if√ラブライブ!   作:流雨

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第57話

風音「よしっ、こんなものかな…」

 

スタッフさんと打ち合わせをしながら機材の操作や調整を行っていく

今回も撮影をしたいので本番に操作するのはヒデコ達になるんだけど

あの3人は何処で覚えたのか裏方が上手すぎて尊敬している

 

風音「一応着替えるか…」

 

流石にプールで完全な私服はアウェーな気もするので一応持ってきた

薄手のパーカーを羽織る、海とかでよく見るスタイルだ

中は水色のTシャツなので頑張れば水着っぽく見える…はず

 

真姫「ねぇ風音、ちょっといいかしら」

 

風音「どうしたの?」

 

真姫「みんな遊びに行っちゃってね、喋り相手が欲しかったのよ」

 

風音「風音でよければ相手するよ、そうだね…飲み物でも買って奥の方で話そうか」

 

奥とはμ'sの為に用意された控え室みたいな場所のことだったりする

 

 

 

 

 

 

 

 

真姫ちゃんはアイスコーヒー、風音はコーラを頼んで控え室の椅子に座る

 

風音「それで…どんな話しよっか?」

 

真姫「お喋りって自然と出てくるものなのじゃないの?」

 

風音「それもそっか」

 

真姫「あっ、やっぱり私から話題出していいかしら」

 

風音「大丈夫だよ」

 

真姫「お母さんに昔お世話になったって言ってたけど…なにがあったの?お母さんに聞いてもはぐらかされるのよ」

 

真姫ちゃんのお母さんはやっぱりへんに律儀だな…

入院してた時もそうだったし、男であることさえ隠してくれれば言ってもよかったのに

 

風音「昔にね、たしか10年ぐらい前になるかな…」

 

風音は一度だけ大怪我をしたことがあるんだ

原因は車に轢かれた事故だったんだ

 

真姫「それでうちの病院に運ばれて来たのね」

 

風音「そうそう、その時たしか女の子を助けたんだよね…そういえば真姫ちゃんみたいな綺麗な赤髪の女の子だったよ」

 

真姫「えっ…」

 

風音「まあそれは今回関係ないよね、真姫ちゃんのお母さんとはだけど」

 

真姫「ちょっと待って…少しだけ…」

 

風音が話そうとすると真姫ちゃんはスマホを持って少し足早に控え室から出て行った

 

風音「あれ?なにか変なこと言ったかな?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

真姫「もしもし、お母さん?」

 

さっきの風音の話が本当なら…いや…すこしおかしい

だってあの時は…

 

真姫ママ「どうしたの?」

 

真姫「もしかして風音が、あの子が私を助けてくれた…"男の子"なの?」

 

真姫ママ「…聞いたの?」

 

真姫「ううん、正確には聞いてない…でも10年前に赤髪の女の子を助けたことがあるって、その時にお母さんと仲良くなったって…」

 

真姫ママ「風音ちゃんはあの時の子あ真姫ちゃんって知らなかったんでしょうね…実は風音ちゃんがお泊りに来た時に男だって事は真姫ちゃんに秘密にしておいてって言われててね」

 

真姫「だから昔の話をしたらはぐらかしてたのね…」

 

真姫ママ「ごめんね、でも真姫ちゃんも…」

 

真姫「大丈夫よ、わかってる」

 

それも含めて話してくるから、そう言って私は静かに通話を終了させた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

風音「あぁ、どうしたの真姫ちゃん?」

 

真姫「ちょっとね…」

 

風音「さっき…何か変なこと言っちゃってたかな?」

 

真姫「だ、大丈夫よ…ちょっとだけ…あとちょっと整理させて…」

 

風音「えっと…うん…」

 

戻ってきた真姫ちゃんは珍しく混乱していた

何かを言いかけて…飲み込んでを繰り返してこっちを見ている

 

真姫「そ、そうね…先に言っておいたほうが言いことがあったわ」

 

風音「うん、どうしたの?」

 

真姫「10年前はありがとう、あなたのおかげで今の私はいるわ…これは医者になってから言おうと思ってたんだけどね…」

 

風音「えっ…」

 

真姫「そうよ…あなたの救ってくれた赤髪の女の子は私西木野真姫よ」

 

風音「そう…だったんだ」

 

その言葉を聞いて、ありがとうって言われて

本当に嬉しい気持ちになった…そして気付いた…伝える前にバレてしまった

皆には自分から伝えようと決心した、風音の性別が…




いつの間にかハーメルンの原作カテゴリにラブライブ!追加ですね
始めた時は5冊もなかったラブライブ!小説がこんなにも増えて…

うん、埋もれてるから

知ってますから言うの辞めましょう…

そんなこんなでたぶん今年最後の更新
皆さん…今年もありがとうございました
そして、来年もよろしくおねがいいたします!

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