神武、頑張ります!~ちょっと歴史が違う世界の艦これの艦娘になりました~ 作:雪たまご
ある日の朝。私達艦娘全員に緊急召集がかかった。呼ばれて向かった部屋には厳しい顔をしたおっさん。この事態・・・敵だ。
「現在、他の基地に多くの深海棲艦が侵攻しているとの報告が来ている。その侵攻を受けている基地から救援要請がきた。そこで君たちの中から派遣しようと思う。まずはラバウル方面、崇神!君が旗艦だ。皆をまかせる。」
「・・・了解。」
「次に大井!」
「わかりました。」
「愛宕!」
「は~い。」
「矢矧!」
「承りました!」
「伊19!」
「は~い、なの。」
「榛名!」
「はい!」
「以上だ。ラバウルには飛行場があるから終始空からの援護があるだろう。では行ってこい!アイスを用意して待ってるからな!」
「「「「「「絶対に帰ってきます!」」」」」」
「次はトラック・・・」
@@@@@@
「以上だ!残りはこのタウイタウイ泊地の防衛に努めてもらう。いつ何時大軍がここに来るかわからないゆえにつらいだろう。しかしそれでも我々の、そして応援に行った艦娘達の居場所を守らねばならぬ!各員一層奮起せよ!」
私は居残りかー。艦娘がすっかり減った泊地内は閑古鳥が鳴いている。泊地内に残っている戦艦は私と金剛さんと山城。空母は翔鶴と蒼龍、飛龍。巡洋艦・駆逐艦勢は愛宕、衣笠に第六駆逐隊の娘、島風、吹雪、北上・大井コンビ。攻め込まれたら壊滅してしまうかもしれない。
「まぁ、基地が壊れても私がいる限りおっさんだけは大丈夫だけどね。」
「ん?何か言ったか神武?」
「ううん、なにも。」
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演習場
私達待機組みは演習場で軽く身体を動かすことにしたんだけど・・・
「私一人対皆っておかしいと思う・・・!」
「勝ったら提督のVirginityをあげるネー!」
「それならもうおいしく頂きました。」
「え゛?」
あれ?頂かれたっていうほうが正しいのかな?まぁ詳しくはWEBで!
「・・・コホン。演習が終わったらおはぎがあるヨ。・・・提督の手作りネ。」
「早くやろう今すぐ殺ろうさぁさぁさぁハリーハリーハリィィィィイイイイ!!!」
「落ち着くのです。」
ガスッ!
電ちゃんの錨が痛い・・・。
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結果から言うと負けました。実戦ならともかく演習なので被弾したら終わりなのだ。むしろ勝ったら彼女達に問題があるよねって負け惜しむ。それにしても・・・
「さすが年の功・・・。」
「何が年の功よ!?あなただって49歳のおばあちゃんでしょうが!!」
「金剛、金剛。素が出てる。」
演習のルールとしては
・ペイント弾を使う。
・56cm砲は一発死亡判定。
・35.6cm砲は巡洋艦は一発、空母は二発、戦艦は三発で死亡判定。
・ヘリコプタと噴進砲はなし。
・全員分(十五発)を受けたら負け。
・・・というもので、撹乱されながら絶え間なく攻撃されたためすぐに負けてしまった。ただ動き回るだけなら当てられるんだけど金剛さんがうまく指示を出していたためなかなか当たらなかったんだよね。
「神武ー!おはぎできたぞ!」
「皆さんのアイスもありますよー」
「今すぐ行く!」
さて、おはぎが出来たことだしいっちょ
ドガァァァァアアアアンッッッ!!!
