神様転生した者だけど毎日が苦痛   作:八雲 紅

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戦闘描写が難し杉内
精進しなきゃ(使命感)


戦闘開始の18話

「……ふぅ」

 

ピットのゲートから飛び立った俺は久しぶりとなる空の感覚を味わう。

だが今はその感覚の余韻に浸る暇は無い。

敵がそこに居るからだ。

 

 

「おわっ、うわっ、とと」

 

俺より少し遅れてピットから飛び立った一夏が、なんとか飛行して俺の隣へ並ぶ。

 

 

「あら、逃げずに来ましたのね」

 

俺たち二人が揃ったのを確認した眼前の青いIS、『ブルー・ティアーズ』の操縦者セシリア・オルコットが腰に手を当てたポーズをしながら言い放った。

 

ちなみに試合開始の鐘は鳴っている。

いきなり武器をコールしての不意打ち(アンブッシュ)からのオラオララッシュをしてもいいのだが、それをすると俺への批判がヤバい事になるので辞めておく。

 

「最後のチャンスをあげますわ」

 

「俺はこれ」

 

「あ、分かった。俺はこれみたいだから」

 

オルコットさんが何か言っているが無視だ無視。

 

「わたくしが一方的な勝利を得るのは自明の理。ですから、ボロボロの惨めな姿を晒したくなければ、今ここで謝るというのなら、許してあげないことも……って聞いていますの!?」

 

「あ、すまん聞いてなかった」

 

「どうせ謝れとか言ってたんだろ?なら断る」

 

オルコットさんが自分の話を聞かれていない事に気付いた。

つーか試合が始まってんのに何を話しているんだか。

俺と一夏?これは別。

 

「……そうですか、貴方達がふざけているのはよく分かりましたわ。それならーー」

 

四天がアラート音と共に被ロックオンと敵からの射撃の警告の情報を表示する。

 

「お別れですわね!」

 

オルコットさんは宣言と共に左手に握っていたレーザーライフル『スターライトmkⅢ』を構えた。

 

耳をつんざく独特の音を立ててライフルから閃光が吐き出されるが、俺は紙一重でそれを躱す。

 

「うぉっ!?」

 

一夏も危なっかしい動きだがなんとかレーザーを回避していた。

 

「あら、やりますわね。ですが、幸運は続きませんわよ」

 

今の一撃を避けたのが意外だったのか、少し驚いた表情を見せるオルコットさん。

 

確かアニメだと今のシーンで一夏は被弾してた。たぶん特訓の成果だろう。

さすが主人公。成長速度が化け物並みだ。

 

 

「さあ、踊りなさい。わたくし、セシリア・オルコットとブルー・ティアーズが奏でる円舞曲(ワルツ)で!」

 

オルコットさんは高らかに宣言するとライフルを構え直し、俺と一夏を交互に狙う。

 

 

「一夏、作戦通りに頼む」

 

「分かった」

 

俺と一夏はレーザーの雨を避けながら、右と左に分かれて散開した。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

さすが代表候補生というだけあって、セシリアは俺たち二人を交互に狙いながらでも正確な射撃を行っている。

だが、反応出来ないレベルではない。俺が白式に慣れる事が出来れば、反撃のチャンスが生まれるだろう。

箒とのあの地獄の剣道や鋼夜との特訓や放課後の補習授業は無駄ではなかったって事だ。

 

 

だが、ただ待ってばかりのやられっぱなしで終わる訳にはいかない。

 

「武器、武器は無いのか!」

 

自らのISである白式に呼び掛けると、現在展開可能な武器の一覧が現れる。ーーが。

 

展開可能武装

近接ブレード(名称非公開)

無し

無し

無し

 

…………えっ?

これ、武器一覧だよな?刀一つしか無いように見えるんだが。

しかも名称非公開ってなに?

 

 

「こ、鋼夜ぁ!」

 

俺はオープンチャネルであることを気にせず鋼夜に呼び掛けた。

困った時は鋼夜の出番だ!あいつならなんとかしてくれる!

 

「どうした一夏」

 

頼れる友と回線が繋がる。

 

「武器が刀しか無い!」

 

「無いよりはマシだ」

 

なんてことだ、頼れる友もこの事態は解決できないらしい。

 

「えぇい!やってやる!」

 

俺は怪しい近接ブレードをコールし、展開する。

右腕から放出される光の粒子が形となり、手の中に収まる。

展開されたのは一振りの刀だった。

 

 

「中距離射撃型のわたくしに、近距離格闘装備で挑もうだなんて…笑止ですわ!」

 

 

これしかないんだよ!

