第1話
理事長｢どうにか貴方の所から一人貸してくれないかしら｣
？？？｢でもその環境で普通にいれる子なんて…｣
理事長｢やっぱり難しいかしら｣
？？？｢うーん…そうだわ！｣
理事長｢いけそうな子、いたの？｣
？？？｢いたわ一人だけ、その子になら任せられる｣
理事長｢そう、なら早めにお願いしてもいいかしら？｣
？？？｢わかったわ、…頑張ってね｣
理事長｢言われなくてもそのつもりよ｣
？？？｢そんなわけで貴方には明日から音ノ木坂学院に行って貰いますね｣
風音｢いやいやいや、急すぎません？｣
？？？｢それと…女装ね？｣
風音｢いやいやいや｣
？？？｢こっちだってタダでこんなこと言わないわ…｣
風音｢何が条件が…｣
？？？｢無条件の卒業を保証し｣
風音｢やってやります！！｣
？？？｢うん、ありがと｣
風音｢で、風音は何をすればいいんですか？｣
？？？｢貴方には音ノ木坂の共学化に伴う校舎の改築、これの調査よ｣
風音｢男子目線であってほしい、なくして欲しい点を調査しろってことですね｣
？？？｢そゆことそゆこと｣
風音｢もしかしてバレたらアウトパターンですか？｣
？？？｢そうよ、流石に仲間なしだと厳しいと思うから補助出来る人は用意してもらうわ｣
風音｢わかりました、期限は？｣
？？？｢一応年が明けるまでよ｣
風音｢長いですね｣
？？？｢でもその分色々見て回れるから問題点は見えてくるはずよ｣
風音｢確かにそうですね、後は音ノ木坂の人に聞きます、失礼しました｣
？？？｢頑張ってね｣
風音｢卒業のために！｣
？？？｢ふー、あの子が受けてくれて助かったわ｣
後は音ノ木坂でどうなるか、それは私にはわからない
？？？｢でもどうしてあの子はあんなにテストの点数だけ悪いのかしら？｣
色々おかしい子ではある
夏本 風音
男なのだが明らかに女の子の声と体格
名前も女の子っぽい
鋭い子なのだがテストの点数は著しく低い
でもあの子に勉強を教えてもらってる子もいる
頭のいいのか悪いのか
実技試験も授業では抜群の結果を残しているのに悪いみたいだ
？？？｢謎の多い子ね…｣
だけど彼は信用出来るこであるのは確かだ
彼の周りには自然と人が集まり、そこには笑顔が咲き乱れている
たぶん誰も男だって気づかないかもしれない
本人は男であるって言い張ってるが私も疑っている
？？？｢あっ、制服渡さなきゃ｣
すっかり失念していた、確か家は穂のかの近くだったかしら？
ついでに和菓子でもお土産にあげるとしますか
そしたら引きつった顔で受け取ってくれる筈だから