東方事反録   作:静乱

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第20話 あるー日♪森のーなーか♪

皆様こんにちは。黒橋想也です。只今都を目指して歩いているのですが…

 

(さっきから誰かにストーキングされてるんだよねぇ………)

 

もうさ、バレバレなんだよね。妖力は消してるみたいだけど視線がさ…

でも何でか姿が見えないんだよね。とりあえず声かけますか。

 

「もうばれてるよ。出てきたら?」

 

そう問い掛ける。すると目の前の空間が裂け5大老の一人、八雲紫が出てきた。

 

「何故わかったのかしら?」

「視線」

「あら。うっかりしてましたわ。私もまだまだですわね。クスクス。」

「そんなことはどうでもいいんだよ。君は誰?僕に何の用なのかな?」

「おっと失礼。私は八雲紫。スキマ妖怪ですわ。黒橋想也さん。私は貴方に式になってほしいのですわ。私の夢を達成するために。」

 

………式、ね。多分幻想卿を作るための駒としてだな。

 

「夢?それってなんなのかな?」

「人と妖怪が共存して生きていける世界。それを作りたいのですわ。そのために、貴方の様な人間にも妖怪にも関わりのある方が必要なのですわ。」

 

やっぱり予想通り。んー、どうしようかな。……よし決めた。

 

「手伝うのはいいよ。けど、式にはならない。僕はやりたいこととかあるから。」

「…ふふ。だったらちからづくで…」

 

そう言って弾幕を放ってくる紫。仕方ない。【この場に剣がない事実】を反対に。弾幕を全て叩き斬る。

 

「なっ!?」

「最後まで油断しちゃ駄目だよ。」

 

素早く紫の背後に移動、首筋に剣を添えてついでに【紫が能力を発動できる事実】を反対にして逆転の手を潰す。

 

「くっ…まだ…!?何故スキマが開けないの!?」

「僕の能力で【君が能力を発動できる事実】を反対にした。相手の力量を図れないからこうなるんだよ。そんなんじゃあその理想卿を作る前に死んじゃうよ?」

「くぅ……!……失礼しましたわ。その剣をしまってくれないかしら?」

 

言われた通りに剣をしまう。紫は軽く距離をとって僕に向き直る。

 

「じゃあ、式にはならないけど理想卿を作るのは手伝うよ。宜しく。紫さん?」

「え?あ、宜しく…」

「うん。じゃあ困った時は呼んでね!力になるから!能力は使えるようにしといたから!ばいばーい!」

「え、ええ。また。」

 

そう言って歩き出す僕。都にはいつ着けるかな!

 

 

~~~~~~~~~~~~

 

 

とか言ってたら着きました。早いね。とりあえず団子屋行って団子食べよう!お腹空いた!

 

 

少年移動中………

 

 

「おお。此処が団子屋か!情報収集&食事タイムだ!」

 

そう呟いて団子屋に入る。空いている席はっと………げ。女の子一人が座っている席以外、全席埋まってる。

……仕方ないかぁ……

 

「ごめん、同席いいかな?」

「ん?いいよ。」

「ありがと。」

 

うん。いい娘だね。簡単に承諾してくれたよ。さて、団子食べようかな。

 

「店主さん。団子一つ。あ、やっぱ二つで。」

「あいよ!」

 

少し待つと団子が二つくる。二本手にとって片方を同席の娘に渡す。

 

「?何で?」

「同席させてくれたお礼。食べてないようだったし。」

「……ありがと。お前、何ていうの?」

「ん?僕?黒橋想也っていうんだ。宜しく。」

「ふーん。私は藤原妹紅。妹紅でいいよ。」

 

 

…わーお。まさかの原作キャラでした。

 

 

 


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