さらに申し訳ないのですが、そろそろバイオの新作が出ますね。さらに更新遅れるかもしれませんね。
セシリアに勝利した翌日。五時ちょうどに目が覚めた。
「…………」
いつも通り、まずは体調の確認。特に今日は、ISで初めて本格的な戦闘をした翌日だ。少々長めに時間を掛けて、念入りに確認する。
「…………」
疲労が残っているのか、若干体が怠い。しかし気にするほどではない、それにISに体が慣れれば、あの程度で疲労が溜まることもなくなるだろう。
隣のベッドで眠る本音を起こさないように(起こしたところで起きないだろうが)、箪笥からジャージを取り出し、着替える。箪笥に立てかけてある竹刀袋を手に取り、外へ。
今日もまた、いつもと変わらぬ一日が始まった。
――――――――――
と、思った己が甘かった。
「お、おはようございます、井上さん!」
「今日もいい天気になりそうですね!」
「お弁当作って来たんです! よかったら、朝ご飯に食べてください!」
「…………」
――なんだ、これは。
「おはよ――て、なんだこれ? なんでこんなに居るんだ?」
……己に訊くな。
「誰だ彼女たちは? 真改の友人か?」
そんなもの、己にいるわけなかろう。
一分ほど遅れて来た一夏と箒が話し掛けてくる。
この状況については知らん。己が訊きたい。
「あの、えっと。私たち、昨日の試合を見て……」
「感動しました!」
「それで、井上さん、いつもこの時間に走ったりしてるって聞いて……」
「…………」
それは、つまり……どういうことだ?
「真改のファンということか?」
「……何故……」
「何故って……考えてもみろ。お前は専用機持ちの国家代表候補生に、訓練機で勝ったんだぞ。あれほどの勇姿、魅せられるのも無理はないだろう」
「…………」
「大人気だなぁ、シン」
他人事だと思って気楽に言う一夏を睨んでから、少女たちの方を向く。
「…………」
「あの、ご一緒してもいいですか?」
「邪魔はしませんから!」
「お願いしますっ!」
「……………………」
……どうしよう。全く予想していなかった事態に、思考が追い付かない。
「あの……ダメ、ですか?」
「……構わない……」
「やったあ!」
「ありがとうございます!」
なにやらすごい喜ばれようだ。己のような剣術馬鹿のどこがいいのか。
「なにやら妙なことになったが……」
「うし、じゃあ今日はよろしくな」
「はい!」
「織斑くんと篠ノ之さんもよろしくお願いします!」
「私、お二人の剣道場での試合も見てました!」
「…………」
急に騒がしくなった朝の鍛錬風景。
まあ、走り始めれば彼女たちも考えを改めるだろう。己の朝の走り込みは、陸上部員にもきついと言われるほどのペースだ。軽い気持ちで来ているようなら、すぐに音を上げる。
――――――――――
と、思った己は大甘だった。
彼女たちは三人とも、疲労困憊になりながらもついて来たのである。良く考えてみればここはIS学園、誰しも体を鍛えているのは、当然と言えば当然である。
「はっ、はっ、はぁっ……す、すごいなぁ……」
「こ、こんなペースで、はぁっ、走ったの、初めて……」
「ダメだなあ、ふぅっ、もっと、走り込まないと……」
「……すげえ、シンのペースについて来たよ」
「お、お前たち……いつもこんなペースで走っているのか?」
「あんまり長時間走るよりも、中距離を速く走るようにしてるんだよ。そっちの方が体のキレが良くなるからな。後はダッシュを何本も繰り返して、回復力つけたりな」
「そ、そうか……」
「…………」
箒も僅かに息が乱れているが、他の三人に比べれば遥かに余裕がある。流石に柔な鍛え方はしていないようだ。
さて、当初の目論見は外れたものの、彼女たちは本当に邪魔はしなかった。己たちが木刀を取り出し素振りを始めると、休憩すると言って素振りの様子を大人しく眺めているだけだった。どうやら木刀までは用意出来なかったようだ。
……だがその熱っぽい視線は止めて欲しい。どうにも落ち着かないんだが。
「わあ、速い……!」
「キレイだなあ、ただ木刀振ってるだけなのに……」
「なんだろう、踊ってるみたい……」
「…………」
横から聞こえて来る声は全力で無視。少々鬱陶しくはあるが、これはこれで精神統一の鍛錬になるかもしれん。
そうして素振りも終え、さて帰るか、という段階になると、
「お疲れさまでした!」
「タオルとスポーツドリンク持ってきましたよ!」
「はい、織斑くんと篠ノ之さんの分です」
「お、おお……ありがとう」
「……や、やりにくい……」
「…………」
まるで運動部のマネージャーのような手際だ。一夏も箒も、少し引いている。
「あ、あの、井上さん。これ、お弁当です」
「…………」
……朝からか。五時の鍛錬に間に合うように作ったとなると、この娘は一体何時に起きたんだ?
