仮面ライダーEpisode DECADE   作:ホシボシ

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ファイズ編ラストです。
ファイズってサメモチーフだけど蛍とかでもっぽいちゃぽいよね。


第13話 番外編 2101555121

 

 

 

「……クソぉおおおッ!」

 

 

拓真はファイズギアについているアイテムを乱暴に引き剥がし、川へ投げ捨てる。

相当悔しいのだろう大きな水しぶきが見えた。一つ、また一つと彼は川へとツールを投げ捨てていく。

そしてそのまま全てを川に放って拓真は走り去ってしまった。

 

 

「………」

 

 

それを見つめていたのは真志。

覗き見はよくないと思っていても、つい隠れて二人のやり取りを見てしまったのだ。

その結果かどうかはわからないが、こんな事になってしまった

 

 

「拓真、お前……っ!」

 

 

自暴自棄ってヤツだろうか。

友里をオルフェノクにしてしまった事を悔やみ、そして行き場の無い怒りを――ってヤツだ。真志は少しため息混じりに息をつく。

 

 

「……ッ」

 

 

さて、どうしたものか。

拓真がこのままファイズにならなかったら世界は滅びるのかね?

ぶっちゃけソレはソレで構わない、そう思う。拓真を無理やり変身させた所でそれが正しい選択になるのか?

だったらこのまま世界と一緒に死ぬのも――

 

 

「………」

 

 

つっても、司達はそうじゃない。

自分の世界に希望を持っている、だったら――

 

 

「仕方ない、やるか」

 

 

拓真、オレ達は辛くてもやらなくちゃならないんだよな。

悪いが、何がなんでも変身してもらうぜ。

 

 

「さてと……! あ、もしもし美歩?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「つー訳で、ここにツールが落ちてる筈なんだけど――」

 

 

真志が指差す方向を皆は見る。

クラウンは全て一箇所に集まるのだから自分達が襲われる心配は無い。

もし仮にクラウンが来てもバイクですぐに逃げれば大丈夫だろう。

と言うことで早速川でツール拾いといこうじゃないか。

 

 

「ウラタロスとかバッシャーに頼めば一発じゃないの?」

 

「あの姿のままじゃここにはこれないよ。オレ達で探すしかないさ」

 

 

その言葉を聞くと同時に双護が川に飛び込んだ、何のためらいも無い行動。

一同はあまりにも潔い彼の行動に目を丸くする。こう言うのは苦手かと思っていたがそうでもないらしい。

 

 

「割と深いところがあるな。真由、気をつけるんだぞ」

 

「うん……分かった!」

 

 

そして真由も同じように川へと進んでいく。

背の低い真由は深いところでは危ないので双護がしっかりと手を握っていた。

 

 

「お前ら……」

 

 

次は我夢が飛び込む。

双護は、もう一つの手で我夢をしっかりと支えていた。

 

 

「ありがとうございます双護先輩……って、うあっ! 本当だ、結構深さがバラバラですね。気をつけないと……」

 

 

一同は頷く。

普段は見てるだけの自分達が役に立てるかもしれないのだ。

戦ってくれている皆を助けなければ、それぞれは川に向って飛び込んでいく。しかし一人だけ――

 

 

「……っ」

 

 

里奈は申し訳なさそうにうつむいていた。

しかしソレを真司は感じ取り、彼女にタオルを差し出す。

 

 

「見つけてもさ、きっと汚れてると思うんだよ。だから里奈ちゃんが綺麗にしてくれないか?」

 

「は……はい! 私っ! 頑張ります!」

 

 

真志は笑ってサムズアップをすると、川へと戻っていくのだった。

 

 

 

 

 

とまあ意気込んでみたはいいものの、なかなか小さなツール達を見つけるのは難しくさっきから探しているが全然みつからない。

散り散りになって探してみたり、ローラー作戦なんかやってみたがどうにも無駄だった。

深い所は腰まで水があり、長時間の捜索は体が冷えてしまって続かないときた。

 

 

「くそっ、早くしないとな……」

 

