ネギまとかいっこうに始まる気配がないのだが   作:おーり

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誰得だと最初に言っただろうが


『1000%でSparking』

 

「ちぃっ! もうおっぱじめやがったぜ!」

「どいつもこいつも! いい大人の癖してせっかちな奴らばっかりだなぁっ!」

 

 

 隣で翔けてゆくナギに賛同し、飛行魔法で遅れないように現場へと向かう!

 戦場はグレートブリッジ! ヘラス帝国のオスティア侵攻作戦が始まった!

 

 おっと、名乗るのが遅れたな。

 俺の名は『龍宮 牙千代』、神のヤローにネギまの世界へ転生させられた存在だ。

 苗字でわかるとおり龍宮マナに関連付けられる運命にあったのだろうけど、時代背景を見るにネギの就任を待つには随分と時間があったことを知った俺は、己を鍛えつつ魔法世界へと乗り込んできた。

 いわゆる武者修行ってやつだ。

 年代から逆算して恐らくはマナの養父ポジションにつくのだろうけど、今から様々なフラグを建てておけば原作開始時には英雄の一端に成ることも不可能じゃない!

 マナだけといわずに、他の美少女の養父にだってなれるかもしれない!

 イケメンな父親という立場に立って娘を好き放題やるフラグですね最高です!

 なんなら俺がこの世界を救ってやるぜっ? 幸いにも、神に要求した転生特典は『努力すれば成せる才能』だからな!

 それにしたって神の奴もウツワが小さいぜ。まさか特典を一つしか用意できなかったなんてな。

 

 そんな俺一人では流石に戦力に無理があったのだが、魔法世界で修行しつつ旅を続けるうちに巡り合えた後の英雄『ナギ・スプリングフィールド』とその一行。

 奴らと一緒にメガロメセンブリーナ連合の率いる戦場へと参戦することによって、俺の実力を世に知らしめる戦争をいくつか潜り抜けてきた俺たちは、決戦レベルの舞台であり、原作でも特に注目されていた『黄昏の姫巫女』即ちアスナ姫をオスティアの役人共が引っ張り出してきた場面へと遭遇することとなった!

 メガロのやつらは正直胡散臭いことこの上ないけどな、後々ぶっ潰してやるから、精々今のうちに美味い汁でも啜っておくんだな!

 ガトウを仲間にしたときに出てくるであろう不正の証拠がオマエラにとっての最後通牒だ!

 

 

「おいガチョー! 何呆けてやがるんだっ? すぐに戦場だぜっ!」

「っ、いやなんでもねー! あとガチョーって呼ぶな! 俺の名は牙千代(きばちよ)だ!」

「いちいちよびづれぇよお前の名前!」

「んだと!?」

 

「二人とも喧嘩は止めろ! すぐに戦場だとナギが言い出したんだろうが!」

「フフフ、いいではありませんか。場に出ればそんな会話はできないのですから」

 

 

 遠目にヘラスの召喚した航空艦隊と鬼神が見える。

 相変わらずすげえ数だが、今回は特に気合を入れてるな!

 

 そんな航空戦艦の一隻から、今までも見たであろう精霊砲が発射される。

 だが、それもすぐに掻き消される。

 そう、あの射線上には黄昏の姫巫女が居るであろう塔が――、

 

 

「うおっ!? いきなりぶっ放しやがった! 塔の屋根が吹っ飛んだぜ!?」

「今までとは段違いだな……! あれはまさかヘラスの新兵器なのか?」

 

「………………は?」

 

 

 え、ちょ、………………はぁっ!?

 

 待て! 待て待て待て待て!

 なんで魔法が通用してるんだよ!?

 黄昏の姫巫女は魔法を完全に無効化するんじゃなかったのか!?

 

 

「おや、どうしましたかキバチヨ?」

「い、いや……、オスティアの秘蔵の防衛戦力があったって耳にした覚えがあるから、てっきり今回の戦いで使うのかと……」

 

 

 動揺を隠し切れずにアルビレオに応えるが、どうしてこうなっているのかが理解できない。

 俺がこの場にいるからか?

 それとも俺以外のイレギュラーとして、別の転生者がいるって言うのか?

