黒子のバスケifストーリー「もし緑間に彼女がいたら」 作：和泉春
ながらくお待たせしてすみません!!!!!
これからも続いて行きますので
是非よろしくお願いします!!!!!
俺と父は男二人では小さすぎる庭で
キャッチボールを始めた。
父は学生時代から野球が好きで、
小さい頃から俺はキャッチボールに付き合わされている。
はじめはいやいやだったが、
今となっては時間が合わなくて
あまりゆっくり話が出来ない父との大切なコミュニケーションの一つだと思って楽しんでいる。
俺は思いっきりボールを投げる。
父はそれをキャッチしてグローブに収めた。
「…また強くなったなぁ。」
「そりゃあまぁ、結構時間空いたからな。」
そこから部活の話をしたり、
家での事を話したり、
いろんな話をキャッチボールをしながらした。
キャッチボールをし終えて家に入ると、
妹ちゃん二人はお目覚めのようだった。
「お兄ちゃん、お散歩行こう‼」
「街探検ごっこをするの‼」
「はいはい、じゃあ上着きて来いっ。」
「「アイアイサー‼」」
小さな手を頭に持って行き、
敬礼のポーズをとると
早速上着の置いてある子供部屋へと駆け込んだ。
俺も自分の上着を羽織って、
妹ちゃん二人と家を出た。
「「「行ってきまーす‼」」」
という事で
街に繰り出した俺と妹ちゃん二人は、
駅前通りの店を見て回る途中
見慣れたメガネ野郎を見つけた。
「んー？あれって梨沙ちゃんのお兄ちゃん？」
「あー‼本当だぁ‼お兄ちゃんだぁ‼」
「デート、近場かよ。」
俺は思わず吹き出した。
大笑いしたい気持ちをなんとか抑えて、
ばれてはまずいと
妹ちゃんたちと木の影に隠れた。
「どうしたの？高尾おにーちゃん。」
「梨沙ちゃんのお兄ちゃんとお話しないの？」
「二人とも静かに。
ばれたら怒られるんだよ。隠れて隠れて‼」
小声で二人に忠告すると、
妹ちゃん二号がキョトンとした顔で
俺を覗き込む。
「なんで怒られるの？見られたらダメなの？」
「デート邪魔しちまうだろ？」
「デート？って？」
「好きな人と出かけることだよ。
真ちゃんは今、好きな人といるってこと。」
「へ〜。」
妹ちゃん二号は焦る事もなく
冷静に今の状況を理解した。
結構お兄ちゃん子だと思っていたが、
しっかりしていて
そうでもないのかもしれない。
女の子は、そういうものなのだろうか。
今までの辛い出来事も
難なく飲み込んできたんだろう。
真ちゃんの妹だ。間違いない。
各位俺も、実際に妹ちゃんには
寂しい思いをさせてるしな…。
それでも心配かけまいと
笑顔を絶やさない妹ちゃんを見て、
俺は毎回思う事がある。
俺も笑っていてやりたい、と。
お金がない家族は可哀想とか、
血が繋がってない家族は寂しいとか
聞くけれど、
一番不幸な家族っていうのは
仲が悪い家族なんだと思う。
例えお金がなくても、血が繋がってなくても、
仲が良ければ笑うことだって出来るし、
一緒に泣く事だって出来る。
たった一人ですべての苦しみを背負って
泣くなんて、悲し過ぎるじゃないか。
自分ではよく分からないけれど、
緑間にも、そんな所を感じたのかもしれない。
一人でいても平然として見えるが、
きっと何処かで一緒にいる仲間を欲している。
一人でいて寂しくない奴なんていない。
人は誰しもが、
共に喜び、笑い、悲しみ、泣く仲間が
必要なんだ。
そんな考えを持つ俺だからこそ、
あの変わりもんの緑間と
同等の立場でいられてるんだ。
少なくとも俺は、そう思う。
「よし‼梨沙ちゃん、お兄ちゃん、
梨沙ちゃんのお兄ちゃんの後を
つけてみよう‼」
第八話 不幸と幸福 を読んで頂きありがとうございます!!!!!
とうとう貯めていたメモが底をついてしまいましたww
これからも頑張りますので、よろしくお願いします!!!!!
次話もお楽しみに‼