魔法少女リリカルなのはStrikerS 信念の刃   作:sufia

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今回はある意味ターニングポイントかな?



第22話 ≪ママとパパ≫

~機動六課・オフィス~

 

なのは達との話を終えた数分後

 

スターズはオフィスで事務仕事をしていた

 

「う~・・・書類仕事苦手~!!」

「文句言わないの!」

「そうだぞ? お前、一応訓練校主席だろ? ティアナと同位で」

「そうですけど~・・・」

 

なんて会話をしながら仕事を進める綾人達

 

そんな時、呼び出しの放送がかかる

 

『ランスター二等陸士、部隊長室までお願いします。繰り返します、ランスター二等陸士・・・』

「「「ん?」」」

 

互いの顔を見合わせる3人

 

「なにかしら?・・・ちょっと行って来ますね?」

「ああ」

「うん!」

 

そう言って、部隊長室へ向かうティアナ

 

数分後

 

はやてと共に本局へと向かうと告げ、引継ぎ作業を簡単に済ませて出て行った

 

 

「あれ? ティアナは?」

 

オフィスにやってきたなのはが、スバルの隣に居るはずのティアナを探して聞く

 

「八神部隊長と本局行きだそうですよ?」

「そっか」

 

綾人の説明に納得するなのは

 

「なのはさんも、今日はオフィスですか?」

「そうだよ? ライトニングは仕事で外だし、副隊長達はオフシフトだし、前線で残ってるのは私とスバルと、綾人君の3人だけだね?」

 

少し、意地悪く言うなのは

 

「あはは・・・何も起きないことを祈ります・・・」

「まあ・・・最悪の場合はリョウも駆り出しましょう」

 

苦笑いするスバルと後ろでトンでもないような提案をしている綾人

 

「そっか・・・リョウ君は綾人君のパートナーだもんね?」

「ええ。だから実戦でもしっかり戦えるはずですよ? 腕が鈍ってないなら」

 

そんな会話をしている間、リョウがデバイスルームでくしゃみを連発をしているのだった・・・

 

 

その後、3人で事務仕事を続けることに

 

「ほい、こっちは終わりっと!」

「よしっと~。こっちも終わりました~!!」

 

同時に仕事を終え、伸びをするスバルと綾人

 

同時に終わったように思えるが、綾人は自分の分はすでに終えていて、今終わったのはティアナから引き継いだ分の仕事である

 

「ん?」

 

そのままなのはに視線を移すと、なのはは肘を突きながら考えに浸っていた

 

「なのはさん?・・・なのはさん!」

「あっ!! っと・・・ごめん! 何?」

 

綾人に2回呼ばれてようやく反応したなのは

 

「いや、データのセット終わってますけど?」

「あ、本当だ」

 

慌ててモニターを閉じる

 

「駄目だね? ボーッとしちゃって・・・」

 

苦笑いするなのは

 

同時に昼休みの鐘がなる

 

「あ! 丁度お昼だ。寮に戻ってヴィヴィオと一緒に食べるんだけど、2人もどう?」

 

立ち上がり、スバルと綾人のほうを向きながら誘う

 

「はい! ご一緒します!」

「俺も行っていいんですか?」

 

二つ返事で答えるスバルと誘われて首を傾げる綾人

 

「うん! そのほうが、ヴィヴィオも喜ぶしね?」

「わかりました。そう言うことなら、ご一緒させてもらいます」

 

笑顔で了承するなのはに着いて行く綾人

 

 

女子寮に向かう途中、スバルが切り出す

 

「でも、ヴィヴィオってこの先どうなるんでしょうか?」

「ちゃんと受け入れてくれる家庭が見つかれば、それが一番なんだけど・・・」

「難しいですよね・・・やっぱ普通と違うから・・・」

「そうだね・・・」

 

2人の顔も少し、暗くなる

 

「まったく。自分で言っといて暗くなるな」

「あいたっ!」

 

綾人は呆れた顔でスバルの頭を小突く

 

「あの子を受け入れてくれる家庭はきっとあるさ。俺達がそんな弱腰じゃ、見つかるものも見つかんないぞ?」

「綾人君・・・うん! そうだね!」

 

綾人の言葉に少しだけ元気になるなのは

 

