「「「じゃあこれからよろしくメイドさん!」」」
「「は?」」
笑顔で言葉を発する
「は?じゃねぇよ。実際今回のギフトゲームで活躍したの俺らだけじゃねぇか」
「私と春日部さんなんて石にされたし」
「だからレティシアの所有権は2:2:3:3で決めちゃった」
「俺は止めたからな?一応言っとくけど」
「その女は使えそうだからな、あれだけの労力を使ったんだ俺の奴隷として働け」
ちなみに大兎と月光は合同。
「〝決めちゃった♪〟じゃないのでございますよこのお馬鹿様たち!」
黒ウサギのハリセンの音がコミュニティ中に鳴り響いた。
「いや、親しき仲にも礼儀あり。このコミュニティに帰ってこれたことに私は感謝しているし、とてもうれしく思っている。だから私が帰ってこれるようがんばってくれた君たちが家政婦をしろというのなら喜んでやろうじゃないか」
しかし存外この吸血鬼、ノリノリであった。
――――
ペルセウスとのゲームの三日後、貯水池付近にてノーネームの歓迎会を行っていた。
「えーそれでは! 異世界からの四人の新たな同士と、メイドさん三人の歓迎会を始めます!」
黒ウサギの声とともに、子供達の歓声が上がる。
「こういうのも悪くないよな、実はもっと文化祭楽しみたかったんだよ、俺」
「ガキ共が五月蝿いだけだ。しかし、文化祭か……同じようなことをやって愚民共から金を巻き上げればここの財政も潤うだろう……クソッこんなときにあの不良娘がいればもう少し楽なんだが……」
「まぁ、泉のやつお前よりも頭いいしな」
大兎の言葉に月光が抗議の声を上げようとした瞬間。
「それではただいまより、本日の一大イベントが始まります!箱庭の天幕に注目してください!」
黒ウサギの声が響いた。大兎と月光は反射的に上を見る。すると流星群が流れ始める。
「この流星群を起こしたのは他でもない、我々の新たなる同士達です。
ペルセウスは“サウザンドアイズ”を追放され、あの星空からも旗を降ろすことになりました。
さあ皆さん、今日は一杯騒ぎましょう!!」
「……綺麗だな」
「……そこそこな」
「……あいつらとも見たかったな」
「……そのうち来るだろう。あの色ボケ魔女がいるんだからな」
その後、二人は声を出さずに手に持った料理と飲み物を口に運び続けた。
――――
どこかの学校の一部屋で
「今行くわ大兎、待ってて!」
「あー!待って待ってヒメちゃんあたしもいく、あたしもいく!」
不思議な髪をした美少女と、茶髪で、中学生ほどの年頃の美少女がそんな会話をしていた。
これにて一章は終了。
とても更新の間が開いている本作でありますが、皆様のご感想のおかげで一章を終わらせることができました。これからもこの『鴉と黒ウサギが異世界から来るそうですよ!? 』をよろしくお願いします。
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