「……ありがとう……」
「は、はい!」
「……明日からは、いらない……」
「え……」
途端にしゅんとなる少女。どうしろと言うのだ、この己に。
「シンは、朝飯作るのは大変だろうからいい、て言ってるんだよ」
「え?」
「それに明日からは、てことは、また来てもいいってことだ。だろ? シン」
「…………」
一夏の振りに答えず、帰り支度を続ける。特に否定もしなかったが。
「まあ、真改はこんなやつだからな。分かりにくいことも多いだろうが、めげずに仲良くしてやってくれると、私も嬉しい」
続いて箒。お前たちは己の保護者かなにかか。
「はい!頑張ります!」
「じゃあ、戻るか。タオルとドリンク、ありがとな」
一夏の仕切りで解散し、寮へ戻る。
……明日はさらに増えていないだろうな。
――――――――――
「お、いのっちお帰り〜」
「…………」
……なんと。
本音が起きている。IS学園に来てから一週間と経っていないが、初めてのことだ。今日は朝から驚きの連続である。
「む〜、わたしだって早起きくらい出来るよ〜」
「…………」
念のために言っておくが、今起きても別に早起きと言えるほどではない。
「とにかく、シャワー浴びといで〜」
「……応……」
己の呆れ顔に気付いた本音が、動物の着ぐるみのようなパジャマに隠れた手を振って促す。
……むう。何故本音が起きているのかは分からないが、とりあえず汗を流そう。
シャワーを浴びていると、扉の向こうから本音が尋ねてきた。
「あれ〜?いのっち、このお弁当どうしたの〜?」
「……貰った……」
「ふ〜ん。昨日のいのっち、かっこよかったもんね〜。ファンがいっぱいできるかも〜」
「…………」
勘弁してくれ、騒がれるのは苦手なんだ。特にこの学園の生徒たちの盛り上がりは凄まじく、己ではとてもついて行けん。
シャワーを終え、体を拭き、下着を身に付ける。
サラシを巻き、ISスーツを着たところで、本音が包帯のような布を持って来た。
「じゃあいのっち、そこに座って〜」
「……?」
言われるままに本音のベッドに座ると、本音は己の左腕に持ってきた布を巻き始めた。
――己の疵痕を、隠すように。
「いのっちも女の子なんだから〜、ちょっとは気にしないと〜」
「……勲章……」
「う〜ん……そういうとこも、いのっちらしいけどさ〜」
そこで本音は一度、言葉を止めて。
「いのっちの疵痕見たとき……おりむー、泣きそうだったよ」
「…………」
以前から思っていたが、本音はぼうっとしているようで、周りを良く見ている。そして大事なことを無意識に見抜き、気負うことなく言葉に出来る。
きっとこの少女は、そうやって多くの人の心を癒やしてきたのだろう。本人が気付いているとは思えないが。
(……似ているな……)
己が暮らしていた孤児院の経営者、唐沢さんも、そういうところがあった。もっともあの人は天然の本音と違い、孤児たちと暮らしていくうえで必要だから身に付けたわけだが。
「ほい、出来上がり〜。じゃあ次は、髪梳くよ〜」
「…………」
今度は袖の中から上質そうな櫛を取り出し、己の髪を梳き始める。髪の手入れは、IS学園に来る前は妹たちがしていたことだ。
「ちょっと傷んでるね〜、こんなに長くて綺麗なのに〜。いのっち、誰かにやってもらってた〜?」
「……妹……」
「へ〜! いのっち、妹さんいたんだあ〜!」
「……孤児院暮らし……」
「あ……」
本音の手が止まる。こんな足りない言葉から、聡い本音は、己の身の上を理解したのだろう。
「……ごめんね、いのっち」
「…………」
静かに首を振る。それに合わせ、腰まである黒髪も揺れる。
