魔法少女リリカルなのはStrikerS 信念の刃   作:sufia

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今回、綾人君の出番は少なめです


第35話 ≪綾人の隠された秘密≫

「マーク先生!」

「高町か・・・ご苦労だったな」

 

本部の入口に入ってすぐのところにいたマークに駆け寄るなのは

 

「外は今のところ大丈夫そうだな?」

「はい!・・・それで、先生・・・少しお時間いいですか?」

「・・・・・・ああ・・・わかった」

 

なのはの表情から、話題を察して共に休憩所へと移動する

 

 

「八神から大体聞いている・・・綾人の『瞳』が発動したそうだな?」

「はい・・・突然でした・・・」

「その時の状況・・・詳しく話せ」

「はい・・・」

 

マークにあの時の事を映像と共に細かく説明するなのは

 

 

フェイトと模擬戦をしていた綾人だったが、突然苦しみだし魔力を放出している映像に変わり、その映像をマークは瞬きすることなく見つめている

 

そして、映像は綾人が倒れるところで終了した

 

 

「確かに突然だな・・・予兆も何も無かった・・・」

「はい・・・原因になりそうなことが何も・・・」

 

映像をコマ送りでもう一度見てみるが、どこにもヒントを見つけられない

 

「だが・・・」

「え・・・?」

 

マークが写したのは別の映像・・・綾人が暴走している時の映像だった

 

「もしかすると・・・」

「先生・・・?」

 

それを見ているマークは、顎に手を当てて黙り込んでしまう

 

「高町・・・」

「は、はい?」

「六課に戻ったら・・・綾人の身体で調べて欲しいことがある・・・」

「ど、どこですか?」

「・・・・・・“魔力量”だ」

 

マークの言葉に、なのはは首を傾げる

 

「魔力量・・・ですか・・・?」

「そうだ・・・俺の推察が正しければ・・・おそらく、綾人の魔力量は・・・増加しているはずだ・・・」

 

確信を持ってそう言い切るマーク

 

「この間、あの『瞳』が発動したあとの検査で綾人の魔力量がわずかにだが増加していた・・・」

「・・・・・・わかりました・・・帰ったらシャマル先生に・・・・・・あ」

「ん? あぁ・・・八神か・・・」

「お疲れ様です」

 

なのはが答えようとしてマークの後ろの人物・・・はやてに気づく

 

マークも振り返り、はやてとその後ろのフェイトとシグナムが会釈する

 

「もうそんな時間か・・・?」

「いえ・・・まだ少しありますよ・・・ただ、姿が見えたので挨拶をと・・・」

 

時間を確認しようとするマークにそう答えるはやて

 

「そんなこと気にしなくても会場で会うんだ・・・その時でも構わん」

「いえ・・・それでも・・・無視言うわけには・・・」

「ならば俺よりも・・・挨拶しなければならん相手が他にいるんじゃないのか?」

「え・・・?」

 

はやての言葉を遮るようにそう言うが、当のはやてはよくわからないように首を傾げる

 

「・・・ちょうどいい・・・着いてこい」

 

一瞬視線をずらしそう言い、マークは会場へと向かって行き、はやても分からないまま後に続いた

 

 

【マークSIDE】

 

 

「レジアス、オーリス」

「む?」

「あ・・・グリード少将・・・それと・・・」

 

会場に入ると同時、レジアスとオーリスに声をかけるマーク

 

オーリスはマークの後ろにいるはやてに気付き言葉を止める

 

居心地が悪いのか、はやては少しそわそわしている

 

「随分と早いのだな」

「今回は中将の法案も議題に上がります・・・なので、そのための準備も」

 

レジアスの代わりにオーリスが答える

 

「・・・マーク」

「なんだ?」

「今回の警備は大丈夫なのだろうな? お前の頼みだから、そこの小娘の部隊の参加を認めたが・・・?」

「それならば問題は無い・・・俺の教え子達だ・・・そうそう勝手な事はしないだろう」

 

レジアスのしかめっ面にも動じずに答えるマーク

 

名指しされたはやては更に萎縮してしまう

 

 

「ま、警備についてはこちらに任せてもらおう・・・レジアスは自分の事を第一に考えろ・・・お前が狙われる可能性も十分にあるのだからな」

「ふん! 言われずとも分かっておる」

 

心配するマークをよそに大股で歩き去るレジアス

 

