まーじゃんぱにっく!!   作:ハルハルX

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2にちめ!part5

怜さんと清水谷さんと別れた俺はその後キョウと合流して調理場で夕食の準備を始めた。女子だから食べる量は男子よりは少ないが40人分ともなるとかなりの量になる。

 

 

「なぁキョウ、いくら二人いるとはいえ夕食は誰かに手伝ってもらうのがいいんじゃないか? 朝、昼より作る量も増えるし他よりは少しは凝らなきゃいけないだろ?」

 

「やっぱりハルもそう思うか…でも誰に手伝ってもらうんだ? 咲なら確かに料理も出来るし断らないとは思うけど」

 

「でも負担にさせるのもなぁ、塞さんも朝手伝ってもらってるわけだし夕食もとなると流石に辛いと思うし」

 

「ちょっと待てハル、塞さんって誰だ? 朝食はお前が作ったんじゃなかったのか?」

 

「宮守の臼沢塞さん、朝手伝ってくれてこれからもなるべく来てくれるらしい。あの人が今日の朝、味噌汁作ってくれたんだ」

 

「なんだよなんだよ、昼は俺一人で寂しく作ったって言うのにお前は女子と一緒に楽しくお料理かよ」

 

「そう思うなら誰か誘えよ。この人数がいるんだ、他にも料理できる人はいると思うぞ。それにこれから一緒に過ごすんだ。他人行儀にする必要はないはずだ」

 

「といってもこれからどうなるんだろうなー俺達。女子はいっぱいいるのに男子は俺とハルの二人、部長もずいぶん酷なことさせるよな」

 

「今に始まったことじゃないだろ。ほら、しゃべるのもいいけどきちんと手を動かせ。時間までに終わらなくなる」

 

 

へーい、とキョウから短い返事が返ってくる。まぁでもキョウの心配もよくわかる。男子が二人しかいない状況もあれだけど、それより女子のこの人数だからな。単純な比なら1:20、これからのことなんて誰もわからないけど愚痴のひとつでも言いたくなる。それでもこの状況をどうにかできるわけじゃないし、何かしら問題が起きるまではこのまま続くんだろう。とりあえずはこの合宿に参加してるメンバー全員と交流を持つことが重要になってくると思うし、積極的にしらない人と絡んでいくことが大事かな。

 

 

(なんも起こらないのが一番いいんだろうけど…多分むりだよなぁ)

 

 

いつかはおこるであろうトラブルに巻き込まれないことを願うばかりだ。

 

 

 

「皆さんにはこれから毎日日誌をつけてもらいます」

 

 

今日も夕食時に日本麻雀協会の高山さんが来た。連絡があると言うことで話を聞いていたが、まとめるとこんな感じだ。

 

 

スポーツ選手なんかと同じで日誌をつけることで自分の欠点を見つけ、それを直すことによって更なる実力の向上をはかる。また、日誌をつけることで日々の練習を振り返り、向上心と集中力を高め成長に繋げる。

 

言ってることは理解できるが俺達二人はこの合宿に正式に参加を要請された選手ではないためこの日誌は書かなくていいそうだ。

 

 

「日誌ですか、確かに効率的な手段の一つだとは思いますが…」

 

 

同じテーブルに座っていた和が言葉を発する。

 

 

「和は何か不満があるのか?」

 

「いえ、そういうことではないのですが…藤堂君はどう思います?」

 

「何もしないよりははるかにましだろうな。それでも一番は自分がどう思うかじゃないか? 自分の感情しだいでいいものにも悪いものにもなるだろう」

 

「そういう考え方も出来ますね。何事もやってみなくてはわかりませんし、これがいい方向に繋がる可能性も捨てきれません」

 

「そんな難しく考える必要はないとは思うけどなぁ。もうちょっと気楽にいこうぜ」

 

「麻雀が関わっている以上真剣にやらなくては意味がありません。藤堂君は少し楽天的過ぎるんですよ」

 

「そうかな? 俺的にはそんな楽天的なんてことはないはずなんだけどな」

 

「でも、参考にはなりました。ありがとうございます」

 

「俺に出来ることはこれくらいしかないからな。どんどん頼ってくれよ」

 

「さっきからのどちゃんとハルトはなにを話してるんだー?」

 

「なんでもありませんよ、優希。それよりあなたはちゃんと話を聞かないとわからないのですから話を聞いてください。後から私に聞いても教えてあげませんよ」

 

「うう…のどちゃんのいじわる…」

 

 

和が優希に言っていることは和なりの優しさなんだろう。でも和は優希にはあまいから結局は教えるんだろうな。

 

それにしても日誌か、和にはああ言ったけど本当に意味があることなんだろうか? それとこの合宿は本当に各校の実力アップだけが目的なんだろうか? こんなことしなくても大会とか開いて実践的にうてば力はついてくるとは思うんだけどな…

 

 

俺の心配が杞憂になればいい、そう思いながらも今日という日は終わりを迎えようとしてた。

 

 

 

~二日目、大星淡の日誌~

 

ついにこの合宿が始まった! 私としてはテルやサキ、シズノと麻雀うつためだけに来たようなものだったけど意外とこの合宿は楽しめそう! だけど今日もテルに負けたー(T_T) テルはいつか自分に勝てる日が来るっていってたけどホントなのかな? 今まで本気のテルとうって一回も勝てたことないんだけど…自分でいってて悲しくなってくるなー。でも私は高校100年生だから! 明日こそ負けないもんね! あ、後ハルトは気になるなー私の絶対安全圏が発動していたのにも関わらずあがるし、あのテルより早い。今は私の方が断然強いけどいつか抜かされそう。こんな気持ちになったの初めて! 早く明日になってまたテルやサキ、そしてハルトと麻雀したいなー!




どうも第八話です。

やっぱり1日全部書くとなると長いですね。このペースだとどれくらいかかるのやら。

今回から出てきた日誌ですが、毎日終わりに誰かの日誌を書いていこうと思います。今回は淡ですが、次は誰になるかはわかりません。

アンケートはまだ続いているし、感想も待ってます!

これからも応援よろしくお願いします!

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