「……大家族……」
「……うん。ありがとう、いのっち」
再び、髪を梳く本音。
その手付きは、妹たちのそれに劣らず優しいものだった。
――――――――――
「おはようございます、真改さん」
「…………」
次はこいつか。まだ朝のSHRも始まっていないというのに、早くも疲れてきたぞ。
ちなみに、貰った弁当は旨かった。
「昨日はお疲れさまでした。実に素晴らしい試合でしたわね」
「…………」
昨日までとは180度違う態度のセシリアに、ここ数日で学習した己は悟った。
――懐かれた。
「真改さんの視界の広さ、反応の速さ、剣技の鋭さ、心の強さは十分に見せていただきましたわ。ですがISの扱いはまだまだ荒削り、動きに無駄があります」
「…………」
言われなくとも分かっている。生身ともネクストとも勝手が違うISの操縦に、己はまだ習熟していない。
所謂天才と呼ばれる者たちのように、感覚やカンで機体を操るような真似は、己には出来ない。時間を掛け回数を重ね、骨と肉と神経に、業を刻み込むしかないのだ。
「ですがわたくしも、あなたのおかげで自分の弱点の重大さに気付きました。そこで、わたくしと真改さんで訓練をすれば、お互いの足りないものが鍛えられると考えましたの」
「…………」
別にお互いでやる必要はない気がするが、まあ、野暮なことは言うまい。
「ですから、真改さんの専用機が完成しましたら、二人で訓練をいたしませんか?」
「……構わない……」
セシリアにとってはあまり利のあることとは思えないが、己にとっては有益だ。セシリアの技術や知識は、己より遥かに上。訓練に付き合ってくれるのなら、断る理由はない。
「……! そ、そうですか、さすがは真改さん、よく分かっていますわね! それでは、専用機の完成を楽しみにしていますわよ!」
スキップでもしそうな足取りで自分の席にもどるセシリア。浮かれているというより、本当に浮いているのではと錯覚しそうなほど軽い足取りである。
……PICでも使っているのではあるまいな。
「……なんだったんだ?あれ」
「…………」
己に訊くな、一夏。
――――――――――
昼休み。いつもの三人で食堂に行くと、いつにも増して視線が多い。
……飯抜きでもいいから帰りたくなった。
「なんかすげえ見られてる気がする……」
「そうだな……」
「…………」
昨日までは主に一夏に向いていた視線が、今日は己と一夏で半々といったところか。試合一つでここまで注目を集めることになるとは思わなかった。これは来週の一夏の試合に期待するしかあるまい。
「ほら、あの子が昨日の……」
「代表候補生に勝ったって子? 部活サボって、私も見に行けばよかったなあ……」
「あ、私映像持ってるよ。千円でどう?」
おい、誰に断って商売している。
「あ、買う買う」
「昨日見たけど、買おうかな」
「私も、部屋でもっかい見よーっと」
「まいどー♪」
……千冬さんに言いつけるぞ。
「シン、早く食わないと冷めちゃうぞ」
「……いただきます……」
周囲の雑音を気にしていると身が持たない。とにかく飯を食おう。
「しかし強かったなぁ、アイツ。俺、勝てるのか?」
「弱音を吐くな。男らしくないぞ、一夏」
「分かってるよ。だからISの使用申請書出したんだろ。練習しないと話にならねぇからな」
「そういえば、一夏の専用機はいつ来るんだ?」
「分からない。早いとこ来てくれないと、このままじゃぶっつけ本番になりそうだよな」
一夏とセシリアの試合は三日後。それまでの訓練機の使用許可は出ているが、一夏が本番で使うのは専用機だ。
格上の相手と不慣れな機体で戦うのは、不安があるだろう。
