ハイスクールD×D×SHUFFLE!   作:ダーク・シリウス

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Episode16

―――エルザside―――

 

ロマリアダンジョンを攻略。これで俺の目的の第一段階が終了した。

残すは原始龍が願っているエンシェント・ドラゴンを再封印。

そう心に秘めてダンジョンから脱出の形で現世に出た私たちに―――。

 

「お疲れ様です。フェアリーテイルの皆さん」

 

朗らかに言う濃い紫色の神官服に高い筒状の帽子を被った物腰の柔らかそうな男性。

その男性の背後に佇む大勢の騎士たち。

 

「教皇陛下・・・・・」

 

「無事に始祖の秘宝を手に入れたようですね」

 

「ええ、こちらに」

 

そう言って俺が手に入れた円鏡を教皇に渡した。教皇はその鏡を受け取って満足気に頷いた。

これで依頼は達成だ。

 

「これで依頼は全ての塔の攻略は達成しました。これで私たちは失礼させてもらいます」

 

「―――いえ、まだやってもらいたいことがあります。フェアリーテイルの皆さん」

 

「・・・・・なにをですか?」

 

怪訝な面持で教皇に問う。教皇はとある方へ視線を向けた。

 

「火竜山脈という山をご存じですよね?あの山にはとあるドラゴンが封印されているのです」

 

「申し訳ございませんが、そのドラゴンをどうにかしてほしいと言うのであれば、

正式に私たちのギルドに依頼してください。数日前にもその話しをしたはずです」

 

教皇の話しを遮り。数日前の話しを持ち上げる。

 

「・・・・・」

 

彼は沈黙したが私は言い続ける。

 

「信じてくれないと思うからお伝えしない。そう教皇陛下は仰ったではございませんか。

今さらそう言った教皇陛下ご自身が信じてくれないことを私たちに依頼するとは

虫が良過ぎではございませんか?」

 

私は徐に腕を上げた。私の背後にいるイッセーが・・・・・。

 

ギェエエエエエエエエエエエエアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッッッ!!!!!

 

三つ首の龍となったようだ。

 

「あ、あの時の邪悪な三つ首のドラゴン!?」

 

「バカな・・・・・・!」

 

「この者たちの中に潜んでいたと言うのか!おのれ・・・・・異端者どもめ!」

 

騎士たちが動揺、絶句、畏怖の念を抱く。鍛練が足りない証拠であるな。

私たちは慣れているだけだがな。

不意に、浮遊感を覚えた。足元を見れば、地面から浮いている。背後に振り向けば、

六つの瞳の内の二つが怪しく煌めかしていたイッセー。私以外にも他の皆も地面から浮いてる。

私はイッセーの頭に乗せられ、他の皆は背中に乗せられた。

 

「それでは教皇陛下。私たちはこれにて失礼させてもらいます。行くぞ、アジ・ダハーカ」

 

敢えてイッセーの名前を言わない。彼には協力してもらっている立場だ。

イッセーを巻き込むわけにもいかない。三対六枚の翼を羽ばたかせ、ロマリアの地から浮遊する。

そして、イッセーの目的であるドラゴンが眠る火竜山脈へと飛んで行く。

 

「―――随分と悪役染みた演出をするなエルザ」

 

「そうか?」

 

「ああ、意地の悪い女だよ。そして、最高に面白い良い女だ」

 

・・・・・前の私はそんなことをしなかっただろうな。

それはお前と接している内に移ったのだろうか?

 

「さて・・・・・追手がきたようだがどうする?」

 

―――っ!

 

イッセーの言葉にロマリアに振り向いた。

私の目にドラゴンと翼を羽ばたかせる馬に乗った騎士たちが追い掛けている光景が映った。

 

「狙いはどうせ始祖の秘宝と指輪だろうな」

 

「イッセー、どうするつもりだ?」

 

「放っておくさ。お前らも疲労困憊だろう?エンシェント・ドラゴンは俺たちが何とかする」

 

最後の最後で私たちは役に立たないな。すまない、イッセー。

 

ブロロロロロロロロロロロ・・・・・・ッ。

 

・・・・・なんだ?この機械音のような音は。どこからだ?