「失礼します」

「ああ・・・オーリス、お前も気をつけてな・・・俺も警戒をしておく」

「はい。それと・・・八神二佐」

「な、なんでしょう?」

 

突然話しかけられ、少しどもってしまったはやて

 

オーリスは気にせずに話を続ける

 

「あなたの部隊は個々人のレベルは高く、今回のような防衛任務でも役に立つ事を期待していますので」

「は、はぁ・・・・・・」

 

 

オーリスはそれだけ伝え、自分の席へ移動する

 

「あの・・・少将?」

「レジアスもオーリスも、あれで部隊の評価はしているのだ・・・」

 

はやての聞きたい事を察し、そう教えるマーク

 

レジアスもオーリスも、はやて個人の能力はわかっている

 

もちろん、マークへの信頼から来ている間接的なものはあるが、それでも評価は確かにされている

 

「お前についても、確かに最初は色々思うところもあったらしいがな・・・『闇の書』は管理局にとっては忘れられん」

「はい・・・」

 

はやてもマークの言いたいことはわかっている

 

長い年月を掛け、多くの悲劇を生み出してきた『夜天の書』に対して、管理局のお偉い方がいい目を持っていないのは確かなのだから

 

「まあ、お前がそれをも背負う覚悟なのは知っているからな・・・なるべく力は借そう」

「ありがとうございます・・・」

「しかしな」

「はい?」

「地上部隊の部隊長ならば、そのトップへの挨拶を考えんのはどうかと思うがな」

「うぅ・・・す、すみません」

 

横目で注意してくるマークに、はやては小さくなりながら謝るのだった・・・・・・

 

 

 

【綾人SIDE】

 

 

『どうだった?』

「・・・・・・すごいとしか・・・聖王も覇王も・・・想像以上の強さでした・・・」

 

最初の白い空間・・・綾人の精神世界へと戻って来た綾人と『武王』

 

膨大な量の情報を一気に見た影響で、綾人にも疲れが見える

 

「あれはやっぱり・・・あなたの・・・?」

『そうだ・・・俺の記憶だ・・・・・・』

 

綾人は確認すると、『武王』も頷く

 

綾人の見ていた光景は全て、目の前にいる『武王』の記憶だったのである・・・

 

「それじゃ・・・“最後”のも・・・?」

『ああ・・・見たとおりの結果だ・・・』

「他になかったんですか・・・“あれ”以外の方法が・・・」

『あったかもしれない・・・だが、俺には“あれ”しかなかった・・・』

 

綾人の言葉に俯きながら答える『武王』

 

『ま、最後のは置いといて・・・本題に入るぞ?』

「本題・・・?」

『最初に言ったろ? “力”について教えてやると・・・光栄に思え?』

「はぁ・・・」

 

にやりと笑ってそういう武王に対し、曖昧に頷く綾人

 

『まず最初に・・・“力”ってのは生き物だ・・・』

「生き物・・・?」

『意思があるってことさ・・・力も使う奴を見てる・・・それがどれだけの力量か・・・どの程度なら使いこなせるのか・・・ってな? お前に流れてる力もそんな感じなんだよ・・・』

「なら・・・意識が飛ぶのも?」

『力が勝手に動いてる証拠だな・・・あとは、お前の器がまだ小さいってのもある・・・』

 

綾人の質問に答えながら、説明を続けていく『武王』

 

『さらに言えば・・・お前は少し特殊な物を持ってる・・・』

「特殊な物?」

『“2つ目のリンカーコア”さ・・・』

「え・・・?」

 

『武王』の言った言葉に混乱する綾人

 

普通、リンカーコアは1人に1つであり、さらに人によってそれぞれの魔力量や魔力光、その他能力(なのはの膨大な魔力、フェイトやエリオの変換資質、はやてやキャロの希少能力等)を兼ね備えている

 

つまり、綾人の中にもう1つリンカーコアがあるのは異常と言えるのである

 

「俺の中に・・・リンカーコアが2つ・・・? でも、そんなのすぐにわかるものじゃ・・・」

『ああ・・・“ただ2つあるだけ”なら・・・すぐにわかるもんだろう・・・なら、何故わからなかったと思う?』

 

『武王』の質問返しに、綾人は考える

 

異常であり、普通ならすぐにバレるハズの2つ目のリンカーコア・・・それがバレない事象・・・

 

 

偶然、機関のミス等、綾人の頭にもいくつか浮かぶがどれも決定的ではない

 

