仮面ライダー鎧武 Another hero   作:kue

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第三十一話 襲撃

貴虎さんと別れた後、オーバーロードを追いかけたがジンバーピーチの能力をもってしても、再びその姿を拝むことはできなかった。

考えられる可能性はピーチエナジーの超聴覚でさえ感知できないほどの距離に逃げたか。

ピーチの能力をもってして発見できないということはどのみち、何時間かけようが見つからないということなので俺はロックビークルで元の世界を帰ってきた。

そしてその翌日……つまり、今日。

俺は履歴書を何枚も入れたファイルを片手にバイトの面接に向かっていた。

俺が今まで働いてきて確保していた貯蓄だが今の状況から見るに一年で解決するかどうか、

わからなくなってきたので俺は再びバイトを再開させようというわけで片っぱしから、

バイト募集を見つければアタックをしているのだが……全敗中。

ブランクがあるとはいえ、今までの経験すべてが消えているわけではないので、

おそらく二日もあれば……ま、俺を取り巻く状況からすればそれは高望みしすぎか。

それにバイトをしながらインベス掃討をやらせてくれるところなんて……とりあえず、

日雇いは考慮に入れているがやはりバイトをした方がいい。

「今は働かせてもらえれば御の字。昇給まで行けば最高だな」

「キャー!」

その時、叫び声が聞こえ、そちらのほうを向いてみるとスーパーの入り口付近に空いたクラックから、下級インベスが二体、出現して暴れていた。

バイトも待ってくれないしインベスも待ってくれないってか!

「変身!」

『ソイヤ! オレンジアームズ・花道・ON・ステージ!』

ファイルを投げ捨て、ドライバーを腰に装着すると同時に解錠したオレンジのロックシードをセットし、ブレードを下ろすと走っている俺にアームズが被さり、数秒で展開が終了し、

手にオレンジの刀が現れた。

「らぁ!」

背後からインベスを切り裂き、逃げ回っている人から離すように二体を蹴り飛ばした。

「悪いが時間をかけている暇はないんだ。面接なんだよ!」

『オレンジスカッシュ!』

「はぁ!」

ブレードを一回おろし、それを近くのインベスへ投げつけるとオレンジ色に輝いている刀が直撃し、大爆発を起こして一体が消滅し、もう一体のほうへ飛んでいくが威力が落ちているためか、下級インベスの片腕にはじかれ、俺のほうへと戻ってきた。

……が、そんなこと予想済み。

『オレンジスカッシュ!』

「うらぁ!」

もう一度ブレードを下ろすと足にオレンジ色のエネルギーが集まって行き、

その足で戻ってくる刀を軽く飛んでから蹴り飛ばすと蹴りの勢いが加わって、

先ほど以上のスピードで飛んで行き、インベスに直撃し、大爆発を起こした。

「ふぅ……クラックは一個だけか」

周囲を見渡してみるが先ほど閉じたクラック以外に開いたものは確認されなかった。

最近、三つ以上が同時に開いてばかりだったが……今回は楽だったな。

そう考えながら変身を解除し、再び歩き出そうとした時に手に握っているはずのものが見えず、慌てて周りを見渡すと逃げ回る人に踏みつけられ、グチャグチャになった俺の履歴書が散らばっていた。

近くに落ちている一枚を手に取ろうと拾うが前日、降ったらしい雨の水分を吸収し、

持ち上げている途中で耐えきれなくなったのか儚く落ちて行った。

「…………Oh my god」

思わずそう呟いてしまうほど俺のテンションは駄々下がりだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

健太さんを始末した日の翌日、僕はイライラしながらヘルヘイムの森を歩いていた。

結局、あの時、始末したと思ったのは僕の思い違いで本人はピンピンした状態で、

兄さんの前に現れたと思いきやオーバーロードと交戦し、僕の予想通りに兄さんは取り込まれ、兄さんまでオーバーロードに接触すると言い始めた。

なんで……なんであの人はいつもいつも!

