僕とSHUFFLEと召喚獣   作:京勇樹

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スランプで、筆が進まない…………


男二人の決意

振り向いた明久は須川と横溝の二人を見ると、首を傾げて

 

「確か……Fクラスの須川と横溝……だったか?」

 

と問い掛けた

 

すると、二人は姿勢を正して

 

「須川亮です!」

 

「横溝真一です!」

 

と名乗った

 

「わかった……で、なぜお前達がここに?」

 

明久がそう問い掛けると、二人は緊張した様子で

 

「「お願いします! 俺達を鍛えてください!」」

 

と二人は口を揃えて言いながら、頭を下げた

 

すると明久は、片眉を上げて

 

「どういうつもりだ? なんのために、強くなりたいんだ?」

 

と問い掛けた

 

すると、二人は頭を下げたまま

 

「お恥ずかしい話ですが、俺達は自分達が不甲斐ないのに、それを他人のせいにしてました!」

 

「ですが、明久隊長殿を見ていて分かりました。俺達が自分達に気付けていなかっただけだと!」

 

と言うと頭を上げて、真剣な表情で明久を見ながら

 

「「だから、俺達を鍛えてください!」」

 

と言いながら、再び頭を深々と下げた

 

それから数秒間、無音の状態が続いた

 

無音の状態が続いたから、二人は半ば諦めかけた

 

その時

 

「頭を上げろ……」

 

と明久に言われたので、二人は頭を上げた

 

すると、明久は二人に歩み寄り

 

「魔王陛下が直筆で許可書を書いたんだ。お前達の気持ちは本物なんだろう……そこは俺も汲み取ってやる」

 

と言った

 

「それじゃあ……!」

 

明久の言葉を聞いて須川が嬉しそうな表情を浮かべるが、それを明久は右手を上げて遮り

 

「ただし、我々近衛隊の訓練はかなり厳しいぞ? それも覚悟しているな? 始めたら、途中で抜けることは認めないし、弱音も受け付けない」

 

と忠告した

 

それを聞いて、二人は姿勢を正し

 

「元より覚悟してます!」

 

「絶対に、弱音は吐きません!」

 

と答えた

 

それを聞いて、明久は頷き

 

「良いだろう。貴様らの仮入隊を認める!」

 

と告げた

 

「「はい!」」

 

明久の言葉を聞き、二人は背筋を伸ばした

 

これで、目的が達せると

 

「マツリ、フリージア!」

 

「「はっ!」」

 

明久が呼ぶと、一瞬にして二人の少女が明久の背後に現れた

 

そしてその二人の美少女を、須川と横溝は知っていた

 

片や、文月学園の生徒会長の瑠璃=マツリ

 

もう一人は副会長のフリージアだった

 

以前までならすぐさまナンパに掛かるが、須川と横溝の二人はそれを意志で押さえ込んだ

 

中途半端な気持ちで、修行が出来るわけがないからだ

 

「この二人を部屋に案内して、教育者を当てろ。人選は一任する」

 

「はっ!」

 

瑠璃とフリージアに指示だしすると、明久は訓練している隊員達に視線を向けて

 

「お前達は訓練に戻れ!」

 

と一喝すると、他の隊員達は訓練に戻っていった

 

その直後、瑠璃とフリージアが二人に近寄り

 

「あなた達、付いてきなさい」

 

「あなた達の部屋に案内します」

 

と告げた

 

「「はい!」」

 

そして歩き出して少しすると、二人は

 

「あの、お二人は確か……」

 

「生徒会会長の瑠璃=マツリさんとフリージアさん……ですよね?」

 

と問い掛けると、瑠璃とフリージアは頷き

 

「その通りです」

 

「あの学園には、私達以外にも何人か近衛が在籍してますよ」

 

と説明した

 

それを聞いて、須川達は驚いた

 

まさか、瑠璃とフリージア、明久以外にも近衛が在籍してるとは思わなかったのだ

 

そして、部屋に着いたらしく

 

「ここよ」

 

「ここで待っていてください。あなた達の教官役を後で送りますから」

 

と言った

 

「「了解!」」

 

こうして、二人の修行の日々が始まった


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