少年少女の戦極時代   作:あんだるしあ(活動終了)

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第24話 大玉ビッグ・バン

 

 

『ええい、黙らっしゃい!』

『おわ!?』

 

 鎧武が鍔競りに負けて吹き飛ばされたが、舞台下にいた龍玄が何とか受け止めた。

 

 鎧武と龍玄は同時に無双セイバーとブドウ龍砲から弾丸を発射した。

 しかしブラーボは鋸を合わせて棍のように回してそれらを弾き返してしまった。

 

『そうだわ。ちょっとあの子の真似をしてみようかしら』

 

 ブラーボが出したのは、今までビートライダーズから奪ったであろうロックシードの数々。ブラーボはそれらを次々に開錠し、地面に放り捨てていく。

 

 空にチャックが次々と開き、中からインベスが溢れ出た。

 

『おい! コントロールはどうすんだよ!』

『はあ? 何よそれ』

「インベスゲームの初歩さえ知らないなんて…!」

 

 ステージ上のフィールドを破ってインベスが溢れ返る。こうなっては咲も傍観しているわけにはいかなかった。

 咲は仲間の輪から出て、今度こそ戦極ドライバーを腹に装着した。

 

「変身!」

 

 ドラゴンフルーツの錠前をバックルにセットし、拳を2回打ち下ろしてロックとカットを同時に行う。

 

《ドラゴンフルーツアームズ! Bomb Voyage!》

 

 ドラゴンフルーツのアームズが頭に落ちて、咲の体を鎧った。

 

 月花は変身が終わるや、持てるだけのDFボムを、ステージにいるインベスの群れに投げた。ステージの上なので、もちろんブラーボもインベスの爆発に巻き込むこととなる。

 

『チョット! ワテクシがいるの忘れてなくて!?』

『さっきやれなかったウラミを込めてみた』

『ムキーッ!』

 

 それにブラーボなら巻き込んでも死なない気がしたのだ。月花としては大変忌々しいことだが。

 

 月花は武装をDFバトンに変え、自身も鎧武と龍玄を追ってステージから飛び降り、インベスの群れに突っ込んだ。

 

『ふ――はぁ!』

 

 1打、2打とバトンでインベスを打ち倒す。それでもインベスは無限にいるかのように次から次へと沸いてくる。

 

『紘汰さん、これ使ってください!』

 

 ステージ脇にいた龍玄から鎧武にロックシードが投げ渡された。鎧武が錠前のロックを外す。

 すると鎧武の頭上に、通常のアームズの10倍はありそうなスイカが出現した。

 

『うおお!? でかい! ミッチ、無理! 無理!』

『え、そんな大玉…』

 

 デカすぎでしょー、と仲間やチーム鎧武のメンバーからも声が上がる。

 

『~~っ男は度胸!!』

 

 鎧武はバックルからオレンジの錠前を外し、スイカの錠前を嵌めてロックした。

 カッティングブレードを落とすや、大玉スイカは鎧武の上に落ち、鎧武を押し潰した。

 

「つぶれたぁ!?」

「紘汰さ~ん!」

『ホホホ! 自滅ですってぇ』

 

 インベスが大玉スイカに近づく。

 その途端、大玉スイカは地面を抉って猛烈な勢いで回転した。




 ほぼ原作をなぞる回でした。ちょびっとだけ月花が恨みを込めてブラーボを爆撃した以外は。あの人本当死にそうにないですよね……(遠い目)
 前回の紘汰の「ケーキを作ってればいいじゃないか」発言は本当に作者の胸に訴えました。他人の土俵に上がる前にまずは自分の土俵ですよね。だからインベス大量暴走なんて大ポカかましちゃうんですよ。

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