転生先は…えっDQⅦですか!?   作:三麟

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第十四話…
フォロッド編第二部…始まるよっ!

おたのしみくだされ。


第14話

「ええ、傭兵に志願したいんですけれど…」

 

 いまわたしたちは、フォロッド城に来ています。

 

「おお、傭兵ですか。もしやフォーリッシュでお聞きになられたのですかな?」

 

「はい、ここで募集していると聞きましたのでうかがった次第です」

 

「いまは有事の際、普段ならば国の恥と言われても仕方がありませんが、背に腹は変えられません、ぜひともこの国に力を貸していただきたい。」

 

 と、言って私たちの目の前で頭を下げているのはこの城の主フォロッド王…………いやいやいやそんな一国の主が簡単に(自分で言うのもなんですが)こんな得体の知れない旅人に頭をさげちゃってもいいんですか!?

 

「はい、ぜひとも一戦力としてお使いください。」

 

 なんてキーファが言ってますが、うん、ちょっと第三者視点で見てみようか…

赤い服の快活そうな青年、非常に元気の良さそうな少年、生意気そうな少女、緑の服の落ち着いた雰囲気の青年、意外とかわいい青い髪の少女(私)……どうみても傭兵じゃないよね!うん!

 

 とおもったのか守備隊長のヘインズと名乗ったひげの生えたおじさんが腕試しをしようと言い出しました。なんでも前線のいない魔法使いや子どもばかりが役に立つか!ということらしいです。………ふ、ふふふいいでしょう私の出番ですね!

けちょんけちょんに伸してやりましょう!

 

 

ーーーーーーーー

 

「なあ、リン本当に一人でやるのか?」

 

「ええ、あの親父の鼻っ面を叩き折ってやりますから安心してみててください」

 

「うーん、リンがそういうならいいんだけど……無理はしないでね。」

 

 そんなことを話している私たちは現在城の修練場に来ています。

 

「では、ヘインズ守備隊長と賢者リン試合開始!」

 

 と審判役の王がかけ声をかけ、試合が始まりました。

 

「ではゆくぞ!」

 

 声をかけると、脳筋らしく一気に切り掛かって来ますが無駄無駄無駄アァ

 

「『バギマ』っで足止めしてるうちに『メラ強化版』3連発ッ!!」

 

 切り掛かってきたところでまともにバギマを受け、転倒しているうちにメラ(威力改造版もはやメラゾーマ級)をたたきこむと、天井近くまで煙をたなびかせながら飛んでいって…あ、落ちた。

ふふふ、今のはメラゾーマではないメラだッ!さすが私!まさに作戦勝ち!

 

「え、ええー勝者賢者リン!」

 

「いえーい!………あれ?無反応ですか?」

 

 あ、あれ作戦勝ち………やけに場内が静まり返ってますね……

 

「り、リンってそんなことまで、できたの?」

 

「はい、え!?へ、変だったでしょうか?」

 

「いやいやそうじゃない!そうじゃないんだが……うん、すごいな。」

 

 変じゃないなら何なんだろう? なんか引かれてる気がしましたが…まあこれで

 

「参加を認めてくれますね?」

 

「う、うむそうじゃな実力は申し分なさそうだし、のうトラッド…トラッド?」

 

 と兵士長に話しかけますが、

 

「……………はっ!そ、そうですな!」

 

 反応遅っ!と思ったのは私だけではないはずです。

 

 

ーーーーーーーー

 

「で、何か意見のあるものはいるか?」

 

 はいっ、作戦会議中のリンです、なんて言いますか…すごく…行き詰まってます。

フォーリッシュの兵はもう疲労が限界で、唯一効く火攻めもアジト内部までは手の出しようがないそうです。

まあそうですよね。すでにここまで追いつめられてるってことはすでに案は出尽くしたでしょうし。

 

「うーむ、やはりあのゼボットに頼るのがよいのではないか?」

 

