魔法少女リリカルなのはStrikerS 信念の刃   作:sufia

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相変わらず戦闘はあっという間です


第24話 ≪緊急出撃、途惑い≫

~クラナガン市街地~

 

「まったく・・・注文が多すぎだろ・・・」

 

ため息と共にメモを見る綾人

 

スターズの4人、そしてヴィヴィオはオフシフトをトランプでもしながら過ごすことになり、なのはの部屋に集まっていた

 

そして、負けてしまった綾人は罰ゲームとして、おやつなどの買出しを言い渡され、クラナガンにやってきていた

 

綾人はこう言うゲームは尽く弱い

 

表情を隠すつもりがないのか持っているジョーカーの位置が一目でわかってしまい、ヴィヴィオにも見抜かれてしまうほどである

 

「スバルの奴・・・アイスばっかり大量に頼みやがって・・・」

 

メモにはスバルの注文であるアイスの品名が大量に書かれていた

 

「とりあえず・・・これだけ買えば十分だろ。アイス溶ける前にさっさと帰るか・・・」

 

荷物をバイクの収納スペースにしまう

 

綾人は一定時間内なら熱に弱いものを入れても大丈夫な収納スペースをバイクに作っている

 

収納スペースの蓋を閉じ、バイクに跨ったそのときだった

 

『こちら、機動六課。ロングアーチ01! 緊急事態です!!』

 

シャーリーからの緊急通信が入る

 

『海岸線にガジェットが出現! Ⅰ型15機、航空Ⅱ型の20機!! 位置は、第七海岸区画!!』

「住民区画の近くか・・・」

 

地図を見ながら考える綾人

 

『レリック反応は無いんですが・・・』

『少し距離があるけど・・・六課よりは私たちのほうが近い。私たちが出動する!』

 

外に出ていたフェイトが言う

 

「フェイトさん! こちら綾人!!」

『綾人? どうしたの?』

 

通信をつなげフェイトに呼びかけた綾人

 

「俺も外にいますので、そちらに向かいます!」

『うん・・・それなら、現地で合流を!』

「了解!!」

 

通信を切り、エンジンをかけ目的地へと向かう綾人だった・・・

 

 

【フェイトSIDE】

 

通信を終え、バリアジャケットを装着したフェイト達

 

フェイトは自身で飛行、キャロとエリオはフリードに乗って現場に向かっていた

 

「動きが変です・・・一箇所に向かってない」

「Ⅰ型とⅡ型の位置関係も変です・・・時々現れる、はぐれガジェットでしょうか?」

「だといいんだけど・・・」

 

ガジェットの配置などを見ながら会話するフェイト達

 

「いた!」

 

目の前にガジェットの大群が目に入ってくる

 

「着弾地点の安全確認! フリード! 『ブラストレイ』!!」

「ギュオーーーーー!!」

 

キャロの指示と共に、炎を吐き出すフリード

 

ガジェットが炎に呑まれ、爆発していく

 

「5機撃墜! 残りは僕が・・・ストラーダ!!」

{Explosion.}

 

カートリッジをロードし、構えるエリオ

 

「“我が乞うは、城砦の守り。若き槍騎士に、清銀の盾を”!」

{Enchant Defence Gain}

 

キャロがブーストで援護をする

 

「ありがとキャロ! これで安心して・・・攻撃だけに・・・専念できる!!」

 

キャロに礼を言い、ガジェットに向かって突撃していったエリオ

 

「バルディッシュ! 私たちも!」

{Yes Sir!}

「フェイトさん! 遅れました!!」

 

フェイトも攻撃を始めようとしたとき、ちょうど綾人が到着した

 

「うん! 綾人はエリオ達の援護を!」

「了解です!!」

 

返事を返し、すぐにエリオ達の下へと走る綾人

 

【綾人SIDE】

 

 

「エリオ! キャロ!!」

「「綾人さん!!」」

 

2人も綾人に気付く

 

「左は俺がやるから、エリオは右を頼む」

「はい!」

「キャロ! フリード! 援護頼むな?」

「はい!」

「ギュオーー!」

 

合流し、すぐに2人に指示を出し構える綾人

 

数分後、地上にいるガジェットを全て掃討した

 

【フェイトSIDE】

 

 

『13機目、撃墜!!』

「うん・・・」

 

答えながら、あたりを警戒するフェイト

 

「フェイトさん!!」

「キャロ!? エリオ達についてなくちゃ・・・」

「地上の15機、もう終わりました! エリオ君もすぐに・・・」

 

【綾人SIDE】

 

地上では、エリオがフリードのいる位置を確認していた

 

「高度110・・・あそこまでなら飛べるよね? ストラーダ!」

{Ja.}

 

エリオに答えるストラーダ

 

そして、ストラーダを握るもう一つの手

 

「エリオ・・・少しずれてるな・・・これくらいだ」

「あ、はい!」

 

軌道を修正し、ストラーダを放す綾人

 