 考え、悩みつつも、俺たちは戦場へと翔けていった。

 

 

 

     ×   ×   ×   ×   ×

 

 

 

 うん。やっぱりずれたな。

 直射砲撃で『雷の暴風』を10乗ほど乗算した威力を引き出すはずの『峻厳の雷火≪ゲプラーメギド≫』だったのだが、補正と収束で必要であった風魔法を無効化され威力が若干低下し狙いと違う場所を吹き飛ばすだけという結果に。

 まああの塔に魔法無効化術式があるっていうリークがあったわけだから予めこういう術式を組んでいたのだけど、俺の仕事はこれで大体終わったのではなかろうか。

 

 

「エリ・エリ・レマ・サバクタニ――」

 

 

 この世界線に来てから一年ほどが経過し、分裂戦争が激化する中、俺と連れはヘラスの傭兵として参戦していた。

 連れというのは魔法世界にて最初に無双した村にて付いてきた年上の少女。

 名前はマリーという。

 

 

「塩の柱、死せる水銀、焼け付く硫黄。揃えて唸れ大地焦がす火、流動せしめよ灼熱の濁流――」

 

 

 リークしてきたのは現在オスティアに潜入中のそれからの情報なので疑う必要もない。

 メガロ兵に蹂躙された村の怨みを晴らすべく俺に弟子入りした彼女なのだけれども、正確に言うならば彼である。

 どうやら姉妹らの手によって女装させられ年若い少女として一緒に囚われていたお陰で生き延びたらしいが、村の友人や両親を殺されたことは見過ごせるわけもなかったらしい。

 復讐心に燃える部分を除けば、何処の飛天御剣流継承者かと問いただしたくなるプロフィールなのだが……。

 『それ』繋がりで唯一魔法を移植した俺も大概かも知れんけれど。

 だってそもそも魔法資質が無いんだもんあの子。

 そんなんでメガロの兵士皆殺しにしたいとか言い出すんだから、そりゃあアリアドネーに行っても意味ないわなぁ。

 結局脊髄辺りに呪紋術式埋め込むことで発動を可能にして、その他諸々を仕込んで新しい名前も与えてなんとか半年で使い物にした俺は偉いと思う。

 誰か存分に労ってもいいんですよ?

 

 

「――蕩ける鉄、奔流冷め遣らぬ天空、毒を抱えて大挙を掲げよ――――S.A.G」

 

 

 術式を構築して掴んで埋め込む。

 発動しないうちに次の工程へと進む。

 

 ところでこの世界線へとやってきて気付いたのだけど、高位呪文をけっこうバンバン扱える。

 そんなに魔力あったっけ?って首を傾げたけども、考えてみれば俺ってそもそもの生まれが父親である糞が呪式の核として扱うため、魔力精製に秀でた存在として仕込まれていたことを思い出した。

 そーいえば麻帆良じゃATフィールドという名の精神障壁がオートで構築されていたから、これが俺本来のスペックだということか。

 ……はっきり言って最悪の記憶なのだけど、魔法世界で好き勝手やるにはあって困るものでないし、存分に扱わせてもらおう。

 その結果この世界がどうなったところで完全なる世界が後始末してくれそうな気もするし。

 

 

「――卦巡を持って天秤傾け、血と息吹と脈動を鎖した水時計へと鼓舞するオケアノスの子らよ、盟主の束縛を順ずる担い手に一つばかりの祝福を」

 

 

 本当は、俺自身この場に出張る必要性もないのだけど……、でかい仕事をひとつ片付ければその分褒賞金も手に入る。

 戦場だとしても人が動く以上は物資も流通するわけだから、生活費のためならば数をこなさなくとも質のいい仕事を選別すれば生活費の一端程度なら不備はない。

 ……自分でも情けなくなる参戦理由だが、戦争でも生きる奴がいる以上はこういう世知辛い事情が転がっていても文句を言われる沙汰もないのではないかと愚痴愚痴思う。

 

 ともあれ、仕事は仕事なのできっちりやる。

 俺の仕事は戦場の鼓舞と一番槍。

 一撃目でつっかえなかったのだし、大体無理なく戦況は維持できているはずだ。

 俺自身は砲台でしかない、と進言しておいたからこれ以上を望まれても応えるつもりはないし。

 最低限度の成果を出すために子弟揃って参戦しているのだから、賃金以上の戦果を要求とか司令官がしないうちに決定打を打ちたいところなのだけども。

 

 

「――裁断亡きまで奉じられよ、『雷火の結実』を彼の地へ封ず――――術式凍結」

 

 

 用意してもらった戦艦一隻の天頂に陣取って、その場にバーコード状の封印術式を施す。

 さて、これで準備は整った。

 あとはマリーからの報告待ちなのだけど――。

 

