神武、頑張ります!~ちょっと歴史が違う世界の艦これの艦娘になりました~ 作:雪たまご
『最初の種目は借り物・障害物競走・・・なのですが、準備に時間がかかっております!なので他基地にはいらっしゃらない紀伊さんと神武さんにお話を伺ってみようと思います!なお、賭博の申し込みは終わりました。ご了承ください。それでは・・・那珂ちゃーん?』
『はーい。那珂チャンダヨー。こちら紀伊さんのところへきていまーす。』
『紀伊です。』
『何か自慢できることとかありますかー?』
『自慢・・・ですか?そうですねぇ・・大きいことかしら。排水量7万t級なんですよ?後は・・・主砲が51cm連装砲なの。装甲は大和より薄いわ。』
『おおっと!?こちら青葉です!抗議の電話が殺到しております!!申し込みは終わっておりますので変更はできません!!・・・では那珂ちゃん、次は神武さんのほうへ。』
『わかりましたー。紀伊さん、ありがとうございました!』
『えーと、神武さんお話いいですか?』
『いいよー。』
『では遠慮なく。神武さんの自慢は?』
『自慢・・・かぁ。うーん・・・』
『那珂ちゃーん、もっと色々具体的に聞いてみてくださーい。』
『はーい。ではでは。艦種は・・・戦艦?』
『そうだよ。まぁ、戦艦は戦艦でも航空戦艦だけどね。』
『背中の突き出てるのがカタパルトと甲板ですか?』
『そうだよ。』
『では次の質問。んーと、大きさとか主砲とか耐久とか教えてもらえますか?』
『えーと、全長は425mで排水量は19万t級、主砲は56cm三連装砲で耐久は・・・うーん・・・。とりあえず魚雷150発に大型爆弾50発、56cm砲弾十数発に各種砲弾をいくらか貰ってやっと中破判定が出たよ。』
『・・・。・・すっ、すごいですね!でもそんなにごつかったら遅くなったりしないんですか?』
『最大速度は50knだよ。』
『こちら青葉!収まっていた電話が先ほど以上に鳴り響いております!!・・・おや?準備のほうができたようですね。それでは選手の皆さん、並んでください。』
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選手部屋に集められた私達は誘導されて浜辺に並ばされた。
『それでは最初の競技のルール説明です!皆さん、沖合い1kmほどに小岩が見えますね?・・・そう加賀さんがいるところです。艦娘の皆さんにはあそこを周って帰ってきてもらいます。道中に障害物があるので気をつけてくださいね?さて・・・深海棲艦の皆さんですが・・・そこにいる那珂ちゃんが持っている箱からクジを引いてください。』
「クジってなんだ?」
「運試し・・・みたいなもんかな。たぶん今回は何をするかをくじで決めるんだと思うんだけど・・・。」
『神武選手、鋭いですねー!クジにはこの場にいる誰かの持ち物が書いてあります。それを借りてきて小岩を周ってきた相方に装備させてください。装備が終わったら小岩のところへ向かって加賀さんのところにたどり着いたらゴールです!!準備はいいですかー?』
「いつでもいいネ!」「・・・可」
「大丈夫だよー。」「・・・ヲッ。」
「いけます。」「ルー。」
「いけるよ。」「俺もだ。」
「いけますよ。」「ター。」
『それでは那珂ちゃん!開始の合図を!』
『はーい!それでは・・・3,2,1、どうぞ!』
ドォーン!!
那珂ちゃんの空砲を合図に皆いっせいに動き出す。真っ先に飛び出すのは北上さん、その後を金剛さん、榛名さん、紀伊さん、私と続く。・・・最初の障害物は・・・鋼の壁!?
『第一の障害は鋼鉄の壁!!高さは3m、横はレーン幅ぎりぎり、厚さは300mmです!皆さんどうするのでしょうか!』
周りを見ると皆速度をさらに上げていた。跳び越えるつもりだね?なら私は・・・!
ドゴォォォォオオオオオオンンッッッ!!!!
