GOD EATER ジーン・ザ・ストーリー   作:チル兄

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新年早々、投稿しちまったよ……
見るに耐えない駄文ですが、暖かい目で見てくだされ。


プロローグ

降り積もる雪と半壊した御堂だけが存在する

“鎮魂の廃寺”と呼ばれるエリアに、

サイドポニーにした髪を揺らしながら駆け抜ける

一人の女性の姿があった。

手には身の丈もある銃型の神機を持っているが、

重さを感じさせることなくその動きは素早い。

 

 

「うん?アレは……」

 

 

雪の中を駆け抜けていた女性は何かを発見し、

近くの物陰に滑り込む。

そして物陰から腰に下げてあった双眼鏡でそっと覗き込むと

少し離れたところに“コンゴウ”と呼ばれる

猿のような姿をしたアラガミが警戒した様子もなく、

廃墟の壁を捕食している姿が確認出来た。

どうやら女性には気がついてはいないようだ。

 

 

「やっぱりコンゴウか……邪魔だな」

 

 

女性は双眼鏡を降ろしてため息をつく。

コンゴウは単体の戦闘力は高くないが、とても聴覚が鋭く

僅かな物音にも反応して襲いかかってくる。

そのため女性の行動の妨げになってしまう可能性が高かった。

かといってコンゴウを排除しようとすれば

命の危険に晒されることは間違いなく、

戦闘音を聞きつけ更なるアラガミが現れてしまう可能性もあった。

女性はわずかの間黙孝するが、

やがて決心したように神機を握り締めた。

排除するか、どうにかして避けるか。

女性が決めた決断は――

 

 

「……仕方ない。覚悟決めるとしますか」

 

 

コンゴウの排除だった。

 

 

 

 

「こちらジーン、偵察行動の妨げになると判断し、

独自の判断でコンゴウを討伐した。

引き続き偵察行動を行う」

 

『了解しました。あまり無理はしないでくださいね?』

 

「了解~」

 

 

通信機を切って僕は歩き出す。

もちろん警戒は解かず、周囲に気を配りながらだ。

コンゴウとの戦闘は呆気ないほどすぐに終わってしまった。

奇襲されたコンゴウは僕の撃った弾丸を受け、

ろくな抵抗も出来ずに雪の上に沈んだ。

まぁ、上手く行けばアラガミだろうとこんなものだ。

奇襲に弱いのは人もアラガミも変わらない。

 

 

「だからこうして警戒してるんだけどさっと!」

 

 

僕はそう呟きながらも横に転がる。

その直後、先程まで僕が居た場所に

卵と女体が合体したような奇怪なアラガミ“ザイゴート”が

口を大きく開けて高速で通り抜けた。

もし少しでも反応が遅れていれば今頃僕は

ザイゴートに無惨に捕喰されていただろう。

それに動揺することもなく再び捕喰しようと

迫って来るザイゴートに弾丸を撃ち込んで仕留めた。

雪の上に落ち、絶命したことを確認して軽く息を吐く。

こんなことは日常茶飯事、ゴッドイーターなら誰でも出来る。

いや、出来なきゃアラガミに捕喰されてあの世行きだ。

自然にこんな動きが出来ないと生きていけないなんて……

 

 

「……ホント、誰かさんが言ってたみたいにクソッタレな世界だよ」

 

 

そう吐き捨てて空を見上げる。

降り続ける雪は裏腹に空には雲の姿はなく、

月と星々が夜空を照らしていた。




文字数が少ないのはプロローグだからです。
次の次からは長く書くつもりなのでどうか
突っ込まないでください。

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