ファイアーエムブレム~凍土の剣~   作:whiterain

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だいぶ時間空いちゃったというか、もう一年経ってますね。
ホント、申し訳ないです
言い訳したい気持ちもありますが、敢えて何も言わないっス!!
いや、でもホント申し訳ないっす
これからまたがんばります。



6章 誇り高き血

国境を越え、リキアの地を踏んだユーリ達一行。

リキアは細かく分けられた領土をそれぞれの領主が治める国。

 

ベルン国境の最寄りのアラフェン領から祖父の待つキアランに向かうこととなる。

 

『リキアでオスティアに次いで大きな街を持つアラフェン侯爵領・・・だったか?』

 

ユーリは、近くにいたマークに訪ねる。

ユーリ達はアラフェン侯爵領の街で小休止を挟んでいた。

 

「そうだね、やっぱり賑やかだよ」

 

『(これだけ大きな街に来て何か起きないはずがない・・)』

 

これはユーリの直感に基づいたものではない。

彼は大きな街では必ず何か厄介ごとに巻き込まれている

記憶に新しいものならケントやセインとの出会いでもユーリが悪いわけでは無いが、

リンを狙う賊との戦いだ。

それ以外をあげるなら、盗人と間違えられて追いかけ回される、人並みに流され迷子になる。

 

大きいものから小さなものまで様々だ。

 

「リンディス様!城に参りましょう。侯爵がキアランまでの道中の援助を承知していただきました」

 

着くと同時に姿を消していたケントが嬉しそうな表情で戻ってくる。

 

「助けてくださるの?」

 

「はい、ここアラフェンは昔よりキアランと親交の深い土地。侯爵に事情をお話したところ、

 力添えを約束してくださいました」

 

「だったらここから先は楽が出来るな!」

 

確かにここで兵を借りることが出来たのならば、キアランまでの道中はかなり安全なものになる。

しかし、領同士に親交があるとはいえ、見ず知らずのリンに対価も無しに援助をしてくれるとは

思えない。

 

「ユーリはどう思う?」

 

『アラフェン侯の思惑か?ただの善意なら良いがな・・・』

 

素直に善意と受け止められないユーリとマークのペア。

一行は城を目指して道を進んでいく。

 

 

 

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城の近くまで来ると、賑やかとは違った騒がしさに包まれていた。

ただごとでは無い雰囲気に耳を澄ませて見ると、

 

『城が燃えてる・・・?』

 

「ユーリ今なんて!?」

 

聞き取った声を呟いたユーリにリンが反応する。

 

『城に火が放たれたみたいだな。あの煙がそうだろう』

 

「良くは無いけど・・・これがただの偶然なのか・・・」

 

リンがアラフェンに入って間もなくの襲撃。

偶然で片付けるには間が良すぎていた。

 

そうやって城を眺める一行に走り向かってくる集団が居た。

 

「貴様がリンディスだな?」

 

「な、何者!?」

 

「問答無用!」

 

『リン!下がれ!!』

 

リンを押しのけるように、ユーリが振りかざされる刃を受けようとした。

 

「ぐぅ!!」

 

声を上げたのは刺客の方だった。

 

『誰だ!?』

 

刺客は後方より飛んできた矢に射られた。

飛んできた方向を見ると馬に乗り弓を構える男がいた。

ユーリは警戒を解かず、剣をいつでも抜けるように構えていた。

 

「あなたは?」

 

ユーリの後ろで守られつつ、馬上の男性にリンは問いかける。

 

「リンディス様!!」

 

リンより更に後方からケント達が近寄ってくる。

 

「ご無事ですか!?」

 

「大丈夫よ。ユーリと・・・・彼が助けてくれた」

 

「・・・・・・・」

 

馬上の男性はもう用は無いといった感じに無言で馬を翻し、去ろうとしていた。

 

「待って! どうして私を助けてくれたの?」

 

首だけをこちらに向け、彼は答えた。

 

「・・・サカの民が襲われているように見えた。

 違ったようだがな」

 

「違わないわ! 私はサカの民! ロルカ族のリンよ!」

 

自分に流れるサカの民の血に誇りを持っているリンにはサカの民では無いと思われるのが許せなかった。

 

「ロルカ族?もう滅びたと聞いていたが・・・・」

 

『リンが存在する限りはロルカ族は滅ばないだろ?』

 

「ええ、ユーリの言う通りよ」

 

「どちらにせよ、せっかく助かった命を無駄にすることはあるまい。早く立ち去るが良い」

 

「城の方から来てたよね?なら城で何がおきてるのか教えてくれないかな?」

 

リンが狙われたことと城への襲撃

この2つをただの偶然で済ませるには出来すぎていた。

 

「俺は領主に雇われている護衛隊長だ。街を騒がせている者達の仲間が城を襲い、城主は捕らわれてしまっている

 俺は奴らを倒し、城を取り戻さねばならない」

 

「なるほど・・・」

 

どうしたものか?とマークは考え込む。

ここでアラフェン侯爵に恩を売っておけば、侯爵の思惑がどうであれ、有利に交渉を進めることが出来る。

しかし、わざわざ危険を冒してまで戦う必要があるのか?