『おーっと神武選手!!主砲で壁を破壊したぁ!!』
残骸を通り抜けると金剛さんに並んだ。速度は上げない。今上げると小岩を大きく回るし、次の障害はアレだ。
『第二の障害は資材の壁!!各資材300ずつ積まれています!!すべて消費するまで通れません!!今のところ1位の北上さんですが重雷装艦の彼女にはきついのではないでしょうか!!那珂ちゃん、どう思いますか?』
『いやそれよりもボーキサイトは消費できないと思うんだけど。』
『ご安心ください!!各選手の後を追って有志の空母が追ってきています。彼女達が消費してくれます!!』
もぐもぐ、もぐもぐ。もっきゅもっきゅ、もっきゅもっきゅ。
『金剛選手のところには赤城(横須賀)さんが、榛名選手のところには赤城(呉)さんが、北上選手のところには赤城(舞鶴)さんが、紀伊選手のところには赤城(佐世保)さんが、神武選手のところには赤城(大湊)さんが向かっています。おっと各々の赤城さん壁が乗り越えられません!!爆撃をしていますが、いつ壊れるのか・・・。壁を壊した神武選手のところの赤城(大湊)さんはもうすぐ神武選手にたどり着きます!!』
燃料・弾丸・鋼材をほとんど食べ終え、少しづつボーキを消費していると赤城さんがきた。
「おまかせください!一航戦の誇りにかけて全ボーキサイトを消費してみせます!!」
『なお今回消費された資材は各々の基地へと請求させていただきます。』
どこかで叫び声が聞こえたような気がする・・・。
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赤城(大湊)さんがボーキを食べ終えたので出ようとしたら、放送から待ったがかかった。
『選手に連絡です!!今回ボーキを消費した赤城さんが通行証代わりです!赤城さんがいないと加賀さんは通行許可を出してくれません!!』
「そういうわけでよろしくお願いしますね。・・・はぁここの加賀もアレなのかしら・・・。」
「えーっと・・・ご愁傷様です。」
赤城さんを連れて走る・・・のだが、遅い。
「ごめんなさい赤城さん、抱えますね?」
「え?きゃあ!?」
赤城さんの背中と足の腕を回し抱え上げ、走る。
『おっとぉ!?神武選手が赤城(大湊)さんをお姫様抱っこして走り始めたぁ!!速い速い!とても正規空母一隻抱え上げているとは思えない速さです!!』
特に障害はないので一着で小岩についた。そこには目に光がない加賀さんが。
「あ、あのー、加賀(呉)さん?」
「ああ赤城さん 赤城さん まじ赤城さん 私の嫁に 来てくださいな」
五・七・五・七・七口調でおかしなことを言い始めた加賀(呉)さん。どこにいっても加賀さんは加賀さんなのか・・・!どうしよう、と反応しない加賀(呉)さんを前に悩んでいると、赤城(大湊)さんが加賀(呉)さんを引っ叩いた。
「正気に戻りなさい、この雌豚!!」
パパパパパパパパパーン!!
往復ビンタを赤城(大湊)さんが繰り出す。・・・まるで夢でも見ているかのような、そんな状況を見ていた。
「まともに仕事もできないの!?この(放送禁止)!!そんなんだから(放送禁止)で(放送禁止)なんでしょう!?私に(放送禁止)しようと計画を立てる暇があるなら仕事をしなさい!!」
「は、はひぃぃいいい!!!」
・・・あれ?加賀(呉)さんが幸せそうな顔してる・・・。
「はい、神武さん。これが通航証です。頑張ってくださいね?」
「は、はい。」
四つん這いの加賀(呉)さんに座った赤城(大湊)さんに通航証を渡してくれる。・・・さぁ、早く行かないと後ろが追いついてしまう。行かなきゃ!
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その頃のド級
「これ、どうしろと?」
ド級がひいた紙には<駆逐艦娘の水兵服>と書かれていた。
「・・・剥ぎ取ればいいんだな!?」
今ここに鬼畜変態が現れた。
やっと金剛型のラブコールから逃れたと思ったら、伊勢のラブコールが始まった・・・。
大型艦建造最低値(開発資材含む)で伊勢。
通常建造431/430/530/130で伊勢。
4-4でドロップ、伊勢。