神武、頑張ります!~ちょっと歴史が違う世界の艦これの艦娘になりました~   作:雪たまご

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突入。

 崇神、北上、大井、金剛、比叡、山城、扶桑、赤城、加賀、蒼龍、飛龍、翔鶴、愛宕、高雄、矢矧、伊19、島風、電、暁、雷、響の突入部隊は日向の後部甲板にいた。

 

 現在、日向上の突入部隊と本体を顕した伊勢、日向、榛名、霧島、それから突入部隊輸送隊の護衛に加古、古鷹、青葉、衣笠、五十鈴、由良が並走して、シアウ島へと向かっている。セレベス海盆を一直線に通過して向かえば700km程なのだが、やや危険と考え一度キアンバを経由することとなった。この経由によって距離は倍近くになったが、キアンバで一度補給を受けているので問題はない。

 

「・・・赤城、偵察機を飛ばして?」

 

「わかりました。」

 

 現在位置はサンギヘ島の東。シアウ島は東に湾があるため東から接近することとなる。

 

「では私達は作戦通りここで待機している。」

 

「ありがとね~。」

 

 突入部隊輸送隊がタフナに向かったのを確認すると、金剛が声をあげる。

 

「さて、皆さん!準備はいいデスカー!?行きますヨー!!あ、崇神は私に載って下さいネ?」

 

 キュイイイァアアアアアアアアアア!!!!!!!!!

 

 鋼鉄の大艦隊が一斉に姿を顕した。発生する波は神武の時以上。

 

 「崇神?指示をお願いシマース!!」

 

 「・・・全艦、突撃ィ!!」

 

 

@@@@@@

 

 シアウ島まで後少しというところ。唐突にそれは来た。

 

 

 ザッパァアアアアアアン!!!!!

 

 

 シアウ島の方から砲弾が飛んできて、金剛を挟叉したのだ。

 

「What!?」

 

「・・・皆、速度上げて。一気に突っ込もう。」

 

 次々と飛んでくる砲弾を僅差でかわしながら突入する。近づくにつれて砲弾が増え、敵の艦載機も現れ始めた。戦艦神姫以外の艦の射程に入ったのだ。それが意味するところは・・・

 

 

 

 こちらの砲撃が当たる距離に入った。

 

 

 

「・・・撃て。」

 

「バァニングゥゥウウウウ・・・ラァァアアアアアヴッッ!!!!!」

 

 巨大化している深海棲艦達を砲弾が、魚雷が、艦攻が、艦爆が襲う。

 

「崇神!今のうちにいくネ!!」

 

「・・・ありがとう。」

 

 

 

 

 

 崇神の探信儀には突入する際、覚えのある超巨体が二隻あった。今は巨大化を解き、どこかに引っ込んだようだが。

 

「どこかに・・・神武がいる・・・!」

 

 崇神は希望を確かに進んでいった。

 

@@@@@@

 

「神武お姉様。どうやら艦娘達が侵攻してきたみたいです。」

 

 ・・・確か、倒さないと助けれないんだっけ?

 

「ええ。・・・まずはアウトレンジで砲撃を食らわせてあげましょう。それでも近づいてきたら、お姉様は一度ここに戻ってきていただけますか?」

 

 うん・・・わかった。

 

「おそらく崇神お姉様の名前を騙る者が来ると思いますので、神武お姉様にお任せします。」

 

 ・・・応神は?

 

「私は他の艦娘を解放してきますわ。私は未成艦で戦闘経験はないですが、あの程度蹴散らしてやります。」

 

 ・・・そう。頑張ってね?

 

「はいっ!!」

 

@@@@@@

 

 砲撃をやめ、応神と約束した場所に戻って待機していると、足音が聞こえてきた。現れたのは崇神そっくりな艦娘。ソレはいきなり撃ってきた。

 

 ドゴォォォオオオオオオンッッ!!!

 

「神武、おとなしく撃たれて?」

 

「お断り、するね!」

 

 崇神の姿と声を真似て私を騙そうとする艦娘。でも私は騙されない。

 

「・・・小沢提督も待ってるよ。」

 

「!?その名前を出すなぁ!!」

 

 何かがはじけたような気がした。

 

@@@@@@

 

 その頃外では。

 

「沈みなさい!!!」

 

「こいつ、大したことないネ~!!」

 

「うどの大木、なのです。」

 

 

 フラ神姫の攻撃を軽々と避けながら艦娘達が雑魚を倒していた。

 

「当たりなさいよっ(泣)!!」

 

 フラ神姫からは涙があふれ、タウイタウイ泊地にやってきたときの威圧感は消え去っていた。・・・俗に言うカリスマ☆ブレイクである。しかし、何故こうも当たらないのかというと。

 

「実戦経験0のやつに負けるわけにはいかないネ!!」

 

 ・・・応神も自覚していたように、未成艦ゆえに戦闘経験がまったくないのからだ。どれだけ性能が良かろうと操るものが駄目ではどうしようもない。世の中の普遍的真理である。

 

@@@@@@

 

 崇神と戦艦神姫(虹)の闘いも佳境に入っていた。お互い満身創痍になり、肩で息をしている。崇神の性能のほうがよいのだが、深海棲艦化するとスタミナが増えるらしく闘いは互角となっていた。

 

「・・・今あるのが最後の一発。」

 

「残念ながら私もだよ。何?これでけりつけようってわけ?のった!!」

 

 お互いに、早撃ちするかのごとく砲身を相手の顔面に向けて撃つ。

 

「実はもう一発あったのさぁ!!」

 

 崇神の砲弾を避けた戦艦神姫(虹)が、崇神に更に砲弾を撃つ。

 

「・・・やると思った。」

 

「なん・・・だと・・・!?」

 

 更に撃たれた戦艦神姫(虹)の砲弾を避けた崇神が、隠していた砲弾を戦艦神姫(虹)に撃つ。思いもよらぬ攻撃に戦艦神姫(虹)は倒れ伏す。そして光ったかと思うと、神武が気を失った状態で現れた。そして崇神が神武を抱きとめる。

 

「・・・おかえり。」

 

@@@@@@

 

 外へ出た崇神(with神武)が感じたのは、むせるほどの硝煙の匂い。海には大量の深海棲艦が沈みかけていた。

 

「Oh!崇神!無事だったネ!・・・助けられたみたいね。」

 

「・・・うん。その娘が?」

 

「ええ。フラ神姫を倒したら現れたの。」

 

 金剛は一人の少女を抱えていた。少女は神武や崇神に瓜二つな見た目をしていた、一部以外。

 

「・・・ご愁傷様です。」

 

「・・・ップ!い、言わないでよ!我慢してたんだから!アハハハハハハ!!」

 

 その少女には、そう―――おっぱいがないのだ。恐らく未成艦であるからだろう。しかし、これから戦艦として生きていくにはつらいに違いない。だが、そんなことも露知らず只幸せそうな顔で少女・・・応神は寝ていた。

 

 

「・・・かえろう。」

 

「そうね。・・・皆サーン!!帰りますヨ!!Follow me!!」

 

 




戦闘シーンを極力省いたらこんなことに・・・。

以下おまけ

「ただいまー!遠征から帰ってきたぜー!・・・あれ?戦艦神姫ー!?どこ行ったんだー!?」



べ、別にさっきまでド級のこと忘れてたわけじゃ・・・ごめんなさい、忘れてました。

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