ファイアーエムブレム~凍土の剣~   作:whiterain

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アンケートの結果

ユーリは二番の一人旅することになりましたー!!
ユーリはどのタイミングでエリウッドたち一行に加わるのでしょうか

そして、マークの恋人はニノになります!
ニノの人気の高さに私も驚きです(^_^;)



後日談4章 未来への歩み

『ごめん・・・・・・・』

 

ユーリは自分はここにいることは出来ないとリンに伝えた。

 

「マークと・・・・一緒に行くの?」

 

『・・・・・・・・・・・いや』

 

ユーリは再び否定の言葉をリンに伝える。

 

『俺も、自分の旅の理由がある・・・・

 自分から動かないと何も進展しないと思うし・・・』

 

ユーリはそこで、言葉を句切った。

今言ったことも嘘では無い。

 

ただ、それ以上に、ユーリをここに残させないのは

 

『(ここで、俺が残ればみんなに申し訳が立たない)』

 

ここに残れば、1人生き残った者として、自分だけ平穏に暮らすわけにもいかない。

それに、家族に何も言わずに心配を掛けているのだ。

こんなところで、留まっている訳にはいかない。

 

「・・・・・・・・・・そう」

 

これ以上、言ってもユーリの答えは変わらない・・・

リンはそう判断した。

 

『そんな、顔しないでくれ・・・・

 もう、会えない訳じゃない。それに何かあれば、これに祈れば良い』

 

「これ?」

 

ユーリが見せたのはお揃いの装飾品。

 

『あぁ、リンも感覚的に気づいてるんじゃないかと思うけど、俺のこの剣もリンのマーニ・カティと

 同じ、精霊が宿る剣だ。

 俺も、前のラングレン戦で気づいたけど、多分精霊同士なら繋がれる』

 

ユーリはラングレン戦での自分の剣が抜けた理由に見当を付けていた。

それに、自分の我が儘娘が素直に応じたことにも驚きはあったが・・・・

 

『ただ、言葉を伝えられる訳じゃないから

 本当に火急の用事じゃなきゃ困るけどな』

 

「そんな事が出来るの?」

 

『あぁ、イメージはリンが初めてマーニ・カティに触ったときのイメージだな』

 

リンは自分が、マーニ・カティに触ったときのことを思い出す。

触れると同時にマーニ・カティはまばゆく輝いたときの事を

 

「これが、光るの?」

 

『それ自体に効力がある訳じゃないが、お揃いの物だから繋がりやすいというくらいか

 後は、俺たちの剣に宿る精霊次第かな・・・』

 

自分で言っておいて、ユーリはこの面が一番心配だった。

 

「良く、こんなこと出来たわね」

 

『ホント・・・俺も思うよ』

 

「・・・・・・・・・・・・・」

 

『・・・・・・・・・・・・・』

 

再び、訪れる静寂。

 

「いつ行くの?」

 

『・・・・俺も明日かな

 マークと一緒に出ようかなとは思ってる』

 

「そう、勝手に出るような真似はしないでよ」

 

『あぁ・・・・』

 

 

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マークは部屋での準備を終わらせた後、1人の人物に手紙を記す。

 

「きっと、この行為はユーリに恨まれるんだろうなぁ」

 

直接的でもなく、事実を伝える分には構わないか・・・とマークは自分を納得させるように手を動かす。

 

「後は、この手紙をリンにでも渡しておけばよいかな」

 

 

マークの悪巧みはユーリの知らないところで進んでいく。

 

コンコン

 

『マーク、入っても良いか?』

 

「ユーリ? 良いよ」

 

すぐにユーリはドアを開きマークの部屋に入る。

リンとの話の後、ユーリは自分の答えを告げるために彼の部屋を訪れた。

 

『さっきの一緒に旅しないか?っていう話の件だけど

 悪いけど、断らせてもらうよ』

 

「ここに残るのかい?」

 

自分からリンをけしかけた手前、マークは断れる気はしていた。

その八つ当たりも若干兼ねた悪巧みを計画していたのだから。

 

『いや・・・って何でお前がそのことを!』

 

ユーリは何故、リンからさっき言われた話をマークが知っているのかと驚く。

そして、彼のしてやったりと見える顔を見て、ユーリも察した。

 

『お前が、リンをそそのかしたのか・・・・

 余計なことを・・・』

 

マークが言わなければ、リンはあのような引き留める行動はしなかったのではないか?