 

『うっうー! こちら潜入メイドですー、お仕事は終了したのでやっちゃって構いませんよー!』

 

 

 おお、ナイスタイミング。

 それじゃあ――、

 

 

 

     ×   ×   ×   ×   ×

 

 

 

「ば、バカな!? 無効化術式は何故反応しなかった!?」

 

 

 塔の屋根を吹き飛ばされて、うろたえるおじさんたちがとてもうるさい。

 わたしのチカラが通用しなかったのは驚いたけど、そういうのが効かない人もいることを知っていたので、おじさんたちよりは落ち着いていたと思う。

 その効かない人筆頭がマリー。

 ……それにしたってこの惨状はあんまりじゃないかな。

 落ちてきた屋根に潰されて死にかけの人とかもいるし。

 

 

「大丈夫ですかー、アスナさまー?」

「――うん、だいじょうぶ……。――マリー、今のがマリーのお師匠さん……?」

「はいー。それでは合図がありましたのでわたくしもお掃除を始めますねー」

「――うん、がんばって……」

 

「何を暢気にしている! くそっ、この場も安全じゃない! メイド! アスナ様を連れてゆけ! 無効化術式が効かない以上役立たずでしかないわ!」

 

「言われなくともつれてゆきますよー」

 

 

 マリーが応えたとき、ずかずかと近づいてきたおじさんの首がころりと落ちた。

 わたしの手を取って悠々と階下へ降りてゆく間に、通り過ぎる他のおじさんたちもころころと首が落ちる。

 マリーはわざとゆったりとした足取りで、わたしが転ばないように気をつけて手をとってくれる。

 今まで居たところでは、もう生きている人はいない。

 悲鳴を上げることもなく、マリーに近づいたおじさんたちはみんな首が落ちる。

 鮮やかで素早い。

 以前に、なんでマリーの魔法は無効化できないのかと尋ねたら、

 

 

『難しいことはお師匠さんにお聞きくださいー、わたくしは元々魔法の才能がなかったらしいので、これしか能がないんですー』

 

 

 ただ人を殺すだけの魔法。

 これだけしかマリーは貰わなかったらしい。

 わかっていてそれをあげる、『お師匠さん』も『お師匠さん』である、と思う。

 おかげでマリー以外の暗殺者はみんなマリーが撃退してくれたけど。

 二度と同じ暗殺者が来なかったのはふつうに凄いと思う。

 

 

「おいそこのメイド、何処へ行く気だ?」

 

 

 塔から離れて、火の気のないところを進んでいったところで声をかけられた。

 格好から察するに、メセンブリーナ連合の正規兵のようだ。

 ……わたしたちを怪しいと言いながら、彼はこんなところでなにをしてるんだろう? 戦況からはずいぶんと外れたところにいる気がする。

 

 

「怪しい女だ、取り調べの必要がありそうだな」

 

 

 がしゃがしゃと鎧を鳴らしながら近づいてくる。

 鎧のせいで表情は見えないけど、なんだか声の質が妙に粘着的に聞こえてくる。

 

 

「申し訳ないのですが急いでおりましてー、近づかないでもらえたほうがよろしいのですがー」

 

「ふん、俺に歯向かうとはさてはお前ヘラスのスパイか? 違うというならご奉仕してみるんだな」

 

「おやめくださいー、危ないですよー」

 

 

 言うが早いか鎧の人の首が落ちた。

 ご奉仕ってなんだろう。

 

 ところであの鎧の人はなんでマリーがヘラスのスパイだって気付いたのかな。

 マリーの見た目は完全にメガロ連合の人の姿で、亜人の面影は欠片もないのに。

 ちなみにその変身もお師匠さんのお仕事らしい。

 変身魔法って凄い。

 

 

「なっ、なんだお前ら!?」

「ひっ、首が! 首がぁっ!?」

「敵国のものか!? い、急いで連絡しろ!」

 

「あ、見つかっちゃいましたねー。

 アスナ様、ちょっとだけ遅れますねー。

 うっうー、四閃三獄ですー!」

 

 

 足を止めて手を離して、両手の人差し指をくるりと振るってマリーが唱えたその瞬間。

 ぞろり、と現れた兵士さんたちの首が全部落ちた。

 本当にちょっとだけだった。

 

 

 

     ×   ×   ×   ×   ×

 

 

 

「くそっ! どうなってやがるんだこれはっ!?」

 

 

 姫巫女のいるであろう塔の最上階へと向かった俺たちだったが、そこは死人だらけの惨劇でしかなかった!