 

俺は心で叫びながらセシリアの射撃を身をひねることでかわす。

 

 

「……一夏。アレ教えただろ。そっちを頼む」

 

……いや、神はまだ俺を見捨ててはいないようだ。俺は鋼夜の言う、アレをすることにした。

 

戦闘前に鋼夜から教えてもらった秘匿回線?を入力。後はぶっつけ本番!

 

脳で話すイメージだっけ。

ようはテレパシーだな、テレパシー。

脳内に直接語りかけるんだ!

もしもしもしもしもしもーし!

 

 

『聞こえてる聞こえてる』

 

俺の頭に鋼夜の声が響く。やった!通じたぞ!鋼夜も俺と話しているから回線が入力出来たみたいだな。

 

『プライベートチャネル、成功だな』

 

繰り出されるセシリアの攻撃をギリギリでかわしながら、なんとか鋼夜と通話する。

 

プライベートチャネルとは個人間でのやりとりに使われる通信で、その名の通り対話している相手にしか内容は分からない通信……らしい。俺も今初めて使った。

 

鋼夜からのアドバイスや放課後の補習で知識としては知っていたが、いざ使ってみると中々に不思議だ。

 

 

『鋼夜、武器が刀しか無いんだがどうすればいい?』

 

『何の問題も無いだろ。打ち合わせ通りお前が斬って俺が撃つ。ちょうど相手を油断させることも出来たし、そのまま避け続けてチャンスを待つぞ』

 

『……分かった』

 

『落とされるなよ』

 

そして通話は一時中断。

結局刀一本で頑張るしかないのか。

 

「やってやるさ」

 

刀を握り締め、意識を現実へ持ってくる。

引くわけにはいかない。

この勝負、絶対に勝つんだ!

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

「ひとまずはうまくいったか」

 

 

一夏が上手くプライベートチャネルを使えた事に安堵し、通話を一時中断。意識を現実へ戻す。

 

通話しながら攻撃を避けるのは中々骨が折れたが相手は二対一の状況で、俺と一夏を交互に攻撃してくるため飛来してくるレーザーの数が少ないのが救いだった。

一対一だったらここまで上手くはいかなかっただろう。

 

 

「くっ、ちょこまかと……いい加減落ちなさい!」

 

それに加えてオルコットさんは冷静さを欠いている。

射撃の荒が目立ちだし、それが多くなってきた。

 

 

俺と一夏の作戦は、まず相手の攻撃を避け続けることだ。

これを一次移行が終了するまで続ける。一夏には「相手の動きや動作を見ろ」と言ってある。

機体が一次移行してない、なんて未来を見通してるような事を言うわけにはいかないからだ。

一次移行が済んだら後は反撃タイム。俺が撃って一夏が斬る。

幸いにも前世の知識で俺はオルコットさんの致命的な弱点を知っている。

そこを容赦なく攻撃させてもらう寸法だ。

 

 

「さて、俺もやるか」

 

俺は展開するための武器の一覧を呼び出す。

 

展開可能武装

近接ブレード「篝火(かがりび)

 

他武装、非固定武装、一次移行まで使用不可

 

 

四天(ブルータス)、お前もか。

これ絶対輝さんの仕業だろ。

ガンダムが最初はビームサーベルで敵を倒すのを意識してるよ。

初代ガンダムは最初の起動の時でバルカン撃ってたしジュドーのZガンダムはジャンクをポイ捨てしてたぞ。割とサーベル以外も使ってるんだから銃使わせてくれよ。

 

 

まぁ仕方ない。

相手の勘違いを加速させるのにちょうどいい、と捉えておこう。

 

俺は右手に近接ブレード「篝火」を呼び出す。光の粒子と共に現れたのは一夏の使用しているブレードより少し大きい刀身を持つ刀だった。

 

 

「あなたも近距離格闘装備……わたくしを馬鹿にしていますの?」

 

俺の展開した武器を見たオルコットさんは呆れたような顔で聞いてきた。

 

「そいつはどうかな?身を隠す障害物も無ければエリアの範囲が制限されているアリーナで、しかも最初からお互い捕捉された状態で戦うなら中距離射撃が一方的に有利だとは思えないけどね」

 