『答えはいたってシンプルだ・・・“リンカーコアの中にある”からだよ』

「は・・・?」

 

『武王』のこの言葉に、綾人は更に混乱する

 

『お前の本来持つ・・・と、言うか普段見えてるリンカーコアの中心にもう1つリンカーコアがあるってことだ・・・しかも隠すように入ってる・・・だから、検査しても1つしか反応が見られない・・・』

「リンカーコアの中にリンカーコアが・・・」

『そして、そのもう1つのリンカーコアってのが・・・・・・“力”の巣窟だ・・・』

「あ・・・」

 

綾人はようやく理解する

 

検査などをしても分からない原因・・・それが隠れているのなら見つけることは困難であると・・・

 

『そのリンカーコアは、徐々に大きくなって、元々のリンカーコアを覆おうとしてる』

「乗っ取るって・・・ことですか?」

『ま、そうとも言えるな・・・だが・・・そうならない方法もある・・・』

「それって・・・あ・・・」

 

聞こうとした瞬間、綾人の姿が薄れていく

 

「これは・・・?」

『あぁ~・・・時間切れだな・・・お前の意識が戻りかけてるんだ』

「これからって時に・・・」

『ま、今後はお前が寝てる時にでも教えてやるさ・・・元々、俺の記憶見せただけで結構時間もかかったろうしな』

 

苦笑いし合う綾人と『武王』

 

『時間も無いし、手短に言おう・・・俺もその力に飲まれかけた事がある』

「え・・・?」

『だが、俺はそれを“無理矢理押さえ込んで使っていた”・・・“力を力で捩じ伏せた”んだ』

「そんな事が・・・」

『ああ・・・お前もそのつもりがあるならやってみろ? 結構きついかもしれないけどな!!』

 

ニヤリと笑ってくる『武王』

 

『あぁ、それとだな』

「はい?」

 

消えかける綾人に声をかける『武王』

 

『お前はかなりの情報を脳に入れられた影響で、かなり身体に負担がかかってる・・・症状は様々だろうからどうとか言えないが・・・かなりキツイ状態にはなってるハズだ・・・気をつけろよ?』

「はい・・・しっかり休めます」

『おう』

 

武王が返事を返すとほぼ同時に綾人の姿が消える

 

 

【マークSIDE】

 

公開意見陳述会開始から4時間・・・内部で警備をしているマーク

 

(八神から警備に参加させて欲しいとの申請を受けたときにも思ったが・・・ここは、八神の担当するロストロギアとは関係は無いはずだ・・・なのに何故だ・・・)

 

数日前に、はやてから突然警備に参加させて欲しいとの通達があり、マークは半信半疑ながらも了承し、レジアスにも報告した

 

(あいつも地上部隊の部隊長である以上、この陳述会への参加は当然・・・そのための護衛というのも分かる・・・だが・・・六課の前線メンバーの大半を連れてくる程か・・・?)

 

六課の活動内容を考えれば、今回の警備は意味がないものであるのは明白だった

 

六課はレリックの専任の地上部隊で、今回の警備任務はアグスタとはまた種類が違うのだ

 

本来行わなければならない任務よりもこちらを優先する理由が、さすがのマークにもわからなかった

 

(考えられるのは件のロストロギアとはまた別・・・もちろんこちらも目的なのだろうが・・・そのほかの目的があり、その事で今回の警備が関連しているか・・・・・・八神の交友を考えれば・・・『聖王教会』関係・・・となればこちらが本命・・・か・・・)

 

マークはそこまで推測すると

 

(また例の“予言”絡みか・・・)

 

心の中でため息を吐く

 

マークに『武王』関連以外のカリムの予言は行っていない

 

元々予言を宛にしていないのもあるが、レジアスとの繋がりも考慮され、避けられていると考えている

 

(これは・・・後で呼び出すか・・・)

 

そこまで考え至ると、マークは警備に戻る

 

 

【ティアナSIDE】

 

空もすっかり赤みを帯びて来た頃・・・ティアナが時間を確認する

 

「もうじき陳述会も終わりね」

「最後まで気を抜かずに、しっかりやろう!」

「「はい!!」」「キュクル~」

「そうだな・・・こういった瞬間が一番危なし・・・」

 

スバルに頷き返すエリオ、キャロ、リョウの3人

 

「ギンガはどこに?」

「さっき、北エントランスへ報告に行きました」

 

ヴィータが左右を見ながらそう聞きリョウが答えたその直後、近くの施設で爆発が起こった

 