 死んでいるのは連合に順ずるおっさんとかオスティアの高官とかそういう奴ばかりだろうから問題はないとして、アスナ姫は何処に行ったんだよ!?

 

 今まで会ったことがないから俺が知っているのはおかしいだろうから言い出せないし、帝国の戦艦や鬼神兵はずんずんと侵攻中だ!

 ……くそっ! まずはあいつらを片付けてからだ!

 

 

「いくぜナギ! タイミングを合わせろ!」

「おっ、やるのか! いいぜっ!」

 

「「――千の雷!!!」」

 

 

 塔に近づいてきた鬼神兵を纏めて薙ぎ払う!

 同時に放たれたダブル千の雷の威力は単純に倍どころじゃねえ!

 合わされば何十倍にもなるんだぜ!

 

 

「ナギはともかく! キバチヨ! お前はもうちょっと威力を抑えろ! そんなんじゃすぐに魔力不足に陥ってしまうぞ!」

「うっせーぞえーしゅん!」

 

 

 それぐらいわかってんだよ!

 だが限界近くまで魔法を使えば、次はその分もっと強くなれる!

 俺の努力値は無限だからな!

 

 

「――む? あれは……」

 

 

 アルビレオが何かに気付いた様子で鬼神兵の向こう側を見ている。

 なんだ? 何か来るのか?

 

 

「戦艦が一隻……、飛んできますね」

「はぁ? そんなん当たり前だろ?」

 

 

 疑問符を浮かべて向いている方向へと目を向ける。

 確かに一隻飛んできている………………ってあれなんかすげぇ勢いついてる!?

 突進とかそういうレベルの吹っ飛び方だぞ!?

 

 

「おっ、あれ知ってるぜ。カミカゼアタックとかいうやつじゃねーのか?」

「あーなるほど。一隻丸ごとで体当たり――――ってバカ!? 何考えてるんだ帝国もお前も!?」

「俺は関係ねえだろ」

 

 

 ナギと詠春がくだらない冗談を言い合っている。

 が、まあこれくらいなら問題ねえだろ。

 この近辺にアスナ姫もいるかも知れねえからな、塔に突っ込ませるのだけは回避しねえと。

 

 

「へっ、そんなん打ち落としちまえば問題ねえ! ナギ! もう一回やるぜ!」

「おーよ。いくぜっ!」

 

「「――千の雷!!!」」

 

 

 

     ×   ×   ×   ×   ×

 

 

 

 マリーが退避したと連絡を受けたので、こちらも個人的な最終調整。

 艦内の人員を強制転移して、全艦に通達。

 

 

『“爆弾”投下準備に入る。最前線から距離を取るよーに』

 

 

 連絡はした。

 あとはインストールドットダイバーで体言を使う。

 

 

「――唸れっ、俺のタイガーショット!」

 

 

 術式を凍結封印した戦艦を『蹴っ飛ばす』。

 質量・比重・資質・空気抵抗など諸々の事実を無視して、飛ばされた方向へと吹っ飛んでゆく戦艦。

 その方向には先ほど『千の雷』で鬼神兵をぶった切った魔法使いがいるからな、狙い通りならこれも打ち落とすはず。

 

 かくして俺の狙いは予測の通りに。

 放たれた『千の雷』が艦を打ち落とすのと同時に、破壊された凍結術式から解放される全体攻撃――。

 

 

「――凍結解除≪レリーズ≫、ソドム&ゴモラ」

 

 

 別に口にする必要はないけど、まあ気分だ気分。

 

 

 

     ×   ×   ×   ×   ×

 

 

 

・グレートブリッジ侵攻作戦戦果報告書

 対軍大規模召喚術式にて30隻から成る艦隊群と鬼神兵28基を侵攻戦に投下。同時に作戦に参戦した魔法使い&魔法剣士の傭兵総数は1800。初撃が要塞の要たる『塔』を破壊せしめたことを皮切りに、圧倒的武力によって侵攻作戦は成功するはずであった。