「まあなんにしたって、俺は俺にやれることをやるだけさ」
「う、うむ、そうだな、どうしようもないことで悩んでも仕方がない」
「…………」
気負わず、しかし頼もしい表情で言う一夏に、箒の顔が僅かに赤くなる。
しかし一夏はそんなことには気付かない。うまいうまいと言いながら、和食セットを次々胃に放り込んでいる。
「「ごちそうさまでした」」
「……ごちそうさまでした……」
食事を終え、席を立つ。連動するように視線が付いて来るが、やはり無視。
そう、一夏の言う通り、己たちはやれることをやるだけだ。さしあたっては勉強である。
さて、午後の授業はなんだったか……
――――――――――
一日の授業の締めくくり、SHR。教壇に立つ千冬さんから、驚愕の事実が前置き無しに告げられた。
「井上の専用機が完成した」
「「「「「「「「「「ええええええぇぇぇぇぇぇぇぇっ!!!?!!?」」」」」」」」」」
「データ取ったの昨日ですよね!?」
「いくらなんでも早すぎませんか!?」
「如月重工が一晩でやってくれましたっ!」
「流石変態企業! 私たちに想像もつかないことを平然とやってのけるッ!」
「そこに痺れる! 憧れるゥ!!」
大混乱に陥る教室。かく言う己も驚いている。
……まさか一日で出来上がるとは。
「やかましい」
バァァン!!
千冬さんが教卓を叩く。途端に静まる教室。
「落ち着け、馬鹿者共」
千冬さんは険しい顔で言う。頭痛でもするのか、こめかみを揉みながら話を続けた。
「機体は昼過ぎに完成し、各種チェックを済ませ、今学園に向けて搬送中だ。あと三十分ほどで到着するらしい」
「…………」
「先方はすぐに起動させたいと言っている。場所は第三アリーナ。井上、準備しておけ」
「……はい……」
予想外ではあったが、早くて困ることはない。如月重工の仕事振りに感謝するとしよう。
――――――――――
と、思った己は胸焼けするほど甘過ぎた。
「やあやあ一日振りだねえ井上君! また会えて嬉しいよ!」
「…………」
如月社長はかなり興奮していた。昨日の別れ際に言っていた通り完徹したのだろう、その目は血走っている。
その様子に、己について来たクラスメイトたちが一歩引く。己も一歩下がりたかったが、肩をガッチリ掴まれて下がれない。
「……随分と早かったですね」
「もともと七割方出来てたからねえ」
千冬さんの問いに即答する如月社長。しかしそれだと、単純計算でIS一機を四日で開発出来ることになるのだが。
「じゃあ最終調整を始める前に、うちの開発主任を紹介しとこうか。彼は僕が学生だったころから一緒に色々やってきた、網田君だ」
如月社長に促され、白衣を着た男が前に出る。
背はかなり高いが、体つきは細いどころではない。ちょっとしたことで折れそうだ。
黒い髪は伸び放題で、前も横も全部纏めてうなじの後ろで束ねている。
気味の悪い笑みを浮かべる顔には丸い眼鏡が掛けられており、レンズが光を反射して、その下の目を見ることは出来ない。
………………なんだ、この、得体の知れない威圧感は。
「はじめまして、井上さん。如月重工開発主任の網田です」
網田主任の声は妙に甲高く、聴いていて落ち着かない。しかしそんな己の心中を察する気は皆無なのだろう、網田主任は無遠慮に己をじろじろと見る。
「いやはや、昨日の映像を見たときから思っていましたが、実物はさらにお美しい。特にその左腕! まるでミロのヴィーナスのようだ!」
「…………」
何故だろう、褒められている筈なのに、全く嬉しくない。己の後ろにいる一夏が殺気じみた怒りを発しているからか?
