私と俺の蒼天教室   作:フェリックス=サン

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三問目
今回は雄二sideを少し入れてあります


三問目

「ただいまー・・」

 

 

「お父さん、お母さん、姉さん、ただいま。今日ね、露無君がね・・私達の教室を作ってくれたんだ・・」

 

「その代わりに露無君まで観察処分者になっちゃったけど・・」

「やっぱり・・私の所為なのかな・・お父さん、お母さん、姉さん・・ごめんね・・」

私は手を合わせた

 

 

 

 

 

 

雄二side

 

「来年もFクラスになろうな!」

 

やっちまった・・

とうとう有希を裏切っちまった・・

俺が弱い所為だ、何時も隣に居てくれた奴を傷付けてしまった・・

 

 

「雄二・・」

「あ?なんだよ」

「二度とあの子に近づいちゃ駄目・・」

は?・・

「ちょっとお前の言ってる意味が分からないんだが」

「そのままの意味・・吉井有希には近づいちゃダメ」

俺にはどうしてなのか分からなかった

 

「・・雄二」

「おお、ムッツリーニかどうした」

「雄二は言われたか・・」

「あぁ・・有希に近づくなって事か?」

ムッツリーニはコクコクと頷いた

「俺達は弱味を握られている・・」

弱味・・それはどういう事だ?

 

どうやら他の奴も言われたらしい

吉井有希には近づくな、来年はAクラスになれ等が殆どだ

俺は許せなかった、なんで有希がハブられなければいけないのか・・

 

家へ帰るとお袋が泣いていた

どうやら翔子が告げ口したらしい

「雄二!あんた来年こそは翔子ちゃんと一緒のクラスになるのよ!」

お袋はマジの目をしていた

その目に俺は負けてしまった

 

「雄二・・・」

「なんだよ・・・・」

 

「吉井有希に嘘を付いて・・」

 

悲劇の始まりだった

 

 

Aクラス戦悲劇後、有希が虐められているという情報を手に入れた、止めに行こうと思ったが、Aクラスの奴らに止められた

数週間がたったある日、有希が来ていないらしい。どんな事でも学校に来ていた有希だからあり得ない事だった

有希が何をしたって言うんだ・・

もう一度有希に会えるなら、俺は精一杯謝りたい

 

 

雄二sideout

 

 

 

「おはよう、有希」

 

「あっ・・露無君・・おはよう」

俺達は一緒に登校した

有希と俺のクラスに行くために

昨日は精一杯倉庫を掃除した、放課後残ってまでやった

「露無君・・ごめんなさい・・」

「ん、どうした?」

「私の所為で露無君まで観察処分者に・・」

「あぁその事か、いいって気にすんな。俺も有希と同じ役割に付けて嬉しいしな」

俺は有希の頭を撫でた

有希は少し頬を赤くしていた

 

「しっかしまぁ、改めて見ると広いな・・」

 

「うん・・倉庫でこの広さは・・」

 

元倉庫こと、蒼天教室に着いた

黒板に机と椅子が五つ、鉄人が余分に持ってきてくれた

「あのババアは訳あり転校生でも此処に寄越すつもりか?」

「ふふ・・それはありそうだね・・」

有希が優しく微笑んだ

「おお、お前ら来てたか、主席取るぞ」

げっ、鉄人・・そう言えばここの担任は鉄人とかって話が・・

 

授業は主に自習だ、俺と有希で分からない所を教えあってる

有希がその日から俺に弁当を作ってきてくれるようになった、とても美味い、きっと良いお嫁さんになるだろう

 

あぁ、一つ言う事を忘れていた、念の為にFクラスの教室内に盗聴器を設置させてもらった、暇な時に聞かせてもらってる、もし有希に危害を加えるような話だったら俺から殺しに・・まぁそんな話いいだろう




四問目に続きます

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