「もうすぐラストチャンス始まっちゃいますよ!」

 

 

あまり時間はない。

なので皆で手分けをして探すことになった。とりあえず三人で分かれて捜す訳だが――

 

 

「うーん…」

 

 

椿は両手を使ってツールを探していた。

ゴーグルでもあるならもっと楽に捜せたんだろうが……今は悔やんでいてもしかたない。

適当に手を振り回して、何か当たったらソレが何かを確かめる。それを繰り返していた。

 

 

「うーん……」

 

 

すぐに見つかると思っていたが、案外そんな簡単じゃないって事か。

 

 

「お!?」

 

 

しかし何か堅い感触を感じて、ソレを引き上げる。もしかして!

 

 

「えー……」

 

 

しかしソレはただの泥だった。期待していた分ガッカリ感がヤバイ。死ねる。

 

 

「んだよ、萎えるわぁ……! そぉい!!」

 

 

椿は泥の塊を後ろに放り投げた。

 

 

 

 

 

ベチャ!

 

「あん?」

 

 

何か変な音がする。

水に落ちた音じゃなくて……こう、何かにぶつかったような――

 

 

「………」

 

「………」

 

 

振り返ると目の前には泥を顔面で受け止めている咲夜が見えた。

何か冷たいモノが背筋を通り過ぎて行く。あ、ヤバイ――

 

 

「さささ咲夜さんってばどどどど泥パックっすか? いやー、やっぱ違うね美少女(笑)は!

 ちょ! まてっ! 嘘! 冗談! 俺が悪かった! だから暴力は止めよう? な? オイ! 聞いてんのか!? ちょ、まっ――――

 

 

 

 

 

 

 

 

アーッ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ねぇーなー……」

 

美歩は辺りを見回すがソレらしい形はない、腰も限界を迎えようとしていた。

だが弱音は吐いていられない。皆がんばっているんだ、自分だけ楽しようなんてもってのほかだ!

 

 

「うし!」

 

 

気合を入れる、その時だった! 背中に何かがぶつかる!

 

 

「んあ?」

 

 

振り返ればそこには……

 

 

 

 

 

椿の死体があった

 

 

「――――」

 

 

美歩は言葉を失う。まさかクラウンにやられてしまったのか?

そんな……! 仲間が減った。皆で元の世界に帰れると思っていたのに……!!

 

 

「むくり」

 

「きゃああああああああ!!」

 

 

椿が起き上がった! 何故? まさか……ゾンビ!?

思わず尻もちをついてしまう。お尻が冷たかったかそんな場合じゃない!

 

 

「おい……」

 

「きゃあああああ! ごめんなさい、ごめんなさい!

 もうピーマンとかゼッテー残さないんで! 靴下もちゃんとたたむんで! だからどうか成仏してーッ!!」

 

「いや……あの――」

 

「ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい!」

 

「ちょ、おま――」

 

「ひぇー! 動いたぁぁあああ!」

 

 

「死んどらんわあああああああ!」

 

「ぎゃああああああああ!」

 

 

ドボーンッッ! 大きな水しぶきが上がって美歩は倒れる。

 

 

「おいおい、大丈夫かぁ?」

 

「ままま紛らわしいんだよっ!」

 

 

既に藻だらけになっている二人はため息をつく。

こんな事してないでさっさと探さなければ――

 

 

「その、なんというか……悪かった、つい」

 

「ああいや、まあ別にもういいけど……」

 

 

咲夜は申し訳なさそうに椿に頭を下げる。

美歩と咲夜、椿の3人は決意を新たにツールを探そうと決意を固め――

 

 

「バアアアアアアアアア!」

 

「「「ぎゃああああああああああ!」」」

 

 

川底から双護が泥まみれで現れる。

顔面が泥まみれでもはや別人、3人は化け物かと思って思わず腰を抜かしてしまった。

だいたいなんで水中から登場してくるんだ!?