「さあ、紹介も終わったことだし、早速始めよう! すぐ始めよう! 網田君、やってくれたまえ!」
子供のように目を輝かせながら、如月社長が指示を出す。
眼鏡のレンズをギラリと光らせながら、網田主任がそれに応じた。
「では御披露目といきましょう! これが我々如月重工IS開発部が総力を結集して作り上げた、第三世代型IS――」
第三アリーナのピットに搬入されたコンテナが、重々しい音をたて、ゆっくりと開く。
そこに在ったのは、淡い銀の輝きを放つ機体。
己の、
「――
――――――――――
集まっていたクラスメイトたちが、一斉に息を飲む。
コンテナから現れた銀色のIS、朧月。その姿は、どのような方向性を与えられたのか、一目で分かるモノだった。
通常のISより細く、内部機関が一部剥き出しになった脚部。
頭部の装甲は、額から頭頂部までを覆う流線形。
腕は肩や肘が広く張り出し、動きを阻害せずにパワーアシストを確保している。
――この機体は、速い。
「では早速、武装の説明をさせてもらいます。……うふふ、どれもこれも、自慢の逸品ですよぉ」
そう言って網田主任が指したのは、その左腕。
――否、それはとても腕とは呼べない。それは長く分厚い、片刃の大剣だ。
「まずはこれ、左腕のない井上さんに合わせて、腕の代わりに取り付けた大出力特殊スラスター、その名も
いきなりイカレた装備。流石如月、という声がそこかしこから聞こえる。しかもこの見た目でスラスターとなれば、ただの推進装置ではあるまい。
「それだけではありません!この月輪はこれ自体を刃として使える、スラスターを兼ねた武器でもあるのです!」
クラスメイトたちが、うわぁ、と呻く。
それをまったく気にせず、網田主任は説明を続けた。次に指したのは、ISにはかなり珍しい、
「続きまして、背部の大型スラスター、
操縦者に与える反動をまるで考えていないかのような、正気の沙汰とは思えない代物である。もはや言葉を失うクラスメイトたち。
「次は、左肩のガトリングガン、
ようやくまともなものが出てきた、とクラスメイトたちが一息つくが、
「牽制を目的としていますので、弾頭は散弾を採用しました」
それは罠だった。
いずれ劣らぬ変態装備の数々に皆が戦慄している中、己は機体の右腕に取り付けられた武器に、全ての意識を奪われていた。
朧月を見たその瞬間から、「それ」以外は視界に入っていなかった。
「それ」は細長い、菱形の板のような形をしており、一見しただけでは武器とは思うまい。
――だが、己にだけは分かった。なんの説明も受けず、ただ見ただけで、まるで最初から知っていたかのように、「それ」がどのようなものであるかを理解していた。
「……こ……れ、は……」
「ううん?さすが井上さん、目の付け所が違いますねぇ。そう、今まで説明してきた朧月の武装は、それを最大限活かすための、言わば引き立て役でしかありません」
そんなことは分かっている。
ここにいる誰でもなく。如月社長でも、網田主任でもなく。
この己こそが、「それ」のことを最も深く理解している。
「これこそが、朧月が持つ最大にして最強の武器、膨大なエネルギーを極狭い範囲に収束させることで絶大な破壊力を生み出す、光の剣――」
――だって、「それ」は。
あまりにも――
「――月光ですっ!!」
――「彼女」の剣に、似ているから。
朧月について。
性能はスプリットムーンに近いです。装甲はさらに薄くなってますが。
見た目については、ISの基本として胴に装甲はありません。右腕と脚はアリーヤ似、頭もカメラアイより上が載っかってる感じ。
スラスター〔水月〕の形は、スプリットムーンの追加ブースターをISのサイズ非にして背中に付けたような。「炸薬を使った加速ユニット」がコアの噴射口にあたります。
月輪は、デビルメイクライ4のレッドクイーンの峰全体が噴射口になってると思ってください。名前がどこぞのお爺さんの機体みたいですが関係ありません。
……いやあ、形を文章で表現するのって難しいですね。自分で書いててわけわかんなくなってきました。
リリ雪姫の続きは次回で。