魔法少女リリカルなのはStrikerS 信念の刃   作:sufia

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今回は原作では見せ場ですが・・・・・・


第15話 ≪明かされる敵≫

 

~ミッドチルダ 首都南東地区上空~

 

出張任務から1週間が過ぎ、現在機動六課前線メンバーは新たな任務のためにヘリで移動をしていた

 

そしてはやてから今回の任務等についての説明がされる

 

「ほんなら改めて、ここまでの流れと今日の任務のおさらいや。これまで謎やった『ガジェット・ ドローン』の製作者、及び『レリック』の収集者は現状ではこの男・・・」

 

そういうとモニターが展開され男の顔が出る

 

「違法研究で広域指名手配中の次元犯罪者、『ジェイル・スカリエッティ』の線を中心に捜査を進めてる」

「こっちの捜査は主に私が中心になって進めてるけど、一応皆も覚えておいてね?」

「「「「「はい!」」」」」

 

フェイトの追加説明に返事をするフォワード陣

 

ちなみに、ヘリの中はフォワード5人、隊長陣3人、そしてシャマルとザフィーラ、リインの11人とかなりの人数になり、綾人以外の4人とシャ マルは座席に座り、隊長陣3人と綾人は機内の手摺を持って立っている状態で、ザフィーラは狼モードで座席の間に座っいる

 

綾人の肩の辺りにいたリインがはやての近くにより任務の説明に入る

 

「で、今日これから向かう先はここ。『ホテル・アグスタ』」

 

画面がある建物に切り替わる

 

「骨董美術品オークションの会場警備と人員警護。これが今回のお仕事ね?」

 

なのはが大まかな任務内容を言う

 

「取引許可の出ているロストロギアがいくつも出品されるので『その反応をレリックと誤認したガジェットが出てきちゃう可能性が高い』との事で、私達が警備に呼ばれたです!」

「それ以外にも、油断できないこともありますね・・・」

 

説明を聞いていた綾人がそう告げる

 

「どんなことですか?」

「この手のオークションだと、密輸取引の隠れ蓑になったりするんだよ。他の客がオークションに夢中になってる間に取引が行われたりな。似たような任務が225でもあったんだ」

 

大物議員ばかりが集まる会議場の警備などをした経験がある綾人

 

そのときにある大物議員が裏取引をしているのを発見し検挙したこともある

 

「へぇ・・・」

 

ザフィーラの頭を撫でながら聞いているスバル

 

「私達は建物の中の警備に回るから、前線は副隊長たちの指示に従ってね?」

「「「「「はい!」」」」」

「ああ、それと綾人君?」

「はい?」

 

返事を聞いた後に綾人に向くなのは

 

「こういう任務経験、あるんだよね?」

「ええ、何度か」

「それなら、出来るだけ皆に指示をしてあげてね? 経験者の意見って結構大事だから」

「わかりました」

「皆も、聞くようにしてね?」

「「「「はい!」」」」

 

フォワード陣は返事を返す

 

「ところでシャマル先生? その荷物はなんなんですか?」

「ああ、これ? 隊長達のお仕事着!」

 

綾人の質問にどこかうれしそうに答えるシャマル

 

その後現地に到着し、隊長陣が着替えるために他のメンバーは早々にヘリを出て集合場所に向かいシグナム、ヴィータと合流した・・・

 

ヴィータ、シグナムはホテル内、ティアナは正面入り口、スバル、リインはエントランス、エリオ、キャロ、ザフィーラは地下駐車場、そして、綾人は裏口の見回りをしている

 

「こちらスターズ03。異常は無い、そっちは?」

『こちらライトニング03、及び04。こちらも異常ありません』

「スバル達はどうだ?」

『こちらスターズ05、こっちも異常なしです』

『リイン曹長のレーダーにも反応は無いみたいです』

 

ティアナに続いてスバルも答える

 