「随分とご立腹じゃないか」

後ろから声を掛けられ、振り返ってみるとそこには戦極ドライバーを装着した状態の駆紋戒斗がいた。

「そんなに三直が生きていたことが憎いのか」

「……君には関係ない」

「ふん。貴様は前から弱者だと思っていたが……卑劣な弱者とわな」

「……何が言いたい」

「貴様は俺の敵だ。卑劣で弱者なだけの奴など俺は許せん」

……この人もそうだ。ユグドラシルからゲネシスドライバーを貰ってやっと、

オーバーロードと互角に戦えるようになったっていうのにユグドラシルを利用している気でいる。

違うんだよ……君がユグドラシルを利用しているんじゃない。ユグドラシルが君を利用しているんだ。

「ねえ、一緒にあいつを潰さない? そうしたら」

「断る。やつには貸しがあるんでな……それに奴は俺がすべてを屈服させる力を手に入れてから、潰すと決めている相手だ。俺以外の人間が奴を潰すことは許さん」

「あっそ……もう良いよ」

つくづくバカばっかりだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「それで結局、十軒回ってアウトだったの?」

ドルパーズでパフェをおいしく頂きながら舞が言ったことに首を振った。

あのラストステージで評価が少し変わったのはあの映像を見ている連中だけで、

あの映像を見ていないほうからすれば俺たちは相変わらず悪者なわけで。

結局、面接にこじつけることすらできずにすべて門前払いされてしまった。

「そっちはどうなんだ?」

「うん。なんか最近は前と比べて踊りやすくなったかな。ゲリラ隊みたいなのも最近見なくなったし」

凰連も今ではクラックなどに関する情報も手に入れ、真実も知っている以上、

過剰な反対はしなくなったし、その影響でゲリラ隊も置きすえていた主人がいなくなり、

勢いがなくなってしまった……このままの勢いでいってくれればいいんだが。

「でも、どうするの? このまま長引いたら本格的にやばいんじゃないの?」

「あぁ。まだ半年以上はもつがこのままいけば確実に底をつくしな」

「インベスの掃討もできてなおかつ、バイトできる所か……なかなかないよね」

「あるぜ。とっておきの場所が」

後ろから声をかけられ、二人して振り返ってみると俺たちの後ろに、

店長が一枚の紙をもって突っ立っていた。

その紙をよく見てみるとデカデカとアルバイト募集! と書かれていた。

時給千円、週4以上のシフトが条件、しかも飛び出しあり……。

「店長、働かせてください」

「その言葉待ってたぜ。早速働いてもらおうか」

その言葉と同時にエプロンが渡された。

数々のアルバイトを渡り、バイト王と呼ばれている俺の実力……見せてやる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「これからは三直と協力体制をとり、オーバーロードとの接触を第一の目標とする。

なお、できれば対話を試みたいがそれは後回しだ。優先事項は接触だ」

急に兄さんに呼び出されたかと思えばそんなことを言われた。

ユグドラシルがヘルヘイムの森に積極的に干渉できている人工クラックの前で、

秘書の湊、シド、そして僕と兄さんでヘルヘイムの森へ行くらしい。

ついこの間まで屑だと罵っていた人を敵として認めるだけじゃなくて、

仲間として認めるだなんて……つくづく兄さんは信用しちゃいけない人を信用する。

「光実」

「何? 兄さん」

「お前が尊敬の念を抱いたのも今ではわかる気がする。絶望以外の方法を我々に示してくれた」

「……そうだね」

今じゃ僕がわからないよ。何で兄さんまでもがあんな奴に取り込まれたのがね。

全ての準備が整い、僕たちは変身を完了させて目の前に開いている人工クラックを通り抜け、ヘルヘイムの森へと入ると兄さんとシド、僕と湊さんの二人ペアに分かれて探索することになった。

