ばれていた恐らく彼がトーマスなのだろう、随分と疲れた様子の兵士が歩いてくるのを見て、緩めていたリボンを締めなおす。

 

「ハンネスさん! 誘導終わったなら早く門の援護に――」

「ああ、うるせえ。ちょっと上着脱げ」

「はい? というかこちらのお嬢さんは?」

「いいから早くしろ!」

「うわ! 何ですか!?」

 

 さて、一悶着ありながらも上着を脱がされたトーマス氏の背中に回り、ハンネスがそのうなじ部分を指差すのを網膜に焼き付ける。もちろん人間と巨人とではサイズが違いすぎるから細かい調整等は後で実際にやってみるしかないだろうが、その指針がしっかりしているというのは重要だ。

 

「ここだ。さっきも言ったが、この部分をただ斬るんじゃなくて大きく削ぎ落とすレベルで傷つければそれで片がつく。だが、浅かったり足りなかったりしたら駄目だぞ」

「浅くても駄目なのね……目安としては?」

「そうだな、半分ぐらいまで抉ればいいとは聞く。すまんが、実際は知らん」

「っていうか、この状況はなんなんですか」

「説明するのも面倒臭いからお前は黙ってろ」

 

 なるほど、ハンネスたち兵士が二刀を装備しているわけだ。おそらく切っ先を合わせてVの字にすることで、一挙動で確実にうなじを削ぎ落とすための二刀なのだろう。しかし、そうだとすると私の場合はどうすればいいだろうか。刀は一振りしかない、とすると銃で抉るのがいいのだろうか。アサルトライフルやサブマシンガンの銃弾が通じることは既に実証済みだし、巨人の背に張り付いて刀を何度も振るうよりは現実的な気がする。だが、銃弾は範囲を抉るというのが苦手だ。足りなかったら駄目ということは、ただ穴を開けるだけでは駄目だということに他ならない。

 ぎゃーぎゃー言い争いをしている二人を尻目に、手持ちの武装のなかで爆発物を除いて少ない銃弾でうなじを削ぎ落としうる得物を考える。至近距離からのショットガンか、あるいは威力だけなら対物狙撃銃か。

 

「……M95で狙撃する?」

「は?」

「……なんでもないわ」

 

 しっかり狙える遠距離でならそれでもいいだろうが、仮に誰か兵士が接近戦を挑んでいたとしたら兵士もろとも消し飛ばしかねない。あの使い魔ぐらいの大きさの相手に対してなら偏差射撃が出来ないわけではないが、巴マミのようにマスケットの一点射撃ではなくてマシンガン系による物量で押し潰す方法を選んだ私は誰かを援護しつつの狙撃なんていう難易度の高いことはさすがに出来ない。

 おまけに対物狙撃銃の銃弾が生み出す衝撃は当たらずとも人間の手足程度なら軽く引きちぎってしまう、あんな代物を街中でぶっ放すのも拙いだろう。うなじ近辺の耐久性にもよるが、密着距離でのショットガンあるいは位置取り的に背後を直接狙えるなら軽機関銃での銃撃もありか、もちろん残弾にもよるだろうけれど。

 

「もういいか?」

「ええ。参考になったわ、ありがとう」

「良かったなトーマス、もう服着てもいいぞ。それから、お前さんはさっさと避難しろ」

「分かってるわ。それじゃあ、無事でいたらまた会いましょう」

 

 さて、後は実際に試してみるだけだ。ハンネスには悪いが、シガンシナが完全に陥落するまで色々と実験させてもらおう。ハンネスとトーマス氏に軽く手を振りながら別れ、人ごみの中に紛れた瞬間に時間停止を発動。全力で街の中央ほど、兵士の姿が完全に見えないところまで戻る。

 時間停止を解くと、周囲にいた使い魔達の注目がこちらに集まるのをはっきりと知覚できた。はからずとも逃げた人たちの足止めに多少なりともなるならば、こんな自分勝手な行動も多少は許されるだろう。

 

「射撃音が聞こえないくらいの位置がいいのだけれど、あんまり遠くても戻るのが面倒だしこの辺でいいわね」

 

 そもそも銃を撃つ場面を人に見せていないのだから私と射撃音が結びつくはずが無いのだが、それは置いといて。

 

「さて、付き合ってもらうわよ、使い魔」

 