 

 

「ブハッ! 双護! お前何やって!」

 

「くっ! 藻が頭にぃぃ…!」

 

「うへー……」

 

 

3人はもうびしょ濡れだ。

それは双護も同じな訳だが、彼の場合はそれに加えて大量の泥が顔に付着している。

 

 

「泥パックだ……」

 

 

たった一言双護はそう言って三人から離れていくのだった。

 

 

「な、何やってんだよアイツは……」

 

 

椿は立ち上がるために手で地面を押す。その時だった、何か堅いモノに触れたのは。

 

 

「お?」

 

 

椿はソレを拾い上げる。カメラだろうか?

 

 

「!」

 

 

そして椿はそのΦのマークを眼にする。

間違いない! コレは――

 

 

「…けた」

 

「?」

 

「見つけた……!!」

 

「え!?」

 

 

「見つけたああああああああああ!!」

 

 

そんな訳で(どんな訳で?)ファイズショット回収成功ってな訳である。

 

 

 

 

 

その少し前、双護と真由もまたツールを探すために頑張っていた。

 

 

「ブクブクブク……」

 

「真由、そっちは深いぞ。気をつけるんだ」

 

 

双護は真由を引き上げて、タオルで髪を拭く。

よく見ると顔に泥がついているじゃないか。双護はソレもタオルでふき取っていく。

 

 

「フッ、真由はまだ泥パックはいらないな」

 

「泥……パック…?」

 

「ああ、泥を顔につけるんだよ。肌にいいんだ」

 

「へー……」

 

「と、言ってもこんな泥じゃ――」

 

 

べちゃり。顔に感じるその感触――

 

 

「………」

 

 

べちゃり。もう一発。

 

 

「……は、ははは。どうした真由?

 兄ちゃん泥で前が見えないぞぉ。なんでお兄ちゃんに泥をなすり付けてるんだ? 反抗期かな?」

 

「ボクね、お兄ちゃんに……泥パックしてあげる…のぉ」

 

「―――」

 

 

なんて兄思いの妹なんだッッ!!

双護は感動で涙が出そうになる。ああ、そうか真由は俺の為にぃいい!

 

 

「お兄ちゃんは嬉しいぞ! さあ、もっとやってくれ!」

 

「うん!」

 

 

真由は笑顔で泥をすくい上げたのだった。

 

 

 

数分後。

 

 

「真由…そろそろいいんじゃないかな? お兄ちゃんもう何も見えないんだけど――」

 

「もっと……もっと…」

 

「ハハッ! 真由はいい子だな! でもな、どうして髪にもつけてるんだ?

 真由?……真由? 聞いているのか真由? 真由? 真由ゥウウウウウウウウッッ!!」

 

 

一生懸命に泥を双護に付けていく真由。

双護は流石にこのままではヤバイと感じたのか、一瞬の隙をついて妹から逃げ出すのだった。

 

 

「バアアアアアアア!」

 

「「「ぎゃああああああああ!」」」

 

 

息が苦しい。流石にもぐって逃げるのは無謀だったか。

目の前で椿達の悲鳴が聞こえたが気にする事はないだろう。

 

 

「ブハッ! 双護! お前何やって――」

 

「泥パックだ……」

 

 

そのまま歩く。とり合えず泥を落とそうか……

 

 

「苦労するわね……」

 

「フッ」

 

 

そんな中でハナが差し出したタオルを双護はお礼を言って受け取った。

 

 

「あたしは寝てるときリュウタロスに落書きされたわ。油性のマジックでね」

 

「気遣い、感謝するぞ」

 

「お兄ちゃーん……! 探したよぉ!」

 

 

真由が向こうから走ってくる。

双護とハナ、二人は謎の握手を交わすと3人でツールを探すのだった。

 

 

「みつけたぁ!」

 

 

しばらくして真由はファイズポインターを高く掲げる。

ファイズポインター回収成功だ!