相手の狙いにはリンの殺害も含まれているのだろう。

このまま、自分たちが戦わずとも、護衛部隊により城は取り戻されるだろう。

 

「なら、私たちも手伝うわ!」

 

「な!?」

 

『・・・・・・はぁ」

 

マークは驚き、ユーリは大きくため息をつく。

ユーリはまだそんなに長い付き合いというわけではないがリンの性格もわかってきたつもりだ。

リンが自分が原因であるかもしれないことを黙って見過ごすわけがないと。

 

「あいつらの狙いは私。城を襲ったのも私に関係あるはず。だったら助けないと・・」

 

「・・・・なにか、事情があるようだな。ならば・・・手を貸そう。

 俺はクトラ族のラス・・・他部族といえ、同じ草原の女を放ってはおけん」

 

「ありがとう、ラス。あなたに母なる大地に恵みがありますように!」

 

「そして、敵に父なる空の怒りを!!」

 

サカ独特の挨拶を交わし、2人は握手する。

そして、ユーリ達は城の奪還に向け、動きだした。

 

 

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『それで、どう攻めるんだ?』

 

敵もそれなりの頭数はそろえて来ているようで、城の入り口はかためられているため、真っ正面から攻め込むのならば

それなりの被害は受けるだろう。

 

「隠し通路がある」

 

「隠し通路?」

 

「城の玉座に続いている道だ。本来は攻め込まれた際の脱出経路らしいが、逆にこちらから行くことも出来る。あそこの兵舎だ」

 

「随分、便利なものがあるんだね」

 

『・・・・・』

 

緊急事態とはいえそんな城の秘密を一般人である自分たちに教えて良いのだろうか?

思わず考えてしまうユーリであったが、信用してくれてるのだろうとポジティブに考え、気にしないことにした。

 

「隠し通路の仕掛けは三つだ。どれが一つ欠けても道は開かれない」

 

「兵舎の中にも敵が入り込んでるみたいだから、あの扉もどうやって開けるか・・・」

 

『こんな時の為に、扉カギがある!!』

 

ユーリが懐から、取り出す。

ユーリが持っているのは、自分の生きてきた生活の知恵だ。

たまに、ふとした間違いや、勘違いで扉を閉められること数知れず。

ユーリにとっては、剣とカギは常に持ち歩く必須物であった。

 

「「「「何で持ってるの!?」」」」

 

普通の人からすれば、持ち歩く物では無いだろうが・・・

 

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隠し通路につながる兵とそこから少し離れたところにある兵舎

2つにチームを分け、ユーリ、フロリーナ、ウィルの3人で離れた方の兵舎の仕掛けを動かしに向かう。

 

「扉の前に1人だけか」

 

ここに来るまでに数人倒してきたユーリ達にとって、扉を守っているのが1人だけというのも変な感じがした。

 

「相手は・・・仕掛けのことを知らないから・・・じゃないでしょうか」

 

『まぁ、そうだろうね。知られてたらもっといるだろうし

 とりあえず倒してしまうか・・・俺が突っ込むから、その死角から弓で仕留めてくれよ』

 

そう言い残し剣を持って近づいていくユーリ。

ウィルも場所を動き、敵に向かって弓を構える。

 

フロリーナは辺りに注意を向け敵が迫ってきていないか警戒していた。

 

『ごめんなさいね!!』

 

あえて、声をかけることにより、敵の注意をひくユーリ。

 

「なにも!!・・・」

 

『ナイスショット』

 

後ろから飛んできた矢に射抜かれて絶命する敵兵。

 

近寄ってきた2人と共に扉を開ける。

 

「仕掛けってあれのことですかね?」

 

中に入ると、一カ所だけ色が違って見える床があった。

 

『それだろ・・・・あった』

 

ズラして中にある仕掛けを動かす。

 

「成功ですね」

 

『あぁ、後はここをそのまま守り抜くだけだな』

 

そして、程なくして、隠し通路は開かれ、後は傭兵部隊に任せれば大丈夫という報告が入った。

 

 

 




相変わらず、短い
そして、戦闘描写ってホントに難しい
みんな良く書けるなぁとホントに思う。

でもへたくそでも頑張って書いていきますよ!!(日常の疲れに負けるか・・・?)

話は変えて、この世界の扉のカギって不思議だよね

盗賊のカギをピッキングツールとかって考えれば、宝箱や扉が開けるのもわかるけど
誰でも使える扉のカギ
そして、それで、どんな扉でも開くわけだし
すべての扉は同じ形をしてるのだろうか・・・?

まぁ、ゲームでそんなこと考えたらキリがないと思うんですけどね

以上 whiterain でした

これからも時間空くと思いますがどうかよろしくお願いします

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