……けど、それは全く意味のない探索。

僕たちはある程度、二人から離れると作戦の合図ともいえる騒音が聞こえ、

その音のほうへなるべく木々などに隠れながら近づいていくとシドと兄さんが戦闘を始めていた。

「シド、貴様! 裏切る気か!?」

「あぁ、そうだよ! 三直に取り込まれたあんたなんか必要ないからな!」

ああやってでかいことを言っているけどまず、戦闘スキルからして二人は次元が違う。

今までずっとロックシードを用いた戦い方について鍛錬を続けてきた兄さんと、

今までずっと錠前ディーラーをやってきていた奴が戦って兄さんが負けるはずもない。

その証拠に拮抗しているように見えた戦いも兄さん優勢になっていく。

「はぁぁ!」

弓での一撃を腕で防がれ、腹部を切り裂かれて蹴り飛ばされたシド……ほんと、良いざまだ。

子供子供言っていつまでもあいつを見下したりしているからチェリーの錠前も盗られるんだ。

その様子を見ていた湊さんはころ合いを図り、ゆっくりと兄さんへと近づいて行った。

「湊か。こいつを始末するぞ……裏切りが発生した」

そう言われ、湊はゆっくりとシドへと近づいていき、首元に弓の刃を近づけた瞬間、

振り向きざまに兄さんを思いっきり切り裂いた。

「ぐっぅ! 湊! 貴様もか!」

「いや~助かったぜ」

「気を引き締めなさい。相手は呉島貴虎よ」

「はいはい!」

二人同時に兄さんに襲い掛かっていくけどこれでようやく同格になった感じだ。

シドが兄さんの注意を引きながら切りかかって、その隙をついて湊が矢を放っても、

シドを切り裂きながら矢をたたき落とした。

「やってるね」

「……行くんですね」

後ろから声がかけられ、僕の隣にプロフェッサーがやってきた。

「もう少しいい理解者だと思ったけど……邪魔になった」

そう言いながらプロフェッサーはゲネシスドライバーを装着し、

ポケットからレモンエナジーの錠前を取り出し、兄さんにも見える位置にまで下りて行った。

「凌馬……何故、お前がここに」

『レモンエナジー!』

そんな兄さんの声を聞きながらもプロフェッサーは顔色一つ変えずに、

レモンエナジーのロックシードを解錠した。

「まさか、お前まで」

「悪いね、貴虎。君は優秀な友人だと思っていたが……用済みだ。変身」

『ロックオン・ソーダ・レモンエナジーアームズ』

プロフェッサーがレモンの錠前を解錠すると上空に円形にクラックが出現し、

そこからアームズが降りてきて、ドライバーのレバーが押し込まれると同時に錠前が展開し、それを合図にアームズがプロフェッサーにかぶさり、ものの数秒でアーマードライダーとなった。

