東方事反録   作:静乱

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第33話 怒濤の一日、終了

「あの、ナズさんって何かに似てる気がするんですけど気のせいですかね?」

「敬語は無くていいぞ黒橋。うーん気のせいじゃあないか?」

 

命蓮寺の廊下。そこで僕は疑問に思ったことをナズさ……敬語無しでいいんだっけ。ナズに聞いていた。うーん。なんだっけ。あ、これ考えてたら殺される気がしてきた。やめとこ。

それにしても命蓮寺でかいな。結構歩いた筈なんだけれど。………そういえば、寅丸さん毘沙門天代理って言ってた気が…

 

「あの寅丸さん。毘沙門天代理って言ってましたけど…」

「私も星でいいですよ。まぁ、色々ありまして…」

 

色々あったらしい。この辺は作者がよくわかってないから省略で。それにしても毘沙門天代理ねぇ。

 

「じゃあ、君が毘沙門天としてこの寺で信仰されているの?星。」

「そうなりますね。私は僧侶としては聖の弟子なんですがね。」

「ついでに言うと、私は元々、毘沙門天様の弟子なんだ。代理のご主人の監視をかねて、私は遣わされたんだ。」

「へぇ。ナズも星も割と複雑な関係なんだね。」

 

聞いたかんじ、相当ややこしい。星自身は僧侶としては聖さんの弟子だけれど、代理でもあるから聖さんに信仰されている。ナズは本当は毘沙門天自身の弟子だけれど、今は代理の部下になっている………みたいなかんじかな?うん。よくわからない。ていうかまだ着かないのか?相当歩いてるんだぞ?

 

「黒橋。着いたぞ。この部屋に聖がいる。」

 

とか言ってると着いてるんだよね。さて、入りますか。折角だから軽くボケてみよう。元気っていう証拠にもなりそうだしね。よし!

 

「ちわーす!みかw「想也ー!!」ぐふぅっ!?」

 

某国民的アニメの登場人物の真似をしようとしたら村紗が突っ込んできた。(そのアニメのお父さんの役の人が亡くなっちゃったんだよね。個人的に凄く悲しかった。)突っ込んできた村紗の頭が僕の腹部にクリティカルヒット!

ソウヤは 34の ダメージをうけた!

ソウヤは 悶えた!

 

しかし突っ込んできた本人は。

 

「さっきはごめん想也!首絞めちゃって…」

 

と言ってくる。謝罪をしてくれるのは嬉しいけれど、又も現在進行形で首を抱き締めてくるのを止めてはくれないだろうか。死ぬ死ぬ。ギブギブ。村紗は気づきそうにないので、他の人に助けを求めるように手を振ってやばいことを知らせる。すると聖さんが気づいてくれたようで。

 

「村紗!首がまた絞まってます!緩めて!」

 

と言ってくれた。村紗はその言葉がちゃんと聞こえたようで緩めてくれた。そしてもう一度「ごめん!」と謝罪をしてくる。反省すれば問題無し。さて。

 

「えっと、とりあえずご飯作りますね。」

「「「「「え?」」」」」

 

一人知らない人がいるけど、自己紹介はまた後で。

 

 

~~~~~~~~~~~~

 

 

「よし完璧!精進料理だ!」

 

記憶だけを頼りに僕は精進料理を作った。見たかんじは凄く…精進料理です…だけれど、味はどうだろう。味見はしてきたけど、なにせ初めて作るからなぁ精進料理。ものは試しだ。自分の分をひょいっと摘まんで口に放り入れる。

………おお!精進料理!いいかんじだね。食べさせられる味だ。オムライスを作ってもいいかと思ったけど、肉とか無いと美味しさ半減だしね。さーて、皆さん喜んでくれるかなー♪

 

「みっなさーん♪できましたよー♪」

「想也どうしたの!?なんでそんな上機嫌!?ていうか…」

「………凄く美味しそうですね。」

「すごいな、君は。」

「本当ですね。想也君凄いです!」

「確かにね…」

 

上から僕、村紗、聖さん、ナズ、星、謎のフードさん&雲のお爺さんの順である。最後の子は誰だろう?まぁ後で聞けばいいや。

 

「さぁさ皆様!初めて作った精進料理、どうぞお召し上がり下さいませ!」

「これで初めて!?と、とりあえずいただきます………お、美味しいっ!」

「初めて作ったとは思えない味です!」

 

と、村紗や聖さんをはじめとした此処にいる全てのメンバーから高評価でした!美味しいようで良かった!ではでは、色々なお話をしよう。

 

「じゃあこれからについて話し合いましょう」

 

 

~~~~~~~~~~~~

 

 

なんやかんやで此処にしばらくいれるようになりました。やったね!因みにフードの子は雲居一輪さんという名前らしい。側にいる雲は雲山さん。キャラクターが濃いね。でもね、一つ困ったことがあるんですってよ奥さん。なんと!空き部屋が無いんですって!

 

さぁ困った。皆で策を練る時間が始まったのである。僕は「別に部屋は無くても雨とか防げるだけで…」と言ったのだけど、聖さんが「客人にそんな失礼なことは!」と言って聞かなかった。そして様々な試行錯誤を聖さん達がしたあと、村紗が「私達の部屋に毎晩交代で泊めればいいんだよ!」と、言い出した。それなんてエロゲ。

いやそれは…と、その案を却下しようとしたのだが、村紗が譲らなかった。最終的に僕が折れることでその議論は終結した。で、今日僕が泊まる部屋は村紗の部屋。じゃんけんで村紗→雲居さん→聖さん→ナズ→星(以下ループ)の順番になったらしい。

 

「村紗、入るよー。」

「わかったー!」

 

返事を聞いて部屋に入る。しかし僕の目に何か恐ろしい現実が映る。

 

 

布団が一枚しか無い。

 

 

………はぁ?いや、なんで?布団はあるっていう話しだったじゃんかよ。聞いてみるか。

 

「村紗。布団は?」

「…!し、知ーらない。無いのは仕方ないから一緒に寝るしかないね。」

「………」

 

なんの作戦なんだろう。明らかに嘘だとわかるんだけど。とりあえず、一緒に寝るっていうのはさとりの家での時と同じように誤解されかねない。【布団が無い事実】を反対にして、布団を出して入る。

 

「えぇ!?なんでぇ!?」

「お休み村紗。」

 

こういうふうに、色々と動きがあった僕の一日がやっと、終わったのであった。

 

 

 

 


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