神武、頑張ります!~ちょっと歴史が違う世界の艦これの艦娘になりました~   作:雪たまご

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本編の流れをぶったぎって応神回。護衛任務・仁はまだ紙に書いただけの状態。2000~3000程度なので1時間もあれば打ち終わりますが、パソコンがなかなか使えないもので・・・。PSP本当に不便。ちなみに護衛任務・保は中身すらできてません。なので途中で思いついたネタがあればそっち優先するかも。


実は応神は戦艦なのにロリなんです。

 1944年12月6日

 

 今日も建造の人が私に話しかけてきました。

 

「今日も元気そうだな。これ、いつもの艦長さんからのベッコウ飴だ。」

 

『うれしいわ!』

 

「それでよぅ・・・明日その艦長さんが来るんだってよ。」

 

『まぁ、本当に!?やっと私の艦長に会えるのですね・・・。』

 

「おう。ようやく仕事が片づいたんだとか。明日の朝に来るらしいぞ。」

 

『精一杯おめかししないと、ですわね。』

 

「おいおい、その身体でどうやって」

 

 ぼんっ!

 

『似合います?』

 

「そういやそういうやつらだったな・・・。ああ、似合うぜ。ただ十二単はやり過ぎじゃねぇか?」

 

『大丈夫ですわ、戦闘に出るわけではありませんもの。』

 

@@@@@@

 

 12月7日午前9:00

 

 現れたのは素敵な殿方。夜の闇を思わせる黒い髪と鋭利な目。背は高く、細く見えますがきっと脱いだらすごいのでしょうね・・・って私ったら何を考えて・・・!?

 

「貴女が?」

 

『ええ。そういう貴方が?』

 

「そうですよ。っははは・・・」

 

『うふふふ・・・』

 

 初めて目を合わせたその時に私は感じましたの。ああ、私にはこの人しかいないと。そして、この方を乗せお姉様達と共に戦うのだと。

 

 しかしそれは叶いませんでした。

 

 運命の午後1時35分。私はあの方と共に食事をとった後いろいろなことを話していました。建造の人のことや鼈甲飴のこと、未だ目覚めていないお姉様達のこと。一つも嫌な顔をせずに快く聞いて下さりました。しかし、楽しい時間は突如終わりを告げたのです。

 

 

 ゴゴゴゴゴゴゴ・・・・

 

 揺れが私達を襲いました。揺れ事態は大したことはなかったのですが、あの方は『私』に頭をぶつけてしまい気を失ってしまいました。

 

『起きて下さいまし!』

 

 呼びかけるものの、声はあの方には届きません。私達は所詮この世ならざる身。声を発してもあの方の鼓膜を震わせることはできず、肩を叩こうとしてもあの方に触れることすらできません。

 

 仕方ないので私の近くにいた作業員に声をかけるも、不運なことに私が見える方がいませんでした。

 

『少し待ってて下さいね?』

 

 ドックの外であの方の部下と建造計画について話している建造の人を呼びに行きます。

 

 建造の人はドックからかなら離れた建物の中にいました。建造の人にあの方が倒れていることを伝えると、建造の人と共にあの方の部下が来ることになりました。すぐに向かおうとすると、体の一部に激痛を感じました。

 

『うぐぁぁああ!!?』

 

「おいどうした!?ってあれは・・・!?」

 

 激痛に苛まれながらも『私』の方を見ると黒煙を上げて燃え上がっていました。

 

『早く・・・あの方を・・・!!』

 

 それを言うと私は気を失ってしまいました。

 

 

 気が付いて知らされたのはあの方や、建造の人が亡くなったこと。そして・・・私が解体されるということ。

 

『いやよっ!』

 

『もう、やめて・・・』

 

『ワタクシノカラダガ・・・』

 

 どうしてこんな理不尽な目に会わなければならないのか。その憎悪に私は包まれてながら解体されました。

 

 そして本物の幽霊というものになりました。神武お姉様や崇神お姉様にとりついて一緒に行動しました。けれどこの体は既にお姉様達とも違うもの。話しかけても誰にも聞こえず、前なら触れあえるはずだったお姉様とも触れあえない。孤独は私を蝕んでいきました。

 

 孤独の行き着く先は精神的な死。体は解体され、精神も死ぬ。そんな私でしたが、多用するようですが気が付いたら、今度は暗闇の中にいました。冷たい・・・闇の中。そして何故か・・・肉体がありました。

 

 この闇の中、どれだけの時が経ったのでしょうか。1ミリ秒かもしれないし数十年かもしれません。所詮、時など比較するもので孤独な私には必要ないものなのですから。とにかくある時、ふと私は跳んでみました。ふわーっと浮かび上がってしばらくするとだんだんと明るくなってきました。そして・・・

 

 バシャア!!

 

 この時私は初めて今まで水の中にいたのだと知りました。それも、私が活躍はずだった、けれど一度も入ることのなかった海。

 

 そして日の光の元で自らの体を見ると・・・なんか真っ白になってました。

 

 

@@@@@@

 

「という感じで深海棲艦になりました。」

 

「そういう経緯が・・・」

 

 今現在、金剛さんのところで応神とお話中だ。例の如く金剛さんとお菓子(今日はクッキーと紅茶)を作ってのんびりしていたら、応神が金剛さんを訪ねてきた。席をはずそうかとも考えたのだけど、私にも聞いてほしいと応神に引き留められたのだ。

 

「その・・・ずっと私の近くにいたの?」

 

「そうですわ。」

 

「ごめんね、気づいてあげられなくて。・・・そもそも知らなかったけど。」

 

「いいのですよ。神武お姉様や崇神お姉様の色々な姿を、えっと・・・そう、崇神お姉様曰く脳内保存?してますし。」

 

「崇神ェ・・・。」

 

@@@@@@

 

 金剛は応神と戦った時のことを思い出していた。

 

 金剛はタウイタウイ泊地でも歴戦の存在だ。故に深海棲艦のことをよく知っている。好奇心が旺盛なリ級や、食欲全開なヲ級、怒りを宿したル級に悲しみを宿したタ級もいた。そんな中金剛が戦艦神姫に見いだしたのは・・・

 

 淋しさ。

 

 彼女の目にはそれがあった。そして神武奪還作戦中にも

 

『私からお姉様をとらないで!やっと会えた私のお姉様なのよ!』

 

 そんなことを言っていた。

 

(まったく、本当に手間のかかる姉妹ね・・・)

 

 方や強すぎるがために孤独となり方や時の不運のために孤独となった。

 

(神武の時には崇神や小沢がいたからよかったのだけれど。それにしても見た目だけでなく本当に姉妹なのね。でも・・・)

 

 ふと、金剛は応神を見る。何か言われたのか神武に抱きつくその顔は笑顔で。淋しさは映ってなどいなかった。

 

(応神はもう大丈夫ね。けど長女がこれで次女があれ・・・別の面で心配になってきたわ・・・。)




応神
ロリ?
年齢?信濃以下だよ!
好きなもの・ベッコウ飴
嫌いなもの・火

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