食堂の辺りに砲弾が着弾・爆発した音。
「おっさん!!」
食堂に・・・いや食堂があった場所に着くと食堂がなくなっていた。壁が破壊され、爆発で天井が吹き飛び、内装はグチャグチャで用意してあったであろうおはぎのあんこが飛び散っている。そしておっさんとおっさんを守るように抱える間宮が倒れていた。
・・・・・・。
「よぉ、ジンム、殺し愛にきたぜ?」
・・・殺し愛
「い、一体何が!?」
「赤いオーラ・・・ド級eliteですって!?冗談じゃないわ!!」
殺し愛・・・殺し合いねぇ・・・
「ヒィ!?じ、神武・・・!?」
「神武さん落ち着くのです!!」
「殺し合い?違うね、今から始まるのは・・・一方的な殺戮だよ。」
ああ・・・おっさんの、ていとくのてきはすべテナクサナキャ・・・
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こんにちは、翔鶴です。演習が終わり食堂に向かっていると爆発音が聞こえてきました。他の方々と共に急ぐと、倒れている提督と間宮さん、それを介抱する駆逐艦娘。そして・・・
赤く光るド級を一方的に嬲る神武。
寄らば斬る寄らねば撃つ、というような威圧を放つ神武はまるであの頃の…そう第三次世界大戦終盤頃のよう。あの当時常に隣にいた私ですら、『逃げろ、さもなければ殺される。』と叫ぶ本能をどうにか理性で抑えている・・・そんな重圧。皆も顔が青ざめ膝が笑っています。ですがそれは敵の雑魚たちも同じ。ならば・・・
「皆さんしっかりしてください!!ド級は神武が何とかしてくれます!私たちは周囲の敵を掃討しましょう!!」
一番最初に持ち直したのはやはり金剛さん。
「Oh・・・そうネ、私たちの戦いを始めるヨ!!」
次いで山城さん、北上さん、大井さんと持ち直していく。・・・さて。
「全員抜錨!目標:敵侵攻艦隊!行くわよ、全機、突撃!!」
私と蒼龍さんと飛龍さんの烈風、彗星一二型甲、流星が敵を襲撃する。
ドゴォォォォォオオオオオン!!!
ドゴォォォォォオオオオオン!!!
ドゴォォォォォオオオオオン!!!
次々と敵艦が消えていく。けれどロ級flagshipなどの小回りが利き移動が速い個体や、ル級flagship、タ級flagshipなどの堅い連中はまだまだ健在です。ル級がこちらに砲塔を向けた瞬間、
ドゴォォォォォオオオオオン!!!
ル級が水しぶきを上げて沈んでいきました。そう北上さんと大井さんが積んでいる特殊潜航艇・甲標的です。真珠湾攻撃の際にはあまり役に立っていなかったように思っていたのですが、中に妖精さんが乗ることにって命中率が格段に上がり意味を成すようになりました。この甲標的によりどんどん沈んでいきますがまだまだしぶとく生き残っているのが何隻か。
「後は任せるネ!」
「衣笠さんにお任せ!」
「うふふ。うふふふふふふ・・・」
・・・あとはもう大丈夫でしょう。そう思い神武のほうを見ると
「アハハハハハハハハハ・・・・・・」
「・・・・・・。」
気を失っているド級を主砲に詰め込み
ドゴォォォォォオオオオオン!!!
キラッ
ド級を発射してしまいました。
「こっちも終わったネー!!」
そんな風にしてタウイタウイ泊地襲撃事件は幕を下ろしたのです。
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治療室
目を覚ますとそこは治療室だった。目の前には神武。・・・そうか、助かったのか・・・。
「おっさん・・・ごめんなさい。守るって言ったのに・・・」
「いいんだよ。ほら、五体満足だろ?」
「でも・・・。」
「なら次はしっかりと守ってくれ。それでいい。」
「おっさん・・・!うん、近づいたら全部沈める!」
そう言い放つ神武の笑顔は普段とは全然違う、思わず襲ってしまいたくなるような笑顔だった。・・・言ってることは物騒だが。
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「それでどうだったの・・・って聞くまでもないわね。」
「ああ。一方的にやられちまった。すまねぇな。」
「いいのよ。それにしてもあなたが生きてるってことはまだ改二にはなってないのね。」
「・・・まだあれに上があるのかよ。」
「次はflagshipにしてあげる。まぁ、それでもお姉さま達には勝てないと思うけど。改二にはなっていなければ互角に持ち込めるかもしれないわ。」
「沈めて仲間にしてくるさ。待ってろよ、戦艦神姫。」
「やぁねぇ。私は****って名前があるわ。」
4-4を無事クリアーしますた。3-2に逝ってきます。