「確かに、見つかるまで時間が掛かると思うんだ・・・まぁ、だから当分は、『私が面倒見てけばいいのかな?』って。エリオとキャロにとってのフェイト隊長みたいな『保護責任者』って形にしとこうかと思って」

「いいですね!! ヴィヴィオ、喜びますよ!」

「喜んでくれるかな~?」

「喜ぶと思いますよ? きっと」

 

そんな会話をしながら寮のなのはの部屋へと向かっていく

 

 

~女子寮・なのは、フェイトの部屋~

 

「・・・・・・ふぇ?」

 

スバルの説明になのはの服を掴んだまま首を傾げるヴィヴィオ

 

「ほら。よくわかってない」

「え~っと・・・なんて言えば分かるのかな・・・」

 

スバルが四苦八苦しながら説明しているのを後ろで見守っている寮母のアイナ・トライトンとザフィーラ、そして、綾人の3人

 

そして、スバルは何かを思いついた

 

「つまり、『しばらくはなのはさんがヴィヴィオのママだよ』ってこと」

「・・・ママ・・・?」

 

なのはを見上げそう確認するヴィヴィオ

 

「・・・いいよ? ママでも・・・」

 

なのはもにっこりと答える

 

「ヴィヴィオの本当のママが見つかるまでの間、なのはさんがママの代わり。ヴィヴィオは、それでもいい?」

 

ヴィヴィオと視線を合わせながらそう聞くなのは

ヴィヴィオはジッとなのはを見つめる

 

「・・・ママ」

「はい? ヴィヴィオ?」

「う・・・うぇーーん!!」

 

突然泣き出し、なのはにしがみ付くヴィヴィオに後ろのスバルも驚く

 

「何で泣くの~?」

 

困ったように笑いながらヴィヴィオの頭を撫でるなのは

 

「きっと、なのはさんの中にある恐ろしいものに気付い・・・モガ!?」

 

全部を言う前に口を塞がれる綾人

 

振り向くと、笑顔なのに変なオーラを纏っている寮母さんが居た

 

この男の余計な一言は、本当にどうしようもない・・・

 

「ねぇママ・・・?」

「なぁに?」

「パパは?」

「え・・・?」

 

ヴィヴィオの何気ない質問になのはだけでなくスバル達の時間が止まった

 

「パパはいないの・・・?」

「え・・・え~っと・・・」

 

答えを求めてスバルを見るなのは

 

当然スバルもあたふたしていた

 

そして、何かを思いついて綾人に視線を送る

 

「そ、そうだ! パパならここに適任者が!」

「おいコラ、指を指すな」

 

怒る部分が違う様な気がするが、そんなことは気にしないで綾人をヴィヴィオの前に押し出すスバル

 

「このお兄さんが、パパの代わり! どう?」

「パパ・・・?」

「なんだよ、ヴィヴィオ?」

 

観念したのか元々そのつもりだったのか、屈んでヴィヴィオの頭を撫でる綾人

 

「ヴィヴィオとなのはさんが嫌じゃないなら・・・父親代わりでもいいよ・・・俺は・・・」

 

笑顔で答えてなのはに視線を送る綾人

 

あとはなのはが認めればそれで済む話だった

 

「えっと・・・それじゃ綾人君、お願いできる?」

「ええ。引き受けましょう」

 

少しだけ顔を赤くしたなのはに笑いながら答えた綾人

 

その後、ヴィヴィオも交えて4人で昼食を摂り、午後からのオフシフトに入ったのだった

 

 

「しかし、仕事が終わると妙に静かだな・・・」

「ですね~」

 

ロビーでまったりしているスバルと綾人

 

「パパ~!!」

「ん? おっと!!」

 

呼ばれて振り向いたと同時に飛び掛られた綾人

 

「ヴィヴィオ。走っちゃ駄目だよ?」

 

後ろからヴィヴィオを注意するなのは

 

「なのはさん」

「2人とも。こんな所でどうしたの?」

「いえ、このオフをどう過ごすか考えてたんです」

「そうなんだ・・・」

 

ヴィヴィオを抱えながらなのはに答える綾人

 

「あ、そうだ。なのはさん?」

「なに?」

「シュミレータ・・・使いたいんですけど?」

「シュミレータを?」

 

綾人の言葉に首を傾げるなのは

 

「はい。ちょっと自主トレを軽く」

「あ、それならあたしも!」

 