「これは!?」

「落ち着け・・・これはおそらく合図だ・・・本命が・・・来た!!」」

 

リョウが辺りを見ると紫色の魔法陣が複数作られ、その中からガジェットが大量に現れる

 

「うわぁ!?」

「はぁ!!」

 

怯む局員の後ろから飛び出し、槍型デバイス『ゲイボルグ』でガジェットを貫くリョウ

 

抜いた槍をすかさず隣のガジェットに突き立てる

 

「ティアナ! スバル!!」

「はい! 行くわよ!!」

「「「応!!」」」

 

迎撃に入ろうとした瞬間、砲撃が本部に直撃した

 

 

【マークSIDE】

 

外からの揺れを感知した会場は、一旦中断し情報整理をしていた

 

「・・・・・・外との通信を遮断されたか・・・」

 

少し前まで行なっていた外との通信が途切れ、そうつぶやくマーク

 

「大丈夫でしょうか・・・?」

「少なくともここはまだ大丈夫だろう・・・・・・ん?」

 

はやてと話しているそばを一人の局員がレジアスに向かって走っていった

 

「中将・・・先ほど本部が襲撃されたと報告が・・・」

「なに・・・? ・・・会議を中止にはせん・・・迅速に賊を捕らえろ」

「はっ・・・」

 

その様子をジッと見ていたマーク

 

「レジアス・・・俺が出たほうがいいかもしれん・・・ここは八神達に任せるが、構わんな?」

「うむ・・・なるべく早くしろ」

「了解だ・・・八神、ここは任せる」

「あ、はい・・・」

 

少し困惑しながら頷くはやてを見ながら出ていこうとするマークだが

 

「それとオーリス」

「はい」

 

すぐ近くのオーリスを呼び、耳打ちであることを伝える

 

「・・・・・・わかりました」

「頼むぞ・・・」

 

それだけの受け答えを済ませ、マークは会場を出た・・・その直後

 

「む・・・?」

 

後ろの障壁が降りた

 

「八神達は閉じ込められたか・・・だが、こちらとしてもそれは好都合かもしれん・・・」

 

そう呟き、外へ向かうマークだった・・・

 

 

【リョウSIDE】

 

砲撃と共に散布されたガスにより局員達が倒れている中、迎撃を続けているフォワード陣とリョウ

 

「ガスは麻痺性! 今、防御データを送るです!!」

 

リインがデータを各デバイスに送り、専用の防御膜を張る

 

「お前等! 無事だな!!」

「イルムさん!」

 

その後、数人の225隊員と共にやって来たイルム

 

「お前達、中に入るんだろ?」

「はい! 隊長達のデバイスを渡しに・・・」

「なら悪いが、こいつらも頼む」

 

そう言って、リョウにある物を渡す

 

「え・・・これは・・・マークさんとトビーさんのデバイス・・・?」

「そうだ・・・隊長達のことだ、外に出てくるかもしれないからな・・・外は俺達がやっとく・・・頼むぞ!!」

「わかりました!!」

 

オーディンとセルシウスを受け取り、内部に入っていくリョウ達

 

 

【なのはSIDE】

 

~地上本部内・ホール~

 

「会場と非常口は・・・完全にロックされてるね・・・」

「うん・・・エレベーターも動かないし・・・中と外との通信も出来ない・・・」

「とにかく、ここでじっとしてる訳にはいかない・・・ちょっと荒業になるけど・・・」

 

そう言って、複数の局員達がエレベーターの扉を開けようとしている所に向かう2人だが

 

「それは、女性にさせるわけにはいきませんね・・・」

「「え・・・?」」

 

不意に、後ろからの声

 

そこにいたのはトビーだった

 

「ああいう仕事は・・・男の見せ所ですね・・・どいてください」

 

そう言って、2人と扉の前にいる局員をどかす

 

「ああ、修理費は後で225隊に送ってくださいね?」

「は、はぁ・・・?」

 

手を扉に付けた瞬間、扉が凍りつきそのまま砕ける

 

 

「凄い・・・このAMFの中で・・・」

「この状況下での訓練は、隊長の意向により日頃からやっていますので・・・それより・・・行くんですよね?」

「「はい!!」」

 

トビーに頷き返し、手に魔力を集中させてワイヤーを滑り降りていくなのはとフェイト

 

トビーもそのあとに続く

 

「合流地点は覚えてますね?」

「はい! 地下のロータリーホール!!」

 