 

「・・・・・教皇の野郎。珍しい物を持っているじゃないか」

 

イッセーが何かに気付いた様子だった。私が口を開こうとしたその時。

目の前から鉄の塊が飛んできた。

 

「イッセー!アレは一体何だ!」

 

「フィオーレ王国には存在しないのか?飛ぶ鉄の塊が。あれは戦争のために作られた戦闘機、

またの名を飛行機と言う」

 

飛ぶ機械だと?そのような機械は私たちの国には存在していない。

別の国はやはり技術や文化が違うな。だからこそ面白いが、

こうも敵に回ってしまうと驚異的であることには間違いない。

イッセーが言った飛行機とやらが私たちの横に現れ同じ速度で飛行する。

 

「―――って、ルイズと才人が乗っているのかよ!?」

 

「何だって!?」

 

下からカリンの驚愕の声が聞こえた。飛行機に乗っている二人の少年と少女を覆う物が

少女の手によって開かれ、身を乗り出して叫んできた。

 

「こら!あなたたち停まりなさい!」

 

「いやいや、ルイズ姉がどうしてそれに乗っているんだ!?」

 

「教皇陛下から賜ったのよ!カリン、そこからその龍の翼を切り落としなさい!」

 

「そしたら私たちも落ちるんですけど!?」

 

「そんなこと私が知るもんですか!」

 

・・・・・な、何て姉なんだろうか。訊いた限りではカリンの姉らしいが、本当に姉なのか?

 

「ルイズ姉はどうしてここにいる!?お父さまと一緒に帰ったんじゃなかったの?」

 

「私に教皇陛下を逆らったあなたたちを説得する、とても名誉ある任務を受けたからお父さまと

一時別行動よ!だから、あなたたちは私の言う通りにしなさい!」

 

いや、それが・・・・・説得する言動か?とても説得に向かないぞ彼女は。

そして、ロマリアの騎士たちが私たちを囲んだ。

 

「停まらないと、魔法を撃つわよ!良いわね!?」

 

「えっと・・・・・言い辛いけどルイズ姉って魔法じゃなくて爆発だったハズじゃ・・・・・・」

 

「ふん、それは昔の話しよ。今の私は―――虚無の魔法を放つことができるのよ?」

 

―――――!

 

そう言えば、彼女は虚無の担い手だと教皇が言っていた。

虚無の魔法はどれほどの威力なのか・・・・・?

 

「イッセー、どうするつもりだ?」

 

「・・・・・」

 

一つの首を飛行機に向けたイッセー。すぐに前へ戻してこう言った。

 

「無視だ」

 

思いっきり嘆息するイッセーだった。―――と、一匹の白いドラゴンが私たちに近づいてきて、

イッセーの頭に長身の少年が降り立った。

 

「話を聞いて欲しい。できれば停まってくれないかい?」

 

「お前は・・・・・ジュリオ・チェザーレだったな」

 

「覚えてくれて光栄だ。そして、僕はあらゆる生物を操るヴィンダールヴだってことも

覚えているんだよね?」

 

―――しまった!イッセーはドラゴンだ。虚無の使い魔の力はあまり知らないが、

力が本物ならば、あの男はイッセーを操る!ジュリオは右手をイッセーの頭に触れた。

 

「・・・・・・」

 

ゆっくりとイッセーが止まった。まさか・・・・・あの男に操られているのか・・・・・?

 

「ダンジョン攻略後で疲労困憊で魔力もないはずだ。だからこそ、

キミたちに無駄な争いもせずに協力してほしいことがあってきたんだ」

 

「イッセーを操っておきながら説得とは、神官の名が泣くぞ」

 

「僕たちは本気なんだよ。ハルケギニアを守るためならどんなことだってするつもりだ」

 

「・・・・・」

 

魔方陣から剣を取り出す。あいつをイッセーから落とせば支配は解かれるはずだ。

 

「おっと、攻撃してこないでよ?じゃないと、このドラゴンで―――」

 

ゴンッ!