とユーリは考える。

 

「寂しそうな彼女を見ていられなくてね」

 

『なら、お前が残ってやれば良かったんじゃないか?

 戦うことしか出来ない俺より、これからはマークの方が活躍できるだろうよ』

 

それにマークは、はぁ・・・・とため息をつき、呆れたような目でユーリを見る。

 

「僕じゃなく、ユーリに・・・いや、言っても仕方ないことか・・・」

 

マークは途中で言葉を切った。

それに対してユーリは頭に?を浮かべる。

 

『俺が何?』

 

「何でもないよ・・・ユーリはどこに向かうの?」

 

それは旅に出て、次はどこへ向かうのかを聞いていた。

ユーリはあらかじめ、決めていた目的地をマークに話す。

 

『俺は、一度サカの草原に戻ろうと思う』

 

「それは・・また何で?」

 

『ちょっと所用がな・・・それが終わったら本来の自分の旅に戻るさ』

 

「深くは聞かない方が良いのかな?」

 

『あぁ、頼む』

 

そう頼むとユーリは再び、ドアの方へ向かう。

 

旅立ちはいよいよ明日に迫った

 

 

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『昨日のうちに済ませておけば良かったか・・・』

 

今日、旅立つから、今日話しても良いんじゃないか?リンには話したしと考えたが

会う人、会う人から攻められる。(一部例外あり)

 

ケース1 フロリーナ

 

『あ!フロリーナ 俺今日旅立つから、また会えたらよろしくな』

 

「え! ユーリさんどういうことですか!!」

 

『そのまんまだって、今日旅立つ』

 

「そういうことじゃありません!!」

 

普段弱気なフロリーナのお説教は長々と続いた。

 

 

大半の人達はこの部類だった。

何回お説教されただろうか・・・・・

しかし、中には例外が居る

 

それがこのパターンだ

 

 

ケース2 セイン

 

『セイン、今日旅立つから』

 

「ナンパか!!?」

 

『引っ込め馬鹿!』

 

旅立つ=ナンパと捉えるアホは吹き飛ばしておいた。

 

 

 

 

 

ケース3 ウィル

 

『ウィルは・・・・・伝え無くても良いか』

 

「って、目の前で言うんじゃねぇよ!!俺ももう他の人から聞いたから!!」

 

『なら、初めから言わせんなよ・・・』

 

「旅に出たいなら、俺を倒してから行ってもらおう!!」

 

どこか、熱いシーンを思わせるウィル。

この展開なら、ウィルがユーリを止めてここに残る展開も考えられるだろう。

いや、きっと止めてくれるに違いない。

近くで見ているキアラン兵もそう思った。

 

『なら、お前も眠れ』

 

「ぐはっ!!」

 

残念ながら・・・いや当たり前のごとくそんな結果は起きはしない。

この軍において、セインとウィルにはギャグ補正がかかっているため容赦されることはほぼ無い。

 

 

 

『さて、これで挨拶は終わりだ』

 

ユーリは挨拶があらかたの知り合いに挨拶を終えると、城の入り口へと向かう。

 

そこには、既に支度を終えたマークと2人を見送ろうとするリンがいた。

 

「あっ、ユーリも準備出来た?」

 

『一緒に行く訳じゃないんだから、わざわざ待って無くても良かったのに』

 

「気分的に、出る時くらいは一緒に行こうと思ってね」

 

はぁ、とため息をつき、ユーリはリンを見据える。

 

『粗方、昨日話したから今更言うことも無いんだけどな

 そうだな・・・・・また、会おう』

 

ユーリはこれが別れでは無いと思いたかったのでそう告げた。

 

「ええ、身体には気をつけてね」

 

『マークは良いのか?』

 

「僕はユーリが来るまでに話し終えたからね」

 

()()()は渡したしとマークは小さな声で付け加えた。

 

『じゃあ、行きますかね・・・

 それと、最後にリンに1つだけ・・・・また会えた時にリンがどう思うかは

 わからないけど。もしかしたら、恨まれることもするかも知れない

 それでも・・・』

 

ユーリはそこで言葉を句切り、歩き始めた。

少し先で、振り返り、ユーリは悲しそうな本当の笑顔でこう言った。

 

 

 

『お前は俺と同じ道を歩むなよ?』

 

 

 

言い終わると同時に、リンの返事を聞くわけでもなく、反応を見ることもなくユーリは走り去った。

 

 

 

 




次回、

旅だったユーリ!

そこで、ある剣姫との出会いがあった。


というわけで、あの方がユーリの旅に加わります(多分)

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