それに対して俺は思っていた事を答えにした。

いや、アニメで見てからずっとツッコミ入れたいと思ってたんだよ、あのオルコットさんのセリフ。

むしろ近距離格闘の方に分があるよ。

 

 

「その減らず口、二度と叩けないようにしてあげますわ!お行きなさい『ブルー・ティアーズ』!」

 

オルコットさんの機体の非固定武装(アンロック・ユニット)の一部が分離して独立して動き出し、俺と一夏に二機ずつ迫ってきた。

 

俺の反論が気に障ったのか、ついにオルコットさんは切り札であるBT兵器を使用してきた。

ていうか機体と同じ名前とかややこしい。

 

「わたくしのISはBT兵器『ブルー・ティアーズ』を搭載し、実戦投入された一号機。だから機体にも同じ名前が付いているのですわ」

 

俺の心を見透かしたかのように解説をするオルコットさん。そんなの聞いてないです。

 

ビットだビット。次からビットって呼ぶ。

俺はアレをファンネルとは認めん。

 

 

「俺たちの戦いはこれからだぁ!」

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

「二十七分。よくもまぁ、こんな時間まで逃げ回りましたわね。このブルー・ティアーズを前にして、初見でこうまで耐えたのは貴方達が初めてですわね」

 

「そりゃどうも……」

 

「やったぜ」

 

「ですが、ただ逃げ回るというのはあまりにも芸がありませんわね。ふざけているのですか?」

 

ブルー・ティアーズを撫でながら、呆れを含ませた声で告げるオルコットさん。

はい、オルコットさんが仰る通り俺も一夏もまだ一次移行が済んでおりません。

 

 

「ふざけられるそっちが問題なんじゃないの?逃げ回る素人も落とせないエリートさん」

 

「……まだ言いますの?このまま続けても貴方達に勝ち目はありませんわ。降参するなら今のうちですわよ」

 

うーむ、確かにこれ以上時間を掛ける訳にもいかないな。

確かアリーナが使える時間は限られてたし、判定負けとか一番嫌だし。

 

「だが断る」

 

「今さらやめられるかよ!」

 

よし、そろそろやりますか。これ以上時間をかけて一次移行を待つ訳にもいかない。

それに、言われっぱなしはやはり性に合わない。

 

俺達の言葉に何の反応もせずにオルコットさんは右腕を横にかざす。

周りに浮いていたビットが俺と一夏目掛けて接近し、レーザーを放ってくる。

 

 

『一夏。一次移行のためにこれ以上待つのは無理そうだ。オルコットさんが油断してる今のうちに決めちまおう』

 

迫るレーザーの雨を避けながらも一夏とプライベートチャネルで通話する。

 

『分かった。俺もだいぶISを操縦するのに慣れてきたぜ』

 

確かに、一夏は最初こそ被弾などの危なっかしい場面があったが今はそれが少なくなっている。

 

『さすがだ一夏。さて、オルコットさんを攻めるに当たってお前から何かあるか?』

 

『……ある!あるぜ!さっき気付いたんだけど、セシリアはビットを飛ばしてる時は動けないんだ。何回か確認したから間違い無いぜ!』

 

一夏の自慢気な声が聞こえてくる。

さすがだ。それに気付いてくれなきゃどうしようかと思っていた。

 

オルコットさんの致命的な弱点。

それはビットを操作している時は動けないことだ。

間違いは無い。

実際、この弱点が無かったら俺と一夏はビットとライフルの飽和攻撃で既にリタイアしているはずだからだ。

 

『オーケイ一夏。じゃあ、次にオルコットさんがビットを飛ばしてる時にチャンスを見て切り込むぞ。先陣は譲ってやる』

 

『了解!』

 

通話を切り、攻撃の回避に戻る。

 

あ、ミサイルビットの存在……まぁいいか。

どうせ一次移行したら装甲が一新されるし。ミサイル数発くらいなんとかなる。多分。

一夏の左手が荒ぶってたけど気にしない。

 

 

 

 

「もぉらったぁ!」

 

「ーーかかりましたわ」

 

ビットのレーザーを避け、動けない状態のオルコットさんに向かって一夏は加速して突っ込む。機体のスペックにものを言わせた速さだ。

 

だが、案の定オルコットさんは隠していた最後のミサイルビットを展開。一夏の白式はミサイルの爆発に巻き込まれた。

オルコットさんはドヤ顔で、恐らくボロボロになったであろう白式を見ようと煙に包まれた方を見ていた。

 

 

誰かが言っていた。

人が何かをやり遂げた瞬間は最も隙だらけだと。

今がそれだ!