 

ジュリオを乗せたイッセーの頭が突然別の首にぶつかってあの男は空に落ちていった。

 

「たく・・・・・俺が支配したと思っていい気になるなってんだ」

 

「イッセー・・・・・支配されていなかったのか?」

 

「まあな。支配されていた振りしていた」

 

イッセーは山脈の上にグルグルと回り出す。様子を見守るようだ。

 

「イッセー、どうだ?」

 

「・・・・・気配はまだ感じない」

 

「ならば、麓で休憩しよう」

 

私の提案に首を縦に振ってイッセーは急降下したのだった。

 

 

―――その日の夜―――

 

―――一誠side―――

 

 

ガツガツガツッ!

 

夜食の時間となり俺が作った料理をナツ・ドラグニルとグレイ・フルバスターが自分の物だと

ばかり食べ続ける。

 

「お前ら、もう少し落ち着いて食えよ」

 

「いや、お前の作る料理は美味いからよ」

 

「ああ、まだまだ食べれるぜ!」

 

そう言ってくれると作った甲斐があるってもんだ。

 

「だが、お前は作ってばかりで何も食べていないではないか」

 

「ヴァン。俺の心を読まないでくれるか?」

 

「読んでいないさ。ただ、現実的に言っただけだ」

 

・・・・・はぐらかされた気分だ。

 

「では、私が変わりに作ろう」

 

「エルザ、料理を作れるのか?」

 

「ふん、私にできないものはないぞ?」

 

不敵に言うエルザ・スカーレットだった。本当にできるのか?と思いナツ・ドラグニルたちに

視線を向ければ・・・・・首を傾げられた。分からないのか?

 

「では、調理を開始だ」

 

彼女の周囲に様々な包丁が出現した。―――何故か、エルザ・スカーレットがビキニ姿で。

俺は呆れて即行動に移る。

 

「ごめん、やっぱり俺が作るわ」

 

「な、なぜだ?」

 

「いいから」

 

「う、うむ・・・・・」

 

絶対に料理が作れないと判断した。有無を言わさず、彼女を席に着かせた。

 

「ううう・・・・・イッセーの料理美味しいよ・・・・・でも、悔しいよ・・・・・」

 

「どっちか感じながら食べてくれないかな、カリンさんよ」

 

カリンが歓喜と悲哀が混じった声音で言う。悔しいなら料理の腕を上立つするんだな。

 

「うーん、イッセーの料理って美味しいわね。これは、食事の楽しみが増えるわ」

 

「そうね。私は玉子焼きが一番好きだわ」

 

ナヴィとルクシャナが称賛する。おう、後で玉子焼きも作ってやるぞ。

 

「イッセー、フェアリテールのコックになってくれ!」

 

「ごめん、無理だ。ほら、燃え上がるステーキだぞ」

 

「うっはっ!炎を食いながらステーキも食べれるなんて初めてだ!」

 

「どうやってステーキを燃やしているの!?」

 

ルーシィ・ハートフィリアは突っ込み役だな。最近分かったことだけど。ナツ・ドラグニルが

太鼓判を打ちながら燃えるステーキを食べている様子を見ながら答えた。

 

「炎の質を変えているんだ。風や水で消されないようにな」

 

「へぇー、マカロみたいなことをするんだな」

 

「マカロ?」

 

「私たちフェアリーテイルの仲間よ。ナツと同じ炎を使うのよ」

 

なるほど・・・・・フィオーレ王国も魔法が進んでいるんだな。

 

「グレイの造形魔法も面白いよな」

 

「そうか?俺の氷の造形魔法に興味を持つなんて珍しいな」

 

「見たことがないものを見れば誰だって興味を持つさ。エルザやルーシィの魔法もそうだぞ?」

 