 屋根の上に立ち、こちらに向かって歩いてくる使い魔を見据えながらアサルトライフルのマガジンを交換する。まずは再生能力のテストだ、セミオートで一発ずつ撃ち込んで当該箇所が吹っ飛ぶまでに必要な銃弾の数と、吹っ飛んだ部位の再生に掛かる時間を測定すべく、時間のほうはストップウォッチを用意する。アイアンサイトを覗き込んで恐らく今後もよく狙うことになるであろう目にポイント、しっかりと銃身を固定して、ゆっくりとトリガーを引き絞る。まず一発――

 

「!?」

 

 ――アサルトライフルの銃声しては随分大きくマズルフラッシュも眩しくて。

 

「って、そんなわけないでしょ!?」

 

 幾らなんでもアサルトライフル一発撃っただけで地面がはっきりと知覚できるレベルで揺れる訳が無い。そしてなにより、私はその音と振動に覚えがあった。忘れるわけも無い、今日のしかもついさっき似たようなことがあったではないか。

 爆音の発信源は背後のため、落雷があったかどうかの直接の確認はしていないけれども、先ほどのマズルフラッシュがありえない眩しさだったのは落雷のせいだとすれば説明も付く。

 

「まさか大型!? いつの間に!?」

 

 確かに使い魔と戦ったりしていたが、幾らなんでもあんな大きな奴を見逃すわけも無い。だとするならば何か重大な勘違いをしているんじゃないかと思いつつ、迫っていた使い魔達を放置してすぐさま内門のほうへと踵を返す。仮にあの大型が内門の破壊を企んでいるのだとすれば、いや、そんなことはどうでもいい。何を企んでいようが、私の目的のためにとことんまで付き合ってもらおうじゃないか。

 

「……いや、違う? 大型じゃない?」

 

 けれども、振り返った先にあの巨大な姿は無い。それでも、今は家々に隠れていて見えない向こう側から凄まじいプレッシャーを放つ存在を確かに感じ取っていた。

 

「大きさを自由に変えられたり? なにそれ、考えたくもないわね……!」

 

 ずしん、ずしんという振動の間隔が徐々に短くなっていく、仮にこれが足音だとすれば、まさか走っているとでも言うのか。あんな馬鹿でかい奴が走ったとすれば、ただそれだけのことで周囲にもたらす被害は甚大なものになるのは間違いない。益々ワルプルギスの練習相手としては悪くない、私は思わず浮かんだ笑みを消そうともせずに屋根を駆ける速度を上げる。

 だが、一際大きな建物に駆け上がった私が見た光景は、そんな浮かれた気分を一撃で粉砕するには十分すぎたのだ。

 

「あの大型とは、違う……けど、何よ、あれ」

 

 目算およそ二キロほども離れているにも関わらず大地を揺るがす振動が今も私を襲い続けている、そんな異常事態を作り出しているのは、大きさこそ周囲にいる大き目の使い魔と大差ないものの、その全身は完全に一線を画す、遠目から見ても分かる筋肉の塊そのもの。

 その筋肉達磨がシガンシナの石畳を一歩ごとに踏み砕き、走ったその余波だけで周囲の建物を破壊しつつ疾走するその先にあるのは、巨人の侵攻を食い止めようとする兵士達と豆鉄砲と勘違いしそうな大砲、そしてその先に筋肉巨人相手にはあまりにも心もとない内門だ。

 

「っ!」

 

 出てくるときにパッと見ただけだけれどもあの内門にあれだけの運動エネルギーを耐えれるだけの耐久性は恐らく無い、そうなったらその先にいる人たちが――

 

「……だから、助ける?」

 

 ――時間を停め、後もう三秒もたたずに門を破壊するであろう巨人の後姿を睨みながら頭を回す。加速する思考とは裏腹に、体は無意識のうちに最善手であろう、対物狙撃銃バレットM95を引っ張り出していたが、狙撃の体勢を取ろうとしたところで理性がそれに待ったをかける。落ち着け、時間が停まっていたとしても二キロ先の目標を正確に打ち抜くだけの狙撃技術は私にはない。そしてこんなものを巨人の足付近にぶっ放して、周囲の兵士が無事で済むわけがない。

 

「……違うでしょう、暁美ほむら。兵士の安否? 本当にそんなことを気にしている?」

 

 無事で済むわけが無い、それがどうした。思い出せ、そして今一度刻み込め、私は一体何のために巨人と戦おうとしている、顔も知らない誰かを助けるため? 住んだこともない街を守るため? 違うだろう、そうじゃないだろう。

 

「まどか」

 

 そう、この身もこの力もこの命も、ただまどかのためだけにあるのだから。私は、ただそのためだけに生きているのだから。

 