「フリードのところまで・・・せーのっ!!」

{Start!!}

 

ストラーダの噴射を利用し、フリードのところまで飛ぶエリオ

 

「エリオ!? ストラーダでこんな高さまで!?」

 

近くで見ていたフェイトも驚く

 

「フリード! エリオ君を上手くキャッチ!」

「ギュオ!!」

 

キャロの指示で、着地地点に移動するフリード

 

「エリオ君! オーライ!!」

「う、うん! キャロ!!」

「フリード! ストップ!!」

 

ストラーダの噴射を上手く利用し、フリードの背中に降りたエリオ

 

地上から綾人も追いかけてくる

 

「うん! 着地100点!!」

「うん!」

{Danke schön, mein Fräulein.(ありがとうございます、レディ)}

 

背中で喜び合っているエリオとキャロ、そして、息をついている綾人

 

「び・・・びっくりした・・・もうそんなことまで出来るようになってたの?」

 

いまだに驚いていたフェイトが聞いてくる

 

「はい! この間、なのはさんから実戦での使用許可をもらいました!」

「さすがに、スバルさんのウイングロードや綾人さんの『空』ほどは自由に動けないですが・・・」

「それでも、だいぶ調整できるようになってます」

 

キャロ、エリオ、綾人がそれぞれ答える

 

「すごいね・・・」

 

それを聞いたフェイトは小さく感心していた

 

『残り7機、拡散して逃げていきます!』

「僕等も追います!」

「あっちの4機を追おう。フェイトさんは向こうの3機を!」

「うん、気をつけて!」

「「「はい!!」」」

 

2手に分かれて残りのガジェットに向かうライトニングと綾人

 

 

その後、直ぐに残りも掃討された・・・

 

『お疲れさまです、フェイトさん! 直ぐに捜査部をそちらに向かわせます!!』

「了解!」

 

 

その通信の数分後、近隣の陸士部隊が到着しフェイト達は現場調査の手伝いを行った

 

「すいませーん! こちらの確認、お願いしたいんですが!!」

「あ、はーい!」

「今行きます!!」

 

エリオとキャロも率先して手伝いをしている

 

「これで、いいですかね?」

「え~・・・はい、結構です! ありがとうございます!」

「いえ・・・では、自分はこれで・・・」

「キャロ! エリオ! 綾人!!」

 

一通りの説明を終えた綾人達をフェイトが呼ぶ

 

「もう出ますか? こっちは大丈夫です!」

「六課の捜査部の皆さんも、来てくれるそうですし・・・」

 

エリオとキャロがフェイトに近付く

 

「ごめんね? 食事・・・」

「平気です!」

「また今度!」

 

謝るフェイトに笑顔で答えるエリオとキャロ

 

「綾人も・・・ありがとうね?」

「いいえ・・・たまたま外に出ていただけですから」

 

そのまま綾人にも礼を言うと、綾人も笑って答える

 

「あ、そうだ! フェイトさん、まだこれから会議とかありますよね? よかったら、これ・・・」

 

キャロはポケットから、小さな包みを渡す

 

「キャンディ?・・・いいよ、キャロのでしょ?」

「えへへ! 実は、何個かあって、さっきエリオ君と綾人さんとも分けました!」

「おいしいですよ?」

「疲れたときは、甘いものがいいですしね?」

「ありがとう・・・エリオ、キャロ・・・綾人」

 

それだけ言うと、自分の車に向かっていくフェイト

 

「あ・・・」

「フェイトさん・・・なんだか・・・」

「うん・・・」

「ふむ・・・」

 

フェイトの後姿になにか考えるエリオとキャロ、そして綾人

 

「俺はバイク回収して帰るから2人はそのまま六課のヘリで帰ってくれるか?」

「あ・・・はい・・・」

「わかりました・・・」

「じゃあ、後でな?」

 

それだけ言うと、近くに停めていたバイクに向かっていった綾人

 

 

「げっ!?」

 

バイクに戻った綾人は驚愕する

 

収納スペースから白い液体が流れ出していたのだ

 

「ま、まさか!!」

 

慌てて収納スペースを開くと

 

「やべ・・・溶けたか」

 

中にあったアイスが1つ残らず溶けていた・・・




どうも

この小説は戦闘シーンが少なめですね・・・

まあ、後々大激戦が予定されているので大丈夫でしょう


今回の戦闘に綾人君が乱入する理由は特に無いのですが、この後の話にどうにかつなげようとしたところ乱入することにしました


では次回予告

夕食後、泣いているエリオとキャロを発見した綾人達

「どうするんですか?」
「そんなの・・・簡単だろ?」

2人の話しを聞き、フェイトとも話しをする綾人

「あとはフェイトさん自身の問題ですね・・・その辺はやっぱり」
「?」

それぞれの思いを聞いた綾人の出した答えとは・・・

次回、『家族』


思いは、言葉や行動で伝えるもの

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