「私は精霊魔導士だから、魔法ってわけじゃないんだけどね」

 

「私も似たようなものか。瞬時で違う鎧と武器を変えて応じた戦いをするだけだぞ」

 

それでもさ。凄く興味がある。

 

「んじゃさ、エルザの魔法を詳しく教えてくれ。そしたらエルザが願う鎧や武器を創造して

提供するからさ」

 

「なに?本当か?」

 

「ああ、嘘は言わない」

 

真っ直ぐ瞳を彼女に向ける。興味津々、好奇心、純粋な瞳でジッと彼女から聞かされる

彼女の魔法を静かに耳を傾ける。

そんな俺にエルザ・スカーレットの顔が赤くなるのはなぜだろうか?

 

「う、うむ。では、私の魔法『換装』を教えよう。だが、できるかどうか分からないぞ?」

 

「聞くだけでも価値があるさ。後は努力でできるようにする」

 

「そうか・・・・・」

 

嬉しそうに口元を緩ませたエルザ・スカーレットは立ち上がって俺に彼女の魔法を教えてくれた。

 

「では、『換装』というものはだな―――」

 

―――○●○―――

 

小一時間ぐらい『換装』の魔法を教えてくれたエルザ・スカーレット。

なるほど・・・・・魔法空間と言う特殊な空間に入れて持ち運び、瞬時で武装を変化させるのか。

 

「ありがとう。勉強になった」

 

「ふふっ、『換装』ができるようになったらお前と私の似ている部分が増えるな」

 

「そうだな。髪の色と『スカーレット』、そして魔法もだな」

 

「もしも私の魔法が習得できたらいつかまた再会した時に見せてくれ」

 

その発言に同意と頷き、口を開こうとした。

 

「ああ、その時は―――」

 

ドッガアァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアンッ!

 

山脈の麓にいた俺たちのところまで噴火の轟音が聞こえた。そして忽然と感じる大きな気配。

 

「火山が噴火したのか?」

 

「いや、違う・・・・・ドラゴンの臭いがすんぞ」

 

「ああ、ナツの言う通りだ。―――どうやらエンシェント・ドラゴンが目覚めたようだ」

 

『っ!』

 

封印されていたドラゴンが目覚めた。その事実に皆は驚き、真剣な表情となった。

 

「全員、俺の背中に乗ってくれ」

 

真紅の龍となり全員を体に乗せて火竜山脈の上まで飛翔する。

 

「―――あれか!エンシェント・ドラゴンというドラゴンは!」

 

火竜山脈のとある山の大地から溶岩が溢れ出てきた。

その溶岩の中から黒い霧みたいなものを纏った巨大な岩のような

四肢のドラゴンが姿を現していた。

 

「デカい・・・・・!アレがイッセーが求めていたというドラゴンか・・・・・」

 

「ああ、何て禍々しいオーラを纏っているんだ。エンシェント何て名前と真逆だろう」

 

グアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアァァッ!

 

刹那―――。エンシェント・ドラゴンからレーザービーム状の炎を俺に向かって放ってきた。

 

「ここなら誰も来ないよな!」

 

カッ!

 

「ロンギヌス・スマッシャー!」

 

口から放った真紅の魔力は迫りくる炎を弾きながら、エンシェント・ドラゴンに直撃した。

 

「やった!」

 

「いや・・・・・まだだ!」

 

ジョゼットの歓喜は一瞬で終わった。―――俺の攻撃が通じていないからだ。黒い靄

 

「な、なんだと・・・・・っ!」

 

「あの黒い霧がイッセーの攻撃を無効化をしているようだな」

 

目を細めてエンシェント・ドラゴンを見る。翼がないから空に飛べれないだろう。

 

「さて・・・・・魔力が効かないならば物理攻撃しかないか」

 

空中に魔方陣を展開する。魔方陣からティアとメリア、ゾラードを現世に出す。

 

「ティア、こいつらを頼む」

 

「イッセー、あのドラゴン・・・・・かなり厄介だぞ?」

 

「大丈夫だ。さっさと封印してくる」

 

皆を魔力で浮かせてティアの背中に移動させた。これで思う存分に動けれる。

 

「イッセー!無茶だけするなよ!」

 

ヴァンの話を聞きコクリと頷いて真っ直ぐエンシェント・ドラゴンに向かう。

 

「さあ、エンシェント・ドラゴン。俺と勝負しようか。―――真龍と龍神の子供のこの俺とな!」

 

グオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオッッッ!