「今更どこを撃ったところで残る死体の慣性までは殺せない、RPG? C4? それこそ本末転倒、撃とうが撃つまいが門を破られるのはほぼ確定。M95の残弾はそんなに多くない、わざわざ無駄弾になると分かっているのに撃つ必要なんてどこにも無い」

 

 自分に言い聞かせるように呟き、何故か震える手でM95を押さえつける。

 万が一全てがうまくいき、あの巨人の動きを止めれたとして、そしてその後きちんと屠れたとして。無人となったシガンシナで大巨人を待つことになるのは変わらない、ただ場所が外門から内門に変わるだけだ。それでは意味が無いし、可能性は薄くとも何がしかの対策を取られようものならあの大型がシガンシナではない場所に現れてしまう可能性だって否定できない。薄い可能性かもしれない、だけれどもそれだけは避けなければならない。

 目的を間違えるな、まどかのためにワルプルギスの夜を超える、そのためにあの大型相手に研鑽を積む、それがメインだ。筋肉達磨も周囲の使い魔に比べれば大分相手としてはマシだろうが、それでも大型に比べるべくも無い。大型に会うのが第一だ、そのためにならどんな犠牲だって関係ない、どうせ何度だってやり直せるのだから。

 

「……っ」

 

 手にしていた狙撃銃を仕舞い、時間停止を解く。解いた瞬間どうなるかなんて火を見るよりも明らかで、ともすれば口から飛び出そうになる謝罪の言葉を噛み殺し、想像していた光景がそのまんま現実になっていくのを遠目から焼き付ける。

 何が謝罪だ、今更偽善者気取りか。巴マミを、美樹さやかを、佐倉杏子を、死ぬと分かっていて放っといたことも、目の前で見捨てたことも、そしてあまつさえその手にかけたことすらもある私が何を言っている。笑わせるなよ暁美ほむら、お前の手は、すでにどうしようもないほど血に塗れている。

 

「……ええ、知っているわ」

 

 大砲から放たれる榴弾をものともせずに突き進み、門の前にいた兵士達を歯牙にもかけずまるで虫けらのように蹴散らしながら、筋肉の巨人のタックルでが一瞬の抵抗すら許さずに門を人々の希望ごと粉微塵に爆砕する。その一部始終を睨みつけながら、急速に冷えていく心とは裏腹に限界を超えて握り締められた拳からは血が流れていた。

 

「……使い魔相手にテストをしている余裕もなくなったし、移動しましょう」

 

 我が物顔で街を闊歩する使い魔どもの隙間を縫いながら、打ち破られた門のところへたどり着く。ざっと周囲を見回してみたが、すでに生きている人間は全員シガンシナの中からは避難し終わった――あるいは、巨人に喰われたか――のだろう、そこら中に打ち捨てられているのは体の一部が消し飛んでいたり、ひしゃげておかしな方向に曲がったり、そしてゼラチンのような何かで複数人がまさに肉団子のようにひとまとめにされていたりする、夥しい数の死体だけだ。

 そんな光景を尻目に壁を登り、夕暮れに染まる壊滅したシガンシナと、巨人が解き放たれた草原を眺める。パッと捜してみたが案の定あの筋肉巨人の姿は無く、点々と血痕や死体が転がっているだけだ。そして逃げた人たちを追っているのか、消えない使い魔達が一定の方向を目指して歩いていた。

 

「まどか。この世界も――」

 

 果たして、全く見えない魔女に食い殺されるのと、誰も彼もが平等に見える巨人に食い殺されるのと、一体どちらがマシなのだろうか。

 

「――何を考えてるのかしらね。馬鹿みたい」

 

 風になびく髪を押さえながら呟く。答えなんて出るはずも無い、そもそも私が出していい答えでもない。その一端を担ったのは、間違いなく私なのだから。

 

「……太陽は、空は、変わらないのね」

 

 夕暮れに沈み行く壁の上、早々に動き出さなければいけないというのは分かっている。けれど、動く気にはなれなかった。少しだけ、もう少しだけ、この壁の上で空を眺めていたかった。




 ほむほむの最大の強みはトライアンドエラーが出来ることで、ほむほむの最大の弱みもトライアンドエラーが出来てしまうことだと個人的には思ったり。どうしたって軽くなっちゃいますからね、何がとは言いませんが。

 ミリ系って詳しくないので、詳しい人から見たらありえねーって思うところがあるかもしれません。一応調べはしましたが、狙撃銃のくだりがあんまりに酷いようなら修正を入れたいと思いますので、その際はご教授いただければ幸いです。


 今回もお読み頂きありがとうございました。次回もよろしくお願いします。

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