互いに合流場所を確認し目指す

 

 

【リョウSIDE】

 

同じく、合流地点へと向かうリョウ達

 

陣形は、スバルと前衛にしてエリオとリョウが脇を固め、その間をティアナとキャロという陣形である

 

「っ!? マッハキャリバー!!」

 

何かの反応に気づき、防御するスバルだが、その直後に謎の存在に蹴り飛ばされる

 

「スバル! あ・・・」

 

ティアナが視線を向けると、周囲を反応弾が取り囲んでいた

 

「これは・・・!!」

 

何かの気配を察して、構え直すリョウ

 

「『ノーヴェ』・・・目的忘れてないっスよね~?」

「うっせ~よウェンディ・・・タイプ0がこの程度でくたばる訳ねぇだろ・・・」

「戦闘・・・機人・・・」

 

そこから現れたのは、青いボディースーツを来た2人の少女だった・・・

 

【なのはSIDE】

 

~地上本部・地下ロータリー~

 

一足先に合流地点へと到着したなのは、フェイト、トビーの3人

 

「高町! トビー!」

「あ、マーク先生!」

「会議室ではなかったのですか?」

 

マークが駆け寄ってくるのを驚いて見ているなのはとトビー

 

「うむ・・・出たと同時に締め出されてな・・・会場は八神達が説明している頃だろうが・・・・・・来たな」

「あ・・・スバル! 皆!!」

 

フォワード陣も、なんとか戦闘機人の2人を突破して合流に成功した

 

 

「お待たせしました!」

「お届けです!!」

「うん・・・ありがとうみんな」

「どうぞ、お2人とも」

「うむ」

「助かります」

 

それぞれからデバイスを受け取るなのは達

 

「ギン姉? ギン姉!?」

「スバル?」

 

必死にギンガに通信を試みるスバルだが、一向にギンガからの返事が来ない

 

「戦闘機人2名と遭遇しました・・・外にはもっといるはずです」

「ロングアーチ・・・こちら・・・ライトニング01・・・」

 

ティアナの報告を受けたフェイトが、外との通信を試みる

 

『こ・・・ら・・・ロン・・・チ・・・』

「グリフィス、どうしたの!?」

『こちらは今、ガジェットとアンノウンの襲撃を受けて・・・』

 

グリフィスからの返答に、ティアナ達の顔色も変わる

 

「ふむ・・・高町、お前はナカジマ陸士とランスター陸士の2人と共にそのナカジマ陸士の姉の所へ行け・・・ハラオウン執務官とモンディアル陸士、ルシエ陸士の3人は六課へ戻れ・・・トビーは八神達にデバイスを頼む・・・そしてリョウ・・・俺と共に外を片付けるぞ」

「「「「「「「「はい!!」」」」」」」」

 

マークの指示の元、分散して行くメンバー達だが

 

「トビー」

「はい?」

「もう一つお前に頼みがある・・・」

 

そう言うと、トビーにオーリスと同じ指示を出す

 

「・・・了解しました・・・そちらはお任せを」

「うむ・・・」

 

頷き、会場へと走り去るトビー

 

 

「フリード・・・召喚行くよ?」

「キュクル~!」

「まて・・・まだ温存しておくんだ」

 

フリードの解放をしようとするのをマークが止める

 

「でも、急がないと!」

「分かっている・・・こちらの方がおそらく早い・・・」

「え・・・あぁ!!」

「わわ!!」

 

そう言って、キャロと隣のエリオを抱えるマーク

 

「リョウ、執務官・・・行くぞ?」

「「はい!!」」

 

そして、全力疾走を開始するマーク達だった

 

「は、早い・・・!」

 

飛んでいるハズなのに、地上を走っているマークに追いつくのがやっとのフェイトとリョウ

 

(さすがは・・・綾人のお父さん・・・こんなところもそっくりなんだ・・・)

 

親子の意外な共通点を見つけ少しだけ笑うフェイトだが、それをすぐに引っ込めたのだった・・・




どうも

綾人君の隠し設定『二つ目のリンカーコア』の登場です


綾人君と武王の関係も含めて今後明らかになるでしょうか?



では次回予告

中央本部が襲撃を受けているその裏で戦っている場所があった・・・

「ヴィヴィオ・・・大丈夫だ・・・絶対に守ってやる・・・」

不調を押して戦う青年


次回、『六課襲撃・敗北の時』


ネタバレだって?

これも王道である

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