 

―――カリンside―――

 

イッセーがエンシェント・ドラゴンと戦い始めた。

魔力での攻撃が効かないと分かったイッセーは拳や足、尾であのドラゴンと戦い始めた。

 

「イッセー・・・・・大丈夫かしら」

 

「心配する事より、信じて見守る方があいつは強くなれるぞ」

 

そうだ、私はイッセーを信じる。だって、私の主なんだもの・・・・・!

 

『メリア、あの黒い霧は魔力が効かないのであれば物理攻撃・・・・・人間の作った

大砲のような物理攻撃が効くのでは?』

 

『なるほど・・・・・試してみましょう』

 

そう言って金色のドラゴンが全身から一瞬の閃光を放った。あまりにも眩い光に腕で

目を覆っていたら、光は消えた。目を開けると―――巨大な鉄の筒状が空一面に浮かんでいた。

 

『主!一旦そこから離れてください!砲撃をします!』

 

そう言った次の瞬間、数多の大砲から鉄の塊が飛び出てエンシェント・ドラゴンに

飛来し―――直撃した。

 

ドドドドドドドドドドオオオオオオオオオオオオオオオオオオンッ!

 

『まだまだです!』

 

これでもかとばかり、砲弾がエンシェント・ドラゴンに集中する。

イッセーはすでに退避していた。

 

「私もやってやるぜ!」

 

『我もだ!』

 

ティアマットとゾラードも火炎球を吐きだした。―――しばらくして、

攻撃の手を止めたドラゴンたち。イッセーも私たちのところによって下にいる

エンシェント・ドラゴンの様子を窺う。

 

『やりましたか・・・・・?』

 

『本気ではないがこれだけ攻撃をしたのだ。効果がないと困る』

 

「そうだな・・・・・」

 

立ち籠る煙が晴れていく。エンシェント・ドラゴンの姿は・・・・・・。

 

ギュアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!

 

岩の体が六割ほど剥がれていて、まるでマグマの塊と思わせる赤い体を露わにしていた。

というか、あれだけ食らっていたのにまだ倒れていないなんて!

 

「黒い霧が・・・・・少なくなっている」

 

ジョゼットがそう呟いた。あっ、本当だ。確かに岩のようなものが無くなっているから

黒い霧も少なくなっているわ。

 

「あの赤い体がエンシェント・ドラゴンの本来の肉体と言うことならば―――」

 

イッセーが龍化を解いて人間に戻った。背中に翼を生やしていて、

背中に背負っていた大剣を握って―――。

 

「いまのエンシェント・ドラゴンならば封印できる!」

 

大剣が神々しい光を輝きだした。

 

「開け、時空の扉よ。これより目の前のドラゴンを牢獄に投獄する!」

 

手にした大剣を虚空に大きく縦に振った。―――その瞬間、虚空が大きく開いた。

そしたら、裂けた空間から巨大な龍の鱗が覆われた手がゆっくりと出て来て

エンシェント・ドラゴンを捕まえた。

 

ギュアアアアアアアアアアアアアッ!

 

叫ぶエンシェント・ドラゴンが裂けた空間の中に引きずり込まれていく。

そして、完全に引きずり込まれると裂けた空間が元に戻った。

 

「・・・・・ふぅ・・・・・終わった」

 

やっと終わったとイッセーは溜息を吐いた。・・・・・やっぱり、イッセーは凄いわ。

私・・・・・あなたの傍にずっといる・・・・・ずっと、ずっとよ・・・・・・。


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