「オークション開始まで後3時間くらいか・・・」

『このまま何もないと良いんですが・・・』

「まぁな・・・でも、さっきも言ったけど油断せずにな、キャロ?」

『はい!』

「エリオもしっかりな?」

『はい!』

<エリオ。ここでキャロに良いトコ見せれば、ポイント高いぞ?>

<あ、綾人さん!!>

 

念話で要らんことを吹き込む綾人

 

<ま、良い感じにリラックスしとけよ?>

<うぅ・・・はい・・・>

 

念話越しでも顔が赤くなってるのが想像できる綾人だった

 

「・・・ん?」

 

何かの気配を感じ、周りを見渡す

 

「・・・気のせい・・・か?」

 

すぐに気配が消えたため、気にしないようにしたとき

 

『ガジェット来ます! 陸戦Ⅰ型、機影30、35!』 『陸戦Ⅲ型、2,3,4!!』

 

アルト、ルキノの報告が入る

 

『綾人! 聞こえるな!?』

「シグナム副隊長!」

 

ロングアーチからの連絡の後すぐにシグナムから通信が入る

 

『今すぐ防衛ラインを設置する、ティアナ達と合流しろ! 私とザフィーラ、ヴィータの3人で迎撃に出る!』

『守りの要はお前たちだ。しっかりな』

「了解!!」

 

返事をした後すぐに正面入り口に駆け出す綾人

 

『前線各員へ、状況は広域防衛線です。ロングアーチ01の総合観戦にあわせて、私、シャマルが現場指揮を行います!』

「スターズ03、了解!」

『ライトニング03、及び04、了解!』

『スターズ04、05、了解!』

 

綾人はエリオ、キャロの2人と合流しスバル達の下へ向かう

 

「副隊長たちはもう行ったか・・・」

「そうみたいですね・・・」

「ティアナとスバルが状況を見てるみたいだから、俺達はここに防衛ラインを張るぞ?」

「「はい!」」

 

それぞれ配置につくと、爆発音が響いた

 

「始まったな・・・」

 

綾人達の防衛線が始まる・・・

 

始まってすぐ、ケリュケイオンにもクロスミラージュ同様前線の映像が送られ、ライトニングもそれを観戦していた

 

「すごいな、副隊長たち・・・」

「はい・・・」

「この分だと、こっちまで来ることはなさそうですね?」

「だといいが・・・警戒は緩めないようにな?」

「「はい!」」

 

気を張りながら注意する綾人

 

「ん? ガジェットの動きが変わった・・・?」

 

映像に目を戻すと、ガジェットたちが副隊長たちの攻撃を避け始めた

 

「機械の動きじゃない・・・有人操作?」

「そんなことが・・・」

「ティアナ、スバル! 合流しろ!!」

「「了解!」」

 

状況が変わったと判断し、2人と合流を図りラインを作り直した時

 

「!? 遠隔召喚、来ます!!」

「「「「!?」」」」

 

キャロが言い終わると紫色の魔方陣が数個展開し、ガジェットのⅠ型とⅢ型が現れた

 

「召喚魔方陣!?」

「召喚ってあんなことも出来るの!?」

「優れた召喚士は、転送魔法のエキスパートでもあるんです・・・」

 

驚いているスバルとエリオに説明するキャロ

 

「とにかく、落ち着いて迎撃、行くぞ!」

「「「「はい!」」」」

 

綾人の言葉に気合を入れるフォワード陣

 

「シューーート!!」

 

ティアナが魔力弾を撃つもⅠ型は悠々とかわす

 

そしてⅢ型がティアナに向かってミサイルを放つが、それらを難なく迎撃する

 

「ティアナ!!」

「!?」

 

綾人の声に振り向くと三機のⅠ型がティアナをロックしていた

 

「ふん!!」

 

放たれた攻撃を叩き落す綾人

 

「大丈夫か?」

「はい!」

 

綾人に礼を言いながら周りに視線を戻すティアナ

 

『防衛ライン、もう少し持ち堪えててね?ヴィータ副隊長がすぐに戻ってくるから!』

「了解!!」

 

シャマルの指示に答えながらガジェットへと目を向ける綾人

 

