神武、頑張ります!~ちょっと歴史が違う世界の艦これの艦娘になりました~ 作:雪たまご
「レーベレヒトマースです。」
「マックスシュルツよ。」
この前の護衛任務の際に仲良くなった独逸艦がうちの泊地に派遣されてくることになった。予定ではビスマルクさんも来るはずなんだけど…。
「ビスマルク?彼女は迷子よ。」
えっ!?
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ヤンデレ・・・前略)誰かに対して好意を抱いているが、その強すぎる好意が直接的または間接的な原因となって精神を蝕み、精神的に病んでしまう状態の進行、或いはなってしまった状態を指す。中略)精神的に追い詰められ壊れていく過程やその身を壊すほどに強大すぎる愛と葛藤と独占欲(以下略)(ニコニコ大百科より)
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艦娘の中には持病のシスコンを拗らせてヤンデレへと変化してしまう者もいる。姉妹艦の言葉以外聞こえないもの、対象に近づくものを排除するもの、特に何か行動を起こすこともなく内側に溜め込むものなど、様々だ。深海棲艦や妖精、艦娘が現れ始めた当初から度々この問題は取り上げられ、ここ数年は各基地の司令長官や、またそれに準ずる者、それから司令の信任を得ている者が、一定期間ごとにカウンセリングを行うこと、というお達しまで出ている。
さて、今回のタウイタウイ泊地にて行われるカウンセリングの対象者が回覧板で各部屋に伝わっていた。
以下の者は指定時刻に来ること。
天龍型二番艦龍田
球磨型四番艦大井
扶桑型二番艦山城
タウイタウイ泊地では別名「ヤンデレ三人衆」と呼ばれている者達である。
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龍田の場合。
今日のカウンセリングは私こと神武とおっさん、それからごうちの三人がカウンセラーをやる。私がカウンセラーの一人と聞いて皆が驚愕の視線を向けてきたのは少し不思議だ。
「早速だが龍田、天龍を虐めるのはやめなさい。」
おっと、始まったみたい。
「あら~、私も天龍ちゃんも愉しんでいるから問題ないわよ?え~っと、そう、うぃんうぃんってやつ?」
「・・・天龍の泣き叫ぶ声が聞こえるという苦情がきているのだが。」
「喘いでいるのよ~」
「身体中に鞭とか火傷とかあざみたいなのが風呂入る前にあるとか、出撃してないのに怪我しているとか、聞いたよ?」
「天龍ちゃんも悦んでるのよ~?」
龍田の矯正はかなり難しいことが予想されるので、本国より至急本職のカウンセラーを求む。
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大井の場合。
「私はいたって正常よ。カウンセリングすることなんてないわ。」
ほう。
「タンスの上から二番目の引き出しの二重底と見せかけた三重底の下に隠してある北上さんの」
「ごめんなさい、私が悪かったです。」
大井、特に問題無し。
「あたしの下履き帰ってきてないんだけど。」
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山城の場合。
山城が入ってくると一気に部屋の中がどんよりと濁る、そんな感じがした。むぅ、仕方ない。
「扶桑さんが山城のためにお菓子を作っているって聞いたんだけどな…」
「さぁ始めましょう今すぐに。」
結果。
特に問題無し。ただし要経過観察。
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三人衆とケリを着けて、その他の軽度の娘達もついでにやっていたら、すっかりおそくなってしまった。
「いや~、大変だったね…。」
ハラリッ。
「ああ、そうだな…。今日は早く寝ようか。ん?神武、何か落としたぞ。」
「ん?ああ、それただのゴミだよ。捨てとくね。」
特殊警戒指定艦娘「神武」のカウンセリングは入念に行うこと。
そう書かれた紙はぐしゃぐしゃになってゴミ箱へと放り投げられた。
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パンチラ…漢のロマン♪
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崇神が秘書艦となった日(神武は所用で1日いない)。崇神は仕事をするために執務室に来ていた。
コンコンッ
『ちょっと待ってくれ…いいぞ。』
許可が降りたので、部屋の中に入るとどこからともなく風が吹いて崇神のスカートがめくり上がる。
「よし!!成功だ!!」
「・・・まず殴るね。」
ドゴッバキッメギヤッ!!
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「・・・それで、なんで私を実験台にしたの?…神武なら何やっても許してくれるのに。」
小沢は首から反省中と書かれたプラカードを掛けて石畳の上に正座していた。
「何でって・・・昼に見たら、夜楽しめないだろ?神武がせっかく選んできているんだから夜まで待たないとな。」
「・・・もう一回殴るね。」
まだ更新は不定期です。1700時更新になったら定期になります。