スバルも手を挙げる

 

机に向かっているよりも、体を動かしたい様子だ

 

「うん、いいよ」

「「ありがとうございます!」」

「ヴィヴィオも~!!」

 

ぴょんぴょんと飛び跳ねながら言うヴィヴィオ

 

「まぁ、いっか。でも、なのはママの近くにいろよ?」

「うん!!」

<ザフィーラ、よろしくね?>

<承知した>

 

綾人がヴィヴィオに注意している横で、傍にいたザフィーラに念話を送るなのは

 

 

~訓練シュミレータ~

 

訓練着に着替え、それぞれ準備運動をしている綾人とスバル

 

「先輩。なにするんですか?」

「そうだな・・・まずは、アップでここから向こうにあるビルの下までダッシュして、ここまで戻る・・・っていうのを3セット」

 

綾人の指差す方向を見るなのは達

 

距離は200メートルほど離れている

 

「往復で400メートルを3セット・・・」

「準備運動だからな・・・軽いだろ?」

「はい! 余裕です!!」

 

綾人の言葉に笑顔で答えるスバル

 

「なのはさん、スタートの合図お願いします」

「うん」

 

綾人とスバルも一列に並び、その横になのはが立つ

 

「よーい・・・ドン!!」

 

 

手を上げて振り下ろすと、2人は勢いよく走っていった

 

「わ~! パパ達早~い!!」

 

1度見えなくなったが、数秒のうちに並んで戻ってきた

 

「さすがにスバルも綾人君も体力あるな~」

「ああ・・・しかし、綾人は抑えているようだな」

 

なのはの横でそう呟くザフィーラ

 

「まぁ、これは準備運動だからね?」

「そうだな」

 

笑いながらザフィーラに答えるなのは

 

しばらくして、2人が戻ってきた

 

「ふぅ! やっぱ走るのって楽しい~!!」

 

走り終えた後、伸びをしながら言うスバル

 

「先輩! 次は?」

「それじゃ・・・久しぶりに組み手でもするか」

 

少し考えて提案する綾人

 

「組み手?」

「ああ。すまないが、付き合ってくれ?」

「はい!!」

 

頷きながら、少し距離を取るスバル

 

「ヴィヴィオ、離れようか?」

「うん」

 

なのはにつれられて、ビルの上に移動するヴィヴィオ達

 

綾人とスバルが向かい合う

 

スバルはボクシングのファイティングポーズのような構え、対する綾人は左手を腰に据えて握り、右手を前にして構える

 

「制限時間は3分間・・・いいな?」

「はい!!」

 

綾人の質問に頷くスバル

 

そして、なのはがそばに寄る

 

「それじゃ、審判は私がするね?」

「「はい」」

「レディ・・・ゴー!!」

 

2人の組み手(スパーリング)の開始である

 

 

「うおぉぉぉりゃあああああ!!」

「ふん!!」

 

スバルが腕を振り下ろすとほぼ同時に、綾人がスバルの腹に掌ていを繰り出す

 

「がぁ!?」

「!?」

 

勢いの付いた状態から掌打をくらい、あまりの衝撃に腹を押さえてうずくまるスバル

 

「どうした?もう終わりか?」

「ま・・・まだまだ!!」

 

落ち着いたのか、スバルは立ち上がり再び構える

 

「次は、こっちから行くぞ?」

 

綾人はそう宣言すると、スバルに突っ込む

 

「ふん!!」

「くっ!!」

 

繰り出された脚を同じく脚で受け止め、いったん距離をとるスバル

 

そして、再び綾人に突っ込んでいく

 

 

スバルは何度も攻撃を繰り出すが、綾人は難なく捌いていく

 

逆に、綾人の攻撃はほぼ全てスバルにヒットしていく

 

【なのはSIDE】

 

「すごいな・・・やっぱり」

 

2人の、というか綾人の動きを見てそう呟くなのは

 

<綾人君、スバルの動きを正確に読んでる・・・『スバルがどんな行動するのか』を瞬時に判断して、最小限の動きしかしてない・・・>

<対するスバルは、直線的で単純な行動しかしていない・・・アレでは、簡単に読めるな>

<うん・・・>

 

念話で話すなのはとザフィーラ

 

