「ふーん。想也は面白いことがないか探しに来たんだ。」
「うん。そうだよ。」
現在、妹紅と団子屋で会話中だ。原作キャラとは知り合っておきたいしね。
「ねぇ、妹紅。何か面白いことってない?」
「……絶世の美女って言われてるかぐや姫っていう人がいるよ。」
「へえ。そいつは面白そうだね。僕は今まで色んな美人さんを見てきたからどれだけのものか気になるよ。」
まぁ、見た目は知ってるんだけどね。
「そうなの?どんな人達?」
「んー?個性的な人ばっかだよ。僕を薬の実験台にした人もいるし、見た目は幼女、中身は神様の人とかもいたし、僕を毎晩襲って来る鬼と鴉天狗とかいたよ。ちゃんと常識持ってる人もいるけど。」
「なにそれ怖い。ていうか想也!神様と妖怪の知り合いがいるの!?」
「まぁね。仲良いよ。因みに僕は人間ね。決して妖怪じゃないから。」
勘違いで都から追放とか洒落にならない。
「…なんというか、凄いね。」
「あはは。さて、そろそろ行くかな。かぐや姫って何処にいるの?」
「………この店出て、右に進めばすぐだよ。」
「そっか。ありがと、妹紅。またね!」
そう言ってお金を払い僕は団子屋を後にした。
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「………どうしよー☆入れないやー」
何で求婚者じゃないと入れないんだよ、訳わからん。求婚なんてしないよ。したくないよ。
…まぁしゃーないね。其処の貴族さん達と一緒に入りますか。
僕は貴族達の最後尾に並ぶ。そうすると貴族達が何か言ってきた。
「お前みたいな只の民が姫と結婚出来る筈ないだろう!姫と結婚出来るのは貴族の私なのだよ!」
イラッ。流石に今のはムカつくんですけど。まぁ何か言ったら面倒なことになりそうだし抑えよう。
「そーですねー。姫と結婚するのに相応しいのは貴方様のような貴族様ですねー(棒)」
「ははは!そうだろう!ははははは!」
貴族を適当にあしらったあと、僕と貴族達は姫の部屋へと向かうのであった。
少年、貴族達移動中……
僕の周りで貴族達がかぐや姫に愛を告げている。正直うるさい。
「………其処の貴方。先程から一言も発してないようですが。」
急に姫が話しかけてきた。びっくりした。とりあえず返答する。
「失礼しました姫様。僕は元々求婚しに来たのではないのです。旅の途中に立ち寄ったこの都で姫様の噂を耳にして、絶世の美女とはどれ程のものかと思い一目見に此処まで来たのです。しかし、姫様は顔を隠していらっしゃる。一目見せてくれませんか?」
全部口から出任せである。
「………ならば貴方にも難題を出しましょう。貴方には太陽の畑にいる花妖怪、風見幽香の所持している日傘を持って来てもらいましょう。」
………はぁ!?
「………え?ちょ、ちょっとお待ち下さい!お顔を見せてもらうためだけに風見幽香の日傘を持ってこいと!?」
「その通りです。嫌なら逃げればいいでしょう。無理強いはしませんよ。」
くそ!ふざけんな!何で顔見るためだけにUSCの日傘を取りに行かないといけないんだ!周りの貴族もうざい!よし、こいつは終わった!みたいな目で僕を見るな!……畜生やってやる!
「わかりましたよ!やります!早速行って来ます。この程度の難題を出したことを後悔するんですね!」
そう言って足早に屋敷を出て太陽の畑を目指す僕。………あ。もしかして永琳の名前出せば話聞いてくれたかも。
………後悔先に立たず。