「・・・・・・だが・・・一度向こうの数を減らさないとな・・・ティアナ」

「はい?」

「一度キャロとシャマル先生の所まで下がれ」

「え?」

「下がってシャマル先生に簡易の回復魔法、キャロにブーストをかけてもらいながら『クロスファイア』の準備だ・・・あとはわかるな?」

「あ・・・・・・はい!!」

 

綾人の指示に何かを悟ったティアナは頷きながらキャロ達の下へと戻る

 

「流石・・・話しがわかる・・・スバル! エリ オ!!」

「「はい!」」

「ティアナの準備が終わるまでの間、時間を稼ぐ・・・深追いはしないこと・・・俺の指示ですぐに下がるのを忘れないこと・・・いいな?」

「「了解!!」」

 

前衛2人に指示を出してガジェットの迎撃を再開した

 

【ティアナSide】

 

「シャマル先生! 魔力の回復お願いします!!」

「わかったわ! グラールウィンド!!」

「キャロ! これが済んだら補助お願い!」

「は、はい!!」

 

回復を待ちながら準備を始めるティアナ

 

眼前には綾人達がガジェットを迎撃している状況が見えた

 

「ティアナ、これでいい!?」

「はい! キャロ!!」

「はい! ケリュケイオン!」

 

回復が終わり、すぐにブースト魔法を使うキャロ

 

そして、ティアナも構えに入る

 

クロスミラージュのカートリッジを2発ずつ、計4発ロードし複数のスフィアを展開した

 

<先輩!>

 

【綾人SIDE】

 

「ん? 来たか・・・後退!!」

「「了解!!」」

 

ティアナからの念話でスバルとエリオの2人と共に下がる

 

そしてすかさずティアナに指示を出す

 

<ティアナ!!>

<行きます!!>

 

【ティアナSIDE】

 

「クロスファイア・・・」

 

両手を挙げ、発射体勢に入る

 

「シューーート!!」

 

ティアナが腕を振り下ろすとスフィアがガジェットたちに一斉に向かっていく

 

「はぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

さらに追撃をかけ、ガジェットを打ち抜いていく

 

しかし、ガジェットの一機は攻撃をかわす

 

「あ!?」

 

慌てて叫ぶティアナだが

 

「閃!!」

 

そばにいた綾人の攻撃で爆散した

 

「あれだけ減らせれば上出来だ、ティアナ!!」 「あ・・・はい!」

 

ニヤリと笑いながら言ってくる綾人にティアナも笑顔で答える

 

そこに丁度ヴィータが到着した

 

「おう、無事かお前等!!」

「ヴィータ副隊長、ご覧のとおりですよ」

 

少し自慢気な綾人だった

 

「おし、それじゃこのまま残りも片付けるぞ?」 「「「「「了解!!」」」」」

 

ヴィータの参戦により、残りのガジェットも残さず破壊に成功した・・・

 

数分後に六課の調査班となのは達へ報告をした

 

「えっと、報告は以上かな? 現場検証は調査班がやってくれるけど、皆も協力してあげてね? しばらく待機して何もないようなら、撤退だから」

「「「「はい!」」」」

 

なのはの連絡に返事を返し、解散するフォワード陣

 

「さて、それじゃあ・・・」

「あ、綾人君!!」

「シャマル先生?」

 

現場検証を始めようとした所にシャマルが1人の男性を連れてきていた

 

「紹介するわね? こちら、時空管理局のデータベース『無限書庫』の司書長の『ユーノ・スクライア先生』」

「はじめまして」

「はぁ・・・」

 

唐突に紹介されて、間の抜けた返事しか出来ない

 

「実は、お連れの方が戻られるまでの間、護衛をしてるんだけど、私も現場検証に行かなきゃいけないの。だから、しばらくの間ユーノ先生の護衛、お願いできる?」

 

顔の前で手を合わせて聞いてくるシャマル

 

「ええ。俺で大丈夫なら」

「ありがとう!! じゃぁ、よろしくね?」

「了解です」

 

お礼を言うと現場検証に戻るシャマル

 

