風音「えっ…あっ…ちょっと待って、お姉ちゃんはA-RISEと会ったことある…の?」
お姉ちゃんの口から出てきた"A-RISE"という単語
それはスクールアイドルに全く興味のなかった風音ですら知っていたユニット
音ノ木坂の近くにある大きな高校、UTX学園のスクールアイドル
凪沙「えぇ、それがどうしたの?」
キョトンとした顔を風音達を見つめながら首を傾げるお姉ちゃん
するとすぐに凛ちゃんがハッとしたあと言葉を放った
凛「よく考えたら凪沙さんのほうがすごいアイドルさんだったにゃ…」
穂乃果「あっ、本当だ!」
風音「しまった!忘れていたよ!」
お姉ちゃんは近くにいるからよく失念するけど
お姉ちゃんはトップアイドルだ、A-RISEと顔をあわせてても不思議じゃない!
凪沙「皆そろって酷いわね、先月ぐらいからA-RISEのレッスンをしてるのよ」
穂乃果「凪沙さんがレッスン!?」
風音「そんなの聞いてないんだけど!」
そういえばこの前に絵里と"今のA-RISEになら練習すれば勝てる"なんて言ったのだけど、お姉ちゃんのレッスンを受けたとなれば話が違う
凛「もしかしてA-RISEがもっと強化されるってことかにゃ?」
風音「そうだね…もしかしたら今の絵里じゃ追いつけない領域まで行かれてしまったかも…」
穂乃果「えぇぇぇ!絵里ちゃんでも勝てないの!?」
凪沙「あれ?もしかしてまずかったかしら…」
風音「もしかしなくてもまずかったよ…」
なぜA-RISEが強化されるとまずいのか
それは少し前に聞いた、ラブライブに関係している
穂乃果「ど、ど、ど、どうしよ!凛ちゃん!優勝できなくなっちゃうよ!」
凛「穂乃果ちゃん!ぎゅ~ってしすぎて痛いニャーー」
穂乃果は動揺して凛ちゃんに抱きついている
穂乃果の口から出たけど、μ'sはラブライブで優勝することが廃校を阻止する上での最短のルートだと思っている
でもそれは絵里と風音による"一番と言われているA-RISの、お姉ちゃんのレッスンを受けていない状態"を見て、それを超えるパフォーマンスを出来ると確信していたからである
凪沙「ご、ごめんね?でも引き受けちゃった仕事だし、途中で止めることなんて出来ないのよ…」
風音「いや、お姉ちゃんを攻めてるわけじゃないんだけどね、ちょっと衝撃が強すぎただけだから」
凪沙「まあ、でも大丈夫よ」
風音「なにが大丈夫なの?」
凪沙「風音がよくμ'sって言ってたから試しに動画を見てみたのよ、確か"僕らのLIVE 君とのLIFE"だったかな?」
穂乃果「見てくれたんですか!?」
風音「おぉ…立ち直った」
凛ちゃんから離れ、お姉ちゃんの方に凄い勢いで穂乃果が移動した
凛ちゃんはと言うと、ぐったりしてその場で膝をついていた
凪沙「えぇ、とってもいい曲で、とってもいいダンスだったわ」
風音「皆頑張ったからね」
凪沙「なによりすごく元気がもらえたわ、あなた達には人を惹きつける何かがあるわ、それは私にも、もちろんA-RISEにもない何か、それに気付ければきっとどれだけ相手が強くてもあなた達は勝てるわ」
風音「お姉ちゃん…」
穂乃果「凪沙さん…」
凪沙「ダンスがうまければ、歌がうまければ、そういったステータスだけじゃ決まらないのよ、このアイドルっていう世界はね」
穂乃果「いや、私達は頑張って、ダンスも、歌も、全部勝って優勝したい!」
風音「穂乃果?」
穂乃果「たしかに凪沙さんのサポートがついたA-RISEは強敵かもしれない、でも穂乃果達だって頑張れば出来るよ!」
凛「そうだにゃ!」
風音は諦めかけていた、穂乃果がこんなにも頑張ろうとしてたのに
お姉ちゃんが敵についたってだけで、たったそんな理由だけなのに
凪沙「ふふっ、そういうのなら私も応援するわ、でもA-RISEにはしっかり指導するけどね」
風音も諦めない、穂乃果達が諦めない限り
風音「大丈夫だよ、μ'sにも同じ血の流れた強力なサポーターが付いてるからね!」