 連合は後に『赤毛の悪魔』『黒雷≪クロカヅチ≫』と呼ばれる二人の最大火力を前線へと押し出し、鬼神兵の半分を薙ぎ払う。

 対してこちらからの切り札は、後に『地雷屋≪ジライヤ≫』と呼ばれる魔法使いの仕掛けた爆弾術式封入による特攻作戦。効果の程は要塞の要と最前線の魔法使い数名を巻き込む程度の爆発力であったはず、という『彼』の説明とは裏腹に、二名の最大火力が放った『千の雷≪キーリプル・アストラペー≫』×2による相乗効果でグレートブリッジそのものを破壊。

 全長300キロに渡って屹立していたグレートブリッジは直径250キロのクレーター発生と余波の下、海の藻屑と消えた。

 

 尚この作戦において、メセンブリーナ連合盟主国家であるメガロメセンブリアとの地続きが絶たれた王都オスティアを含むウェスペルタティア王国は、メガロメセンブリアとの事実上の盟約を果たせなくなったことにより連合より孤立。最大破壊が為される寸前に帝国の雇った傭兵により救出されていた『黄昏の姫御子』の保護により、ウェスペルタティアは帝国の庇護下へと収まることとなった。

 巨大要塞の陥落こそ果たせなかったものの、ヘラス帝国の戦果は上々。爆弾投下の際にも寸前による通信にて戦力の退避は為されていたので、大規模な被害は敵兵のみ。

 声を大にして成功とは決して言えないが、メセンブリーナ連合の戦力を大きく削ることに成功した本作戦としては、これ以上のない結末であるといえなくもない。

 

 最後に、本作戦の最大の要であった『地雷屋』並びに『首切りメイド』に褒賞と騎士勲章が授与されたことを此処に記す。

 

   記・ヘラス帝国軍規監督長官・スヴェイヘート=バルベロッサ




~転生者
 観察者なお姉さんのちょっと嫌いな世界線
 数多くの転生者をごろごろ投下してゆきます
 本日はニアミス。優しい目で見守ってあげてください

~四閃三獄
 斬撃再現術式
 魔法を扱えなくともネギま世界の住人はリンカーコアが無くとも魔力精製はデフォルトでできるらしいっすね。なので術式を破壊されないように体内に刻印して発動体を肉体と同義に。間合い内の斬撃を思考で再生(リピート)する絶対殺人術式メイドの完成である
 魔力と発動核は体内にあるので無効化の範囲には及ばない安心設計。リライトは流石に防ぐことは無理だけども、射程(殺人圏内)が異様に広いので普通にヤバイ
 なおアスナ様は御付きメイドのマリーさんの明け透けな殺人で人死にに慣れたご様子。うっうー!

~S.A.G
 地殻崩壊術式・ソドム&ゴモラ
 火炎系最高レベルを軽く凌駕する、炎神の吐息を再現し改悪した広範囲破壊術式
 火が燃えるということは分子レベルでの振動が内在するということ。発動によって伝播する振動は宙空に分散することなく地上のみを撹拌して根こそぎ崩落させる
 効果は球状の破壊ではなく平面的な拡散なのでより広域を破壊せしめることが可能。平面といっても10~20メートルほどの厚みがあるが
 凍結術式は呪紋を歪ませれば勝手に発動するので防ぐためには破壊せずに保護するのが正解であった。ちなみに破壊のほどの酷さから問い詰められた結果、『千の雷』が命中した相乗効果、と答えたのはソラの出任せ

~峻厳の雷火
 直射砲・ゲプラーメギド
 魔法で直接発生させた火と雷ではなく、副次的に生み出した水素爆発的な化学反応を放射。魔法陣を敷いて詠唱し、維持と反応発現にと遠回りな工程を踏むので発動まで1時間かかる
 ソラはそれを凍結術式で自らの左腕にストックとして封入しているのでショートカットで発射。方向と収束と調整にどうしても必要な風系魔法が関わる必要性があるのでそこだけは外せなかった
 ちなみにソラの左腕を切り離せば封入された最大七つのショートカット魔法が全て解放されるので下手に傷をつけるとマジ危険。自爆は漢のロマンである

~体言使い
 スタンドを体内にて発動することにより発現したソラの『スタイル』
 行動が現象に繋がり結果を必ず導き出す
 例:『掌』で『握れ』ば呪文の『掌握』も出来る
 但し『闇の魔法』に対するソラ自身の適正値は0



正直『教え(調教し)てほしいぞ師匠(マスター)』というタイトルでマリーちゃんを鍛える話にしようかと思ったけど止めた
昨今の作風に努力とか修行とかの描写はほぼ必要ないんじゃないかなとも思うわけで

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