 

 

「なんとおぉぉぉ!」

 

「きゃっ!?」

 

立ち尽くしたままのオルコットさんへ詰め寄り、篝火を振り下ろす。

それに対してオルコットさんは驚いたような声を上げるがなんとかライフルで篝火を受け止めた。

この距離なら相手はミサイルを使えない。自分も巻き込まれるからだ。

 

「くっ、油断していましたわ」

 

「油断する方が悪い」

 

「ですが、残りはあなた一人。降参するなら今のうちですわよ?」

 

「そいつはどうかな?……失礼!」

 

オルコットさんの機体へ蹴りを入れ、その反動を利用しスラスターを吹かせ距離を取る。

相手は蹴られて体勢を崩されたため追撃は来なかった。

 

 

 

「ああ、その通りだ!」

 

俺以外の男の声が響く。

煙が晴れ、そこから現れたのは純白の装甲を纏った一夏だった。

装甲からは薄ぼんやりとした光を放っており、先ほどまで負っていた実体ダメージが全て消えていた。

 

「わりぃ鋼夜、ヘマしちまった」

 

「結果オーライさ」

 

俺は一夏の横へ機体を動かす。

何も妨害が無いのは、多分オルコットさんは驚いているからだ。

 

「一次移行!?まさかあなたは初期設定の機体で戦って……ハッ!?」

 

途中まで言ってオルコットさんは驚きに染まった顔を俺の方へ向ける。

 

「まさかあなたも……!?」

 

「その通り。俺の機体も初期設定状態さ」

 

そして俺の機体が輝き始める。

視界には『初期化と最適化が終了しました。一次移行へ移ります。』の文字が。

 

「!?や、やらせませんわ!」

 

すぐさまこちらにビットを飛ばすオルコットさん。

変身中に攻撃するとかやめてくれよ。

 

「やべぇ、動けねぇ」

 

「任せろ!」

 

一夏は俺の前に踊り出る。

 

「いいですわ!まずはあなたから!」

 

オルコットさんが右腕を振りかざすと三機のビットが一夏に向かっていく。

 

「なめるなぁ!」

 

後ろ右斜め上のビットのレーザーを下に潜り混んで回避し急上昇して刀で斬りつけ破壊。一機目の近くに居た二機目をISの無重力機動による蹴りで破壊。残った三機目は一夏に背後を取られ真っ二つになった。

 

ビットの攻撃をかわしながら一つ一つビットを破壊していく一夏。

主人公ってすげー。

 

「なら、あなただけでも!」

 

そんなことを考えていると残った一機が俺に向かってきた。

 

「えい」

 

今まさに攻撃する直前のビットに俺は持っていた篝火を投げ付けた。

ビットに篝火が直撃!ビットは爆発四散!ショッギョムッジョ。

 

「な、なんですのそれー!?」

 

オルコットさんの悲鳴みたいなものが聞こえるが無視。

世の中には盾とか岩とかジャンクとか核を投げつけてくる奴が居るんだぞ。

 

そうこうしているうちに一次移行は完了したようで、光の粒子が収まっていく。目に見える範囲でも、装甲が変化しているのが分かる。

 

 

『一次移行完了。全武装、非固定武装のロックを解除します』と表示され、続いて『完了』の文字を確認。

 

キィィィンという金属音と共に機体の情報が頭に流れ込む。

 

オッケー全てを理解した。

さあ、ここからが本番だ。

 

 

「行くぞ一夏!」

 

俺は武器一覧からアサルトライフル『泉花(せんか)』を右手に呼び出す。

 

「おう!」

 

一夏は一次移行によって解放された近接ブレード『雪片弐型(ゆきひらにがた)』を構える。

 

 

「覚悟はいいか?俺は出来てる」

 

「守られるだけは、もう終わりだ!」

 

それぞれの得物をオルコットさんへ突きつけ、それぞれの思いを宣言する。

 

 

「っ!?……調子に乗らないで下さいまし!」

 

オルコットさんが再びミサイルを放つ。

一夏が動こうとするが俺は手でそれを制する。

 

「一夏、俺に任せろ」

 

そして一夏の返事も聞かずにミサイルに真っ正面から向かっていく。

 

「お、おほほほほ!何かと思えば捨て身の特攻ではありませんか。いいですわ、あなたから沈めて差し上げます!」

 