そしてそのまま、なのははジッと綾人の瞳を見つめ続ける

 

(まだ・・・黒いね・・・)

 

以前のカリムとの会談で聞いた『竜王』の特徴・・・『血のように紅い瞳』

 

 

【綾人SIDE】

 

「このぉぉぉぉぉ!!」

「はぁ!!」

 

ボロボロになりながら突き出されたスバルの拳に自分も拳を突き出す綾人

 

「うぇ!?」

 

自分の拳を同じく拳で受け止めた綾人に、思わず変な声が出るスバル

 

「くぅ!!」

 

そのまま再び距離を取る

 

「スバル。もうすぐ時間だ・・・次で終わらせるぞ?」

「お、応!!」

 

少し驚いたが、頭を切り替えるスバル

 

互いに深呼吸して構える

 

スバルは拳を握り締め大きく振りかぶる

 

対する綾人は左の拳を引き、右手を開いて前に突き出した

 

「うおぉぉぉぉぉぉぉ!!」

 

先に動いたのはスバル

 

猛スピードで突っ込んでいく

 

「はぁぁぁぁぁぁ・・・」

 

対する綾人は、落ち着きただ拳に神経を集中させる

 

「一撃・・・必倒ぉ!!」

 

スバルが拳を突き出そうとした瞬間

 

「『丸(がん)』!!」

 

綾人の拳が“少し離れた”スバルの腹を捉えた

 

「がぁっは!!?」

 

そのままスバルを吹き飛ばし、スバルはくの字に体を折りながら後ろのビルに突っ込んでいった

 

「フゥ・・・スバル、大丈夫か?」

 

吹き飛ばした張本人が何を言うのか

 

スバルの下に歩み寄る綾人

 

「スバ・・・あらら・・・」

「きゅ~」

 

スバルは瓦礫の下で目を回して気絶していた

 

 

綾人は頭を掻きながら引っ張り出して地面に寝かせた

 

 

「スバルお姉ちゃん、だいじょ~ぶ~?」

 

気を失ったスバルに風を送りながら声をかけるヴィヴィオ

 

「ふぅ・・・」

 

その傍で、座って小休止する綾人

 

「綾人君。お疲れ様!」

「いえ・・・それほど疲れてませんよ」

 

なのはの労いの言葉も余裕だと答える綾人

 

「う・・・う~ん・・・」

 

後ろでスバルが目を覚ました

 

「お。気付いたか? スバル?」

「先輩・・・? あ、そっか・・・あたし組み手で・・・」

「ああ・・・悪いな・・・やりすぎた」

 

少しボーっとしながら思い出しているスバルに頭を下げる綾人

 

最後の攻撃、綾人は拳に闘気を乗せて飛ばしたのだ

 

殺傷能力がないとは言え、魔法を使っていないスバルに使ってしまったことに少し反省しているのだ

 

「いいですよ。あたしもまだまだ未熟ってことですから」

 

そう言うと、スバルは立ち上がる

 

「さ! 続きやりましょう!!」

「まだ、休んでたほうがいいんじゃないか?」

「そうだよ、スバル? 無理しちゃ駄目だよ?」

 

綾人に賛同し、スバルに休憩を促すなのは

 

「平気です! さ、先輩! 早く早く!!」

「それじゃ、先にさっきの組み手の反省会だ」

「反省会?」

「ええ、組み手で互いに感じたことを言い合って、改善していこうって・・・訓練校時代から何度か」

「なるほど」

 

以前から教導官っぽい事をしていた綾人に少し納得のなのは

 

「先ず俺からな・・・まず、前から言ってるがスバルの攻撃は直線的過ぎる」

「直線的?」

「そうだ。自分がどこに攻撃するのかを相手に察知されやすいんだ。さっきも何処に攻撃してくるか完全に読めたからな・・・と言うか、お前のクセがわかりやすい」

「うぅ・・・」

 

思い出しながらしっかり反省するスバル

 

「次、スバル・・・俺の動きに問題点があったなら遠慮なく言ってみろ」

「あ・・・えっと~・・・」

 

振られて何を言うか考えるスバル

 

すると後ろから

 

「慎重すぎるのか、受けの体勢が多い・・・もっと積極的に攻撃してもいいと思うぞ?」

 

先ほどの会話など忘れたようにザフィーラが指摘してくる

 