「おお、あの科学者の!?」

 

 ゼボットさんですか……うーんどんな人でしたっけ?なにぶん5年以上前の記憶ですから、このハイスペックな体でも結構思い出せませんね。

 

「ふんっあんな偏屈なヤツは、なんの頼りにもならん」

 

「しかし、もうそれしかこうなった以上、あの鉄のからくりどもに対抗する手段は…」

 

「くどいぞっ!…すまない、ひとまずこれで作戦会議は終了だ、各自解散!」

 

 といってさっさと兵士長は出て行ってしまいました。

 

「なにおこってんだ?」

 

 とガボさんが聞いてきますが、

 

「さあねえ?しらないわよ。」

 

 そうですよねーっとそんなことを話しているうちに、私が叩きのめした守備隊長さんがこっちに来ますね。

 

「あーさっそくだが、やはりゼボット殿のところに行ってきてもらいたい、ゼボット殿の家は、たしか城の西の岬にあったはずだ」

 

「いいんですか?兵士長の言いつけを破っても…」

 

 とアルスさんが聞くと、少し悩んだ顔をしたあと、

 

「国の一大事でもう打つ手がないのだ、トラッドはああいったが、仕方がなかろう」

 

 といっていた。

 

 

ーーーーーーー

 

「で、結局私たちが行くんですよねー」

 

「そうだなー」

 

 そんなことを話しながら、ゼボットさんの家にむかって歩いているのは私とガボさんの二人だけです。

なぜかって?そりゃあね、模擬戦でやりすぎちゃったんで『二人でも大丈夫、残りの戦力は城に置いていっておくれっ!なあにだいじょうぶさ。たかがゼボットさんの家に行くだけの簡単なお仕事さっ!』なんて風に思われたからですよ!こんちくしょー

 

「な、なにリンまでおこってんだ?」

 

 ふふふ、わたしは怒ってなんかいませんよー

 

「別に怒ってなんかいませんよ早く行きましょう?」

 

「お、おう」

 

ーーそんなこんなで数分後

 

「ここか?」

 

「ここ…ですかね」

 

 ちょっとした納屋みたいな家ですね。では早速

 

「おじゃましまーす。ゼボットさんのお宅ですかー?お城からの使いできましたー」

 

 ………へんじがない、

 

「な、なあリンほんとにここか?」

 

「た、多分そのはずですけど…こういう時は不法侵入しかありませんね。」

 

「ふほーしんにゅうってなんだ?」

 

「ふふ、まだ知らなくても良いことはたくさんあるんですよ。」

 

 ではさっそく

 

「『アバカム』っとおじゃましまーす」

 

 開鍵完了!

 

「なんだ!?おまえたちは……ふんっおおかたトラッドの差し金で来たんだろうが僕は行かないぞ!」

 

「国の一大事でからくり兵に対抗できるのはあなたしかいないそうなんですが」

 

「誰が死のうが僕にとっては関係ないね…君たちには悪いけどお引き取り願おうか。」

 

 ……なんだそれ

 

「おいっ聞いてるのか?」

 

「だ・か・らいいから来いって言ってるの!わかる!?あなたにしかできないんだから速くやることやりなさい!」

 

 ぐだぐだぐだぐだ話が長いんですよ!

 

「な、何だって言うんだ。たとえ僕が行ったてサンプルも何もないんじゃできることなんてほとんどないぞ!」

 

 …ふーんまだやる気が出ませんか…

 

「じゃあ、サンプルがあればいいんですね?」

 

「ああ、そうだが誰もやると言った訳じゃ「行きますよガボッ早くしてください」「おうっわかったぞ」

ないんだけど……」

 

 善は急げって言葉を知らないんですかね?

さあ急ぎますよ!

 

 

 




フォロッド編第二部完ッ

やっぱり『メラゾーマではないメラだ』という某大魔王の言葉は名台詞ですよね。

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