 

 

「やあ、頑張っているみたいだね」

 

「!」

 

 

突然、空からそんな声が聞こえて一同は上を見る。

 

 

『ヒート・トリガー!』

 

「うわぁ!」

 

 

椿と咲夜の間にそいつは振ってくる。

驚く二人は体制を崩しつつもソレが何なのかを確かめる事に。

 

 

「赤いライダー!?」

 

「は!? おいおい咲夜さんよぉ! お前とうとうおかしくなったのか? どう見ても青いライダーだろうが!」

 

「はぁ? 青? 馬鹿かお前! どう見ても赤だろうが!」

 

「はいはい、じゃあお前もし青だったら謝れよ?」

 

「ソレはコッチの台詞だ!」

 

 

『もういいかな?』

 

 

ダブルは正面を向く。

 

 

「「ごめんなさい」」

 

 

椿と咲夜は互いに深く頭を下げるのだった。

ゼノンとフルーラは変身を解き、彼らを見下す場所に移動する。

一同は何事かと思わず身構えた。

 

 

「フフッ、頑張っているね……そんな君たちの汚い姿を一度見てみようかと思ってね」

 

「まあ何てこと! ブラックゼノンだわ! でも素敵!」

 

「あははは! ありがとうフルーラ! 見てごらん、彼らもボク達の愛の力に唖然としているよ! クフフフ――」

 

「フ」

 

 

笑い合う二人に突如はしる衝撃、美歩がドロップキックで二人を川へと突き飛ばしたのだ。

大きな音をたてて2つの水しぶきが上がる。

 

 

「ぷはっ! 何てことをするのぉ! せっかく新しいお洋服を買ったのにぃ」

 

「ッ! 何をするんだ!?」

 

「コッチの台詞だっての! 何しにきたんだ! 時間無いってのに!」

 

「ああ、もうすぐラストチャンスだったね。じゃあボク達も行こうかフルーラ」

 

「うん! そうね!」

 

 

二人はそそくさと川から上がろうとする。

だが――

 

 

「どうしたんだい椿、美歩。

 名残惜しいのは分かるけどその手を離してくれないかな? じゃないとアリーナに行けな――」

 

「「わっしょぉぉーいっ!」」

 

 

ダバーンっ! 美歩と椿はゼノンを引き倒し再び川へと戻す。

 

 

「ブハッ! って、蜂の巣にされたいのかい!」

 

 

トリガーマグナムを構えてゼノンは起き上がる。

しかしそこにいたのは椿でもなく美歩でもない、真由だった。

 

 

「手伝って……くれないの……?」

 

 

眼に涙を浮かべて首を傾げる真由。

 

 

「あ……アハハ、悪いけど――」

 

「可哀想!」

 

「え…?」

 

 

フルーラは涙を浮かべている真由を抱きしめる。

尤も真由の方が年上で背も高いのだが、フルーラはまるで真由をペットの様に撫でるとゼノンの方を向いた。

 

 

「ねぇゼノン。一つくらいなら手伝ってあげてもいいんじゃないかしら?」

 

「えっ!? あー……あはは。そうだなー……でも彼らに協力しちゃうとあの人に怒られ――」

 

「皆頑張っているんだし…ね?」

 

 

いつの間にか椿や美歩を含む全員が真面目にツールを探していた。

時折全員でチラ見してくるのだが――

 

 

(こいつ等……)

 

 

とんだ策士だ。

ゼノンは小さくため息をついてフルーラの髪を撫でたのだった。

 

 

「なんでボクがこんな事を……」

 

「そう言わないでゼノン。とてもカッコいいわよ」

 

 

ゼノンとフルーラもまた水につかってツールを探す。

ちょっと馬鹿にして帰るつもりだったのにどうしてこうなったのやら――?

しかし愛するフルーラの他ならぬ頼みだ、ゼノンはそう割り切って必死にツールを探していく。

 

 

「あ! あったわ!」

 

「見つけたんだね。流石ボクの天使だよ! ホラ! これで満足かい!?」

 

「うぃーっす! サンキュー!!」

 

 

美歩はそう言って二人にジュースを投げる。

フルーラはお礼を言い、ゼノンは不機嫌そうに鼻を鳴らすとアリーナに向うのだった。

二人は美歩にファイズアクセルを渡す。これで回収完了だ。

 

はたまた一方で夏美と我夢とアキラ、3人は少し喋りながらツールを探していた。

オルフェノクになると言う事、それがどう言う事なのか?