「そうですかね?」

「ああ、お前のポジションは仲間のフォローも大事だが、場合によっては攻める必要もあるからな」

「なるほど・・・」

 

ザフィーラの言葉に頷く綾人

 

そのままスバルを見る

 

「スバル・・・なんで実際に戦ってるお前よりも先に、観戦してたザフィーラさんの方が気づくんだ?」

「あ・・・その・・・」

「お前の反省点その2! 状況判断ができてない!!」

「あぅ・・・」

 

高らかにそういわれ、落ち込むスバル

 

その後も、綾人から続々と反省点を挙げられ段々と涙目になっていき、最終的にはなのはからストップがかけられた

 

「うぅ・・・ぐす・・・」

 

アレも駄目、これも駄目と散々言われ、すっかり意気消沈してしまったスバル

 

「綾人君・・・言い過ぎ・・・」

「そう言われましてもね・・・・・・ほとんど訓練校の頃に言ったハズなんですけどね」

 

なのはに注意されても溜息で答える綾人

 

なのはの中では綾人の一番の反省点は「歯に衣着せず言い過ぎ」に決定した

 

「まぁ、スバル? 綾人君もスバルの事を思って言ってくれてるんだし・・・今後は、注意してみようね?」

「ぐす・・・はい・・・」

 

涙ぐみながらなのはに答えるスバル

 

その後に再び組み手を始めると、スバルは相手の動きを見るようにし、綾人の攻撃にも段々と対応できるようになっていた

 

そのまま、2人は夕暮れまで組み手と反省会を繰り返した・・・

 

「それじゃ、最後に柔軟でもするか・・・」

 

そう言ってスバルと背中合わせに立つ

 

意図を理解したスバルが肘を曲げると、綾人が後ろから腕を組む

 

「行くぞ?」

「はい!!」

「ほいよ!!」

 

掛け声と共に体を前に倒し、スバルを背中に担ぐように持ち上げる

 

「うわ~!!」

 

スバルもどこか楽しげにしている

 

「それじゃ、交代な?」

「よ~っし・・・うりゃ!!」

 

元に戻り、今度はスバルが綾人を持ち上げる

 

「ぐぬぬぬ!!」

「お~・・・いい感じいい感じ」

 

思い切り力を入れて持ち上げているスバル

 

対照的に、持ち上げられている綾人は余裕な表情をしている

 

「そんじゃ、次は前屈だ。座りな?」

「うん」

「なのはさん、ヴィヴィオ、後ろから押してください」

「うん!」「は~い!!」

 

地面に座り脚を広げ、腕を前に出す綾人とスバル

 

なのははスバルの、ヴィヴィオは綾人の後ろに立つ

 

「押すよ? スバル」

「はい!」

「ヴィヴィオ、力いっぱい押せよ?」

「うん!!」

 

2人が同時に背中を押し、体を倒す

 

「ふぃ~・・・きっつ~!!」

「ヴィヴィオ、もっと力入れろ~!」

「う~ん!!」

 

ヴィヴィオも一生懸命、綾人の体を押す

 

横でザフィーラが、完結丁寧に力の入れ方をレクチャーしていて、数分後にはしっかりマスターしていた

 

「それじゃ、今日はお疲れ様!!」

「「お疲れ様でした!!」」

「でした~!!」

 

なのはに礼をする2人の真似をするヴィヴィオ

 

「もう、お仕事も無いし、お風呂に入ってゆっくり体を休めてね?」

「「はい!!」」

 

 

隊舎に戻り残りのオフシフトをのんびりと過ごしてその日は終了するのだった・・・




どうも

皆様おそらくご想像がついていたでしょうが、綾人君がヴィヴィオのパパになりました


リメイク前は『お兄ちゃん』ポジションだったのですが、後々のことを考えて『父親』ポジションになりました


これが後のフラグに・・・なるかな~・・・?



では次回予告

ヴィヴィオの親代わりになって2日

すっかりと馴染んだヴィヴィオとともにいつもの食事をする綾人となのは

その折にヴィヴィオの呟いた一言

「なのはママと綾人パパが・・・ヴィヴィオのホントのママとパパならいいのに・・・」

この言葉に2人は・・・


次回、『仮初の家族』

それは、少し複雑な家族の一ページ


次回からはサウンドステージ02編です

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