「なぜだ……何故だ、凌馬!」

「……はっ!」

プロフェッサーは飛び降り、降下する勢いを利用して弓を振り下ろして、

兄さんを切り裂くと追撃といわんばかりにシドと湊が次々に切り裂いていく。

……兄さん。貴方がいつまでもあいつを憎んでいればこうはならなかったんだ。

「凌馬! この世界を救うためにドライバーを! ロックシードを作ったんじゃないのか!」

「残念ながら……そう思っているのはきみだけだ」

『チェリーエナジー!』

『ピーチエナジー!』

『レモンエナジー!』

「ぐあぁぁ!」

ソニックアローにエナジーロックシードをはめ込み、そのエネルギーを凝縮させた矢の一撃を3発同時に食らい、吹き飛ばされると腰からドライバーが外れ、

強制的に変身が解除され、崖のスレスレのところに落ちた。

そこにシドが突っ込んでいき、弓を振り下ろすけど兄さんは近くにあった大きめの石を拾って、

それで弓を防ぐけどたった一回の攻撃で石が砕けた。

「っ! 光実!」

兄さんに呼ばれ、今の自分の状態を確認すると木々の陰から思いっきり出ていた。

……こんなことで動揺なんかしていたらこれから

「お前はこのことを上層部と三直に伝えろ! この世界を救うことができるのは、

もう奴しかいない! 光実! やつとともに世界を救うんだ! 行けぇ! 光実!」

「そろそろ消えろ!」

そう言い、シドが弓を押し込んで思いっきり突き放すと兄さんはそのまま、

まっさかさまに崖から転落していった。

たとえ森の植物がクッションになったとしても動けるくらいで済むようなけがで済むはずがない。

「そこまで冷酷とは思わなかったぜ、坊ちゃん。思わず助けに行くかと思ったんだがな」

「そうだね…………でも、今すべきなのは家族のために敵になることじゃない」

そう言い、足元に転がっているゲネシスドライバーとメロンエナジーのロックシードを拾い上げた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「いらっしゃいませ」

