今回は説明回なので、早くできました。
何気に、ISの原作キャラが選ばれし子供に…
そう言えば、ISキャラの選ばれし子供がどうやって、デジモンたちと関わったのかを書き忘れてました…
デジタルワールドのとある場所にある和風な屋敷、そこにはかつてデジタルワールドを救った選ばれし子供たちが集まっていた。
「大輔、あんたなにやってんのよ?」
「う、うるせぇ!男がISを動かせるなんて思わないだろ」
「ですが、それでも勝手に触れるのはどうかと思いますよ」
「うぐっ…」
「まぁまぁ。京さんに伊織くん」
「誰だって動かせるって思わないから仕方ないわ」
太一に連れられ、ここにやってきた大輔を囲んだのは、共にデジタルワールドを冒険した仲間たちだった。ひとつ上でおっちょこちょいの
このメンバー以外にも、デジタルワールドを救った選ばれし子供たちが全員集合していた。
年が経つにつれ、メンバーがなかなか集まることができず、前に全員集合できたのも1年以上前だった。
「やあ、来てくれたようだね」
『ゲンナイさん!』
選ばれし子供たちの前に現れた青年、ゲンナイは
「今回君たちに集まってもらったのは他でもない。大輔くんの事とインフィニット・ストラトスについてだ」
「なぁ、ゲンナイさん!どうして俺がISに乗れたんだ!?」
「そうだね…そのことを言うなら、まずはISについて話さなければいけない」
「ISについてですか?」
ゲンナイの言葉に真っ先に食いついたのは、メンバーの中で一番の頭脳派ともいえる青年
「ああ。まずはこれを見てくれ」
そう言って、ゲンナイが両手のひらを見せるとその上にそれぞれ小さな球体のホログラムが浮かび上がった。
そのホログラムは急に中身が見えるようになると、二つが重なるように合わさった。
「これは…この二つのプログラムが似ている…いや、瓜二つなのか?」
「そうだ。片方はISのコア。そして、もう片方はデジモンたちのコアだ」
『なっ!?』
ゲンナイが言った事実に、メンバーは驚愕の表情を示した。
いくら頭が良いとは言えない大輔とはいえ、世界の一般常識になりつつあるISについては多少は知っている。そして、その中でもコアがブラックボックスの塊で、製作者にしか作れないこともだ。
だが、ブラックボックスの塊なのも、デジモンのコアでできているとなると納得もできるだろう。元々、デジタルワールドもデジモンも、人の思いとデジタルなデータが合わさって出来ている。現在の科学力で解析できるものではないのだから。
「そ、それじゃあISはデジモンに近いっていうことなの!?」
「楯無くんの言う通りだ。現に、ISにはコア事に人格が宿っている。さらには、
メンバーの中で、一番の驚きを見せた
更識楯無…本来ならば、存在しなかった選ばれし子供だ。彼女は太一たちがデジタルワールドに始めていったデジタルゲートに巻き込まれてしまったイレギュラーな存在だった。デジモンと分かり合っていた彼女はゲンナイが急遽作ったデジヴァイスと楯無自身が見つけたパートナーになってくれるデジモンとの出会いにより生まれた1999年の9人目の選ばれし子供だ。
「で、でも、なんでゲンナイさんはISについてそんなに詳しいんだい?」
「実はね。ISが出来て以来、私は直ぐさまISがこちらに近いものだと勘づいたんだ。もしISがデジモンに近い物ならば、できるだけ事実を隠さねばならない。その為にも、ISについて調べるために私の仲間たちが現実世界でISを研究するために工場を作り研究しているんだ」
「そんな事までしていたんですか!?」
驚きのあまり、呆然としている中で真っ先に我に返ったのは最年長の
次に我に返った
「で、でも、それじゃあ何で大輔くんはISに乗れたの?」
「…ええ。今までの話を聞く限り、大輔くんや女性が乗れる要素は無いわよ」
けれど、話を聞く限り疑問に思うところがあった。
ISコアはデジモンのコアと一緒。ならば、何故大輔や女性が乗れるのか?その疑問に気がついたのは
「そうだね。デジモンのコアについては、君たち全員に存在しているよ」
『はぁ!?』
本日何度目か分からない驚愕の真実を何気なく言われた。
「君たちは、デジタルワールドで冒険をしているうちに、自身のデータ…ここでは、魂と言おうか。魂がデジタルワールドに適応するために知らず知らずのうちにデジモンのコアを作り出したんだ。もしそのコアがなければ、君たちはデジタルワールドでは体を保てずにデータに分解されているところだね」