追加でミサイルを放つオルコットさん。

既に眼前には最初に放たれたミサイルが迫って来ている。

 

「この瞬間を待っていたんだ」

 

俺がニヤリと笑むのと同時にミサイルが爆発。遅れて迫ってきたミサイルも連鎖爆発。

 

アリーナのほとんどが煙で覆われた。

 

そしてーー

 

「ああぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」

 

アリーナには俺のリタイアを告げるアナウンスではなく、銃声と、オルコットさんの悲鳴に似た叫び声が響き渡る。

 

 

煙が晴れた時、会場は騒然としただろう。

攻撃をしたはずのオルコットさんの機体がダメージを負っているのに対し、攻撃を食らったはず(・・・・・・)の俺の機体が無傷で現れたのだから。

 

「あ、あなた、一体何をしましたの!?」

 

オルコットさんの質問に対し、俺は自分の背後に浮いている非固定武装(アンロックユニット)を指差す。

俺の非固定武装は両肩の上部分に浮いている大型のシールドだ。

 

「こいつはヴァリアブルフェイズシフト搭載防御兵装『天岩戸(あまのいわと)』だ。一言で説明するならこいつに物理攻撃は効かないんだよ。そんでお前の攻撃を防いだ後にお前が居た方向に銃を撃ちまくった。納得?」

 

衝撃までは無効にできないけどね。

そして俺は弾薬が空になった泉花を粒子に戻す。

 

「な、ならばこれは防げないでしょう!?」

 

そう言ってオルコットさんはスターライトmkⅢを構える。

 

「うん、普通にレーザーは無理」

 

「そうでしょう。ならば食らいなさい!」

 

いままさに俺に向けて引き金を引こうとするオルコットさん。

 

ていうかさーー

 

「うおぉぉぉぉぉぉ!」

 

あと一人居るの忘れてね?

 

一夏が加速してオルコットさんへと突撃する。

一次移行したこともあり、その速度は先ほどの初期状態の時よりも遥かに速い。

 

「作戦通りだ。俺が撃ってーー」

 

「俺が、斬る!」

 

エネルギーの光を帯びた雪片で袈裟斬りを放つ。

オルコットさんは片手を突き出して何かをしようとしたが間に合わなかったようで、そのまま一夏に斬られる。

 

 

エネルギーが一気に減った事でISが強制解除され、空中に放り投げられる形となったオルコットさん。

すかさず一夏が彼女を受け止めた。お姫様だっこで。

 

 

『試合終了。勝者ーー織斑一夏、如月鋼夜』

 

そして試合終了を告げるブザーが鳴り響いた。

結果は俺たちの勝利だった。

 

「やったな一夏!」

 

勝利の喜びを分かち合うために一夏の元へ向かう。

そして俺は見てしまった。

 

一夏に抱きかかえられ、頬を朱に染めるオルコットさんの姿を。

 

一夏が何か言っていたような気がするが俺の耳には何も入って来なかった。

あるのは、形容し難い敗北感。

 

 

シロー、ノリスさん。

試合に勝って勝負に負けるってこういう事なんだね。

 




拙い文章で申し訳ありません(土下座)

Q一夏強くね?
A原作の剣道地獄だけであそこまでやれたなら、ちゃんと練習したら凄い事になると思いました
主人公ってすげー

Qセシリア弱くね?
A本人は慢心からの油断、相手は二人がかりでしかもメタ対策付きという素敵仕様ですから
しかも戦闘中に驚きの連続
省いてるけど割と鋼夜と一夏の二人は結構被弾してます、特に通話中
なんもかんも発動が間に合わなかったインターセプターが悪い

Q(セシリアが)堕ちたな
A(やっぱり阻止は)ダメみたいですね


キャラとかISの設定は近いうちに上げます
VPSの理由も後で語ります

ノリス・パッカード
シロー・アマダ
ガンダム08MS小隊に登場
主人公はシロー、ノリスは敵
ガンタンクの護衛任務の際に二人は戦う
みるみるうちに倒されるガンタンク
シローが駆るガンダムEz-8は辛くもノリスが駆るグフ・カスタムを倒すが彼の死を恐れぬ特攻により残った最後のガンタンクが倒されてしまう


四天のシールドはフォビドゥンみたいにグイッと前に出すタイプ

クロボンのMS好き、ランスかっこいい
でも会長が既に持ってるんだよね……

でもヤッピー知ってるよ
ISと一番相性がいいのはSEED系列の機体だってこと……

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