「改めて、『ユーノ・スクライア』。よろしくね?」

「はい。天童綾人一等陸士です」

 

互いに自己紹介をする

 

「君もなのはやフェイトの生徒なんだよね?」

「ええ、そうですが・・・お知り合いですか?」

 

2人を呼び捨てにしていることにそう思った綾人

 

「幼馴染で親友だよ・・・10年前からの」

「なるほど・・・それで・・・」

「あ、ユーノ!」

 

後ろから声がしたので振り返るとフェイトがいた

 

「フェイトさん」

「フェイト! 久しぶり!」

「うん、久しぶりだね・・・ユーノ」

 

どこかうれしそうにしているフェイト

 

「ユーノ先生のお連れの人が戻られるまでの間、護衛を頼まれました」

 

とりあえず説明する綾人

 

「そうなんだ・・・なら、それは私が変わるから、綾人は手伝いに戻ってくれるかな?」

「了解です。それじゃユーノ先生、自分はこれで」

「ああ、助かったよ。綾人君」

 

一礼し2人から立ち去る綾人

 

その後も現場検証は滞りなく終わり、帰還したころには日も暮れかけていた

 

「皆、お疲れ様! じゃあ午後の訓練はお休みね?」

「明日に備えてご飯食べて、お風呂でも入ってゆっくりしてね?」

「「「「はい!!」」」」

「綾人君も、レポートは明日でも構わないからね?」

「了解です」

 

なのは、フェイトの2人と隊舎入り口で別れ、寮へと向かう

 

~夜・隊舎前~

 

夕食が済み、散歩をするために隊舎を出た綾人

 

そこに

 

「ティアナ」

「あ・・・先輩・・・」

 

外を歩いているティアナに声をかける

 

「散歩か?」

「はい・・・先輩も?」

「ああ」

 

合流して歩き出す2人

 

「今日はありがとうございました」

「なにが?」

「あの時・・・一発外した時のフォローで す・・・」

「あんなもん、大したことじゃないさ。仲間なんだ、フォローするのも当然だろ?」

「・・・・・・はい」

 

当たり前の様にそう言ってくる綾人

 

それにティアナも何も言わずに頷いた

 

「そういやティアナ・・・“答え”は見つかったか?」

「あ・・・・・・いえ・・・」

「そうか」

 

綾人の質問に少し考えながら顔を振るティアナ

 

「難しいです・・・・・・この問題は・・・」

「そりゃそうだな・・・ま、まだまだ時間はあるんだ・・・のんびり考えてみな? 執務官の先輩もいることだしな」

「はい・・・」

 

話しながらしっかりと女子寮へとティアナを送り届けた綾人はそのまま自分の部屋へと戻っていった・・・

 

【ティアナSIDE】

 

「ふぅ・・・」

「あ、おかえりティア」

「うん」

 

ベッドで軽い運動をしながらティアナを迎えるスバル

 

「どうしたの?」

「あ・・・ううん・・・外で先輩に会ってちょっと話を・・・ね」

「ふ~ん・・・」

「もう寝るから・・・電気、よろしくね」

「うん!」

 

ベッドに横たわり、目を瞑るティアナ

 

(そういえば・・・“あの時”も言われたわ ね・・・『のんびり考えろ』って・・・)

 

眠る直前にそんな事を思い出しているのだった・・・




どうも

あら不思なに何も起こらないでアグスタが終わったよ?

これによって、次回にあるべきイベントは回避されました

楽しみにしてた人はごめんなさい

どういうわけかといえば・・・・・・って所で次回予告!


綾人がティアナに出した宿題

それは、少し過去に遡る

訓練校での出会いから、しばらくしてからそれは起こる

「なんの・・・用ですか・・・?」
「別に? 自主練なんて関心だなと思っただけだから気にすんな・・・」

人知れず訓練をするティアナに付きまとう綾人

とある出来事を経て、ティアナの過去を知り、1つの宿題を出した

次回、『ティアナの思い』


夢は、未来を見て見る物である

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