風音「暑い…」
たどり着いたのは大きな砂浜のある海
今回お姉ちゃんが撮るPV撮影の主軸になる場所らしい
凪沙「そんなこと言ってないで、まずはホテルで待ってるスタッフさん達に挨拶に行くわよ」
風音「うぃ~」
お姉ちゃんと自分の分のキャリーバックを持って先導する池上さんの後ろを付いていった
穂乃果「うみぃぃぃーー」
やってまいりました!
μ'sの皆との合宿で海に来ています!
絵里「ほらっ、海ばっかり見てないで行くわよ?」
穂乃果「あっ、うん!」
浮かれすぎて絵里ちゃんに怒られちゃった、ははは
背中を向けた絵里ちゃんの後ろをすぐについていく
絵里「それにしてもいい所ね」
穂乃果「そうだね~、真姫ちゃんには感謝だよ!」
真姫「別に、ただこの場所に別荘があった、それだけよ」
希「素直じゃないね~」
真姫「そんなんじゃないわよ!」
穂乃果「そういえば希ちゃん、風音ちゃんとはいつ会えるの?」
風音ちゃんに断られた日に、希ちゃんが言った向こうで合流できるって言葉
あの後詳しく聞いてなかったのでいつ会えるかまではわかってなかったのだ
真姫「夏本さんも来るの?」
希「来るって言うより、すでにこっちに別の用事で来てるみたいよ」
絵里「別の用事?」
希「さすがにそこまではわからんよ、占いにも限界ってもんがあるしね」
真姫「占いでここまで言い当てれる時点で限界突破ぐらいしてそうなものだけどね…」
それはそうかも…
希ちゃんの占いって本当に不思議だよね
よく当たるって学校でも有名だったりするんだよ!
にこ「大変よ!」
花陽「大変です!」
絵里「ど、どうしたのよ」
少し前を歩いていたにこちゃんと花陽ちゃんが急に詰め寄ってきた
にこ「な、なんと」
花陽「こ、この場所に!」
にこ「あの、凪沙が来てるらしいの!」
穂乃果「……」
なぎ…さ?
絵里「ごめんなさい、にこに花陽、凪沙って…だれ?」
にこ「あんた!」
花陽「凪沙さんはですね!」
それから二人による凪沙さんについての熱弁が20分ほど行われた
穂乃果「広いねぇ…」
たどり着いた真姫ちゃんの別荘はとっても大きくて穂乃果ビックリしちゃったよ
真姫「はやく入りなさい、たしか凪沙?見に行くんでしょ」
穂乃果「おぉ!そうだった、ちょっと待っててね」
急いで荷物を置いて外に出ようとすると凛ちゃんが外には出ようとしてるものの足取りは遅く、"う~ん"って唸っていた
穂乃果「どうかしたの?凛ちゃん」
凛「さっきね、かよちんに凪沙さんの曲を聞かせてもらったんだけどね」
穂乃果「うんうん」
凛「どこかで聞いたことがある気がするんだよね」
穂乃果「誰かに似てただけじゃないかな?」
凛「やっぱりそうかにゃ?」
穂乃果「もしかしたらどこかで流れてたのを憶えてたとか」
凛「もしかしたらそれかもしれないにゃ、な~んだ、悩んで損したにゃ」
穂乃果「それより早く行こっか、にこちゃん達に怒られちゃうよ」
凛「うん」
穂乃果「うわ~、いっぱい人がいるね」
撮影が行われるらしい浜辺近くにはたくさんの人がいた
砂浜の一角でテープを張ってスタッフらしき人が入ってこないかを見張っている
見ている人達は女の人が多めで男の人はあんまりいないみたいだ
にこ「凪沙はね、女性ファンのほうが多いのよ」
穂乃果「そうなんだ~」
花陽「それには理由がありましてね、凪沙さんはアイドルでありながら凛としていてとてもカッコイイと言う印象の大きいアイドルなんですよ」
穂乃果「そう…なんだ…」
海未ちゃんや絵里ちゃんとかと一緒なのかな?
にこ「こうしちゃいられないわ、花陽!行くわよ!」
花陽「はい!」
二人は人ごみを掻い潜って行った
凛「あっ、かよちんも行っちゃったにゃ」
穂乃果「この様子じゃ見てそうにないし戻ろっか?」
さっきまで一緒に着ていたのだけど他の皆は人の多さを見て
近くの浜辺で遊び始めている、そこに戻ろうと凛ちゃんに提案したのだけど
凛「そう…だ…ね…」
最後まで返事はしたけどなんだか途切れ途切れになってしまっている
気になって凛ちゃんのほうを見ると向こうの一点を見て止まっていた
穂乃果「ん?あの人がどうかしたの?」
凛「うん、知ってる人だ…」
大きな帽子にマスクをつけている女の人
凛ちゃんがその人に駆け寄っていく
穂乃果「待って凛ちゃん!」
女の人も凛ちゃんに気付いたらしく、すこし目を大きく開けている
凛「あ、あの…風音ちゃんのお姉ちゃん…ですよね?」
穂乃果「えっ…」
凪沙「ふふっ、久しぶりだね、たぶん…凛ちゃんだね」
凛「はい!」