自分達はまだ軽視しているのだろうと言う事。

 

 

「難しいですねぇ……」

 

「私には分かりません。正直どう言った行為が正解なのか……」

 

 

アキラはため息をつく。

元気付ける? それともあえてキツイ言葉を投げかける? 分からない。それが無性に悔しかった。

 

 

「答えなんてないんじゃないですか?」

 

 

我夢は手を泥の中に入れる。

しかし何もソレらしい感触はない、ならば次のところに手を入れるだけだ。

 

 

「僕達は今こうやってツールを探してます。それは拓真先輩が戦う意思を示した時、初めてこの行為が報われる。

 だけど僕達は報われるとかそう言うの以前に、拓真先輩や皆さんの為に探してるんですよね?」

 

「ええ……まあ」

 

「だったら僕達はただその為のだけに動けばいいじゃないですか。

 今こうやってツールを探す事が僕らにできる事なら、それを一生懸命やりましょう」

 

 

夏美とアキラは頷くとまたそれぞれ川の中を探していく。

 

 

「いやぁー我夢君はしっかりしてますね! 私とは違います」

 

「いえ、僕は……口ではなんとでも言えますから」

 

「またまたぁ! ね? アキラちゃんもそう思いますよね?」

 

「え? ああ……」

 

 

曖昧なアキラ。その時、我夢は違和感を感じて夏美を見る。

笑ってる、しかも何か嫌な笑い方だ。アレ? なんか親指を立てて――

 

 

「まかせてください、ギャルゲは結構得意なんです!」

 

 

何が? いや、てか何を……?

焦る我夢に対してニヤリと笑う夏美。

 

 

『ここでバッシーっとアキラちゃんの高感度を再確認しておくんですよ。きっとアキラちゃんは――』

 

 

"そうですね……我夢君、しっかりしてるから"

 

 

『とか言って頬を染めるに違いありません! 見ててください我夢君!』

 

「えぇ!?」

 

 

夏美は小さな声で我夢にささやく。

だが――

 

 

「どうでしょうね。我夢君けっこういい加減な所もあるから」

 

 

真顔、というかむしろ冷めた様子でアキラは答える。

そしてすぐに違う方向を向いてしまった…

 

 

「………」

 

「あ…あれー? あ、あははははは! おっかしいですねぇ? あ…あは…ははは」

 

 

バシャーンッッ!

 

 

「あれ我夢君? どうして倒れるんですか? 我夢君? 我夢君!? がっ、我夢クゥゥゥゥン!!」

 

 

真っ青になった我夢を引き上げる夏美。

 

 

「あれ!?」

 

 

我夢の首に何かが引っ掛かっていた。それはまさしく――

 

 

「ファイズドライバー!」

 

 

我夢の心に大きな剣が刺さってしまったが、大事なものは得ることができたのであった。

 

 

「ふぅ…」

 

 

皆なんだかんだ言ってもちゃんと見つけられてるな、真志はそう思う。

いや、下手に沈んだ気持ちよりコッチの方がらしいちゃ、らしいか。

 

 

「………」

 

 

拓真は今何を考えているのだろうか? 分からない。

ただそれは真志にとっては問題ではないのだ。

彼は彼で決断して行動するだろう。それがどの様な結果を生んでも文句は言わないさ。

 

 

「お!」

 

 

だけど、このまま終わるのもそれはそれで胸糞悪いって思わないか?

 

 

「なあ? そうだろ。拓真」

 

 

真志はソレを川から拾い上げる。

泥まみれだったがちゃんと動いていた。防水は完璧ってか?

真志は小さく笑うと、ファイズフォンを掲げて皆に知らせる。

 

 

こうしてファイズギアは完成したのだった。

 

 

 




次の映画でファイズ本人なんですよね。
やっぱオリジナルキャストは燃えるよね。見に行きたい。

次は未定ですね。ちょっと忙しくなりそうなんで、来週の水くらいかな。


ではでは

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