「…平気で怖いこと言わないでくれ」
もし自身にデジモンのコアと同じものがなければ今頃、0と1のデータに分解されると知って以前同じ経験をしたことのある石田ヤマトの顔は青ざめていた。
ヤマトだけではない。自分たちを0と1のデータに分解したアポカリモンと戦ったことのあるメンバー全員、顔が真っ青になっていたのだ。
「まぁ、元々こちらに来ればデジモンのコアが出来るとはわかりきっていたことだがね。はっはっは」
『先に言え!!』
「それと、女性が乗れる理由は使われているISコアには女性型デジモンのコアが使われていることまで判明している。その中で、女性型というデータがISに女性が乗れる理由だと推測しているんだ。けれど、もう一人。織斑一夏くんについてはわからない。さて、それは置いといて。大輔くん」
「あっと、はい!」
今まで和やかだったのにも関わらず、急に真剣な顔をするゲンナイに声をかけられつい大輔は緊張した表情を表す。
ほかのメンバーも同じく、真剣な表情をしている。
「私たちの工場で君の専用機を作らせてもらいたい」
「はい!……って、専用機?何の?」
「ふふん、大輔くん。専用機って言うのは、言葉の通り。君専用のISの事よ。専用機を持てるのは、企業のテストパイロットや国家代表、及び候補生しか持てないの。結構責任重大なのよ?企業や国の看板を背負わなくちゃいけないんだから。でも、そうね。ゲンナイさんたちなら信用できるしいいと思うわよ。どっかの企業とかで引っ張りだこにされるよりずっと安全だわ」
「さすがに、ロシアの国家代表の楯無くんだ。ことの危険性をよくわかっている。できれば、専用機に乗ってISとデジモンの関連性について調べる手伝いをしてもらいたいんだ」
「ま、マジですかぁ……」
ことの重大さがどんどんと増して行き、肩をすくめる大輔だった。
そんな大輔を太一が励ましていた。
「まぁまぁ、どんまいだな。大輔」
「ううっ、太一さ~ん…」
「俺たちじゃどうしようもできないし、できることならするから泣くなよ」
「おや、なら太一くんにも頼もうかな」
「へ?」
「実は、私たちの工場にあるISコアは二つあってね。もう一人、このコアで専用機をもって欲しかったんだ」
「あっ、それはいいわね!」
口は災いの元。まさしく、その通りだった。
つい何でもすると言ってしまい、さらにはこちらに助けを求めている後輩を見捨てられずに断るに断れなくなってしまった太一だった。
そして、太一の専用機持ちにいち早く賛成したのは楯無だった。
「太一さんが専用機を持つなら、IS学園に入学になるし…そうすれば一緒に……うん、そうしましょ!太一さん!」
「ちょ、なんでそうなるんだよ!だいたい、俺はもう高校卒業したのにIS学園に入学できるわけないだろ!」
「だいじょうぶ!ISが動かせれるなら特例で入学できるわ!むしろ、してみせる!!」
「楯無がどう頑張ったって、無理だろ!さすがに!」
「平気よ!だって私、IS学園の生徒会長だもの!!!」
「平気じゃねーって!」
「…やっぱり、太一お兄ちゃんは私と一緒に通うの……嫌……?」
「うっ…」
急に始まった太一と楯無の口論に、誰も口を出せなかかった。いや、出さなかった。ただ向けるのは、微笑ましい光景を見守る暖かい目だった。
口論の中、急にしょぼくれる楯無。彼女が初めてデジタルワールドを冒険したとき、妹のヒカリに近い年だったためについヒカリ同様過保護…と言えそうなレベルで面倒を見てくれた太一の事を幼い頃はお兄ちゃんと呼んでいた。そして、今でもしょぼくれたり悲しいことがあったときは太一のことをお兄ちゃんと呼ぶのであった。
涙目の上目遣いでこちらを見る楯無に、つい保護欲を駆り立てられた上で、周りからの冷たい視線にいたたまれない気持ちになる太一はついに折れるのだった。
「はぁ…わかった。わかったよ!俺もIS学園に入学するよ」
「っ!ありがとう!太一お兄ちゃん!!」
「だぁーっ、抱きつくな!」
喜びのあまりに太一に抱きつく楯無。
彼女のふくよかな部分が触れてしまい、顔を真っ赤にしながら太一は楯無を引き剥がすのだった。
この日、世界に3人の男性IS操縦者が現れることになるのだった。