ドルパーズの店員として雇われてから二日目の今日、俺はテキパキと職務を遂行していた。

店員として一日じゅうここにいてやっと気づいたんだが、この店もかなり繁盛しており、

客が店からいなくなるときは閉店の時間か開店の時間であり、それ以外は常に二人以上の客がいた。

これだけ繁盛していればあんな規格外の条件で募集はしないわな。

「おい、店員」

こいつを除けば楽しいアルバイトだったんだがな。

「……何か御用でしょうか?」

「メニュー」

心の中で舌打ちをしながらもメニュー表を客としてきている戒斗に手渡した。

こいつ、店に来てもこんな感じか……店側からすれば感じの悪い客だこと。

「バナナとマンゴーの盛り合わせパフェ・レモンがけ」

「……畏まりました」

注文を受け、厨房のほうへ向かおうとするとすでに注文の品が取り出し口に置かれていた。

……あの店員。なかなかやるな。

厨房でパフェを作っている店員の心の中で小さく敵視しながらも取り出し口から運び出し、

戒斗の目の前へ置くとそれと前後するように空になったコップを置かれた。

そのふてぶてしい態度を見つつも俺は空になったコップに紅茶をいれた。

「まさか貴様がここで働いているとわな」

「俺の勝手だろ」

「俺の知ったことではないがな……連中はどうしてる」

「元気にしてるさ……やっぱり気になるのか」

そう言うと一瞬だけ俺のことを睨みつけるが再びパフェを食すことに意識を集中させた。

……どこから金が沸いているんだという質問をしたいが……やめておこう。

「健太。出前だ」

「いつも思うがフルーツ出前なんか需要あるのか?」

「あるさ。スーパーで一個一個買うよりもお得だしな。ここに持って行ってくれ」

「了解」

手渡された紙を見てみると出前をもっていく住所が書かれていた。

何気なく持って行く場所なんだとも思ったが正直、なぜこんなところに、

という疑問もあったがとりあえず持っていくことにし、近いので歩いていくことにした。

「まさか、こんなところに住んでいる人がいるとわな」

店から出てからすぐは人が多く見られたがその住所へと近づくごとに人の気配がなくなっていき、

書かれている住所にたどり着いた時には既に人っ子一人として見られなかった。

「すみませ~ん。フルーツ持ってきました……ってこんなところにいるはずないか」

ついた場所は町はずれにある廃工場と比べてまだ新しい放置状態でおそらくだが、

数年前に倒産か何かして工場は放置されたんだろ。

でも、店長もなんで怪しまなかったのかね。

その時、コツ、コツと足音が工場内に響き渡り、その足音は徐々に俺のほうへ近づいてきた。

一瞬、敵かとも考え、身構えたがその足音の正体を見て構えを解いた。

「貴虎さん……なんだ。あんたが頼んだのか?」

俺がフルーツが入ったバスケットを見せた瞬間、俺めがけて矢が放たれ、

慌ててその場から飛びのくと後ろにあったドラム缶に大きな穴が空いた。

「おい、何の真似だ!」

そう叫ぶが一切返答せずに俺に切りかかってこようとするが、

奴にドラム缶が直撃し、動きを止めた。

「戒斗」

「貴様らしくないな。なぜ、戦おうとしない!」

正直、相手がシドや秘書なら俺もすぐに戦闘に入るが、

相手は貴虎さんだ……が、なんで俺を襲うんだ。

「貴様がやらないなら俺がやる。前の借りを返してやる。変身」

『ロックオン・ソーダ・レモンエナジーアームズ』

レモンエナジーの錠前を解錠し、ゲネシスドライバーに装着してレバーを押しこむと、

錠前が展開されると同時に戒斗の頭上に浮遊していたアームズが戒斗にかぶさり、

数秒で鎧が展開されるとその手に赤い弓が現れた。

そして同時に駆けだすと互いに弓を振り下ろすと弓がぶつかり合い、火花が散り、

戒斗が脇腹のあたりに蹴りを入れようとするが相手の腕に阻まれた。

…………まさかな。

俺は目の前で行われている戦闘を見ている中、目の前のメロンに違和感を抱いた。

確かに戒斗がゲネシスドライバーで強化されたとしてもたったそれだけで実力が拮抗するか?

こっちはまだこの力を手に入れて一年も経っていない。対して相手は何年もこの力を使って、

鍛錬を続けてきた相手だ。相手が戦極ドライバーならまだしも……やつは本当に。

「はぁ!」

その時、戒斗がメロンの攻撃を避けつつも弓でメロンを切り裂き、蹴り飛ばした。

追撃をかけようと戒斗が倒れているメロンへ駈け出した瞬間、

奴は一瞬だけだが弓を戒斗へ向け、弓を持っている手の人差し指を一瞬だけ曲げた。

奴は慌てて弦を引絞って至近距離から矢を戒斗に直撃させて大きく吹き飛ばした。

…………ふとした時に出る癖は怖いものだな。“光実”。

「変身」

『ミックス! オレンジアームズ・花道・ON・ステージ! ジンバーレモン! ハハー!』

変身を終えると同時に俺は戒斗とメロンの間に割って入った。

「貴虎! なんで今になって俺達を襲うんだ! 絶望以外の選択をとるんじゃなかったのか!」

メロンめがけて俺はそう叫び散らすが俺の言葉に耳を貸すそぶりすら見せず、

奴は錠前を複数個、同時に解錠して上級インベスを一体、下級を二体召喚し、

そいつらにおれたちの相手をまかせてどこかへと去って行った。

「うらぁ!」

「ザコが!」

戒斗に下級を任せ、俺はカミキリ虫のように膝のあたりまでの長さの触角が、

伸びている上級の顔面を殴り飛ばした。

なんでどいつもこいつも自分の欲望に忠実すぎるんだ!

「うらぁぁぁぁぁ!」

相手が長い触角を振り回して鞭のように振り下ろしてくるが、それを両手でつかむと、

そのまま振りまわし、壁に何度もぶつけてから思いっきり地面に叩きつけると同時に触角を離し、

弓を握り締め、ブレードを二回おろした。

『オレンジオーレ! ジンバーレモンオーレ!』

「うらぁぁ!」

弓を握り締めて下から上へ斜めに空間を切り裂くように振り上げると、

オレンジと黄色が混ざったような色の衝撃波がインベスめがけて飛んで行き、

相手を斜めに切り裂き、大爆発をあげた。

『レモンエナジースカッシュ!』

その音声の直後に爆発音が聞こえ、そちらを向くと奴も既に戦いを終わらせていた。

「おい、三直。貴様、本気で」

「馬鹿を言うな……やつは貴虎さんじゃない。戦ったお前もわかっているだろ」

「あぁ……だが、奴自身はどうした。何故、奴の錠前とドライバーを他人が使っている」

「分からん……ただ、考えられるのはあちら側で何か問題でも起きたのかもしれん」

「その通りだよ。三直君」

聞き覚えのある声が掛けられ、慌てて振り返るとそこには秘書と戦極凌馬が立っていた。




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